10/14-10/15・4回東京・2回京都4日5日、4回新潟1日2日分

8度目の正直 〜土曜東京11R・府中牝馬S〜

先週の注目は牝馬クラシック最終戦・秋華賞。単勝1.1倍、複勝1.0倍という圧倒的支持を集めたリバティアイランドは、序盤は中団の前で周りを囲まれての追走。ペースも落ち着いてやや動きにくいポジションだったが、馬群がバラけ始めた3コーナー手前で外目に進路を確保すると、あとは一頭だけ違う手応えで加速を開始。やや早めの仕掛けだったが、直線を向いた時点ではもう先頭。過去2冠の桜花賞・オークスとも違った戦法を見せて、終わってみれば危なげない完勝だった。
これでリバティアイランドは史上7頭目となる牝馬三冠を達成したが、惜しむらくは、一強を好きにさせてしまったライバルたち。道中でプレッシャーを強めたり、果敢に勝負に打って出る馬は今回いなかった。かつての完全に包囲されたテイエムオペラオー、先手必勝でディープインパクトを破ったハーツクライなどを見てきたオールドファンからすれば、やや物足りない印象だったかもしれない。リバティアイランドが王国ノーザンファームの生産だったことも無関係ではないだろうが、もう少しアツいレースを見たかったという思いも残る、そんな秋華賞だった。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜東京11R「府中牝馬S」芝1800m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった7番ディヴィーナだった。

『軸馬ディヴィーナは昨春のオープン昇級後は2ケタ着順ばかりだったが、この春からは一気に充実モード。3走前のヴィクトリアマイルで一線級を相手に0秒2差の4着に健闘すると、前々走の中京記念が好内容の2着。さらに前走の関屋記念は先行策から直線で一旦は先頭に立ち、勝ちに等しい内容の2着だった。様々なレースを経て、いつタイトルを取ってもおかしくない実力に成長したといえる。
また、この中間の活気も強調材料だろう。実際、今週の栗東坂路で4ハロン52秒6-11秒9を馬なりでマーク。充満したエネルギーを感じさせながらリラックスしていたことが印象深い。さらに先週もウッド5ハロン64秒0と上々のスピードをみせており、デキは十分に整った。近走はマイルばかりだが左回りに絞った選択はここでも生きてくるし、すべて1分32秒台で走破しているように高速馬場適性もメンバー中随一。目下の充実ぶりなら1800mは問題ではなく、手の内に入れている鞍上も心強い存在だ。今回が8度目の重賞挑戦だが、ここで初タイトル濃厚』という見立て。

レースは各馬揃ったスタートから、1番コスタボニータと軸馬7番ディヴィーナが先頭でしばらく並走。しかし意外にも、軸馬7番ディヴィーナが掛かり気味に逃げる形になる。好位から中団には3番ルージュスティリア、8番ライラック、秋華賞をパスしてここを選択した11番シンリョクカなど。後方に6番プレサージュリフト、5番ルージュエヴァイユなどが追走する隊列となった。
先頭に立った軸馬7番ディヴィーナとMデムーロ騎手は後続をみるみる突き放すが、1000m通過は60秒ジャストのスロー。3角でさすがに後続も焦ったのか差を詰めにかかるがそれほど間隔は縮まらない。勝負は最後の直線へ。しかし、4角を回っても軸馬7番ディヴィーナはまだ4、5馬身のリード。これを目がけて内から進路を切り替えた8番ライラック、外から5番ルージュエヴァイユが猛追するが…。
結局、ゴール前では5番ルージュエヴァイユが並びかけたものの、余力を持って逃げた軸馬7番ディヴィーナにはわずかに届かず。ペース的に決してレベルの高い一戦ではなかったが、逃げの手に出たMデムーロ騎手のアドリブが光る勝利だった。ゴール前で粘り込んだディヴィーナの姿を、母ヴィルシーナのヴィクトリアマイル(1着)と重ね合わせたファンも多かったはずだ。

この結果により、「馬連5-7、1,460円の大本線的中をお届け。1・4番人気の決着としてはまずまずの配当であり、予想部の本命および対抗馬選択の確かさを十分に証明する的中鞍となった。
この週は他にも土曜新潟8R日曜京都7Rなど、随所に本線的中をお届け。そして、前出の秋華賞もきっちりと「3連複2-6-7、1,210円を的中。これで重賞予想は先週に引き続き全勝となった。全体として配当面に物足りなさの残る週だったとはいえ、依然としてアベレージを高値でキープしている点は一定の評価をいただけるだろう。

そして今週末はいよいよ「菊花賞」。今年は23年ぶり(2冠馬が参戦した年を除く)にダービー1、2着馬が揃って出走予定。ダービー馬タスティエーラはサトノクラウンの初年度産駒で、皐月賞ではソールオリエンスの豪脚に屈して2着だったが、ダービーで雪辱。直行ローテで状態面は気になるが、中間の調教では成長を感じさせる動きを見せている。そのダービーで涙を飲んだソールオリエンス(牡3、美浦・手塚貴久厩舎)は皐月賞では4角17番手という位置から衝撃的な追い込みを決めたキタサンブラック産駒。ここを勝てば父子制覇だ。
その他、重賞は初挑戦も目下4連勝中のドゥレッツァ、日本ダービー3着ハーツコンチェルト、重賞2着4回のトップナイフ、神戸新聞杯2着サヴォーナなど、伏兵陣も虎視眈々とV圏浮上を狙っている。無論、馬券的な妙味が尽きないこの3歳クラシック最終戦も、弊社にとっては重要な勝負鞍候補の一角。会員様におかれましては、どうか胸躍らせて今週末をお待ちいただきたい。引き続きご期待を。