3回中山・4回阪神・1回函館3日・4日目

必然の本線的中 ~土曜中山12R・3歳上500万下~

「夏に一番行きたくないところ?」と問われれば間髪いれず『京都』と答える。超異例のことだが、今年はその京都で今週末から競馬が開催される。在住の方には本当に申し訳ないが、京都の夏ほど不快なところはない。少なくとも、筆者自身の経験ではそう断言できる。全国レベルでみると気温はそれほど高くない。しかし、盆地特有の蒸し暑さはハンパではない。7月ともなると、京都駅のホームに新幹線が到着→ドアが開くや否や誰もが「暑い」と口走る。これはほぼ例外なく、だ。そして『噴き出す汗&乱れまくる呼吸』が定番となる。人間でさえこのザマなのだから、元々が寒冷動物である馬はたまったものではない。当然のことながらあちらこちらで「夏負け」が頻発。原因不明の負け方をした馬の、ほとんど全ての『敗因』はこれと言っていい。「夏の小倉で良績を挙げている馬なら大丈夫?」。とんでもない。京都の蒸し暑さは小倉の比ではない。格や展開を考える前に、この京都開催は一にも二にもデキ重視。そのフォローは弊社が完璧にさせていただく。会員の皆さまはいつも通り、何もご心配なく。改めてそうお伝えしたい。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜中山12R「3歳上500万下」芝1800m。この一戦で弊社予想部が軸馬としたのは1番人気の1番クラックシードだった。

『使い込まれると体重が減り、連れて成績下降の傾向がハッキリしているクラックシード。このタイプは休み明け狙い撃ちが定石。軸馬に指名する。中山は「新馬」→「500万」連勝。そして「紫苑S」クビ差2着という最適コース。ひと言で500万のこのメンバーとは戦ってきた相手が違いすぎる。スローペース必至の組み合わせだが、決め手の差で突き抜けてくるはずだ』という見立て。

レースをリードしたのは予想された通り2番人気の4番マイネルレイン。6番シルクペガサスが続き、軸馬クラックシードもいつもより遥かに前の位置取りとなる外併走の3番手で流れに乗って行く。3Fから順に36.8-49.3-61.2~レース上がり47.0-34.9というスローペース。それを考えると横山典=クラックシードの位置取りは完璧だった。直線に入っても当然、逃げるマイネルレインの脚勢は衰える気配すらない。むしろ2番手シルクペガサス、内の3番手ロードシップの方が苦しくなった。捕らえに行ったのは地力一枚上のクラックシードのみ。一歩一歩着実に追い詰め、最後は力でねじ伏せるように3/4馬身交わした。3着には後方待機から直線一本で13番スパーオービットが追い込んできた。この結果により「馬連1-4、520円」の本線的中。降級馬同士、1・2番人気馬による決着としては悪くない配当と言え、事実『厚く勝負した』という会員の方も少なくなかったよう。これはこれで納得のひと鞍、ではあった。

日曜にもひと鞍、阪神9R「皆生特別」馬連5-9、220円を『イチオシ勝負鞍』としたうえ、しかも一点目大本線にて的中しているのだが、さすがにこの配当では大きな顔もできない。そのあたりの分別はついているつもり。ただ、そんな鞍もありました、ということだけをお伝えしておく。

例年ならこの時期は「福島」「阪神」「函館」の3場開催だが、今年に限り「中山」「京都」「函館」となる。しかし、場所は違えど夏競馬はれっきとした夏競馬。弊社アスコットシステムズにとってドル箱のひとつであることに変わりはない。先週末こそひと呼吸入れる形となったが、だからこそ今週末に賭ける『アツい思い』は漲るばかり。的中という結果のみならず、配当的にも妙味ある勝負鞍候補が各場に散りばめられている。大いなるご期待のうえ今週末の提供をお待ちいただきたい。

3回中山・4回阪神・1回函館1日・2日目

意外なほどの好配当 ~土曜函館9R・3歳上500万下~

いよいよ今週末に迫った春のグランプリ「宝塚記念」。ただし「春の~」とは云われるものの、実際のところは梅雨真っ盛り。シトシトと雨が降り続くケースはもちろん考えておくべき。逆に「梅雨の晴れ間」となれば真夏の日差しが襲い掛かってくる。いずれにしろ、馬にも人にも難儀な季節に行われるG1という点を絶対に忘れてはいけない。本来G1ともなれば「調子より格」がモノを言うはずだが、この一戦に関しては『格より調子重視』が基本。デキひと息の馬が好走できる季節ではない。そのことを大前提としたい。ここに至る過程において使ってきたレース数やグレードではなく、疲れている馬は疲れている。逆に使い詰めであってもデキだけは最高、そんな馬も事実存在する。従ってこのレースの場合は特に、最終調教の動きや気配まで絶対に目が離せない。デキの良し悪しを見分ける、弊社の冷静沈着な目をご信頼いただきたい。シーズン最終G1をお楽しみに。

それでは本題へ。今週斬るのは『本日イチオシの勝負鞍』とした土曜函館9R「3歳上500万下」ダート1700m。ここで弊社予想部が軸馬としたのは1番人気の4番テルミーホワイだった。

『本日イチオシの勝負鞍。函館入厩後も際立つ動きを見せているテルミーホワイが確信の軸馬。時計の出る馬場状態とはいえ、前走の京都1800mダート1分49秒0は出色。しかもそれが1000万条件での話。500万に降級すれば頭ひとつ抜けた存在であることは言うまでもないところ。2勝を挙げているローカル1700mダートで絶大な信頼を寄せたい』という見立て。

レースは8番テラノコブラが逃げ、2番手に2番ヤマニンピサージュ。3番手が軸馬テルミーホワイという順で36.7-49.5-62.0~レース上がり50.4-38.0という平均ペース。定石通り3コーナーすぎから進出を開始したテルミーホワイは、4コーナーで並びの2番手。直線向いてアッサリとテラノコブラを捕らえて先頭へ。そこからゴールまでは余裕綽々。最後は13/4馬身差の完勝。2着には中団追走から直線伸びた10番セトノメジャーが入り、この結果により「馬連4-10、900円」の本線的中となった。終わってみれば降級馬同士によるワンツー決着で、普通なら半分の配当でも文句を言えないところ。6番人気と評価を落としていたセトノメジャーを、本線の対抗馬として取り上げた予想部の的確な判断力がモノを言った。『イチオシ勝負鞍』でもあり厚く勝負した会員の方も少なくなかった様子。夏競馬第一弾の勝負鞍だっただけに、幸先の良い的中と言えよう。

他にも土曜中山11R「総武S」の馬連270円を一点目の大本線で的中。確かに地味な配当ではあるが、函館9Rの的中で潤った軍資金を『ブチ込んだ』という声を少なからず聞いている。これはこれで有意義な的中鞍ではあった。

また勝負鞍ではなかったものの、土曜中山12R「3歳上500万下」では2番人気フェデラリストを軸馬に指名。「馬単6→3、2040円&3連複3-6-10、1830円」のダブル的中を果たしている。

総じてマズマズという印象の開幕週となったが、的中が土曜日に片寄った点には苦言を呈しておく。自他共に認める『安定&安心のアスコット』としては、漏れなく的中が当然のことながら求められるところ。弊社予想陣にはその点を改めて要望しておく。

冒頭の「宝塚記念」は近年にない好メンバーの激突で興味津々。馬券的な妙味も十二分の一戦となる。また、他にも勝負鞍候補林立という状況。どうか今週末も楽しみにお待ちいただきたい。

3回東京7日・8日目・3回阪神3日・4日目・2回新潟5日・6日目

稼ぎどころの夏競馬へ ~土曜新潟12R・栃尾特別~

「宝塚記念」が残っている関係上、いわゆる「選手権距離」の一流どころは依然として稼働中。しかし短距離~マイル路線の上位級となると話が違ってくる。「高松宮記念」はとうの昔というイメージだし、「安田記念」も前週に行われたばかり。従って普通ならこの路線の超A級馬はリフレッシュ休養というのが通り相場だ。それがこの時期のレースに出走してくるということは、出走しなければならない『何か』があるということに他ならない。引退したキンシャサノキセキあたりと常に僅差の接戦を繰り広げていたダッシャーゴーゴーなどはその筆頭格と言っていい。常識的に考えるとハンデG2「CBC賞」にあえて出てくる意味はない。同馬にとっての『何か』は昨秋の「スプリンターズS」に続き今春の「高松宮記念」でも上位入線→降着の憂き目を見ていること。その一点だった。わかりやすく言えば「激アツ状態だった」ということ。ここを勝っておかないことには秋を迎えられない。そんな思いが陣営にはあったはず。トップハンデ58.5キロを背負い、完璧なインの前残りの展開を大外から一気に差し切る次元の違う強さのワケはここにあった。そのことを十二分に読み切り『戦ってきた相手が違う』として軸馬に指名。「馬連3-11、1780円を本線で仕留めた弊社重賞予想の冷静な分析力には、一定以上の評価がいただけるものと自負している。弊社にとっては見下ろしの一戦だった。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜新潟12R「栃尾特別」4歳上500万下・ダート1200m。このレースで弊社予想部が軸馬としたのは1番人気の11番スマートキャスターだった。

『非常に高いレベルで状態安定のスマートキャスターが軸馬。新潟1200mダート4戦全て2着というコース巧者。4戦とも1分11秒台をマークしているのだから走りの安定感は格別のものがある。逃げ・先行型がズラッと揃ったここは必然的にペースアップ。確実に差し込んでくる同馬の信頼性は高い』という見立て。

スタートよく2番人気の12番カツノセカンドが行きかけるところを、大外からのカマシで15番ワンモアマイウエイがハナを奪う。3F通過34秒0~上がり3F37秒9という予想通りのハイペース。軸馬スマートキャスターは中団外めを手応えよく追走。そのすぐ後ろをマークしていたのが10番ウルスナグナ。4コーナーは前の2頭が後続を一旦引き離す形。しかし、さすがにこの流れはキツく、まず逃げたワンモアマイウエイが失速。そして交わして先頭に立ったカツノセカンドも残り250m地点で力尽きた。外から伸びるスマートキャスターとウルスナグナが併せ馬の形でカツノセカンドを瞬間に抜き去る。マークしていた分、展開利のあったウルスナグナが伸び勝って1着ゴール。3/4馬身差の2着争いはスマートキャスターと、最後インから伸びた1番タフネスデジタルの写真判定。結果、ハナ差でスマートキャスターが2着を死守。「馬連10-11、1340円」の的中となった。前週の前残り馬場とは一変、差しが利く状態と見切った予想部の好判断が呼んだ的中鞍。まさしく推理力の勝利だった。

他にも土曜東京9R「くちなし賞」を、絞りに絞った買い目で大本線一点目にて「馬連4-8、300円」の的中。更に日曜新潟7R「4歳上500万下」も一点目の大本線で「馬連8-13、580円」の的中。全勝濃厚と思えた先週末、日曜ラストの勝負鞍で軸馬3着と取りこぼす結果となったが、それでも終わってみれば勝負鞍における的中率75%を達成。最終週を上々の首尾で打ち上げることとなった。

大震災による変則日程で今週末からは3回中山、4回阪神、そして1回函館開催の開幕となる。弊社にとって「ドル箱」のひとつと言える夏競馬のスタート。エントリーされた顔触れを見渡すと、この時期だからこその勝負鞍候補目白押し。そう断言しておく。これまで以上のご期待のうえ、今週末をお待ちいただきたい。

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洞察力が産んだ的中鞍 ~土曜阪神12R・4歳上1000万下~

春の東京G1シリーズも先週末の「安田記念」で終了。すでに番組的にはシーズン末期という印象で、一時のようなフルゲートのオンパレードという状況も去った。このあたりからローカル開催を挟み、秋競馬開幕まで馬券はお休みという方も少なくないようだ。スターホースも大多数は休養に入り「レース自体が面白くない」という声も度々耳にする。しかし、ちょっと待っていただきたい。それは我々プロの立場から見るとあまりにも勿体ない話。なぜなら、ここからこそが馬券の勝負どころなのだから。確かに下級条件の鞍数が多くなり、レース自体が面白いとは言わない。が、それと馬券的な妙味とは全く別の話。ハッキリ言って『よく知らない馬が走っていても、結果的に馬券が的中して払い戻しを手にすればOK』のはず。多くの『馬券プロ』たちはこの期間に大きく張って大儲けをしている。要するに、プロから見ると勝負できるレースが多くなる、ということ。弊社とお付き合いの長い会員の方ならそのことを誰よりもよくご存知のはず。もう一度言わせていただく。馬券を買わないなんて本当に勿体ない。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜阪神12R「4歳上1000万下」芝1400m。このレースで弊社予想部が軸馬としたのは3番人気の6番リバーハイランドだった。

『ひと頃はデキを落としていたリバーハイランドだが、ここにきてハッキリ復調ムード。前2走の勝ち馬は準オープンですぐに通用した実力の持ち主。それらと僅差の3・4着なら上出来と言っていい。また現級2着は現在オープンの上位常連となっているヒットジャポットとアタマ差。当時のデキを取り戻したここは軸馬として期待したい』という見立て。

レースは3番マジンプロスパーの逃げで始まった。2番手10番ユメノキラメキ、3番手5番ニシノモレッタと続き、3F通過34秒5~上がり3F33秒7というスローペース。軸馬リバーハイランドは中団の内ラチ沿いでジックリと脚をタメる策。4コーナーから直線に入ってもマジンプロスパーの脚いろは鈍る気配すらなし。開幕週の絶好馬場でこの流れに持ち込めば当然のこと。直線坂上からはむしろ後ろを突き放す感じ。焦点は2着争いに移った。一旦は好位から伸びた2番ナリタシリカが出る。それを最内に叩き込んだリバーハイランドが猛追。完全に馬体を重ねたところがゴールだった。緊張の写真判定の末ハナ差でリバーハイランドが先着。マジンプロスパーには4馬身差をつけられたものの2着は確保した。この結果により「馬連3-6、1520円」の的中。このレースが初芝だったマジンプロスパーを『芝向きの可能性が十分ある』として対抗馬に取り上げた予想部の洞察力がモノを言う形となった。

他の的中例を挙げると日曜東京8R「4歳上1000万下」馬連5-7、2670円を、勝負鞍ではなかったもののズバッと射止めている。

最後に春の東京G1シリーズ最終戦となる「安田記念」を振り返る。3Fから順に33.9-45.4-57.0~レース上がり46.6-35.0という平均速めの流れ。この流れの3番手から抜け出して押し切ったリアルインパクトのレース内容はまさしく横綱相撲。この時期の3歳馬ということでアパパネに対して2キロ、他の古馬牡馬に対して4キロの斤量差はあった。しかし、その斤量差だけで片付けられる走りではない。休み明け初戦の「ニュージーランドT」時が七分→前走「NHKマイルC」時が8.5分→そして今回が完調という感じ。3歳マイル王こそ逃したものの、古馬を含めての『春期マイル王』に上り詰めた。停滞していたマイル路線にようやく巨星が誕生した印象。このレース、弊社は5番人気の1番ストロングリターンを軸馬に抜擢。絞りに絞った買い目で「ワイド1-3、1580円」を的中している。当日の配信をお受け取りになった方からは「リアルインパクトが対抗馬に入っていたので馬連(12270円)も買っておいた」という声を少なからずいただいている。それはそれで大いに結構。弊社の予想とご自分の考えが上手くリンクしたということに他ならない。2011年上半期ベストバウト入りもあり得る一戦だっただけに、同レースに関しても取り上げた次第。この勢いのまま、今週以降の重賞戦線においても高精度の予想をお届けする所存。

今週末はいよいよ春の東京開催最終週。この時期ならではの興味深いレースが数多く見受けられる。クラス編成を直前に控え様々な「勝負話」も耳にするが、全てが馬券になるはずがないことはご存知のはず。そのあたりの取捨選択はお任せいただき、大団円を目論む弊社予想陣からの情報を漏らすことなく今週末もお受け取りいただきたい。