6/1-6/2 3回東京・4回京都1日2日目

大本線での的中劇 〜土曜東京8R・3歳上2勝クラス〜

先週の安田記念は、終わってみれば香港馬ロマンチックウォリアーの勝利。2着ナミュールとの着差はわずか1/2馬身。だが勝ち馬は好位から上がり33秒4の脚で押し切っており、半馬身という字面以上の実力差を感じさせた。実際、ロマンチックウォリアーは検疫、距離、左回りというハードルに加えて、直線は外からフタをされる苦しいポジション。そんな多くの壁を易々と乗り越えてきたのだ。裏を返すと、ハンデを背負ってまでやってきた海外馬にタイトルを奪われてしまった日本馬。そこに物足りなさを感じた方もいるのではないか。

ここ数年、ドバイやサウジに止まらず米国でも活躍するなど、世界のトップに比肩してきた日本競馬界。現在もその構図に大きな変動はないが、活躍馬の大半が中距離以上を志向していることはやや気掛かりだろう。事実、直近の海外芝G1で好走してきたのはイクイノックスやドウデュース、リバティアイランドといった中・長距離タイプが目立つ。

香港と違って日本はクラシックディスタンスに比重を置いており、生産および育成も中距離馬が中心。それに加え、近年、主役級の種牡馬が引退した背景が響いているかもしれない。マイル重賞でも猛威をふるったディープインパクトのみならず、ハーツクライ、ステイゴールドが去ってはや数年、他国とのパワーバランスに変化が訪れても不思議ない。こと、マイル以下の距離では、日本は世界に後れを取り始めたのではないか。そんな危惧を抱く安田記念のゴール前であった。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜東京8R「3歳上2勝クラス」ダ1600m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった16番ルナビスだった。

『前走の新潟千八では3角でゴチャついて追い出しがワンテンポ遅れる不運。それでもタイム差なしの4着まで脚を伸ばすのだからやはり地力上位といえる。また、中3週で使えるここは状態面も強調可能。実際、坂路の乗り込み順調で、上がりでしっかり伸びた脚に好感が持てた。1勝クラス突破は同じ左回りの脚抜きの良い馬場。この馬には広いワンターンが合っており、東京マイル替わりは大歓迎。条件好転かつ引き続きの牝馬同士となれば巻き返し必至』という見立て。

レースは16頭立ての重馬場発表。ややバラついたスタートで5番のラブリアージェが大きく出遅れ。まずは芝コースを進み、好発を決めた2番フィールザオーラが先手を打った。続いて13番ナックダンス、2番人気の15番フェブランシェ、軸馬16番ルナビスも外目の好位を確保する。序盤からやや縦長の展開で、先頭から離れた後方集団に6番人気の1番カプラローラなど伏兵馬が陣取る隊列となった。
先頭変わらぬままコーナーを回ると、逃げた2番フィールザオーラの手応えが早くも一杯の様子。変わって好位組が一気に加速を開始。なかでも、手綱を持ったままの15番フェブランシェが抜群の手応えに映る。これを許すまいと、7番手にいた軸馬16番ルナビスもエンジンをかけたが…。

結局、15番フェブランシェが早め先頭から押し切って1着ゴール。仕掛けどころでやや後手を踏んだ軸馬16番ルナビスは捕まえきれずの2着。以下は際どかったが、後方から一気に足を伸ばした1番カプラローラが強襲して3着に滑り込んだ。

この結果により、「馬連15-16、430円&3連複1-15-16、2,080円」の的中をお届け。馬連は1点目、3連複も対抗2点目の1番カプラローラ(6番人気)が食い込んで、2券種とも大本線の的中となった。なおこの週の厳選勝負鞍は、軸馬の落馬競走中止(日曜東京12R・8番フライヤートゥルー)が発生。馬券的にはやや消化不良とはいえ、競馬である以上、こうしたアクシデントは付きもの。我々は馬と鞍上の三浦皇成騎手が無事だったことを幸いとすべきだろう。特に三浦騎手は今週の東京ダービー(Jpn1・大井・ダ2000m)で最有力のラムジェットに騎乗予定である。節目の第70回にして、ダート3冠整備初年度の大一番。乾坤一擲の好騎乗に期待したい。(追記:ラムジェットは6馬身差でV、お見事)

今週末からはこれまでの3回東京・3回京都に加えて、1回函館開催の開幕となる。弊社にとって「ドル箱」のひとつと言える夏競馬のスタート。エントリーされた顔触れを見渡すと、この時期だからこその勝負鞍候補目白押し。そう断言しておく。これまで以上のご期待のうえ、今週末をお待ちいただきたい。