5回東京・5回京都7日・8日目

反転大攻勢を期す開催替わりの今週末

他の騎手(=馬)が一斉に動き出した4コーナー手前で、スッとひと息入れた鞍上ルメール。時間にすればほんの数秒のことではあるが、それが結果的にハナ差(新聞などの報道では2センチ)の勝利に繋がった「ジャパンC」のウオッカ。無論、レース後繰り返し映像を確認してわかったことだが、「巧い」と唸らずにはいられない名騎乗だった。
それにしても、と改めて思わされたことがある。先週末の競馬においてスミヨン4勝。クラストゥス・デムーロ・ルメール・スボリッチが各1勝。安藤勝2勝、内田博1勝。この意味がお分かりだろうか? 答えは『純然たるJRA生え抜き以外の騎手』。2日間の東京・京都で行われた全47レース中11鞍で彼らは勝ち星を挙げている。本来なら内田博はもっと勝つし、岩田や小牧が未勝利ということも稀。従ってこれでも普通の週よりは少ない。彼らに門戸を開放したJRAの懐の深さに感心すると同時に、生え抜き騎手たちのだらしなさも痛感する。特に蛯名・田中勝・柴田善といった関東所属のベテラン連中の、目に余る『互助会体質』にはへきえきとする思いだ。ちなみに彼らと内田博の年齢差は蛯名2歳、柴田善5歳。そして田中勝に至っては1歳若い。老けこみすぎ、そのひと言だ。

さて、本来ならここで「それでは本題へ」となるところだが、残念ながら今週は取り上げるレースがない。つまり、的中はなかった。「勝負鞍的中無し」というと不可解な思いをなさる会員の方も多いはず。土曜東京9Rの3連複、土曜京都12Rの馬連、日曜京都7Rの3連複など、確かに提供した全鞍の予想が外れているわけではない。しかし、購入方法のミスでの取りこぼしが目立つ週であった。そのようにご理解いただきたい。実際問題、『先週もマズマズ獲らせてもらったよ』という声もあり、『そこまでシビアになる必要があるのか』、そんなご意見も少なからずいただいているのだが、あえて先週末の弊社は的中なしとする。会員の方々には改めてお詫びいたします。

本年度春競馬以来となるこの結果についての弁明は一切するつもりもない。とはいえ、予想の軸はいささかもブレていないのだから不調という認識もない。ちょっとした「チグハグさ」や「ボタンの掛け違い」による結果と考える。弊社とお付き合いの長い会員の方々なら百もご承知のことだが、2週連続全敗という例は創設以来一度もない。これは紛れもない事実だ。いやむしろ、こういった翌週ほど反転攻勢が激しくなる傾向にある。また不幸中の幸いというか、折しも今週末は本年最終開催の開幕。流れを変えるタイミングとしては絶好機といえるだろう。すでに現地からは勝負鞍、及び勝負馬に関する情報が次々に舞い込んでいる。通常以上のご期待を持って今週末をお待ちいただきたい。