3回東京7日・8日目・3回阪神3日・4日目・2回新潟5日・6日目

稼ぎどころの夏競馬へ ~土曜新潟12R・栃尾特別~

「宝塚記念」が残っている関係上、いわゆる「選手権距離」の一流どころは依然として稼働中。しかし短距離~マイル路線の上位級となると話が違ってくる。「高松宮記念」はとうの昔というイメージだし、「安田記念」も前週に行われたばかり。従って普通ならこの路線の超A級馬はリフレッシュ休養というのが通り相場だ。それがこの時期のレースに出走してくるということは、出走しなければならない『何か』があるということに他ならない。引退したキンシャサノキセキあたりと常に僅差の接戦を繰り広げていたダッシャーゴーゴーなどはその筆頭格と言っていい。常識的に考えるとハンデG2「CBC賞」にあえて出てくる意味はない。同馬にとっての『何か』は昨秋の「スプリンターズS」に続き今春の「高松宮記念」でも上位入線→降着の憂き目を見ていること。その一点だった。わかりやすく言えば「激アツ状態だった」ということ。ここを勝っておかないことには秋を迎えられない。そんな思いが陣営にはあったはず。トップハンデ58.5キロを背負い、完璧なインの前残りの展開を大外から一気に差し切る次元の違う強さのワケはここにあった。そのことを十二分に読み切り『戦ってきた相手が違う』として軸馬に指名。「馬連3-11、1780円を本線で仕留めた弊社重賞予想の冷静な分析力には、一定以上の評価がいただけるものと自負している。弊社にとっては見下ろしの一戦だった。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜新潟12R「栃尾特別」4歳上500万下・ダート1200m。このレースで弊社予想部が軸馬としたのは1番人気の11番スマートキャスターだった。

『非常に高いレベルで状態安定のスマートキャスターが軸馬。新潟1200mダート4戦全て2着というコース巧者。4戦とも1分11秒台をマークしているのだから走りの安定感は格別のものがある。逃げ・先行型がズラッと揃ったここは必然的にペースアップ。確実に差し込んでくる同馬の信頼性は高い』という見立て。

スタートよく2番人気の12番カツノセカンドが行きかけるところを、大外からのカマシで15番ワンモアマイウエイがハナを奪う。3F通過34秒0~上がり3F37秒9という予想通りのハイペース。軸馬スマートキャスターは中団外めを手応えよく追走。そのすぐ後ろをマークしていたのが10番ウルスナグナ。4コーナーは前の2頭が後続を一旦引き離す形。しかし、さすがにこの流れはキツく、まず逃げたワンモアマイウエイが失速。そして交わして先頭に立ったカツノセカンドも残り250m地点で力尽きた。外から伸びるスマートキャスターとウルスナグナが併せ馬の形でカツノセカンドを瞬間に抜き去る。マークしていた分、展開利のあったウルスナグナが伸び勝って1着ゴール。3/4馬身差の2着争いはスマートキャスターと、最後インから伸びた1番タフネスデジタルの写真判定。結果、ハナ差でスマートキャスターが2着を死守。「馬連10-11、1340円」の的中となった。前週の前残り馬場とは一変、差しが利く状態と見切った予想部の好判断が呼んだ的中鞍。まさしく推理力の勝利だった。

他にも土曜東京9R「くちなし賞」を、絞りに絞った買い目で大本線一点目にて「馬連4-8、300円」の的中。更に日曜新潟7R「4歳上500万下」も一点目の大本線で「馬連8-13、580円」の的中。全勝濃厚と思えた先週末、日曜ラストの勝負鞍で軸馬3着と取りこぼす結果となったが、それでも終わってみれば勝負鞍における的中率75%を達成。最終週を上々の首尾で打ち上げることとなった。

大震災による変則日程で今週末からは3回中山、4回阪神、そして1回函館開催の開幕となる。弊社にとって「ドル箱」のひとつと言える夏競馬のスタート。エントリーされた顔触れを見渡すと、この時期だからこその勝負鞍候補目白押し。そう断言しておく。これまで以上のご期待のうえ、今週末をお待ちいただきたい。