5回中山・5回阪神7日・8日・4回中京5日・6日目

絵に描いたような大団円 ~日曜中京11R・名古屋日刊スポーツ杯~

世代レベルの低さを象徴するように史上初めて4歳馬不在の中行われた「有馬記念」。悲しいかな単なるトップ引きとなりつつあるリーチザクラウンの刻んだペースは3Fから順に34秒7-46秒3-58秒4というマイル戦なみのハイペース。差し・追い込みの各馬が直線でドッと押し寄せる中、好位から渋太く伸びて半馬身差2着となったブエナビスタは唸るほど強い。仮に、あくまでも仮にのお話だが、今回もアンカツが乗っていればいつも通りの後方待機策を取ったはず。公平に見て、その戦法なら勝てた可能性が高い。いずれにしろダイワスカーレット・ウオッカに匹敵する実力牝馬ということは間違いない。無論勝ったドリームジャーニーにケチをつけるつもりは毛頭ない。右回りの2200m~2500mなら現役最強と断言できる。様々な意味で柔軟性がほしい馬ではあるが……。

それでは本題へ。今週斬るのは日曜中京11R「名古屋日刊スポーツ杯」3歳上1000万下・芝2000m。このレースで弊社予想部が軸馬として期待したのは1番人気となった14番キングストリートだった。「本日一番の勝負鞍。クラス2戦目&平坦替わりでキングストリートが軸馬。絶好位からひと伸びを欠いた前走を見ると2000mは微妙に長いのかもしれないが、小回りの中京コースなら大丈夫。2カ月ぶりの前走を叩き明らかに気配が変わってきた今回が勝負どころ。ローカルのこのメンバーなら危なげなく抜け出せるはずだ」という見立て。

レースは1番テイエムシバスキーの逃げで1000m通過59秒7の平均ペース。15番ウォーターボーイズが続き、軸馬キングストリートは序盤戦5・6番手。向正面に入るとスッと押し上げ3コーナーでは2番手まで進出。そして直線に向いてすぐに逃げ馬を交わすと後はいわゆる「おいでおいで」の大楽勝。追いすがる5番グッドバニヤン(2着)との差は1馬身4分の1だが、誰の目から見ても着差以上の力の開きを感じるレース内容だった。そして2着グッドバニヤンから2馬身半差の3着に入ったのが9番人気だった7番リアルハヤテ。実は弊社の会員の方々にとってはこの3着が大問題だった。
この結果により「馬連5-14、690円&3連複5-7-14、8430円」のダブル的中。『潜在能力高く惨敗後も侮れない』の見解で9番人気リアルハヤテを対抗馬の一頭とした予想部会心のヒットである。2009年最後の最後、しかも「一番の勝負鞍」で8000円超の快ショット。さすがにレース後はお喜びの声が多数寄せられた。改めてひと言、「本当におめでとうございました」の言葉を添えさせていただきたい。

絵に描いたような大団円となった今年の最終開催。「終わりよければすべてよし」の言葉もあるが、ここで少しだけ今年のアスコット予想を振り返ってみたい。開催全52週中47週でなにかしらの的中をお届け。いわゆるタコ(=週全敗)を10%以下におさえた点で一定の評価をいただけるものと自負している。中には万馬券や前記の好配当的中も含まれているが、会員の方々からのご指摘の通り、週単位での大勝が昨年に比べ少なかった点も率直に認めたい。明くる2010年は『安定性&爆発力』の」提供を胸に精進させていただく所存。まず手始めに年明け競馬初日となる1月5日(火)の「東西金杯」ではキッチリ的中をお届けしたいところ。もちろん、弊社がここでレース名を告知するには、それだけ的中への根拠がある証拠。初日をキッチリ決めて2010年度も絶好のスタートを切りたいと思っているので、今年にも増してのご期待をお寄せいただきたい。切に、切にお願いさせていただく。

いずれにしても今年も一年、弊社アスコットシステムズをご愛好いただき誠にありがとうございました。それでは皆様、よいお年をお迎えください。

5回中山・5回阪神5日・6日・4回中京3日・4日目

追い風を背に大一番へ臨む~日曜中京8R・3歳上500万下~

手綱を取った騎手たちが「難しい馬」と口を揃えるキンシャサノキセキ。有り余るほどのスピードと決め手。反面、折り合いがつかず自滅するケースも目立った馬だ。それが「阪神C」では短距離戦において致命的とも言える2馬身以上の出遅れ。1番人気馬がスタートで早々と圏外に去ったかと思われたが、外々を回る横綱相撲でアッと言う間に突き抜けてしまったのだから正直驚いた。まともに走った時の能力がケタ違いであることを改めて証明したわけだが、それと同時にこの難しい馬をテン乗りで見事に御した鞍上デムーロの手腕には舌を巻くばかり。思い起こせば前走「スワンS」を制したのもテン乗りのスミヨンだった。『日本の騎手は一流だ』などとよく言えたもの。そんな思いを強くする一戦だった。

それでは本題へ。今週斬るのは日曜中京8R「3歳上500万下」ダート1700m。このレースで弊社予想部が軸馬として期待したのは2番人気の10番トップキングダム。「今回初ダートとなるトップキングダムを軸馬として推す。血統&走法からみてダート適性は高そうだし、何よりもこのメンバーでは地力が上。ローカル転戦続きでもデキはいい意味の平行線。末脚勝負に持ち込めばここに怖い相手はいない。突き抜けに期待する」という見立てだった。

レースは内枠からスタートを決めた2番フレンドケントが逃げる展開。35.3-48.5-61.4~上がり50.8-38.3というやや速い流れ。軸馬トップキングダムは当初中団に待機。向正面に向いてから徐々に押し上げていく。1番人気の6番ブラッシュアップは好位から3コーナーで2番手に上昇。それをマークする形でトップキングダムも連れて上がっていく。4コーナーから直線。先頭に立ったブラッシュアップを外からトップキングダムが難なく交わす。これは楽勝態勢。1・2番人気馬による順当決着と思われたその刹那、3コーナー最後方からのマクリ追い込みに賭けた13番ファンドリカップが強襲。ゴール寸前でブラッシュアップをクビ差交わして2着を強奪していった。白熱する2着争いを尻目に、トップキングダムはその2馬身前で悠々とゴールしていた。この結果により「馬連10-13、2130円&3連複6-10-13、1450円」の好配当ダブル的中。初ダートの馬の適性を見抜き、躊躇なく軸馬に据えた予想部の洞察力が産んだ的中と言えよう。

他にも土曜中京9R「3歳上500万下」馬連12-15、2110円。そしてG1「朝日杯FS」など、最終盤に入り的中ラッシュを呼ぶアスコット予想。配当をご覧いただければお分かりの通り、『ただ当てるだけ』という予想とはまるで別物という自負がある。何よりも「阪神JF」→「朝日杯FS」とG1を連取したことで、これ以上は望めない勢いを得たことが喜ばしい限り。この大いなる追い風を背に大一番「有馬記念」を筆頭とする勝負どころ満載の最終週に臨んでいく所存。本年最後、そして本年最大のご期待をお寄せいただきたい。

5回中山・5回阪神3日・4日・4回中京1日・2日目

大本線で好配当ゲット~日曜阪神11R・阪神JF~

1着アパパネ-2着アニメイトバイオで決まった「阪神JF」。能力的に決まって当然の2頭ではあったが、何やら違和感ありと考えてみるとどちらも関東馬だった。関西馬同士のワンツーなら今どき掃いて捨てるほどあるが、G1レースの関東馬によるワンツーは「07年ヴィクトリアマイル」以来。「阪神JF」に関しては04年の1着ショウナンパントル-2着アンブロワーズ以来のこと。また、今年行われた2歳重賞はこのレースを含めて9鞍。そのうち8鞍を関西馬が制している。当然のことながらこの「阪神JF」が今年初の関東馬による重賞制覇。違和感があって当たり前の結果、ではあった。

それでは本題へ。今週斬るのは冒頭の日曜阪神11R「阪神JF」芝1600m。このレースで弊社予想部が軸馬として期待したのは5番人気の6番アニメイトバイオだった。「牡馬相手の京王杯2歳Sで2着と力走したアニメイトバイオが軸馬。スタート直後の躓きでやむなく最後方からの競馬となったが、レース上がりを1秒4も凌ぐ驚異的な末脚を披露。朝日杯FSで有力視される一線級牡馬を次々と抜き去ってきたのだからリッパ。位置取りが悪くなったのはたまたまのことで、本来は自在のレースができる馬。ましてこの鞍上に乗り替わって絶好枠を引いた今回は好位からのレースになるはず。直線の抜け出しに期待したい」という見立て。

さてレース。1番人気に推された16番シンメイフジが出遅れ。対象的に前走とは違い互角のスタートを切った軸馬アニメイトバイオは、内の5頭を行かせて6番手という絶好位を占めた。3Fから順に35秒1-47秒3-59秒6~上がり47秒6-35秒3の平均ペース。大外枠が懸念された2番人気の18番アパパネだが、好スタートから徐々に内寄りへ移動して中団のちょうどポケットのような位置に入る。シンメイフジは後方から外々を回る苦しい競馬。タガノエリザベートも最後方から外へ行くしかない形。有力視された関西勢が厳しいレースを強いられる中、絶妙の騎乗を見せたのがアパパネの蛯名。4コーナーから迷いなくアニメイトバイオの内へ叩き込む。結果的にこのコース取りの巧みさが明暗を分けた。一瞬速く馬群を抜け出したアパパネ。鞍上内田博の渾身の追いに応えて脚を伸ばしたアニメイトバイオだが、再び半馬身差まで詰めたところがゴール。更に3/4馬身差の3着に15番ベストクルーズが入った。この結果により「馬連6-18、2050円」の一点目大本線的中。『随分つけた』という感じもあるが、これはやはり関東馬同士だからに違いない。2頭とも関西馬ならまず間違いなく配当は半減していたはず。

他にも日曜中山11R「カペラS」でも5番人気ミリオンディスクを軸馬指名し、「馬連4-7、970円」の一点目大本線的中などお届けしたものの、肝心の勝負鞍で的中をお届けできなかったことは不本意と言わざるを得ない。本年度は5月上旬以来、約半年間「勝負鞍全敗ナシ」を維持してきた弊社だが、ここにきて帳尻を合わせるかのような結果。その点については改めてお詫びさせていただく。しかし、である。よりによってなぜ弊社勝負鞍に限って…というような予想を裏切る展開となるのか。交通事故のような不測の事態が重なった先週末だったが、予想の軸は相変わらずブレているわけではないので、軌道修正は容易と考えている。今年の中央競馬も残すところあと2週。絵に描いたような大団円を迎えるべく、弊社は一丸となって事にあたっている。これまでの2倍、3倍のご期待をお寄せいただきたい。

5回中山・5回阪神1日・2日目

選択眼が産んだ3連複的中~土曜阪神8R・3歳上1000万下~

『強い逃げ馬が強いレースをして勝った時の2着は追い込み馬』という格言がある。まさにその通りの結果となったのが「JCダート」だった。3Fから順に36.3-48.8-60.7~上がり49.2-37.1という平均ペースで逃げたエスポワールシチー。普通なら自身を含めた先行・好位勢に有利な流れだ。しかし、4コーナーから後続を突き放し独走態勢に入ったため、先行したサクセスブロッケン・ワンダーアキュートあたりはゴール前100mで失速。結果的に直線一本で強襲したシルクメビウス・ゴールデンチケットの餌食となった。法人馬主としては老舗中の老舗と言える「~シチー」だが、どこまでいっても安っぽいイメージが抜けない。しかし、この馬に関してはまるで別格の扱いが必要ということを改めて思い知らされた。「JCダート」史上でも屈指の能力を誇る『絶対王者』の誕生と言っていい。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜阪神8R「3歳上1000万下」ダート2000m。このレースで弊社予想部が軸馬として期待を寄せたのは2番人気となった13番キクノアポロ。「京都1900mの前走を好タイム2着と力走したキクノアポロが軸馬。目標にされた分の半馬身差惜敗だが、3着以下には4馬身差をつけているのだからクラス卒業は目前。今回も得意とする時計の出る馬場で、距離的にも文句なし。先行抜け出しが期待できる」という見立て。

レースは10番グレイトロータリーの逃げで47.4-60.3~上がり50.1-37.1というかなり速い流れ。1番アムールマルルー、14番トップジャイアンツと続き、軸馬キクノアポロは外目の5・6番手という位置取り。普通なら絶好位というところだが、このレースに関してはこれでも行きすぎ。4コーナー3番手と型通りの正攻法を取ったが、直線に入り先頭に立ったところでオツリがなくなった。そこを道中は後方待機から直線勝負に徹した7番フリソ(1着)と6番ハイローラー(2着)が強襲。アッサリと抜き去ってゴール。言わば「展開のアヤ」で敗れたキクノアポロだが、地力の高さで3着は確保。結果「3連複6-7-13、1110円」の的中となった。残念ながら馬連とのダブル的中は逃したが、サポートにて3連複本線勝負としたこと、そして対抗馬選択の確かさが呼んだ的中と言えよう。

他にも6番人気ファイアーフロートを軸馬に抜擢して「馬連1660円&3連複3700円」のダブル的中となった日曜阪神12R[ゴールデンホイップT]など、今開催はマズマズのスタートとなった弊社予想部。全体的な意味でのいい流れは続行中と言えるし、改めて『2週連続で悪いことはないアスコット』を証明できた点に一定の評価をいただけるものと自負している。

今年の中央競馬も残り3週となり慌ただしさを増す中、今週末からは4回中京開催が開幕となる。アスコットが稼ぎどころとする「裏開催ローカル」がまた始まる。『華々しいG1の影に隠れる真の勝負鞍』の存在は、弊社の会員の方々にしてみれば当然の認識であろう。大いなるご期待を持って今週末をお待ちいただきたい。

5回東京・5回京都7日・8日目

反転大攻勢を期す開催替わりの今週末

他の騎手(=馬)が一斉に動き出した4コーナー手前で、スッとひと息入れた鞍上ルメール。時間にすればほんの数秒のことではあるが、それが結果的にハナ差(新聞などの報道では2センチ)の勝利に繋がった「ジャパンC」のウオッカ。無論、レース後繰り返し映像を確認してわかったことだが、「巧い」と唸らずにはいられない名騎乗だった。
それにしても、と改めて思わされたことがある。先週末の競馬においてスミヨン4勝。クラストゥス・デムーロ・ルメール・スボリッチが各1勝。安藤勝2勝、内田博1勝。この意味がお分かりだろうか? 答えは『純然たるJRA生え抜き以外の騎手』。2日間の東京・京都で行われた全47レース中11鞍で彼らは勝ち星を挙げている。本来なら内田博はもっと勝つし、岩田や小牧が未勝利ということも稀。従ってこれでも普通の週よりは少ない。彼らに門戸を開放したJRAの懐の深さに感心すると同時に、生え抜き騎手たちのだらしなさも痛感する。特に蛯名・田中勝・柴田善といった関東所属のベテラン連中の、目に余る『互助会体質』にはへきえきとする思いだ。ちなみに彼らと内田博の年齢差は蛯名2歳、柴田善5歳。そして田中勝に至っては1歳若い。老けこみすぎ、そのひと言だ。

さて、本来ならここで「それでは本題へ」となるところだが、残念ながら今週は取り上げるレースがない。つまり、的中はなかった。「勝負鞍的中無し」というと不可解な思いをなさる会員の方も多いはず。土曜東京9Rの3連複、土曜京都12Rの馬連、日曜京都7Rの3連複など、確かに提供した全鞍の予想が外れているわけではない。しかし、購入方法のミスでの取りこぼしが目立つ週であった。そのようにご理解いただきたい。実際問題、『先週もマズマズ獲らせてもらったよ』という声もあり、『そこまでシビアになる必要があるのか』、そんなご意見も少なからずいただいているのだが、あえて先週末の弊社は的中なしとする。会員の方々には改めてお詫びいたします。

本年度春競馬以来となるこの結果についての弁明は一切するつもりもない。とはいえ、予想の軸はいささかもブレていないのだから不調という認識もない。ちょっとした「チグハグさ」や「ボタンの掛け違い」による結果と考える。弊社とお付き合いの長い会員の方々なら百もご承知のことだが、2週連続全敗という例は創設以来一度もない。これは紛れもない事実だ。いやむしろ、こういった翌週ほど反転攻勢が激しくなる傾向にある。また不幸中の幸いというか、折しも今週末は本年最終開催の開幕。流れを変えるタイミングとしては絶好機といえるだろう。すでに現地からは勝負鞍、及び勝負馬に関する情報が次々に舞い込んでいる。通常以上のご期待を持って今週末をお待ちいただきたい。