6/29-6/30 2回福島・3回小倉1日2日・1回函館7日8日目

右肩上がりのローカル開催 〜日曜小倉7R・3歳上1勝クラス〜

福島競馬場といえばローカル特有の小回り平坦と考えがちだが、実際は細かいアップダウンのある特殊コース。全10場で一周の距離がもっとも短いが、各コーナーがわずかに下り坂となっており、坂を2回以上通過する周回コースでは高低差が最後に響いてくる場合がある。

その典型となったのが先週のラジオNIKKEI賞だろう。メイショウヨゾラの先手で道中の緩みが一切なく、本来は先行有利のはずが極端な追い込み決着に。勝ったのがスタートで出遅れ、最後方の追走となったオフトレイルというのも象徴的だ。第一の勝因は速いペースに付き合わなかったことは確か(田辺騎手らしい割り切った判断も奏功した)であり、今回はケガの功名や漁夫の利に見えなくもない。

ただし、オフトレイルは今回のメンバー中で唯一の外国産馬だったことは見逃せない。父Farhhは芝2000mの英チャンピオンSの勝ち馬で、ヌレイエフ系の持続力に秀でた血筋。それが極端な展開で頭角を現したともいえる。血統的にもう一段上がある可能性も十分だ。

とはいえ、この手のタイプは毎回ハマるとも言い切れないから難しい。少し強引に教訓を得るとしたら、「意外性(未知数)のある血筋には注意」というところか。特にローカル開催では、オフトレイルのような大駆けタイプに強く警戒すべきである。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜小倉7R「3歳上1勝クラス」ダ1000m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった1番フレイミングパイだった。

『前走はソエを気にしつつの調整だったが、途中から先手を奪うと簡単に圧勝。外に張る面があるため内枠が奏功したとはいえ、2着以下に0秒6差は高く評価できる。また、この中間の除外で出走が伸びたこともポイント。かえって仕上げが入念に進んでおり、併せ馬では自己ベストで駆け抜けて見せた。引き続きの最内枠かつデキ上昇の今回は時計短縮の期待が大きく、斤量減の51キロも好都合。思い切りのいい鞍上の魅力も含めて勝ち負け期待』という見立て。

当日は重馬場発表の14頭立て。先手もあると想定していた軸馬1番フレイミングパイがやや伸びあがった発馬で一旦後手。替わりに好スタートだった3番人気の2番プリンセスカレンが主張する。その番手に伏兵4番イミュータブルや9番メイショウキルギスが位置し、単勝1.8倍の11番テーオードラッカーは中団より後方だ。
1000m戦ゆえにすぐに3角。軸馬1番フレイミングパイはまだ先団後ろの7番手インベタというポジション。距離を思えば後手を踏みそうな位置ではあったが、最終コーナーで鞍上の永島まなみ騎手が動いた。一気に大外に持ち出すと、マクリ気味に追い出しを開始。脚抜きのいい馬場で先行有利の情勢ではあったが…。
結局、逃げた2番プリンセスカレンを半馬身差まで追い詰めた瞬間がゴール。2着が軸馬1番フレイミングパイ、道中は2番手追走だった4番イミュータブルが3着。圧倒的な1番人気だった11番テーオードラッカーはいいところなしの10着に終わっている。

この結果により、「馬連1-2、1,590円」の本線的中をお届け。弊社の見立て通り、軸馬1番フレイミングパイはデキ上々かつ最内枠がハマってくれた印象。実際に大幅に時計を短縮したうえに、期待した永島騎手のヘッドワークも冴えていた。また、1番人気で凡走に終わった11番テーオードラッカーについて、「モタレ癖と発馬に不安」と断じたことも奏功した。単勝1.8倍の人気馬を嫌ったという点においても、一定以上の評価をいただけるだろう。
なお、この週の弊社は、土曜福島10R「馬連2-6、820円をはじめ、土曜小倉7Rや土曜小倉11Rなど的中を量産。土曜に至っては未勝利戦予想&メインレース予想も含めて全勝をマークしており、収支はもちろん満足度も十分。多くの会員の方からありがたい声を頂戴することとなった。

十八番のローカル開催は順風満帆の滑り出し。まだ始まったばかりのこの夏が楽しみである。ご存知の方も多い通り、開催が進むに連れて、さらに右肩上がりに調子を上げるのがアスコット。この時季に数々の伝説を残してきた我々の夏のローカルはここからがまさに佳境である。引き続き、今週末の勝負鞍にアツイご期待をお寄せいただきたい。