4回中山・5回阪神・2回札幌1日2日目

会心の本線的中 ~土曜中山12R・3歳上500万下~

スプリント路線の巡りは実に早い。秋開幕の今開催最終週にG1「スプリンターズS」が組まれる関係上、開幕週の「セントウルS」が実質的な最終トライアルとなる。個人的には、かつてのように暮れの中山開催に「スプリンターズS」を施行した方が総決算の趣があるとは思うのだが……。閑話休題。その「セントウルS」を制したエーシンヴァーゴウの騎手・田辺裕信が実に味のある騎乗を見せた。恐らく、田辺本人はエーシンヴァーゴウが「平坦コース向き&1000mベスト」ということを強く意識していたはず。平坦向きの馬の場合、当然のことながら登坂しながら加速はしない。それを熟知する田辺は直線の急坂で馬を本気には追っていなかった。目一杯叩き出したのは急坂を上り切ってからの残り70m地点あたり。凡庸な騎乗者なら、馬の特性をわかっていてもダッシャーゴーゴーに捲くられたところで慌てて追い出したに違いない。そして結果的にはラスト差し込まれて3・4着というケースがオチ。66勝を挙げ総合リーディング4位。関東リーディング首位に立つ田辺。当然のことながら『ハンパなウデ』ではない。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜中山12R「3歳上500万下」ダート1800m。『本日イチオシの勝負鞍』としたこの一戦で、弊社予想部が軸馬としたのは1番人気となった10番ブレイクチャンスだった。

『本日イチオシの勝負鞍。軸馬は降級3戦目で今度は間違いなく順番と思えるブレイクチャンスだ。申し分ないデキだった前走だが、緩ペースの2番手追走から3角で並びかけるも、逃げ馬に粘り込まれてハナ差負け。とはいえ3着以下には7馬身差をつけていたように、現級では明らかに性能上位の存在。中間も順調そのもので調子落ちの兆侯も全くなし。であれば当然勝ち負け』という見立て。

スタートから行きかけた2番シルクパルサーを制し、宣言通り11番ティアップブレイズがハナを切る展開。若干速めの流れとなったが、軸馬ブレイクチャンスは好位4・5番手をガッチリと手綱を絞って追走していく。4角で先頭に立ったシルクパルサーをめがけて後続各馬が殺到。直線は7・8頭が入り乱れての大激戦となった。そして最後の最後に脚を使ったのが軸馬ブレイクチャンス。ゴール前80mあたりで抜け出し、後方から差し込んできた8番コスモイーチタイムを3/4馬身退けて1着ゴール。3着にはインをすり抜けてきた5番ゴールドロジャーが入った。この結果により「馬連8-10、880円」の本線的中。自信の勝負鞍をズバッと仕留めてみせた。

残念ながら、他の勝負鞍は今ひとつ煮え切らない結果となった開幕週。「ちょっとしたボタンのかけ違い」のような結果が多く、開幕ダッシュはならなかった。決してローカル開催での好調に胡坐をかいていたわけではないが、改めてそのことについて予想部には猛省を促すとともに、今週末までの僅かな軌道修正を強く要望しておく。

会員の方々には、勝負鞍候補目白しの今週末を楽しみにお待ちいただきたい。