5/11-5/12 2回東京・3回京都7日8日・1回新潟5日6日目

安心のダブル的中劇 〜土曜東京11R・京王杯SC〜

先週のヴィクトリアマイルは、単勝208.6倍のテンハッピーローズが豪快に差し切って大波乱を演出。津村明秀騎手にとっては21年目にして初のG1タイトルとなり、人馬揃って春の栄冠となった。

大荒れのG1はしばしば戸惑いの空気のまま終わってしまうが、すぐに鞍上の悲願を祝福する空気へと変化した。川田将雅騎手、藤岡佑介騎手らと同期で、競馬学校時代に馬乗りの腕が抜けていたとも評される津村騎手は、ここまでJRAのG1「0-3-1-43」。カレンブーケドールで臨んだジャパンC・2着などあと一歩およんでいなかった。戦術や折り合いの巧さには定評があり、努力も惜しまぬタイプ。なのにG1を勝てない。そんな経歴を知っているファンたちは惜しみない拍手を送った。

パートナーのテンハッピーローズは1600m【0-2-1-4】で、1400m【4-3-1-7】というスプリント寄りの戦績。前進気勢が強く折り合えない場面が多いため、走りやすいペースを求めた末に1400m中心のローテになっていった。そして、この日のヴィクトリアマイルは、5ハロン通過56秒8という戦前の予想を超える急流。ペースさえ上がれば距離をこなせるタイプは存在するが、まさにこの馬にとってはドンピシャの流れだったといえる。

また、中団後ろの外目で「気分よく走らせること」を心掛けた津村騎手の判断も奏功した。実際、テンハッピーローズは終始外々を回っており、はたから見れば距離ロスの多い競馬。だが気性に課題を抱えるこの馬にとっては“ベストの選択”だったのだろう。ある意味、負けたら批判されかねない道。それをG1の舞台でやってのけた鞍上の“胆力”もまた賞賛に値する。終わってみれば1分31秒台のハイレベルな決着であり、マイル女王として堂々と次のステージへ進んでもらいたい。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜東京11R「京王杯スプリングC」芝1400m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった4番レッドモンレーヴだった。

『軸馬レッドモンレーヴの前走・中山記念15着は、舞台条件と馬場に泣かされてのものであり参考外。その前走を除けば、この1年のマイルG1でも善戦してきた実力馬だ。また、3走前は良化途上でも連対したように、東京コースとの相性も見逃せない。事実、昨年の当レースはスローの外々を回る過酷な展開を楽々差し切ってみせた。
今回は安田記念のステップとしての参戦だが仕上がりも抜かりナシである。実際、ここ2週のウッド併せ馬では迫力の伸びを披露。抜け出してからの鋭さ、集中力ともにこの馬としてはかなりのデキにあると判断できた。併せ相手の後ろで我慢できたことも、当レースをイメージさせる好内容といえるだろう。ここはもう少し外枠がよかったとはいえ偶数番なら許容範囲。強敵とやり合ってきた経歴はもちろん、地力は抜けた存在でもある。得意舞台での連覇に期待したい』という見立て。

バラついたスタートだったが、戦前の見立て通り12番メイショウチタンがレースを引っ張る。2番手に4番人気の2番リュミエールノワル、1馬身差で1番人気の15番ウインマーベルも好位に続いた。中団に3番人気の1番トウシンマカオや伏兵11番スズハロームが位置し、出遅れた6番プルパレイと10番ロードマックスなどは後方からとなった。そして注目は軸馬4番レッドモンレーヴの位置取りだろう。なんと今回は隊列から2馬身ほど離れた最後方。いつも通りの戦法とはいえ、わずかに不安のよぎる序盤となった。

前半800m通過45秒8という淀みのない流れで12番メイショウチタンが先頭を維持。3馬身ほど後ろに番手の各馬が追従し、レースは早くも勝負どころの4角へ向かう。ここから後方各馬も一気に追い上げを図った。直線を向いて、メイショウチタンが突き放しにかかるがもう脚が残っていない。そこへ15番ウインマーベルが迫る。外から11番スズハローム、さらに大外から軸馬4番レッドモンレーヴも猛追するが…。

ご存知の通り、最後の攻防は見応え十分。15番ウインマーベルと軸馬4番レッドモンレーヴが火の出るようなマッチレースを繰り広げると、決着は写真判定へ。肉眼はおろかスロー映像でも際どい差だったが、軍配は驚異の差し返しを見せた前者に。2着レッドモンレーヴから2馬身差の3着にスズハロームが入線している。

この結果により、「馬連4-15、840円&3連複4-11-15、6,450円」の的中をお届け。馬連は1点目の大本線的中。8番人気の11番スズハロームをきっちりおさえたことにより、3連複も大きな見返りとなった。弊社十八番のダブル的中だけに、回収率においても高い評価をいただける一戦だったといえる。またこの週は新馬未勝利予想も躍動。土曜東京3R「3連複2-12-15、1万6,060円を筆頭に、土日で2戦2勝をマーク。1日1鞍配信の同コンテンツで“万馬券”を配給したことは回収力のみならず、“選球眼の良さ”も表しているのではないか。

今週末からは春競馬も佳境となるが、2回東京開催の弊社重賞予想は打率5割を優に上回っている状況。当然ながら「オークス」「日本ダービー」の頂上決戦にも極限の注目が寄せられている。そこに向けて着実に準備を整えているアスコットに、これまでにも増してのアツいご期待をお寄せいただきたい。