4/15 4/16 3回中山・2回阪神7日8日目・1回福島3日4日目

流れを変えるひと鞍 ~土曜阪神9R・はなみずき賞~

『スローペースで流れていって上がりだけの瞬発力勝負』。一部の例外(たとえば中山1200mダート)を除くと今の競馬の過半数はこのパターン。特に2000m以上となると8割から9割がこれ。別段悪いことだとは思わないし、ほぼ全部の馬が余力を持って直線に向かうので僅差のひしめき合いとなり、それなりにスリリングでもある。しかし、せめてG1レースくらいは力と力のぶつかり合いが見たい、という気持ちがあることもまた事実。今年の「皐月賞」がまさにそんなレースとなった。週なかまで降り続いた雨の影響もなく、全馬有利不利のない良馬場で施行され、前後半のバランスからみればミドルペースではあったが、先行馬多数のポジション争いで前半35.1-46.8-59.0という緊張感十分のペース。まさに力勝負になる流れ。コース取りが明暗を分ける馬場で、内が使える馬場コンディションのギリギリのラインを割って伸びてきた9番人気アルアインがペルシアンナイトをクビ差退けて1着でゴール。有力各馬が馬群で伸び切れないなか、自分の競馬に徹した鞍上松山騎手の好騎乗が光った一戦だった。むろん、コース取りが明暗を分けた一戦であったことからも、この着差が明確な力差ではないが、折り合いに不安はなく、スッと好位で流れに乗れるレースセンスも抜群。続く2冠目となる「日本ダービー」も伏兵だった今回とは異なり、一気に有力馬の一頭に浮上したことは間違いないだろう。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜阪神9R「はなみずき賞」芝2000m。ここで軸馬として期待したのは断然の1番人気に支持された3番エクレアスパークルだった。

『前走は新馬勝ち直後でオープン「若葉S」に挑戦してハナ差2着惜敗。初戦より1000m通過タイムが6秒も速い流れにも難無く対応できたようにレースセンス抜群で力があればこそ。先のある馬なだけに、明日のG1「皐月賞」の出走権利を持ちながら、無理使いせずに自己条件のこちらを選択。陣営の期待の高さがヒシヒシと伝わってくるレース選定にも好感が持てる。頭数の割になかなかの好メンバーとなったが、好位から自分で競馬を作れることはここでは大きな強み。中3週ときっちり間隔をとって前走好走の反動も無さそうなだけに勝ち方が問われる一戦だろう』という見立て。

特に行きたい馬もおらず、スタートを決めた4番ロードアルバータが出たなりにハナを切る展開。番手に6番プラチナムバレット、外から8番アドマイヤアゼリも好位の3番手で流れに乗る。その後に7番ベストリゾート、9番シャイニーゲールが続き、軸馬3番エクレアスパークルは互角のスタートを切るも、他馬の出方を伺いながら先行勢を見つつ、好位6番手追走。3歳の若駒なだけに前半1000m通過62秒3と当然のスローペース。軸馬3番エクレアスパークルは終始前を行く各馬を射程圏内に入れながらの追走。そして3コーナーから徐々にペースアップを開始。4コーナーでは前走同様反応鈍く、直線に向いても馬群がごちゃつく一瞬ヒヤリとする場面。力のない馬なら直線脱落のパターンだが、同馬は追うごとに力強く伸び、馬群を割ってグイグイ脚を伸ばすも、早めに抜け出した6番プラチナムバレットにクビ差詰め寄ったところでゴール。1着に6番プラチナムバレット、2着3番エクレアスパークル、3着9番シャイニーゲールの順で入線。この結果により、「馬連3-6、410円」の的中。比較的地味めの配当とはいえ、先週の悪い流れを初日の土曜日に断ち切れたことは、「流れを変えるひと鞍」として一定の評価をいただけるモノと自負している。

他にも日曜福島9Rなどで的中はお届けしており、「安心安全のアスコット」を地で行った次第。先週末で中山・阪神開催も終了。今年初の全敗週もあっただけに開催を通じて大団円とはいかなかったが、アベレージの的中率はキープできた前開催。今週からは春競馬の佳境とも言える東京・京都開催が開幕するだけに、今週末以降の大攻勢を誓うのみ。大いなるご期待をお持ちのうえ、開催替わりとなる今週末をお待ちいただきたい。