3回東京・2回中京1日・2日目・1回新潟7日・8日目

単勝の意味を熟考すべきひと鞍 ~日曜東京8R ガーベラ賞~

それにしても後味の悪い「オークス」だった。パトロールフィルムを何度も繰り返し見たが、ハッキリ言って「あれで降着にならないのなら、どういう状態ならなるのか?」という感じ。思ったほど外が伸びない馬場ということは朝からレースを見ていれば理解できる。乗っている方はなお更に違いない。だからといって、あの『斜め走り』が許される範囲内とは到底思えない。別に「絶対降着」などと声高に叫ぶつもりは毛頭ない。問題はケースバイケースであまりにも裁決にバラツキがあることだ。場合によってはもっと軽く見える走行妨害でも降着になっている事実がある。「あの程度ならOK」と騎手が勝手に解釈して、『斜め走り』が横行するようになったとしたら、正直なところ我々は安心して馬券を買えなくなる。そのことが一番の問題だ。口を開けば「ファン第一の公正競馬」と謳うJRAだが、ならばキッチリと判断基準を示していただきたい。数十年引きずっている問題がまたしても露見した「オークス」ではあった。
それでは本題へ。今週斬るのは日曜東京8R「ガーベラ賞」、3歳500万下の芝1400m。このレースで弊社予想部が軸馬としたのは2番人気の15番シルポート。「これまでダート・芝問わず様々な条件のレースを使ってきたシルポートだが、恐らくこの馬にとってのベストは今回の芝1400m。ここはフルゲートの一見大混戦だが、勝ち負けに持ち込める馬はある程度絞れる組み合わせ。鞍上込みで軸馬に指名する」という見立て。
レースは最内枠から好ダッシュを決めたナスザンが先導する平均ペース。軸馬シルポートは好位集団の一番後ろ、内ラチ沿いを痺れるような手応えで追走していく。15番枠スタートからこのコース取り、このあたりが武豊の武豊たる所以。4コーナーから直線。無論、武豊=シルポートは一瞬の躊躇もなくイン突進。残り1ハロン地点で鞍上がひと気合入れると、瞬時に反応して急加速。そこからは独走だった。最後は2着ドラゴンファングに3馬身半差の圧勝。「単勝15番、410円。馬連15-17、640円」のダブル的中。確かに配当面で今イチの印象はあるが、会員の皆様からは『単勝を買った馬のブッチ切り。気持ちいいねえ』という声をお寄せいただいた。しかし、あえて弊社予想部には苦言を呈しておく。買い目に単勝が入っているのだから、馬連の方はもっと絞るべきだった。馬連3点でも多いくらいだ。これは馬連一点目的中という結果論で言うのではなく、単勝という馬券の意味を考えれば当然のこと。反省を促したい。
前開催の後半2週で好配当をお届けしていい形で打ち上げた弊社予想部。その割りに開幕週は勝負どころで的中をお届けできなかったうえ、全体的な的中配当も地味だった、というところが本音。とはいえ、流れ自体が変わってしまった印象はない。週中の微調整で軌道に乗せることは可能だ。さらにお待ちかねの「日本ダービー」はいよいよ今週末。それらを含む今週末の勝負鞍に引き続きご期待いただきたい。