5/25-5/26 2回東京・3回京都11日12日目

待望の6月開催へ 〜日曜京都6R・3歳1勝クラス・ダ1400m〜

ダービーは1年間におよぶ壮大なドラマの最終章。ホースマンなら誰しもが夢見る誉れの舞台である。先週の大一番には、皐月賞馬ジャスティンミラノの戸崎圭太騎手やシンエンペラー・坂井瑠星騎手など、ダービー未勝利のジョッキー9名が称号獲得に挑んだ。

だがフタを開けてみれば、前半1000m通過1分2秒2という超スローペース。86年以降、良馬場のダービーで4位タイの遅さとなった。この流れを作った先行勢は岩田康誠騎手、武豊騎手、横山典弘騎手、川田将雅騎手。いずれもダービージョッキーの面々だ。その真っ只中にいた1番人気・戸崎圭太騎手とジャスティンミラノには序盤から相応の圧がかかっていた可能性がある。さらに向こう正面では二の矢、三の矢が飛んでくるのだ。

遅い流れを見て間に合わないと感じたのだろう。後方にいたサンライズアースとコスモキュランダが向こう正面で先団に取りつき、レースが一気にペースアップ。同2頭に騎乗していた池添謙一騎手とミルコ・デムーロ騎手もまた、ダービージョッキーだった。すでに頂点の風景を見ている者たちの判断速度、勝負度胸は並ではない。

実際、終わってみれば、1ケタ着順を締めたのはほぼダービージョッキーたちである。勝利したダノンデサイルの横山典弘騎手は3度目の戴冠。56歳3ヵ月と4日の勝利は武豊騎手の記録を塗り替えるダービー最年長優勝となった。その陰に好騎乗があったことはいうまでもない。序盤から2列目最内を難なくキープし、結果的にペースアップ時の外のマクリ合いも回避。好位のインで辛抱強く我慢した強心臓も賞賛すべきだろう。無論のこと、後半1000m56秒8という極限のスピード勝負を押し切ったダノンデサイルの能力も世代屈指。序盤がスローに流れたとはいえ、決してレベルの低いレースではなかった。

2着に屈したジャスティンミラノは遅い流れの好位を奪い、正攻法の堂々たる競馬。やや出負けしたとはいえ鞍上の戸崎圭太騎手に大きなミスはなかったし、冷静だった。勝ったダノンデサイルとも、2馬身という着差ほど実力の隔たりを感じない。では何が足りなかったのか…。そんなことを逡巡させるのがダービーなのだろう。おそらく、普通に乗っていては勝てない。今年の大一番は、ダービーというレースの“重み”を改めて感じさせた。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜京都6R「3歳1勝クラス」ダ1400m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった9番ディスタントスカイだった。

『前走5着は外々を回らされて脚が溜まらなかったことが敗因。前を捕まえたところで後続に一気に寄られた展開のアヤも含めてノーカウントといえる。前々走の伸びが良かったように本来は能力上位。特に、新馬戦で快勝を収めた京都7ハロンへ替わる今回は大きく見直しが必要だろう。この中間は脚捌きがさらに力強くなり、馬体の張りもグンと良化。デキ上昇と条件替わりで巻き返し濃厚だ』という見立て。

レースは12頭立て。スタートが良かった3番人気の12番ヴォルスターがそのまま先手を主張。これに4番人気の7番メイショウヨシノと軸馬9番ディスタントスカイ、そして人気薄の10番ベントも手綱を動かして先団を形成する。11番ポンピエなどは中団、出遅れた1番人気ノーブルゲイルは最後方待機となった。

前半600m通過は35秒2のミドルペース。ただでさえ逃げ有利の京都1400m戦だけに、この流れだとやはり前有利か。3角を過ぎても先行勢の隊列は変わらず、いずれも余力を残しつつ勝負どころの最終コーナーへ。直線を向くと、軸馬9番ディスタントスカイが仕掛けて一旦先頭。対して、番手にいた7番メイショウヨシノも追撃を図るが…。

ゴール前は際どい接戦も写真判定の末に7番メイショウヨシノに軍配があがった。ハナ差の2着にディスタントスカイ、3着に10番ベントが入線。出負けした1番人気ノーブルゲイルは6着に追い上げるのが精一杯だった。

この結果により、「馬連7-9、980円」の的中をお届け。逃げ馬の外を並走し続けた軸馬は完全に勝ちに行く強気の競馬。その分、内を上手く立ち回った7番メイショウヨシノに肉薄されたが、“京都1400mで巻き返し必至”との見立ては正解といえよう。本音をいえば、4番人気→2番人気の決着だけにもう少し配当が欲しかったところだが、買い目としては大本線の的中。一見すると難解な3歳戦できっちり的中をお届けしたという意味でも、一定以上の評価をいただける的中劇となった。
他にもこの週は、日曜東京10RディープインパクトCなども的中をお届け。また、1日1鞍配信の新馬未勝利予想では、土曜京都3R「馬連9-16、1,310円」の的中をはじめ2戦2勝のパーフェクトを達成している。

いよいよ今週は東京競馬場5連続G1のフィナーレ。その掉尾こと「安田記念」は弊社としても有力な勝負鞍候補である。特に今年は香港から強力な2頭が参戦。その代表格ロマンチックウォリアーはG1・7勝を誇り、現在G1で4連勝中と6歳になった今も充実。おそらく今回は、日本のトップマイラーであるソングライン・シュネルマイスターの引退が契機であり、相手弱化と見ての参戦であろう。果たしてアスコットは、“香港最強馬VS日本馬”をどうジャッジするのか。直近のマイラーズCやNHKマイルでも的中をお届けしている弊社配信にご注目いただきたい。また、さらに続く夏のローカル開催は弊社会員様が待ちに待った舞台である。6月に入り、お付き合いの長い会員の方からも楽しみにしているといった声が日に日に増している。その期待の高い夏のローカル開催へ良い形で繋げるためにも、まずは今週末、そして宝塚記念の週まで的中を積み重ね、この開催を打ち上げる所存。会員様におかれましては、引き続き週末の提供を楽しみにお待ちいただきたい。

5/18-5/19 2回東京・3回京都9日10日・1回新潟7日8日目

大一番へ繋がる的中劇 〜日曜京都11R・高瀬川S〜

今週末の26日、競馬の祭典「第91回日本ダービー」が東京芝2400メートルで行われる。毎年述べていることではあるが、競馬を生業とする人間だけではなく、競馬ファン全てにとって特別な存在といえるのが「ダービー」であろう。
今年の注目は皐月賞をレコード勝ちしたジャスティンミラノ(牡3・友道康夫厩舎)。ここまで無傷の3連勝。共同通信杯、皐月賞で退けたジャンタルマンタルがのちにNHKマイルCを勝利しているように、これまで戦ってきた相手関係からも実力は証明されている。
同じく無傷3連勝中のシックスペンス(牡3・国枝栄厩舎)も無視できない存在か。新馬戦の中山のマイルでは2着とアタマ差の辛勝だったが、2戦目は0秒2差、前走スプリングSでは0秒6差と着差を広げて勝利。前走の中山で見せた33秒台の上がりや、顕著な成長力も特筆できる。
そして17年ぶりの牝馬戴冠を目指すレガレイラ(牝3・木村哲也厩舎)。前走の皐月賞は不発に終わったが、勝利したホープフルSで見せた末脚から2400mでさらにパフォーマンスが上がる可能性が大きい。先週のオークスを制したルメール騎手の手腕にも期待が集まる。
無論、皐月賞で敗れた組や別路線組も虎視眈々。目イチの仕上げで下剋上を狙ってくるだろう。弊社は今年の3歳世代は総じてハイレベルと見ており、ペースや馬場次第では伏兵の食い込み余地ありとの見当。いずれにせよ、その答えは今週末。今年もやってきた「ダービーウイーク」を存分に味わっていただきたい。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜京都11R「高瀬川S」ダ1400m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった9番エルゲルージだった。

『かつてより気性が落ち着き、昇級後も成績が安定。特に千四に転向してからの進境が目覚ましく、前走も中団からしっかり脚を使って連対。強力な勝ち馬に先手を打たれて屈したとはいえ、本馬も後続には決定的な差をつけた。2ヵ月ぶりも入念な乗り込みを消化してデキ文句なし。先行多数のここは自在な脚質が頼もしく、明確に地力も上位だ。斤量57キロなら上位争い必至だ』という見立て。

レースは16頭立て。出脚が良かったのは大外16番のインヒズアイズだったが、2番スキピオが内枠を利して先手を主張。2番手に4番イチネンエーグミ、1番人気の15番ケイアイアニラ、3番人気の3番カセノミオも好位に続く。軸馬9番エルゲルージは無理せず中団に収まった。
一方、序盤から先行勢の手が動いており、好位集団も密な隊列で追走。案の定、ペースが速まって前半3ハロン通過は34秒4。軸馬9番エルゲルージは中団のインに潜り込んで先団を見るかたちで勝負どころへ向かう。
4角で先行集団が大きく広がり、いよいよ最後の直線。逃げた2番スキピオが苦しくなると、替わって4番イチネンエーグミが先頭。そこへ15番ケイアイアニラも続く。レースは残り200m、ここで猛追してきたのが3番人気のカセノミオと軸馬9番エルゲルージだった…。

結局、軸馬9番エルゲルージが先頭に立ったところがゴール。一緒に差し込んだ3番カセノミオが2着、先手から粘り込んだ4番イチネンエーグミが3着に入線。1番人気の15番ケイアイアニラは最後に脚色が鈍り、上位3頭からやや離れされた4着に終わった。

この結果により、「馬連3-9、980円」の的中をお届け。予想部の見立て通りハイペースになったこと、そして軸馬の力を信じて急流に付き合わなかった鞍上・藤岡佑介騎手の判断が光った。また、事前のサポートで「軽ハンデの昇級組に注意」としたこともポイントだろう。2着した斤量54キロ・3番カセノミオに強く資金配分していたことが奏功し、納得の回収劇となった。この週は他にも土曜京都9R「馬連5-7、300円&3連複5-6-7、2,230円などの的中をお届け。また、3歳牝馬二冠目オークスでも「馬連7-12、590円&3連複7-12-14、1,690円をきっちり仕留めている。

なにはともあれ、今週末は大一番・日本ダービー。弊社においては昨年に続き連勝なるかといったレース。無論のこと、アスコット会員様にとっても俄然、期待度の高まる一戦だろう。その点、今年の皐月賞・オークスで的中をお届けし済みの弊社予想部は頼もしい存在。実際、現在の我々には3歳馬の勢力図がクリアに見えている。どうかご安心のうえ、誰もが胸躍らせる『ダービーウィーク』を満喫していただきたい。その末の歓喜は弊社が請け負う所存である。

5/11-5/12 2回東京・3回京都7日8日・1回新潟5日6日目

安心のダブル的中劇 〜土曜東京11R・京王杯SC〜

先週のヴィクトリアマイルは、単勝208.6倍のテンハッピーローズが豪快に差し切って大波乱を演出。津村明秀騎手にとっては21年目にして初のG1タイトルとなり、人馬揃って春の栄冠となった。

大荒れのG1はしばしば戸惑いの空気のまま終わってしまうが、すぐに鞍上の悲願を祝福する空気へと変化した。川田将雅騎手、藤岡佑介騎手らと同期で、競馬学校時代に馬乗りの腕が抜けていたとも評される津村騎手は、ここまでJRAのG1「0-3-1-43」。カレンブーケドールで臨んだジャパンC・2着などあと一歩およんでいなかった。戦術や折り合いの巧さには定評があり、努力も惜しまぬタイプ。なのにG1を勝てない。そんな経歴を知っているファンたちは惜しみない拍手を送った。

パートナーのテンハッピーローズは1600m【0-2-1-4】で、1400m【4-3-1-7】というスプリント寄りの戦績。前進気勢が強く折り合えない場面が多いため、走りやすいペースを求めた末に1400m中心のローテになっていった。そして、この日のヴィクトリアマイルは、5ハロン通過56秒8という戦前の予想を超える急流。ペースさえ上がれば距離をこなせるタイプは存在するが、まさにこの馬にとってはドンピシャの流れだったといえる。

また、中団後ろの外目で「気分よく走らせること」を心掛けた津村騎手の判断も奏功した。実際、テンハッピーローズは終始外々を回っており、はたから見れば距離ロスの多い競馬。だが気性に課題を抱えるこの馬にとっては“ベストの選択”だったのだろう。ある意味、負けたら批判されかねない道。それをG1の舞台でやってのけた鞍上の“胆力”もまた賞賛に値する。終わってみれば1分31秒台のハイレベルな決着であり、マイル女王として堂々と次のステージへ進んでもらいたい。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜東京11R「京王杯スプリングC」芝1400m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった4番レッドモンレーヴだった。

『軸馬レッドモンレーヴの前走・中山記念15着は、舞台条件と馬場に泣かされてのものであり参考外。その前走を除けば、この1年のマイルG1でも善戦してきた実力馬だ。また、3走前は良化途上でも連対したように、東京コースとの相性も見逃せない。事実、昨年の当レースはスローの外々を回る過酷な展開を楽々差し切ってみせた。
今回は安田記念のステップとしての参戦だが仕上がりも抜かりナシである。実際、ここ2週のウッド併せ馬では迫力の伸びを披露。抜け出してからの鋭さ、集中力ともにこの馬としてはかなりのデキにあると判断できた。併せ相手の後ろで我慢できたことも、当レースをイメージさせる好内容といえるだろう。ここはもう少し外枠がよかったとはいえ偶数番なら許容範囲。強敵とやり合ってきた経歴はもちろん、地力は抜けた存在でもある。得意舞台での連覇に期待したい』という見立て。

バラついたスタートだったが、戦前の見立て通り12番メイショウチタンがレースを引っ張る。2番手に4番人気の2番リュミエールノワル、1馬身差で1番人気の15番ウインマーベルも好位に続いた。中団に3番人気の1番トウシンマカオや伏兵11番スズハロームが位置し、出遅れた6番プルパレイと10番ロードマックスなどは後方からとなった。そして注目は軸馬4番レッドモンレーヴの位置取りだろう。なんと今回は隊列から2馬身ほど離れた最後方。いつも通りの戦法とはいえ、わずかに不安のよぎる序盤となった。

前半800m通過45秒8という淀みのない流れで12番メイショウチタンが先頭を維持。3馬身ほど後ろに番手の各馬が追従し、レースは早くも勝負どころの4角へ向かう。ここから後方各馬も一気に追い上げを図った。直線を向いて、メイショウチタンが突き放しにかかるがもう脚が残っていない。そこへ15番ウインマーベルが迫る。外から11番スズハローム、さらに大外から軸馬4番レッドモンレーヴも猛追するが…。

ご存知の通り、最後の攻防は見応え十分。15番ウインマーベルと軸馬4番レッドモンレーヴが火の出るようなマッチレースを繰り広げると、決着は写真判定へ。肉眼はおろかスロー映像でも際どい差だったが、軍配は驚異の差し返しを見せた前者に。2着レッドモンレーヴから2馬身差の3着にスズハロームが入線している。

この結果により、「馬連4-15、840円&3連複4-11-15、6,450円」の的中をお届け。馬連は1点目の大本線的中。8番人気の11番スズハロームをきっちりおさえたことにより、3連複も大きな見返りとなった。弊社十八番のダブル的中だけに、回収率においても高い評価をいただける一戦だったといえる。またこの週は新馬未勝利予想も躍動。土曜東京3R「3連複2-12-15、1万6,060円を筆頭に、土日で2戦2勝をマーク。1日1鞍配信の同コンテンツで“万馬券”を配給したことは回収力のみならず、“選球眼の良さ”も表しているのではないか。

今週末からは春競馬も佳境となるが、2回東京開催の弊社重賞予想は打率5割を優に上回っている状況。当然ながら「オークス」「日本ダービー」の頂上決戦にも極限の注目が寄せられている。そこに向けて着実に準備を整えているアスコットに、これまでにも増してのアツいご期待をお寄せいただきたい。

5/4-5/5 2回東京・3回京都5日6日・1回新潟3日4日目

不安払拭の圧勝劇 〜日曜東京11R・NHKマイルC〜

日本時間の5月5日午前8時。米国のクラッシック三冠レース第1弾、ケンタッキーダービー(G1・チャーチルダウンズ・ダ2000m)が行われた。今年は節目の第150回目。日本からはフォーエバーヤング(栗東・矢作芳人厩舎)、テーオーパスワード(栗東・高柳大輔厩舎)の2頭が参戦し、世界の頂に迫った。

ゴール前はフォーエバーヤングを含む3頭による激しい叩き合いの末、ミスティックダン(米・K.マクピーク厩舎)が優勝。ハナ差の2着にはシエラレオーネ(米・C.ブラウン厩舎)が入り、フォーエバーヤングはさらにハナ差3着という接戦。テーオーパスワードも大健闘の5着に入線している。

日本馬が同レースに初参戦したのは1995年のスキーキャプテンで、武豊を背に14着。これまでの最高着順は2019年マスターフェンサー、2023年デルマソトガケの6着であり、今年は記録更新である。

だが、早朝に国際映像を見守った国内ファンからすると、悔しさが先に立つ内容だったはずだ。ことゴール前、シエラレオーネの鞍上のタイラー・ガファリオンが左手でフォーエバーヤングを押したシーン。冷静に見返せば内に刺さる自分の馬を制御するためのやむを得ないアクションだったことはわかるが…あれがなければという思いはやはり残る。ともあれ、世界最高峰のレースで日本馬が勝ち負けを演じたことは事実。もう片方の頂点・凱旋門賞も含め、我が国の優駿が“世界の壁”を超える日は近いかもしれない。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜東京11R「NHKマイルC」芝1600m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった16番ジャンタルマンタルだった。

『軸馬ジャンタルマンタルは前走の皐月賞で前半2ハロン 22秒7、3ハロン 34秒2という急流を番手で追走。なかおつ、ラストの直線では完全に抜け出す驚異の快走をみせた。ゴール寸前に差されたとはいえ、レコードで走った勝ち馬との着差はわずか0秒1。まさに世代屈指のスピード能力を備えている。
そこから中2週、皐月賞の反動はないのか。結論からいえば懸念無用にみえる。実際、この中間の加速力や、(いい意味での)力みに衰えはまったく感じられない。また、調教で速い時計を出していないこともポイントだろう。昨年マイルCS時の同厩ナミュールも目立たない時計だったが、驚きの末脚でVをもぎ取った。そんなやり方(本番に余力を残す調整)で結果を残してきた高野厩舎である。おそらく、本馬も皐月賞後の当舞台を見据えて造ったと判断できる。そして迎えるはベストの東京1600m。距離短縮かつスピード勝負の今回は、皐月賞以上のパフォーマンスに期待できる』という見立て。

最大のライバル、2歳女王アスコリピチェーノは一貫してマイルを歩んできた。対する軸馬ジャンタルマンタルは、朝日杯FSを勝利後に中距離へシフトしてのマイル出戻り。2歳マイルG1を制した2頭、強いのはどちらか。ご存知の通り、その軍配は後者にあがった。

中2週は大変なローテだったはずだが、異例のハイペースとなった皐月賞の経験がここで生きた形だ。ダービーではなくあえてNHKマイルに舵を切った陣営の英断という他ないだろう。2着のアスコリピチェーノは坂上から進路を探すようになってスムーズさを欠いたのが痛恨。それでも2馬身半差なのだからむしろ褒めていい内容だった。3着には10番人気の低評価に反発したロジリオンが入線している。

この結果により、「馬連14-16、360円&3連複6-14-16、2,540円」の的中をお届け。堅い決着ではあったが、10番人気の3着ロジリオンを含めて予想としては大本線での決着。奇しくも、同日朝のケンタッキーダービーと似たような際どい攻防があったことを思えば、それなりの満足度があったといえる。

とはいえ、この週全体を通してみると弊社予想は不完全燃焼といわざるを得ない。新馬未勝利予想など随所で回収はお見せしたものの、肝心の厳選勝負鞍では軸馬の凡走が目立った。無論、先週は得意のダートの番組自体が限られており、あっても難解なレースが大半だったことは事実。だが、トータル打率5割という今年の実績からも、会員様は『配当はともかく、土日ともに結果を出してくれるだろう』と思っていたはずだ。予想部には高いハードルではあるが、それを実現してこそ同業他社と一線を画す所以。今週末以降の更なる発奮を強く要望したい。

それでも苦言を呈す結果ばかりではないのが今春の弊社。大阪杯の万馬券を筆頭に、皐月賞や天皇賞・春など、ことG1では的中を量産中。嫌が応にも注目が集まるこの時期の大レースで結果を残しているのは悪くない。そして、今週は古馬牝馬マイル女王決戦「ヴィクトリアマイル」がスタンバイしている。前記の通り、弊社のメイン予想となる「厳選勝負鞍」での奮起は当然お約束するとして、引き続き今後の重賞予想にもご期待いただきたい。