11/4-11/5・5回東京・3回京都・3回福島1日2日分

次週へ繋がる的中鞍 〜土曜京都8R・3歳上1勝クラス〜

馬7割・騎手3割。競馬の結果を左右するのはあくまでも馬の力ありき。騎手が結果に影響を及ぼすのは30%程度しかない。先週のジョアン・モレイラを見てそんな格言を思い出した方も多いのではないか。同騎手は土曜の東京競馬場で10鞍騎乗して6勝。続く日曜日も勢いは止まらず、8鞍に騎乗して5勝と、開催2日間で18戦11勝の活躍だった。
18鞍中14頭が1番人気だったとはいえ、勝率約61%は驚異的だろう。実際、日曜日は鞍上による過剰人気のフシもあったし、2日間を通しても馬の能力が突出していたレースは数鞍程度。それを僅差でもしっかり勝利に導く手腕の比重とは…。
翻って、地の利があるはずの国内ジョッキーに目を向ければ、目立った勝ち星を残せたのは横山武騎手のみ。同騎手は土曜日に4勝とモレイラ騎手に次ぐ成績だった。両者とも人気、実力が伴うジョッキーだけに本命党には頼もしい限りだろう。だが、穴党からすればその他大勢の騎手は何をしていたのかという気持ちにもなるはず。こと、先週は米国ブリーダーズCでトップジョッキーが手薄なタイミング。中堅以下には活躍の好機だったのに、蓋を開けてみれば国内にいた上位騎手の独壇場では盛り上がりに欠けるのではないか。
今週からは遠征していた上位騎手も戦線に復帰する。ますます中堅以下の騎手は活躍の場が狭まるばかりだが、だからこそ人馬の割合が逆転するような下剋上Vを見たいものだ。息の合った人馬の躍動は数字では表せないはずである。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜京都8R「3歳上1勝クラス」ダ1800m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった10番バンドマスターだった。

『前走は勝ち馬から6馬身差の2着だったが、自信の走破タイム1分52秒6もクラス突破レベルの秀逸なものだった。そして、3ヵ月振りを叩いた今回は上積みも期待可能。実際、今週は古馬3勝クラスと併せて最後まで喰らいつくなどデキを上げてきた。2戦して3着以下のない京都で競馬ができることも大きなプラス材料だし、ここは前走だけ走ればお釣りがくる組み合わせ。完勝期待』という見立て。

 
レースは最内1番ダノンヒューマが躓きかけた以外は揃ったスタートで、戦前の予想通り11番ダイメイセブンが先手を主張する。差がなく2番プレイサーゴールド、1馬身差に4番レッドラグラス、12番シゲルソロソロ。その1馬身差に5番ヘニータイフーンがいて、これに軸馬10番バンドマスターも勢いよく並び掛けて先団を形成。
各馬が1角に進入すると軸馬10番バンドマスターは外々を回りながら押し上げ、向こう正面手前では好位3番手まで進出。これで大方の隊列が決まる。向こう正面に入ると、逃げた11番ダイメイセブンは600m36秒9、800mを50秒ジャストと刻み、淡々としたミドルペース。こうなると後続にも余裕があり、1000m付近では馬群が5馬身圏内の一団となって後半戦へ。
逃げた11番ダイメイセブンは、4角通過の時点まで先頭で粘るが、手応えに余裕がある後続が一気に押し上げて徐々に苦しくなる展開。4角出口ではさらに馬群が密集し全馬が3馬身圏内と、上がり勝負の様相と化した。かろうじて先頭で直線に入った11番ダイメイセブンには抵抗する余力はなく、外から2番プレイサーゴールド、軸馬10番バンドマスターが変わって先頭に躍り出る。
ここで地力に勝る軸馬10番バンドマスターが早め抜け出しからジリジリと後続を突き放して盤石かと思われたが…。満を持して急追してきたのが5番ヘニータイフーン。ここからは2頭の一騎打ちとなるが、人気を背負っていた分、早めに向けだしたのが誤算となった軸馬10番バンドマスターの脚色に陰りがみえたところを5番ヘニータイフーンに一気に交わされてしまう。すでにゴールは目前で、そのまま5番ヘニータイフーンが1馬身半差の完勝。後続を引き離した軸馬10番バンドマスターも安泰の2着。3着は4角最後方から末脚を伸ばした7番メイショウホタルビが入線となった。

この結果により、「馬連5-10、610円の的中をお届け。上位2頭が早々と抜け出し後続を引き離したため、見ていて安心の的中劇となった。他でも新馬未勝利戦やメインレースの的中もお届けした先週末だが、一方で軸馬の不可解な凡走などツキがなかったことも事実。正直、弊社の会員様としては物足りない結末になってしまった。とはいえ、どうかご安心いただきたい。ご存知の通り、弊社は消化不良の次週ほど爆発してきた歴史がある。幸い今週末からはG1・8連戦がスタート。その口火を切る「エリザベス女王杯」は前哨戦の「府中牝馬S」を的中に導いているように、期待度十分である。また、裏開催の福島には昨年・3連複1万3,320円をお届けした「福島記念」もスタンバイ。無論のこと、厳選勝負鞍にも興味深い本命候補をそろえているから楽しみは尽きない。会員様におかれましては、大いなるご期待をお持ちのうえ、今週末の配信をお待ちいただきたい。