9/9 9/10 4回中山・4回阪神1日2日目

開催替わり一発目の的中劇 ~土曜中山7R・3歳上500万下~

スプリント路線の巡りは実に早い。秋開幕の今開催最終週にG1「スプリンターズS」が組まれる関係上、開幕週の「セントウルS」が実質的な最終トライアルとなる。個人的には、かつてのように暮れの中山開催に「スプリンターズS」を施行した方が総決算の趣があるとは思うのだが……。閑話休題。その「セントウルS」を制したファインニードルの騎手・Mデムーロジョッキーがトップジョッキーらしい騎乗を見せた。前走「北九州記念」でスムーズさを欠く不本意な競馬で5着だったことから、キッチリと軌道修正して全くロスのない、スムーズな競馬で好位から抜け出しで快勝。このあたりがリーディング上位を争うトップジョッキーたる所以。改めて騎手の技量の重要性を痛感した次第。当然のことながら、本番『スプリンターズS』でも有力の一頭だろう。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜中山7R「3歳上500万下」ダ1800m。このレースで弊社予想部が軸馬として期待したのは断然の1番人気に支持された12番フェニックスマークだった。

『まだデビューからわずか3戦とキャリアの浅さはあるものの、久々+昇級に加えて好メンバー相手の前走でも勝ち負けしたように、本来500万は通過点になるレベルの素質馬。前走の勝ち馬は続く昇級の次走でも2着しているように、久々ではさすがに相手が悪かっただけ。未勝利勝ちがこの中山ダート1800mでコース替わりも不問。降級馬3頭と決して楽な組み合わせではないが、ひと叩きで順当に良化してきた今回は位置取りや流れがどうであろうとアッサリ抜け出してくれるだろう』という見立て。

抜群のスタートから主導権を奪った8番カブキモノがハナを切る展開。番手に最内枠から1番ミラクルウイング・13番ディアクーシーが続き、以下、6番ルミナリースピン・10番ベラポーサ・5番マイネルネッツと続きこのあたりは一団を形成。軸馬12番フェニックスマークも周りの出方を見ながら、これら先行勢を見る好位後方を追走していく。1000m通過61秒5の淡々としたミドルペース。3コーナー手前から徐々にペースアップし、好位追走の各馬が逃げる8番カブキモノとの差を徐々に詰めにかかる。直線に入り、4コーナーを先頭で回った8番カブキモノをめがけて後続各馬が殺到。しぶとく粘っていた8番カブキモノだが、好位勢から早めに動き出した5番マイネルネッツが直線半ばでこれを捕らえて先頭に躍り出る。勝負どころでの手応えが一瞬怪しく思えた軸馬12番フェニックスマークだが、エンジンがかかってからは一頭だけ違う脚色でグイグイ前との差を詰め、最後は早め抜け出しから押し切りを図った5番マイネルネッツを3/4馬身差差し切って1着でゴール。2着に5番マイネルネッツ。3着には大きく溝をあけられたものの、地力の高さでしぶとく粘り込み8番カブキモノが入線。この結果により、「馬連5-12、1,540円」の的中。休養明けで不当に人気を落としていた8番人気のマイネルネッツを抜けることなく対抗馬指名し、開催替わりの一発目の勝負鞍でキッチリと仕留めてみせた次第。

今回斬った前記、土曜中山7Rに関してはこれはこれで全く問題ないが、その後波に乗ることができず、残念ながら他の勝負鞍は今ひとつ煮え切らない結果となった開幕週。ただ、そんな中でも結果として実ることはなかったとはいえ、いわゆる「置きに行く」のではなく「攻めの姿勢」を貫いたことは必ず今後に繋がるはず。ハナ差クビ差の取りこぼしでも結果が全てのこの業界。そのことについては予想部には猛省を促すとともに、今週末までの僅かな軌道修正を強く要望しておく。