5/6 5/7 ・2回東京5日6日目分・1回京都5日6日・1回新潟3日4日分

当週のプラス収支を早々に確定 ~土曜新潟9R・わらび賞~

ゴールデンウイーク最終日、3歳マイル王決定戦・NHKマイルカップが行われた。その戦前に囁かれたのは、今年の3歳牡馬のレベルについて。というのも、本来なら実績で最上位に立つ朝日杯FSの1、2着馬ドルチェモア・ダノンタッチダウンがそれぞれ前走で凡走(前者はNZT・7着、後者は皐月賞・18着)したことがひとつの要因。ひいては牡牝の優劣論まで交わされたように、今年の3歳世代の微妙な力関係が指摘されていた。また、レース当日はあいにくの天候で2008年以来の稍重。ただでさえ難しいパワーバランスに道悪と、混戦に拍車がかかった。
そして先行馬が揃った今回、レース序盤のペースは400m・23秒0と想定通りの速い流れ。その後も落ち着かずに1000m通過は58秒4。発表こそミドルだが、馬場を考えれば速いペースとなった。また、混戦ゆえに多くの馬が色気を持っていたこともあり、早々に仕掛ける好位組が多数出現。レースは完全な前掛かりと化し、淡々と追走に徹した後方勢が漁夫の利を得るパターンに入る。その中でも、後方4番手で4角をスムーズに回った9番人気シャンパンカラーの脚は出色。追い出しからの速さは他を圧倒しており、さらに後ろから猛追したウンブライルをアタマ差だけ凌いで3歳マイル王を奪取して見せた。
そもそも東京コースと好相性だった同馬だが、今回はスタートで腰を落とすように出遅れたことがかえって奏功した格好。とはいえ、スローの新馬戦を差し切ったように元々の力量も確かであり、今後の活躍にも期待は十分だ。また、スタートで慌てずに追い込みを決め打ちした内田騎手もさすがの燻し銀。2018年フェブラリーS(ノンコノユメ)以来、久方ぶりのお立ち台では人間味が滲み出ていた。なお、内田騎手にとって本レースは中央で初タイトルを決めたゲンのいい番組で、その2007年は稍重のなかをピンクカメオ(17番人気)で豪快な差し切り。似たようなシチュエーションだった今年、再び波乱を演出したことになる。早いものでもう52歳だが、3着オオバンブルマイの54歳・武豊騎手と同様に、その手腕はまだまだ健在。NHKマイルは牡牝の対決が注目されたが、ベテラン騎手vs若手騎手の闘いからも引き続き目が離せない。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜新潟9R「わらび賞」ダ1800m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは 1番人気に支持された6番ディアサクセサーだった。

『前走は大型馬の久々で初ダートと厳しい条件だったが、道中で物見をしつつ7馬身差の圧勝。勝ち時計1分46秒7は同日の古馬1勝クラスを0秒3上回っており、昇級のここでも即通用の好素材といえる。今週の坂路5ハロン51秒0、ラスト1ハロン11秒8と意欲的な攻めでデキも整った。先行馬多数のここは展開カギだが、枠順から楽に先手は取れそうだし、ひと叩きした今回はさらに動ける。押し切り濃厚』という見立て。

レースは目立った出遅れもなく揃ったスタート。果敢にハナを主張する馬はおらず、ジワッと進出する7番スマートサニーがそのまま主導権を取る。2番手は外から15番レジュークレール、11番コパノパサディナ、5番マルベリーシチーが続き、1馬身差に軸馬6番ディアサクセサーまでが先団。中団から最後方まで差はなく、1番メイショウコボケから1馬身差に2番スマイルスルー、9番ダイヤグラフ。直後に人気の一角10番ワンライトスター、13番エリンアキレウス、8番アレクサ。後方は3番ジャスパーバローズを含む4頭が集団となり、最後方に14番コスモバラタという隊列。
逃げた7番スマートサニーはコーナーワークで一旦は後続を2馬身ほど離したが、番手追走の11番コパノパサディナがすぐさま詰め寄りプレッシャーをかける。600m35秒5のハイペースで流れるが、稍重の馬場を考慮してか、全体的に前掛かりの展開。軸馬6番ディアサクセサーは他に影響を受けず5番手を流れていたが、3コーナー手前からマクリにでる強気の競馬。そのまま先頭を奪った軸馬6番ディアサクセサーの仕掛けを合図にレースは動き出す。
終始ハナを切った7番スマートサニーは並ばれて嫌気がさしたかここで後退。番手追走の11番コパノパサディナ、15番レジュークレールが離されまいと懸命の追走。軸馬6番ディアサクセサーが先頭のまま直線に入るが、後続の押し上げも早く大半の馬が勝負圏内で横に広がっての直線勝負となる。粘り込みを図る軸馬6番ディアサクセサーだが、早め先頭と強気なレース運びの割に直線では今ひとつ伸びを欠く嫌な雰囲気。番手追走の11番コパノパサディナ、15番レジュークレールも徐々に後退していき、この2頭を交わして急追したのが一旦後退した7番スマートサニー。残り200mを切ると軸馬6番ディアサクセサー、7番スマートサニーがジリジリと後続との差をつけ始め2頭の争いと一瞬思われたが、最内から馬群を縫うように脚を伸ばしてきたのが3番ジャスパーバローズ。先頭を争う2頭を射程圏に入れるとそこから末脚爆発。残り100mで完全に抜け出すと、アッという間に2馬身差をつける完勝劇となった。大注目の2着争いだが、脚色が怪しい軸馬6番ディアサクセサーに対し、盛り返す7番スマートサニーの競り合い。接戦はゴール直前まで繰り広げられたものの、お互いに息が切れたか2頭の脚色は揃って鈍い。ラストは並ぶようにゴールしたが、最後の最後まで踏ん張った軸馬6番ディアサクセサーがクビ差凌いで2着に入選。3着はラストで甘くなった7番スマートサニーが入選した。

この結果により、「馬連3-6、2,040円」の的中をお届け。強気の競馬で伸びきれなかった軸馬6番ディアサクセサーにはヒヤヒヤさせられたが、終わってみれば4着まで対抗馬が占める完勝劇。しかも1番人気→6番人気の決着で馬連20倍なら上々の結果といえるだろう。先週一発目の提供で当週のプラス収支をほぼ確定させる好スタートとなり、多数の反響をいただいた勝負鞍となった。

また、「厳選勝負鞍」はこの的中だけにおさまらず、日曜東京8R「4歳上2勝クラス」の「馬連2-16、470円を大本線で射止め、さらに重賞では、土曜京都11R「京都新聞杯」の「3連複6-7-12、2,490円などもお届け。春G1後半戦に向けますます調子を上げてきた弊社予想部を表す好結果となった。

さて、今週末はマイル女王決定戦が待機。その「ヴィクトリアマイル」といえば、2015年の3連単2070万5810円が記憶に新しいところ。これはいまなお破られていないG1史上最高払戻額である。そして今年は、大阪杯で牡馬相手に連対したスターズオンアースと昨年の覇者ソダシとの二強の構図。しかし、前者は熱戦から中5週、後者は約半年の休み明けと、それぞれ懸念がなくはない。そもそも、繊細な牝馬同士の一戦だけに、今年も油断は禁物だろう。無論、弊社ではこの一戦に向けての調査に余念はない。現時点で意外な伏兵も把握しているので、ぜひ、レース当日の買い目に多大なるご期待をお寄せいただきたい。