3/28 3/29 3回中山・2回阪神1日2日目・2回中京5日6日目

この勢いのまま大一番へ ~土曜阪神11R・毎日杯~

4着以下には3馬身差を付けたが、勝ったエアロヴェロシティから3着ミッキーアイルまで「1/2・ハナ」という、ラストは大接戦となった「高松宮記念」。直線の手に汗握る攻防は、それはそれで競馬の醍醐味ではあった。着差はともかくエアロヴェロシティはまさに「格の違い」での勝利。改めてスプリント大国の香港馬らしい捩じ伏せる勝ちっぷりだった。その一方で、一歩引いて冷めた見方をすると「レベルが低いなぁ」という印象は否めない。2着は十二分にキャリアを積んだ6歳馬。3着はG1勝ちがあるとはいえ、初のスプリント戦だった4歳馬。大昔ならサクラバクシンオーやタイキシャトル。ちょっと前ならビリーヴやデュランダル、スリープレスナイト。そして最近で言えばロードカナロアのような『絶対王者』が存在しないスプリント路線。改めてそのことを痛感させられる一戦だった。若干の淋しさを禁じ得ない。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜阪神11R「毎日杯」芝1800m。この一戦でアスコット予想部が軸馬としたのは意外にも低評価に甘んじた7番人気の9番ミュゼエイリアンだった。

『中団からしぶとく脚を伸ばした前走「共同通信杯」は3馬身差の4着と大健闘。その前走で先着を許したアンビシャスも出走してきたが、これまでレベルの高いレースで差のない競馬をしているように戦ってきた相手関係から言えばむしろこちらが上。人気的にも買いはこちらだろう。デキ落ちもない今回、この組み合わせならまず上位争いになるはずだ』という見立て。

レースは9番ミュゼエイリアン、7番ソールインパクトが好発を決めるも、内から6番テイエムクロタカが強硬にハナを主張。それを見て9番ミュゼエイリアンはスッと2番手に控える。7番ソールインパクトはこれらに付き合わずスッとポジションを下げて行く。その後に1番ペガサスボス・2番グリュイエール・12番ルナプロスペクター・11番アルバートドックが続き、これらが先行集団を形成。人気の13番アッシュゴールド・15番アンビシャスは中団で名賀に乗る。ほぼ一団で進み、流れは予想通りスロー。3コーナー〜4コーナーにかけて馬群が密集し、直線に入ると各馬横に広がっての追い比べ。ここで抜け出したのは番手追走から押し切りを図る軸馬9番ミュゼエイリアン。残り200m地点。外から8番ダノンリバティと馬場の中ほどから15番アンビシャスが猛追。最後はこのペースに乗じて早めに抜け出した9番ミュゼエイリアンがハナ差凌いで1着でゴール。2着には外から追い込んだ8番ダノンリバティ。1番人気の15番アンビシャスは多少折り合いを欠いたことが最後に影響して伸びきれずの3着。この結果により、「3連複8-9-15、6280円」の的中。相手関係を読み切り、客観的な戦力分析が実を結んだ会心の一撃となった。

残念ながら注目の「高松宮記念」こそ的中をお届けできなかったが、前記した「毎日杯」ともども弊社の重賞予想も相変わらずの安定感振り。また、たまたま配当には恵まれなかったものの、勝負鞍も土曜阪神10R、日曜阪神8Rとコンスタントに的中をお届け。それでも良い頃に比べると、まだまだエンジン全開とはいかない、課題が浮き彫りになった開幕週ではあったが、馬場状態を含めて非常に難解だった開幕週を、なんとか乗り切ったことに一定の評価はいただけるものと自負している。

いずれにしろ、一週置いて「桜花賞」、その翌週の「皐月賞」といよいよクラシック本番が近づいてきた。無論クラシックやG1戦も勝負鞍となり得るが、これまで繰り返しお伝えしてきた通り真の勝負鞍はその裏に潜んでいることが実に多い。今週末以降も弊社から発信される全ての情報は要チェック。改めてお願いさせていただく。