7/22 7/23 ・2回福島7日8日目分・3回中京7日8日・1回札幌1日2日分

札幌開幕も好スタート ~土曜札幌8R・3歳上1勝クラス~

今週から新潟が開幕して国内が夏競馬本番を迎える一方、海の向こうの欧州では上半期を締めるG1・キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(アスコット競馬場・芝2390メートル)が日本時間29日深夜に開催される。言わずもがな、凱旋門賞と並ぶ最高峰の中距離レースだが、今年の注目は何といってもオーギュストロダン(牡3歳)だ。
同馬はディープインパクトのラストクロップで、英愛ダービーを連勝しての参戦。ここを制すれば、1970年のニジンスキー以降、過去に7頭しか成していない“ハットトリック達成”となる。ちなみに、最後に3連勝を達成したのが、かのガリレオ(Aオブライエン調教師)であり、もう22年も前のことだ。
そして、オーギュストロダンを管理するのは、ガリレオと同じくAオブライエン調教師(同馬の母父がガリレオでもある)。現代競馬界のマスターと称される彼なら偉業達成の期待も高まる。
とはいえ、古馬との初対戦、アスコット競馬場の柔らかい馬場など超えるべきハードルは低くない。こと、軽い馬場を得意とするディープ産駒にとって週中にも降った雨は鬼門。事実、重馬場だった英1000ギニーでは12着に惨敗しているから、気がかりではある。
もはや伝説となったディープインパクト。すでに世界的種牡馬という地位は手に入れているが、そのラストクロップがさらなる偉業を達成すれば、価値は計り知れない。果たして、今年キングジョージはどんな結末を迎えるか。今週土曜の深夜決戦から目が離せない。

それでは本題へ。今週斬るのは開幕週の札幌から土曜8R「3歳上1勝クラス」ダ1700m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは前走が好内容の割に2番人気となった12番タマモタップダンスだった。

『前走は楽に先行したが、後続から早めに突つかれる厳しい展開。しかし、ラスト50mまでは先頭を死守。また、久々で8キロ増の余裕残しだった点も加味すれば、むしろ上々の内容だったと言える。一転、ひと叩きした今回は上積みが見込めるし、輸送で絞れるのも好都合。得意の北海道で2度目の鞍上もプラス材料となる。そもそも牝馬同士なら能力上位は明白。押し切り必至』という見立て。

レースは、ほぼ揃ったスタート。積極的に先手を主張するのは6番リトルポピー。差がなく番手におさまった2番グァルジャーと10番シャドウレディー、軸馬12番タマモタップダンスも早めに先行ポジションを確保する。直後も差はなく、1番人気・5番イモータルフェイム、9番タガノチョコラータ、人気の一角3番オルノアなどが続いて前は密集する。後続は8番マテンロウアイ、その1馬身差に11番ジョリーブレス。最後方にポツンと7番フラッシングレートという隊列となった。
先手を取り切った6番リトルポピーは後続に1馬身ほど差をつけると、500mを過ぎで1ハロン13秒3までペースダウン。自分のペースに持ち込む算段だが、番手追走の10番シャドウレディー、軸馬12番タマモタップダンスがこれを許さずプレッシャーをかける。さらに遅い流れを嫌った13番デームフォーチュンも中団後方から一気にマクってくるが、これを許さずハナを奪ったのが軸馬12番タマモタップダンスだった。序盤戦こそ出入りの激しい展開になったが、途中からハナをきった軸馬12番タマモタップダンスの1000m通過は62秒6の平均ペースとなる。
レースが向こう正面終盤に差し掛かると、後方待機の8番マテンロウアイも押し上げを開始。それを合図に3コーナー手前では、6馬身差の中に10頭がひしめく混戦模様となる。一方、後続に迫られた軸馬12番タマモタップダンスは、慌てる様子なく余力十分。そのまま先頭で直線に入ると一気にラストスパートを開始する。後続を1馬身、2馬身と引き離しにかかるが、これを一頭だけ猛追したのが8番マテンロウアイだった。
激しい2頭の競り合いは残り100mまで続くも、追う側の8番マテンロウアイの脚色は歴然。軸馬12番タマモタップダンスも頑張ったが、目標にされた分と斤量差3キロは大きかった。最終的に、8番マテンロウアイが豪快に突き抜け1馬身1/2差で1着入線。2着はそのまま粘り込んだ軸馬12番タマモタップダンス。3着は久々の影響から直線で伸びを欠いた5番イモータルフェイムが入線した。

この結果により、「馬連8-12、2,030円&3連複5-8-12、2,160円」のダブル的中をお届け。2番人気→5番人気の馬連で上記の配当なら上々だし、3連複のおまけも確保。この週も、もはやアスコットのお家芸となったダブル的中をお届けした次第だ。
またこの週は、土曜・中京10R清州特別「馬連1-2、1,000円や、メインレース予想の土曜・福島11RTUF杯「3連複1-5-15、5,540円を射止めるなど勝負レースで次々と的中をお届け。また、好調の「未勝利新馬予想」も土日で連勝と、以前からお伝えしている『稼ぎどころの夏場ローカル』を体現することとなった。

さて、福島、中京最終週をこれ以上ない形で締めくくったわけだが、今週からはいよいよ新潟開催がスタートする。ここからが夏競馬本番となるが、開催場所が変わっても我々の姿勢は何ひとつ変わることはない。これまでお伝えしている通り「配当が美味しい時期」はまだまだ続くし、今週末は「アイビスSD」や「クイーンS」など高配当に期待できる重賞も待っている。いずれにせよ、引き続きプロの目で選別した的確な回収鞍をお届けしていくので、会員様におかれましては馬券購入の準備をきっちりお願いしたい。日ごとに暑さのつのる頃、体調にはご留意いただいたうえで、まずは今週末の配信にご期待を。

7/15 7/16 ・2回福島5日6日目分・3回中京5日6日・2回函館5日6日分

函館最終週も的中を量産 ~土曜函館9R・湯浜特別~

早くも最終週を迎えた2023年の函館開催。最大の注目は波乱が前提の「函館記念」で、能力よりもデータ重視という声も聞こえてきた。実際、強力な“消しデータ”として「前走巴賞を除くオープン、前走が条件戦、牝馬はこない」という法則が存在。また、「先行有利」という強い傾向もあった。これだけで今回の人気馬をバッサリ切れるだけに、ほくそ笑む穴党も多かったかもしれない。
一方、レース当日は週末の激しい雨が残って稍重。好枠から逃げたユニコーンライオンの1000m通過60秒0は例年と比較しても緩いラップだったが、レース上りは36秒6と時計を要した。実際、先行馬が全滅した結果を踏まえれば相当にタフなレースだったと言える。
そんな過酷条件をものともせず勝利したのが、1番人気のローシャムパーク。道中7番手から大外を回しての2馬身差Vは完勝といえる内容だった。振り返ればセントライト記念で1着ガイアフォース(安田記念4着)、2着アスクビクターモア(菊花賞1着)に次ぐ3着という実績の持ち主。これで、出世馬を多数輩出している“伝説のセントライト記念”からまた一頭、重賞馬が出現したことになる。
さて、冒頭でお伝えしたデータに話を戻すと、1着ローシャムパーク、3着ブローザホーンともに「前走・条件戦」の昇級組。さらに2着ルビーカサブランカは「牝馬」で、上位3頭が「差し・追い込み」の決着になった。ということで、残念ながらデータ派は完全な空振り。時には“取り扱い注意”というのが過去データということだろう。なお、弊社では「Bコース替わり2週目」だった本レースを「例年とは異なる」とジャッジ。前走条件を問わず差し馬有利と見越して、的中をお届けしている。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜函館9R「湯浜特別」ダ1700m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは上位拮抗ムードの中、最終的に1番人気に支持された7番オセアフラッグだった。

『前走は休み明けの昇級初戦で5着。だが、直線入り口では進路がなく追い出しが遅れ、しかも前が壁になってまともに追えない厳しい状態。それでいて着差は0秒4と僅かなら情状酌量の余地は大きく、むしろクラス通用のメドは立ったと言える。ここは中2週ながら、今週の函館ウッドでは推進力のある力強い動きで上積みも十分。継続騎乗の鞍上も頼もしく、スムーズならV濃厚』という見立て。

当日は不良馬場。スタートは内から3番ラッキーミーティアが発馬を決めて先手を取る勢い。強引に競りかける馬はいないが、直後に内から4番トゥーテイルズは虎視眈々。そして5番タロファイター、8番メイクザビート、14番サドルまで差はなく、これを楽に追走する軸馬7番オセアフラッグまでが先行集団を形成する。中団も差がなく続いて9番ナチュラルリバー、2番ネッケツシャチョウ、1番ベイビールビオなどが集団で追走。ここから2馬身ほど開き後方待機は6番サンマルパトロール、10番アイファーエポックという隊列とった。
1コーナーで馬群がバラけてくるが、先頭の3番ラッキーミーティアに4番トゥーテイルズがプレッシャーをかける展開。だが、その割にペースは上がらず800m通過は48秒5とほぼ平均ペースだった。向こう正面に入っても淡々としたペースで流れ、1000m通過あたりで後続の動きが激しくなる。
3コーナー手前でもほぼ並走状態の3番ラッキーミーティア、4番トゥーテイルズだったが、前者の手応えは早くも劣勢。変わって先頭の4番トゥーテイルズも残り200mを切ったあたりで脚色が怪しくなり、入れ替わるように3角からマクって進出していた8番メイクザビートが抜け出し。さらに軸馬7番オセアフラッグ、2番ネッケツシャチョウが猛追する。ゴールが近づくにつれて3頭が横一線の大接戦。馬体を併せたままゴールに飛び込んだ3頭だったが、最後に力強く伸びた軸馬7番オセアフラッグがアタマ差制して1着入線。2着は渋太く粘った8番メイクザビートが死守する。3着は最後までよく追い上げた2番ネッケツシャチョウとなった。

この結果により、「馬連7-8、890円&3連複2-7-8、2,700円」のダブル的中をお届け。上位人気での決着となったが、人気が分散していたことから配当もまずまず。さらに、「本命と対抗各馬で上位独占の可能性大」として、3連複で配当を上乗せに成功した次第。
また他では、前述の日曜・函館11R函館記念「3連複7-8-9、4,210円&ワイド7-8・7-9、760円&680円のトリプルヒットや、土日連勝の「未勝利新馬予想」などの的中をお届け。先週に「数々の勝負鞍をご用意」と予告した通り、函館最終週の節目で数々の回収鞍を提供できた。

さて、いよいよ今週末からは札幌、そして次週からは新潟と、『稼ぎどころの夏場ローカル』が中盤戦に突入する。一般的には、難解な夏はひと休みという向きもあるだろうが、むしろ「配当面が美味しいこの時期を見逃す手はない」というのが我々プロの意見。引き続き、この先のローカル戦線においても、「さすがアスコット」という的中を随時お届けする所存である。どうか片時も目を離さず弊社の動向にご注目いただきたい。まずは今週末の配信にご期待を。

7/8 7/9 ・2回福島3日4日目分・3回中京3日4日・2回函館3日4日分

酷暑に動じぬ的中力 ~土曜福島9R・須賀川特別~

今週の月曜日と火曜日に、夏の風物詩こと国内最大の競走馬セリ市「セレクトセール2023」が北海道苫小牧のノーザンホースパークで行われた。
本セールは日本競走馬協会主催。従来のセリ市では登場し得なかった良質馬を主催者が厳選し、あえてオークションに出品。これによりサラブレットの流通を活性化させることはもちろん、競馬関係者にコネクションのない馬主にも購入機会を提供している。実際、セレクトの名の通りにこれまで数々のG1馬を輩出。近2年では本セール出身のアスクビクターモア(菊花賞)、ジャスティンパレス(天皇賞)、ウシュバテソーロ(東京大賞典、川崎記念、ドバイWC)など計8頭がG1タイトルを獲得した。このように、開催を重ねるごとに注目が高まっており、今年は2日間で総取引281億1500万円を記録。昨年の257億6250万円を大幅に塗り替える売り上げレコードとなった。

中でも注目を集めたのはキタサンブラック産駒。言わずと知れた世界ランク1位のイクイノックスや皐月賞馬ソールオリエンスの父であり、取引額が高騰するのはもはや必然。実際、1歳馬の最高落札額は3億1千万円、当歳馬は3億8千万円を記録した。しかも9頭が1億円オーバーである。昨年の同産駒の最高額が8200万円だったことを考えれば躍進ぶりがわかるだろう。なお、来年からはイクイノックス、ソールオリエンスらの活躍後に交配された産駒が登場する。

また、新種牡馬コントレイル産駒の最高落札額は5億2千万円と上記をさらに上回る。これは歴代3位の高値であり、上場20頭の総額が25億円を超えた。見た目にも顔つきがよく、体がシッカリして走りそうなタイプが多かったことは事実だが、やはり偉大なるディープインパクトが送り出した無敗三冠馬への期待値が反映されているのだろう(これはディープと同血のブラックタイドを父に持つキタサンブラックにも言える)。だが、すでに実績のあるキタサンブラック産駒とは異なり、こちらはあくまでも初年度産駒。例年のことだが、今年の新馬戦でも良血馬の敗戦シーンが見られているからちょっと心配ではある。コントレイル産駒の答え合わせは約2年後となるわけだが、それでもまた来年セレクトセールは行われる。2024年の落札額にどんな変化が現れるのか、関心は続いていく。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜福島9R「須賀川特別」芝1200m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは、 1番人気に支持された3番ルーラルハピネスだった。
『前走は出遅れたうえに馬群の大外を回す形。本来のスタイルではなかったが、それでもV争いに加わってきたのは非凡なスプリント能力の証。自在な脚質も1勝クラスでは大きな武器だ。ここは久々も好調な仕上がりはプラス材料。実際、1週前の美浦ウッドでは遼馬を圧倒して5ハロン66秒8、ラスト1ハロン11秒4(馬なり)と上々のデキにある。坂の緩い福島はもちろん斤量53キロも歓迎であり、突破濃厚』という見立て。

発馬では外枠が好スタート。その中から7番ラナキラが他の出方を伺いながら前に出るが、これに対し内からジワッと進出して主張したのが5番ダレモトメラレナイ。ハナに行く気のなかった7番ラナキラも競り合わず番手に収まる。この後ろは2馬身差でやや固まり、内から軸馬3番ルーラルハピネス、8番デフィデリが並び、ここから半馬身差の間隔で4番マイネルラッシュ、11番サンマルクレイジー、人気の一角6番ダノンゴーイチが先頭集団を形成。中団前にいた1番トモジャシーマも早めに前に取りつく勢い。そこから2馬身差に9番ヴィントミューレ、12番ウインアステロイドが並走する。ここから大きく離れた後方に2番ホウオウカグヤがポツンと追走し、最後方が10番トロピカルヒーローという隊列となった。
先手を取った5番ダレモトメラレナイは600m通過34秒0の平均よりもやや速めのペース。後続もこの流れに合わせ一団で追走したまま3コーナーを向かえる。3~4コーナーでは順列こそ変わらないが直線入り口で馬群はさらに密集。先頭をキープしている5番ダレモトメラレナイを先頭に、後続各馬が追い上げ態勢で最後の直線勝負へ。
ここで抜け出したのは先頭を守っていた5番ダレモトメラレナイ。一気に後続を2馬身ほど突き放して逃げ切り態勢へ突入する。これを追うのは、内から軸馬3番ルーラルハピネス、7番ラナキラ、8番デフィデリ、1番トモジャシーマの好位にいた各馬。だが、派手なアクションの割に5番ダレモトメラレナイとの差が詰まる気配はない。いよいよ直線も残り200m。この時点で各馬の脚色を比較すると5番ダレモトメラレナイを交わす勢いのある馬はおらず逃げ切りは濃厚。焦点の2着争いは、好位から脚を伸ばす軸馬3番ルーラルハピネス、内で懸命に粘る1番トモジャシーマ、さらに後方から脚を伸ばす9番ヴィントミューレ、外に持ち出した6番ダノンゴーイチの4頭。
この争いから一旦は先んじた軸馬3番ルーラルハピネスだが、内から渋太く迫る1番トモジャシーマが肉迫。馬体を併せる形になりに連対すら危ぶまれた矢先、地力に勝る軸馬3番ルーラルハピネスがグイッと最後にもうひと伸び。逃げた5番ダレモトメラレナイこそ交わせなかったが、きっちり2着確保となった。結果、積極策で逃げ切った5番ダレモトメラレナイが1着。1馬身1/2差の2着に軸馬3番ルーラルハピネス。クビ差の3着に1番トモジャシーマが入線した。

この結果により、「馬連3-5、1,080円&3連複1-3-5、1,280円」のダブル的中をお届け。人気サイドの決着となったが、人気割れも手伝って納得のいく配当。また、「対抗6番ダノンゴーイチも馬券圏内は堅い」として3連複2頭軸を推奨したのもファインプレーである。週1発目の提供としては十分な成果となった。
また、他ではメイン予想の土曜・中京11RマレーシアC「3連複7-11-12、8,150円日曜・中京11RプロキオンS「馬連610円」、そして安定的中を続ける新馬未勝利予想などなど、この週は随所で的中をお届けしている。

さて、早くも夏競馬は3週目に突入。そして6月初旬から開催されていた函館もいよいよ今週末がフィナーレである。例年のこととはいえ、今回の函館開催も滞在効果でデキ一変した人気薄の激走が目立った。実際、そういった穴馬の買い要素がわからなかった競馬ファンは少なくないだろう。しかし、そんな状況でも競馬を見続けてきたプロだからこそ狙えるレースが存在することも確か。実際、弊社では、この函館最終週に大団円を迎えるための大勝負レースをご用意している。会員様にとっては7月後半戦に向けた重要な勝負となるため、しっかりと馬券購入の準備をお願いしたい。どうかお楽しみに。

7/1 7/2 ・2回福島1日2日目分・3回中京1日2日・2回函館1日2日分

夏開幕を告げる的中鞍 ~土曜中京12R・3歳上1勝クラス~

先週から夏のローカルが開幕したが、ひとまず23年上半期を少し振り返ろう。
今年の大きな変更として負担重量の変更(騎手の健康と人材確保などを目的に、基本的に斤量が1キロ増加)が挙げられる。これにより今年は、斤量比(馬体重÷斤量)が小さいほど苦戦という傾向がさらに強まっている。また過去に斤量を経験していることがより重要になっているなど、昨年以前との傾向の違いが出ている。こちらのデータはまた折を見てここで紹介していきたい。
そして何より、今年の競馬シーンを賑わしたクラシックをはじめ重賞戦線にも触れないわけにはいかないだろう。今年の3歳は牝馬こそリバティアイランドという女王がいたが、牡馬は傑出馬不在。また、前述の斤量変更によりどの重賞も昨年より難易度が増していたわけだが、事前準備を周到に重ねた弊社にはあまり関係なかったようだ。実際、前半戦は順調に的中をお届けすることができた。
中でも特筆すべきは、G1シーズン真っ只中の5月中旬に始まった連勝だろう。京王杯SC・3連複8,090円を皮切りにスタートし、続くヴィクトリアマイル、平安S、オークス、葵S、日本ダービー、目黒記念など、難解とされた3歳戦を含む各重賞で連続的中をお届け。6月に入ってもこの勢いは衰えず、続く鳴尾記念、安田記念までをも的中に導き、怒涛の重賞9連勝を達成している。注目度の高い季節、しかも難解なレースが含まれる中で結果を出し続けたことには、大きな評価がいただけるはずだ。
また、配当面の立役者といえば、3月のフィリーズレビュー・3連複2万4,760円や、4月のアーリントンC・3連複6,660円/ワイド1060円&710円のトリプル的中は回収率が大きく反響も強かった。ちなみに、過去の本欄を見直していただければわかることだが、弊社の重賞予想は3連馬券での提供である。
少し長くなったので振り返りはここで留めるが、何より、今年上半期もご愛顧いただいた会員様に深く御礼を申し上げたい。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜中京12R「3歳上1勝クラス」ダ1900m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは、 4番人気に支持された9番ルクスフロンティアだった。
『前走はハイレベルなメンバー相手に逃げて前半700m42秒7。先行馬には厳しいペースだったが、それでもタイム差なしの2着だから地力は高い。実際、当時の勝ち馬は昇級の次戦でも連対しているように、本馬にも極めて高い評価が必要である。また、この中間も栗東坂路で自己ベスト4ハロン51秒9をマークするなどデキも特筆レベルだ。安定した先行力が生きる中京コースは良績が集中しているし、この条件なら押し切り必至』という見立て。

レースは多少出遅れた馬はいたが、人気馬はほぼ互角スタート。4番ウラエウスが好発から前を伺うが、外から5番フリーウィーリングがこれを制してハナを主張。さらに外から1番人気の11番バンドマスターも早々と番手を確保する。この直後に内から軸馬9番ルクスフロンティア、15番ベストポイントの2頭が加わり先行集団を形成。この後ろは4番ウラエウスを先頭に半馬身差の間隔で内から6番ロードトラスト、16番レッドダンルース、1馬身差に8番ヴァンドゥラン、10番メイトースイ。2馬身差に1番カズカポレイ、14番シュプリンガーまでが中団。ここから2馬身差の後方集団は2番ジョウショーパワーを先頭に3番マサハヤウォルズを含む3頭が追走し、最後方に13番ディーエスボンバーという隊列となった。
序盤は先手を取った5番フリーウィーリングとその後ろの11番バンドマスターが後続をやや引き離す逃げ展開。先頭の600m通過36秒1、800mは49秒1のミドルペースだったが、隊列は徐々に広がっていく。向こう正面の中間あたりでは、先頭から後方まで約20馬身以上の縦長の展開となった。1000m通過が61秒7と依然として淡々としたペースで流れるが、レースが一気に加速したのが3コーナー。番手追走の11番バンドマスターが5番フリーウィーリングに並び掛けると、これを合図に後続も追い上げを開始する。
コーナーワークで辛うじてハナを守っている5番フリーウィーリングだが、後続も8頭ほどが5、6馬身の勝負圏内に接近。直線に入ると各馬が横に広がりながら最後の追い比べに突入する。
ここで先行2頭をまとめて抜き去っていったのが、他でもない軸馬9番ルクスフロンティア。これを追い掛けるのは、11番バンドマスターと徐々にエンジンのかかってきた6番ロードトラスト。だが、先に抜け出した軸馬9番ルクスフロンティアを捕まえるほどの勢いはなく、6番ロードトラストが半馬身差まで詰め寄ったところがゴール板だった。結果、軸馬9番ルクスフロンティアが1着入線となり、6番ロードトラストが2着。3着は前の2頭には離されたものの、なんとか後続はおさえた11番バンドマスターが入線した。

この結果により、「馬連6-9、1,710円&3連複6-9-11、1,890円」のダブル的中をお届け。4番人気→2番人気の組み合わせだったが、上位拮抗で馬連オッズが割れていたこともあってまずまずの収益。しかも先週に引き続き、11番バンドマスター(1人気)を「地力は最上位で3着までは堅い」として3連複の軸に組み込んだのは上々のサポート。回収率的にも納得できる、週1発目の勝負鞍であった。
また、この週は厳選勝負鞍の日曜・福島9Rさくらんぼ特別「馬連6-16、1,430円や、重賞予想の日曜・福島11RラジオNIKKEI賞「3連複6-7-14、4,690円など複数の的中をお届けしている。先週の当欄で「出走馬の比較すら難しい季節だからこそ弊社のようなプロにとっては“オイシイ馬券”が増えてくる」と記したが、それをまさに体現した1週間となった。

さて、いよいよ始まった夏競馬。この時期は暑さによる体調管理、未体験のコース適性、血統的な夏季成長タイプの存在など、慎重な判断が求められるファクターが多彩。さらに今年は美浦坂路の閉鎖の影響など、例年以上に難解を極めていくだろう。とはいえ、弊社にはこれまで培った膨大なデータが存在する上に、今夏に向けて準備してきた自負がある。というわけで、上半期に引き続き、23年後半戦も会員様のご期待にお応えしていく所存だ。
以上、長くなりましたが、今年下半期も弊社をよろしくお願いいたします。会員の皆様におかれましては、折しもの酷暑に気をつけた上で今週末の配信を楽しみにお待ちください。