5/4-5/5 2回東京・3回京都5日6日・1回新潟3日4日目

不安払拭の圧勝劇 〜日曜東京11R・NHKマイルC〜

日本時間の5月5日午前8時。米国のクラッシック三冠レース第1弾、ケンタッキーダービー(G1・チャーチルダウンズ・ダ2000m)が行われた。今年は節目の第150回目。日本からはフォーエバーヤング(栗東・矢作芳人厩舎)、テーオーパスワード(栗東・高柳大輔厩舎)の2頭が参戦し、世界の頂に迫った。

ゴール前はフォーエバーヤングを含む3頭による激しい叩き合いの末、ミスティックダン(米・K.マクピーク厩舎)が優勝。ハナ差の2着にはシエラレオーネ(米・C.ブラウン厩舎)が入り、フォーエバーヤングはさらにハナ差3着という接戦。テーオーパスワードも大健闘の5着に入線している。

日本馬が同レースに初参戦したのは1995年のスキーキャプテンで、武豊を背に14着。これまでの最高着順は2019年マスターフェンサー、2023年デルマソトガケの6着であり、今年は記録更新である。

だが、早朝に国際映像を見守った国内ファンからすると、悔しさが先に立つ内容だったはずだ。ことゴール前、シエラレオーネの鞍上のタイラー・ガファリオンが左手でフォーエバーヤングを押したシーン。冷静に見返せば内に刺さる自分の馬を制御するためのやむを得ないアクションだったことはわかるが…あれがなければという思いはやはり残る。ともあれ、世界最高峰のレースで日本馬が勝ち負けを演じたことは事実。もう片方の頂点・凱旋門賞も含め、我が国の優駿が“世界の壁”を超える日は近いかもしれない。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜東京11R「NHKマイルC」芝1600m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった16番ジャンタルマンタルだった。

『軸馬ジャンタルマンタルは前走の皐月賞で前半2ハロン 22秒7、3ハロン 34秒2という急流を番手で追走。なかおつ、ラストの直線では完全に抜け出す驚異の快走をみせた。ゴール寸前に差されたとはいえ、レコードで走った勝ち馬との着差はわずか0秒1。まさに世代屈指のスピード能力を備えている。
そこから中2週、皐月賞の反動はないのか。結論からいえば懸念無用にみえる。実際、この中間の加速力や、(いい意味での)力みに衰えはまったく感じられない。また、調教で速い時計を出していないこともポイントだろう。昨年マイルCS時の同厩ナミュールも目立たない時計だったが、驚きの末脚でVをもぎ取った。そんなやり方(本番に余力を残す調整)で結果を残してきた高野厩舎である。おそらく、本馬も皐月賞後の当舞台を見据えて造ったと判断できる。そして迎えるはベストの東京1600m。距離短縮かつスピード勝負の今回は、皐月賞以上のパフォーマンスに期待できる』という見立て。

最大のライバル、2歳女王アスコリピチェーノは一貫してマイルを歩んできた。対する軸馬ジャンタルマンタルは、朝日杯FSを勝利後に中距離へシフトしてのマイル出戻り。2歳マイルG1を制した2頭、強いのはどちらか。ご存知の通り、その軍配は後者にあがった。

中2週は大変なローテだったはずだが、異例のハイペースとなった皐月賞の経験がここで生きた形だ。ダービーではなくあえてNHKマイルに舵を切った陣営の英断という他ないだろう。2着のアスコリピチェーノは坂上から進路を探すようになってスムーズさを欠いたのが痛恨。それでも2馬身半差なのだからむしろ褒めていい内容だった。3着には10番人気の低評価に反発したロジリオンが入線している。

この結果により、「馬連14-16、360円&3連複6-14-16、2,540円」の的中をお届け。堅い決着ではあったが、10番人気の3着ロジリオンを含めて予想としては大本線での決着。奇しくも、同日朝のケンタッキーダービーと似たような際どい攻防があったことを思えば、それなりの満足度があったといえる。

とはいえ、この週全体を通してみると弊社予想は不完全燃焼といわざるを得ない。新馬未勝利予想など随所で回収はお見せしたものの、肝心の厳選勝負鞍では軸馬の凡走が目立った。無論、先週は得意のダートの番組自体が限られており、あっても難解なレースが大半だったことは事実。だが、トータル打率5割という今年の実績からも、会員様は『配当はともかく、土日ともに結果を出してくれるだろう』と思っていたはずだ。予想部には高いハードルではあるが、それを実現してこそ同業他社と一線を画す所以。今週末以降の更なる発奮を強く要望したい。

それでも苦言を呈す結果ばかりではないのが今春の弊社。大阪杯の万馬券を筆頭に、皐月賞や天皇賞・春など、ことG1では的中を量産中。嫌が応にも注目が集まるこの時期の大レースで結果を残しているのは悪くない。そして、今週は古馬牝馬マイル女王決戦「ヴィクトリアマイル」がスタンバイしている。前記の通り、弊社のメイン予想となる「厳選勝負鞍」での奮起は当然お約束するとして、引き続き今後の重賞予想にもご期待いただきたい。