7/5-7/6 2回福島・2回小倉3日4日・1回函館7日8日目

冴えた展開読みとハンデ考察 〜日曜函館10R・横津岳特別〜

例年通りの波乱決着が予想された「北九州記念」だが、終わってみれば1番人気となったヤマニンアルリフラが勝利。当レースの1番人気Vは実に17年ぶりとなる。とはいえ、14番人気まで単勝20倍台に収まる大混戦。各陣営に色気があったことを象徴するように、レースも団子状態で進んだ。先手をとった3歳クラスペディアも単騎で飛ばす構えはみせず、隊列が決まらないまま進んだことが一団の競馬になった要因だろう。

前半3ハロンは32秒5。クラスを考えれば激流というほどではなかったが、隊列がひしめき合ったことで先行馬には息を入れるタイミングがなかった。結果的にも数字以上に前半の消耗度は大きかったはずだ。実際、後半3ハロンは35秒3もかかっており、後ろにいた馬同士の決着となった。

ヤマニンアルリフラは、道中を中団の馬混みで追走。4角でヨシノイースターの内のスペースを取れたことが大きい。2着ヨシノイースターは昨年と同じ2着入線。大外枠で外々を回らされる形で、さらに勝ち馬より3キロ重いハンデ58キロ考えると強い競馬だったといえるだろう。ただ、前日の1勝クラスが1分7秒5の決着に対して、重賞であるこちらの勝ち時計は1分7秒8。道中に高度な駆け引きがあったことを踏まえても、レースレベルとしては少し物足りなさが残った。

それでは本題へ。今週斬るのは日曜函館10R「横津岳特別」芝2600m。ここで弊社予想部が軸馬としたのは、最終的に1番人気に支持された10番バレンタインガールだった。

「芝の長距離に矛先を向けたここ2走が一変したレースぶり。前走にいたっては『ハイレベル戦+斤量増+前が壁』と厳しい条件揃っていたが、それでも3着まで差してくるのだから適性と地力は本物だ。開催後半に入った今週の函館芝は週中に雨。一連の高速馬場が落ち着いてきたことで逃げ馬が簡単に残せない状態であり、本馬の決め手が確実に発揮される。実質トップハンデでも強敵不在の今回は勝ち負け必至」という見立て。

稍重の馬場状態に加えて長距離戦。やはりペースは上がらず、前半1000m通過は1分3秒4、2000m通過2分7秒0。そんなスローペースを嫌ったのか、2週目に入ったところで最後方にいた2番ハインラントがマクリを打つ。その一方、軸馬10番バレンタインガールは後方3番手から静観の構え。先頭とはそれほど離れていなかったが、ペースを考えれば分の悪い位置取りだった。

レースが動いたのは3コーナー過ぎ。各馬が一気にペースアップすると同時に、軸馬10番バレンタインガールにムチが入る。ここからはスローの長距離らしい上がり勝負。軸馬10番バレンタインガールは大外を回して猛追をみせるが、4番手からひと伸びした6番チュウワモーニングに半馬身およばずの2着。3着には2週目の向こう正面でマクリを敢行した2番ハインラントが粘り込んだ。

この結果により「馬連6-10、1,580円&3連複2-6-10、1,360円」の的中をお届け。軸馬は勝利こそ逃したが、競馬自体は読み通りの前崩れ。この展開を想定して決め手のある6番チュウワモーニング(6番人気)を対抗1点目に抜粋したことが奏功した一戦。パッと見ると難解なハンデ戦でも、終わってみれば大本線的中となった次第。

さて、今週末は7月7日から数日遅れの開催と、どこか残念に思うなかで行われる「七夕賞」(G3・福島芝2000m)がスタンバイ。同レースも夏競馬の例に漏れず人気薄の台頭が頻繁な重賞であり、好走馬の傾向が掴みづらい1戦だ。しかし今年の登録馬をみまわすと、稍重のエプソムCを2着したドゥラドーレスが地力で一歩リードしている印象。同馬は屈腱炎で長期休養を強いられたものの直近2走は着々と調子を上げてきた。もとより若駒時代はクラシックを意識していたノーザンファーム産の期待馬。この陣営が酷暑期を使う以上、結果が求められる1頭である。
同レースを含め、ローカルらしく荒れそうな一戦が待ち受ける今週末。昨夏も大ヒットを飛ばした弊社予想部がどんな活躍をみせてくれるのか、ぜひご注目をいただきたい。会員様におかれましては、暑さ対策を施したうえでアツい的中馬券をお待ちいただきたい。