2/3-2/4・1回東京・2回京都3日4日 1回小倉7日8日

杞憂に終わった進路取り 〜土曜京都10R・エルフィンS〜

先週の東京新聞杯は1番人気マスクトディーヴァがまさかの大出遅れ。しかし、ゲートで暴れた他馬につられて反応してしまったものであり、鞍上(岩田望騎手)を強くは責められないだろう。馬自身も明け4歳の牝馬ということもあり、まだまだ精神面に改善の可能性を残したといえる。
対照的に、序盤から中盤にかけて危うい仕草を見せつつ勝利したのがサクラトゥジュール。前走・中山金杯がスローで折り合いを欠いてリズムを乱した敗戦。今回も折り合いを欠く気難しい素振りを見せたが、金杯に続いて鞍上を任されたキング騎手は落ち着いていた。無理に手綱を引っ張るわけでもなく、馬の好きに行かせるわけでもない。そんな独特な制御(同じ豪州拠点のD.レーン騎手を想起させた)で、直線もギリギリまで脚を溜める好騎乗。一気の距離短縮を決断した厩舎を含め、陣営が一体になって掴んだ勝利だったといえる。
なお、2着のウインカーネリアンが刻んだ前半3ハロンのラップは、逃げ切った昨年と全く同じ34秒4という落ち着いた流れ。後方から外を回って追い込む馬には全く出番がなかったことは頭に入れておきたい。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜京都10R「エルフィンS」芝1600m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に3番人気となった5番スウィープフィートだった。

『阪神JF(G1)を1分33秒5の好時計で走り高いポテンシャルを証明。それに加え、京都のこの舞台は1勝、2着1回と好相性。1週前の坂路で4ハロン51秒7の自己ベストをマークしたように状態も極めて良好だ。スタートが決まらないのでおそらく後ろからの競馬になるが、11頭立てなら前を捌くのは難しくはないし、現状は外差し優勢の馬場。祖母スイープトウショウ譲りの末脚でライバルを一蹴。いざ桜花賞へ』という見立て。

レースは11頭立て。バラッとしたスタートで、なかでも好発を決めた6番ナムラエデンが先手を主張する。戦前に懸念した通り、軸馬5番スウィープフィートの発馬はお世辞にもいいとは言えず、スタート直後は後方から3番手という位置取り。1番人気・2番ライトバックは中団、2番人気の3番エリカエスティームは手綱を抱えたまま2番手を確保した。序盤はこのまま淡々と行きそうな雰囲気だったが、軸馬5番スウィープフィートはペースが上がらないことを利して内からスルスルとポジションを押し上げる。結局、馬群が3角を回る頃には4番手の好位に取り付いた。
先頭の6番ナムラエデンが前半800m通過48秒5という3歳戦らしいスローペースを刻むと、さしたる動きのないまま一団は4角手前へ突入。3番エリカエスティームが外の3番手、軸馬5番スウィープフィートはインの4番手にいて、これらを見る形で2番ライトバックが虎視眈々という形だ。
レースはいよいよ勝負どころの4コーナー。ここで大胆な作戦に出たのが軸馬5番スウィープフィートの鞍上・永島まなみ騎手だった。他の馬が迷わず外を選択するなか、ただ一頭だけインを選択すると早々に追い出しを開始。年明けから10日目となる京都芝コースの内側はかなり消耗していたのだが…。
残り200m。早めに仕掛けた軸馬5番スウィープフィートはすでに先頭。このまま押し切るかに見えた刹那、馬群を割ってきた2番ライトバックが軸馬を交わし切ったところがゴールだった。3着には4角3番手からジリジリと伸びた3番エリカエスティームが入線した。

この結果により、「馬連2-5、650円&3連複2-3-5、770円」の的中をお届け。馬連、3連複ともに1点目の本線だったが、それにしても少し驚いたのが軸馬の進路。先述の通り、この日の京都芝は外差し馬場に傾いていたから、直線でインを向いた瞬間に頭を抱えた会員様も多かったはずだ。レースを見返して見ても、左右左とムチを持ち替えたあたり、鞍上の永島まなみ騎手にも後悔があったのかもしれない。とはいえ、これも競馬特有の勝負のアヤ。勝って桜花賞という陣営の青写真は崩れたかもしれないが、我々としては勝負馬券が実ったのだから良しとしておく。結果的に2着とはいえ、軸馬の能力自体は見立て通りだった。
なお、この週は厳選勝負鞍でさらにふたつの的中をお届けして、先週に引き続き4戦3勝の準パーフェクトを達成。また、新馬未勝利予想の日曜東京2R「3連複4-10-15、6,260円など、随所で回収鞍をお届けすることができた。

さて、安定安心のアベレージを維持しつつ臨む今週末は、昨年に続き的中を狙う「京都記念」と「クイーンC」がスタンバイ。無論、前者は今春の古馬戦線を俯瞰するうえで重要な一戦。後者は若き牝馬の一戦だけに、配当にも大いにご注目いただきたい。
首都圏は数年ぶりの大雪で弊社も大騒ぎの週明けだったが、無事に週末を迎えられることは何より。朝晩はまだ冷え込むとはいえ、日中の陽射しはすこし柔らかくなってきた。競馬シーンも春G1の影が見えてきたところであり、弊社としてもハイシーズン目前のこの時期にきっちりと結果をお出しする所存である。会員様におかれましても、体調管理にお気をつけのうえ、まずは今週末の配信にご期待ください。