10/19-10/20 4回東京・5回京都・4回新潟5日6日目

人気の盲点も取りこぼしナシ 〜土曜東京11R・富士S〜

京都競馬場で開催された菊花賞はルメール騎手騎乗のアーバンシックが制した。レースは逃げ候補のメイショウタバルが控えたことで、序盤は折り合いを欠く馬が続出。結果、スタンド前の歓声で折り合いを欠いた馬たちが早めに動くことになる。実際にスタートして800m~1200mのラップは13.0秒→11.7秒。明らかな乱ペースだ。その後も出入りの激しい競馬になったことでスタミナが問われるタフな競馬となり、いかにも3000mといったステイヤー適性が求められた。

もちろん、スタンド前で抑えきれずに動いてしまった馬は体力ロスが大きく、前で競馬していた馬は総崩れである。さらに3コーナーから先行勢が一気にバテたことで、内にいた馬はかなり窮屈な状態。実際にポジションを大きく下げてしまう馬や、中には躓く馬もおり、能力を十分に発揮できなかった。ダノンデサイルもそのうちの一頭であり、特殊な流れでリズムをつくれず。とはいえ、一旦後方に下がりながらも最後は伸びて6着。ダービー馬の意地はみせた。自身が休み明けでおっとりしていた面も含めて、悲観しなくていい内容といえるだろう。

先行勢がごった返す一方で、外目の動きやすいポジションを確保したのがルメール騎手=アーバンシックだ。中団の外から3角手前でじっくり動き、武豊騎手=アドマイヤテラ(3着)を先に行かせ、これをターゲットに下りで仕掛ける。結果的にここでついていった馬たちが4着以内に入った。つまり、今年の菊花賞は道中でペースを守り、外目からスムーズに競馬ができた差し馬に展開が向いたといえる。また、上位入線馬はステイヤータイプの強い馬ばかり。勝ち時計3分04秒1も水準に達しており、2着ヘデントールを含めて今後も長い距離での活躍に期待できる。とはいえ、もっとも輝いたのは名手たちの“対応力”だろう。長距離は騎手で買え。今年の菊花賞はそんな格言を強く印象づけた。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜東京11R「富士S」芝1600m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった11番ソウルラッシュだった。

『昨秋のマイルCSで最内枠から脚を伸ばしクビ差2着。前走・安田記念では上がり3ハロン33秒1の末脚を繰り出して3着と、6歳になって衰えるどころか完成を思わせる走りを見せている。年齢を重ねて気性面の成長も顕著で、展開や枠も不問だ。
この中間は2週前にしっかり追うなど、着々と態勢を整えてきた。それにより先週ウッドでは6ハロン80秒9-ラスト10秒9という貫禄の超抜タイムをマーク。腹回りが立派に見えるのはもともとの体型であり、低く構えたフォームや推進力からして前哨戦としては十分すぎるデキといえる。悲願のG1制覇へ弾みをつけるためにもここは落とせない』という見立て。

レースは17頭立てで、良馬場開催も発走前は小雨が舞う状態だった。スタートで7番セリフォスと9番レッドモンレーヴが立ち遅れると、17番バルサムノートが逃げの構え。2列目の好位に14番ロジリオン、少し離れて軸馬11番ソウルラッシュが続く。4番人気の16番ジュンブロッサムは中団より後ろ、5番人気のゴンバデカーブースは15番手と遅れをとった。
600m通過は34秒2とミドルペースで進み、ラストは東京マイルらしい決め手勝負へ。好位から抜け出した14番ロジリオンが一旦は先頭に立つも、内から軸馬11番ソウルラッシュ、外からは16番ジュンブロッサムが猛追する。結局、上がり33秒1を使った16番ジュンブロッサムが嬉しい重賞初勝利。そこから1馬身差の2着に軸馬11番ソウルラッシュ、早めの仕掛けから粘った14番ロジリオンが3着に滑り込んだ。

この結果により、「馬連11-16、1,390円&3連複11-14-16、7,030円の的中をお届け。上位人気のセリフォス(4着)やレッドモンレーヴ(9着)が馬券圏外に敗れる波乱はあったとはいえ、馬連は順当の部類だろう。予想部の判断が光ったのは、「陣営の試行錯誤が奏功しており、適舞台で巻き返し見込む」として対抗評価にした14番ロジリオンだ。同馬はNHKマイルC・3着の実績がありながら当日は9番人気という低評価。こうした“人気の盲点”をきっちり見抜けているあたり、予想部が好調の証といえる。会員様から評価のお声を多数いただいた次第だ。
この週は他にも、土曜京都7R「馬連4-5、1,380円&3連複4-5-6、2,590円をはじめ、厳選勝負鞍は“4の3”と高水準をキープ。ひと鞍のみ痛恨の相手ヌケとなってしまったものの、土日を通して軸馬「4-0-0-0」の成績は強調できる。この勢いなら“土日2日間で完全試合”の達成は近そうだ。
今秋の東京開催は開幕週、2週目と着実に的中を積み重ねているが、我々の攻勢はまだまだこんなものではない。実際に3週目に入って的中率、配当ともに右肩上がりの状態。開催後半に入り、むしろここからが本番と捉えている。そう断言できるだけの材料が我々には豊富に揃っている。会員様におかれましては、勝負どころ目白押しの今週末以降に、なお一層のご期待をお寄せいただきたい。