1/18-1/19 1回中山・1回中京6日7日目

世代論争への警笛 〜日曜中京11R・日経新春杯〜

今年最初のG2となった日曜中京11R「日経新春杯」芝2200mは、ロードデルレイ(牡5)が好時計で勝利。良馬場とはいえやや傷んだ芝だったが、勝ち時計は2分9秒8という速さ。その立役者となったのは、逃げた2番人気のメイショウタバル(牡4)だった。

スタート直後は内のケイアイサンデラがハナにいたが、1ハロン過ぎあたりでメイショウタバルのスイッチが入る。暴れん坊こと父ゴールドシップの血が騒いだのか、2ハロン目から11.0-11.3-11.8-11.4-11.2-11.4秒と6ハロン続けて11秒台をマーク。他を置き去りにする大逃げの形となり、マイル通過はなんと1分32秒4となった。

コースレイアウトが異なるため一概に比較はできないが、中京芝1600mのコースレコードは1分32秒2。それとわずか0秒2しか違わないペースだ。そこからまだ600m残されていた今回、同馬の脚が上がったのは必然といえるだろう。

とはいえ、直線半ばまで先頭を守ったのだからやはり力はある。毎日杯、神戸新聞杯を制した地力は伊達ではない。はたして、メイショウタバルの陣営は次にどの路線を選ぶのだろうか。仮に距離短縮を選んだとしても、そこにはもっとテンの速い馬が揃っているが…。いずれにせよ、課題のメンタル改善は必須。今後がもっとも気になる1頭としてマークしておきたい。

なお、勝利したロードデルレイは弊社の本命馬。近4戦はすべて1番人気だったが、今回は4番人気まで評価を落としていた。軸馬指名の根拠は以下の通り。

『軸馬ロードデルレイはリステッド勝利後の2戦続けて連対を確保。前走・中日新聞杯は縦長展開の中団外めという厳しい展開。4角も大外を回して前との差は7馬身以上あったが、そこから実にしぶとい脚で2着まで持ってきた。同位置にいたコスモキュランダなどが脱落した展開を思えば、この持久力は驚異的といえる。なお、当時の勝ち馬デシエルトは芝ならG1クラスの実力馬。2走前を含めて先着を許したことを恥じる必要は一切ない。
昨秋から3戦目となるが、硬さがなくメンタルの落ち着きも十分。今週坂路の好タイムを含めてデキ上々といえる。今回は距離延長だが、2400mの神戸新聞杯3着をみるに壁は感じない。過去に速いレースばかり使ってきたことから不安視されがちだが、前述の通り、本質的にはタフなレースもOK。他馬比較でハンデに不満もなく、この人気なら迷わず買い』という見立て。

終わってみれば、軸馬8番ロードデルレイが驚異的な持久力を発揮して3馬身差の圧勝。2着には3番人気の14番ショウナンラプンタ(牡4)が入線。弊社が対抗1点目に指名したマイネルエンペラー(牡5)は3着となった。なお、1番人気の13番ヴェローチェエラ(牡4)は4着に敗れている。

この結果により、「馬連8-14、2,170円&3連複1-8-14、9,140円」の本線的中をお届け。ハイレベルと称される明け4歳馬が人気の中心となっていたが、1、3着は5歳馬が占めた次第。

これは余談だが、最近は「世代間論争」がやや過熱しすぎではないか。当欄の連載が始まった20年前から述べているように、世代間の力量比較というものは「各世代が引退した後」にようやく判明するものだ。そもそも、馬の成長スピードというのはそれぞれ異なるし、近年は調教技術が向上していることも考慮すべきだろう。無論、新聞やネットの評論家が語る分には構わないが、こと馬券においては世代でひとくくりにするのは危険である。そんなことを強く感じた日経新春杯であった。

閑話休題。先週は他にも、特注であげた土曜中京4Rで会心のヒットをお届け。◎10番ベルベルコンパス(7番人気)が快勝を決めたことにより、「単勝1,110円、馬連10-11、4,970円などの好配当を仕留めている。大回収となった先週の波を止めずに、この週も打率5割をきっちりキープした弊社予想部。今週末に待ち受ける1回中山の最終開催に向けて上々の首尾となった次第だ。

今週末には好メンバーが揃う「アメリカJCC」など興味深いレースが複数。いずれも有力な勝負鞍候補として着々と調査が進んでいる。会員様は、弊社が大団円をかけて臨む開催最終週へ引き続き強くご期待をいただきたい。