6/15-6/16 3回東京・4回京都5日6日・1回函館3日4日目

十八番のダブル的中だが… 〜土曜函館8R・3歳上1勝クラス〜

競馬には“格より調子”という古くからの格言があるが、その重みを感じさせたのが先週のマーメイドSだった。上位3頭はいずれも前走で条件戦を勝った馬。そのうち2頭が格上挑戦なのだから、いかにも夏場の牝馬重賞という結果だった。

逃げ切った永島まなみ騎手とアリスヴェリテは人馬ともに重賞初タイトル。普段から思い切りのいい競馬が目につき、度胸のある騎手らしく見事な逃走劇だった。アリスヴェリテは前走の2勝クラス勝ちが1000m通過56秒8の暴走気味のラップだったのに対し、今回は58秒3でこの馬には楽だったはず。馬場の回復も奏功したかもしれないが、絶妙のペース配分に持ち込んだ鞍上のエスコートも称賛に値するだろう。後ろが動きにくい残り1000mから、11.4-11.4とペースを上げ、残り400mまでリードを保ちつつ、最後の失速に備える判断。差し勢の動きを待たず、強気に運ぶ勝負度胸が光った。

一方、離れた3番手以降の集団は団子状態で進み、ペースは平均程度。そこまで苦しくなかった分、馬群が密であり、動きたくても動けない状況に陥った馬もいたと思われる。2着エーデルブルーメは、序盤こそ後方待機だったが、前が軽快と見て早めに進出したのは川田騎手の好判断。届かなかったのはいわゆる展開のアヤであり、この先の活躍も期待可能だろう。3着ホールネスは格上挑戦だったが、後方からじっくり構えての直線勝負。ハンデ52キロの恩恵もあったとはいえ、わずかキャリア5戦目を思えばこの先が楽しみな一頭である。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜函館8R「3歳上1勝クラス」ダ1000m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった9番ヨドノゴールドだった。

『約2ヵ月ぶりの前走は内枠から発馬で躓くトラブル。それでも序盤に追い上げて先団を射程に入れたが、今度は勝負どころで前も横も壁と不運が重なる。直線の十分な手応えからして力負けではなく、典型的な取りこぼし競馬だった。同舞台連戦の今回は幸いにも運びやすい9番枠。休養明けをひと叩きした上積みが大きいうえに、鞍上強化と好材料が揃った。斤量増もさしたる強敵不在であり、地力的にも巻き返し必至』という見立て。

当日は良馬場発表の12頭立てだったが、ゲートでトラブルが発生。1番サイモンオリーブがゲート内で暴れ、競走除外になってしまう。鞍上の古川奈穂(23歳=栗東・矢作)は係員に抱えられる形で救急車に乗せられており、極めて心配な状況である。
場内が不穏な空気に包まれたものの、残りの11頭でレースはなんとか再開。函館ダート1000mらしく序盤から激しい先行争いで、なかでも3番サザンレイクが内から勢いよく出て主導権。これに6番ニルアドミラリ、そして軸馬9番ヨドノゴールドと1番人気の12番スピードパンサーも好位で続いた。
前半600m通過は34秒6のミドルペース。この距離だけにあっという間に4角を回り、先行馬がラスト260.3mの直線へ。ここで飛ばして逃げていた3番サザンレイクの脚色が鈍くなり、替わって好位勢が台頭するが…。
ミドルペースで運んだことも手伝って、結局は好位組が上位を独占。2番手から先手を打った6番ニルアドミラリが押し切り1着ゴール。4角で3番手につけた軸馬9番ヨドノゴールドが2着、アタマ差の3着に12番スピードパンサーが入線している。

この結果により、「馬連6-9、580円&3連複6-9-12、500円」の的中をお届け。それなりの人気だった1番サイモンオリーブが除外になったことで配当は半減してしまったが、想定通り軸馬が好位をとっての的中には一定の評価がいただけるだろう。むしろ心配なのは、ゲートに顔面を強打してしまった古川奈穂だ。同騎手が脱臼の症状で苦しんできたことはファンも良く知るところ。同期では一時トップになったように、技術的にも楽しみな騎手のひとりである。古川騎手の早期の回復を心より願う。
なお、この週は、日曜東京8Rの3連複的中などもお届け。勝負鞍の的中率は5割にとどまったが、近2週の軸馬成績【2-4-1-1】で唯一の着外が4着と、目の付け所は上々といえる。また、会員様に無料公開しているおすすめ鞍・日曜東京11RスレイプニルSでは馬連6,250円を的中。得意の夏競馬に入り、同コンテンツは先週6月8日函館10Rで3連複3万1,580円、9日の函館12Rで馬連4,000円など好配当的中を連発している。

函館開催も開幕し今年の夏のローカルもまずまずの滑り出しといえよう。今週末以降は、皆さまが熱望する好配当連続的中も現実のものとしていく所存。そしてもちろん、大一番「宝塚記念」もお忘れなく。続々と勝負どころが控える今週末以降にご注目いただきたい。