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洞察力が産んだ的中鞍 ~土曜阪神12R・4歳上1000万下~

春の東京G1シリーズも先週末の「安田記念」で終了。すでに番組的にはシーズン末期という印象で、一時のようなフルゲートのオンパレードという状況も去った。このあたりからローカル開催を挟み、秋競馬開幕まで馬券はお休みという方も少なくないようだ。スターホースも大多数は休養に入り「レース自体が面白くない」という声も度々耳にする。しかし、ちょっと待っていただきたい。それは我々プロの立場から見るとあまりにも勿体ない話。なぜなら、ここからこそが馬券の勝負どころなのだから。確かに下級条件の鞍数が多くなり、レース自体が面白いとは言わない。が、それと馬券的な妙味とは全く別の話。ハッキリ言って『よく知らない馬が走っていても、結果的に馬券が的中して払い戻しを手にすればOK』のはず。多くの『馬券プロ』たちはこの期間に大きく張って大儲けをしている。要するに、プロから見ると勝負できるレースが多くなる、ということ。弊社とお付き合いの長い会員の方ならそのことを誰よりもよくご存知のはず。もう一度言わせていただく。馬券を買わないなんて本当に勿体ない。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜阪神12R「4歳上1000万下」芝1400m。このレースで弊社予想部が軸馬としたのは3番人気の6番リバーハイランドだった。

『ひと頃はデキを落としていたリバーハイランドだが、ここにきてハッキリ復調ムード。前2走の勝ち馬は準オープンですぐに通用した実力の持ち主。それらと僅差の3・4着なら上出来と言っていい。また現級2着は現在オープンの上位常連となっているヒットジャポットとアタマ差。当時のデキを取り戻したここは軸馬として期待したい』という見立て。

レースは3番マジンプロスパーの逃げで始まった。2番手10番ユメノキラメキ、3番手5番ニシノモレッタと続き、3F通過34秒5~上がり3F33秒7というスローペース。軸馬リバーハイランドは中団の内ラチ沿いでジックリと脚をタメる策。4コーナーから直線に入ってもマジンプロスパーの脚いろは鈍る気配すらなし。開幕週の絶好馬場でこの流れに持ち込めば当然のこと。直線坂上からはむしろ後ろを突き放す感じ。焦点は2着争いに移った。一旦は好位から伸びた2番ナリタシリカが出る。それを最内に叩き込んだリバーハイランドが猛追。完全に馬体を重ねたところがゴールだった。緊張の写真判定の末ハナ差でリバーハイランドが先着。マジンプロスパーには4馬身差をつけられたものの2着は確保した。この結果により「馬連3-6、1520円」の的中。このレースが初芝だったマジンプロスパーを『芝向きの可能性が十分ある』として対抗馬に取り上げた予想部の洞察力がモノを言う形となった。

他の的中例を挙げると日曜東京8R「4歳上1000万下」馬連5-7、2670円を、勝負鞍ではなかったもののズバッと射止めている。

最後に春の東京G1シリーズ最終戦となる「安田記念」を振り返る。3Fから順に33.9-45.4-57.0~レース上がり46.6-35.0という平均速めの流れ。この流れの3番手から抜け出して押し切ったリアルインパクトのレース内容はまさしく横綱相撲。この時期の3歳馬ということでアパパネに対して2キロ、他の古馬牡馬に対して4キロの斤量差はあった。しかし、その斤量差だけで片付けられる走りではない。休み明け初戦の「ニュージーランドT」時が七分→前走「NHKマイルC」時が8.5分→そして今回が完調という感じ。3歳マイル王こそ逃したものの、古馬を含めての『春期マイル王』に上り詰めた。停滞していたマイル路線にようやく巨星が誕生した印象。このレース、弊社は5番人気の1番ストロングリターンを軸馬に抜擢。絞りに絞った買い目で「ワイド1-3、1580円」を的中している。当日の配信をお受け取りになった方からは「リアルインパクトが対抗馬に入っていたので馬連(12270円)も買っておいた」という声を少なからずいただいている。それはそれで大いに結構。弊社の予想とご自分の考えが上手くリンクしたということに他ならない。2011年上半期ベストバウト入りもあり得る一戦だっただけに、同レースに関しても取り上げた次第。この勢いのまま、今週以降の重賞戦線においても高精度の予想をお届けする所存。

今週末はいよいよ春の東京開催最終週。この時期ならではの興味深いレースが数多く見受けられる。クラス編成を直前に控え様々な「勝負話」も耳にするが、全てが馬券になるはずがないことはご存知のはず。そのあたりの取捨選択はお任せいただき、大団円を目論む弊社予想陣からの情報を漏らすことなく今週末もお受け取りいただきたい。