11/23-11/24 5回東京・6回京都7日8日目

高打率を誇る2歳戦 〜土曜東京9R・カトレアS〜

競馬ファンならレースの勝負どころの早い段階で結末が見えることがある。緩い流れなら前残り、超ハイペースなら差し決着。馬場傾向などを含めれば、4角すぎでおおよその連対馬が見当つくというもの。だが時折、そんな“常識”を覆す一頭が現れることがある。先週のジャパンCがそうだ。
レース前半は12.7-11.4-13.0-12.9-12.2。1000m通過が62秒2という未勝利戦のようなスローペース。さらにその後も流れが停滞し、1800mは1分52秒1。同時点でドウデュースは後方2番手のポジションである。本来は先行していたシンエンペラーとドゥレッツァの一騎打ちであり、スローの前残り鉄板の構図だろう。しかしドウデュースはそれを外から差し切ってしまう。もはや脳が追いつかないというか、心が受け止められない事態だった。生物としてのレベルが違うといえばそれまでだが、ゴール後は、本命を打ったはずの弊社内も静まり返っていた。そのドウデュースはこのあと有馬記念でラストランの予定。競馬ファンは残り一戦しかないと思うのか、もう一度見られると考えるのか…。いずれにせよ、見る者の“常識”を問われる一戦となりそうだ。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜東京9R「カトレアS」ダ1600m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった12番ナチュラルライズだった。

『新馬戦が6馬身差の圧勝。V時計は翌日の古馬2勝クラスを0秒4も上回った。当時の2着馬が次戦の1勝クラスを5馬身差で好時計勝ちし、その後も善戦していることもポイントだろう。ここは出走取り消し&フレグモーネ明けのデキがカギだが、ウッド5本を消化できたことは高評価。実際、活気十分かつ追えば追うだけしっかりと伸びており、むしろ前走時からの成長を感じさせた。一頓挫明けも順調であり、今回も度肝を抜いた新馬戦の再現となる』という見立て。

キャリアの浅い2歳戦らしく、実際のレースは半数ほどの馬がスタートで後手に回る競馬。軸馬12番ナチュラルライズも中団から進んで4角外を膨れ気味に上がる大味なレースとなってしまった。だがそれでも最後まできっちり伸びきって快勝。ここでは力が違ったか。2着には軸馬と同じような位置取りから伸ばした10番クレーキング。好位から踏ん張った6番テーオーエルビスが3着入線となった。

この結果により、「馬連10-12、1,160円&3連複6-10-12、4,650円の的中をお届け。意外にも軸馬が2番人気となったことで馬券の価値は高まった次第。対する1番人気の7番スナッピードレッサは芝スタートで脚元を滑らせての出遅れ。最後は地力で4着まで押し上げたものの、序盤のロスが大きく響いた格好だ。経験の少ない2歳馬にはこういったハプニングがつきものであるが、その分、ハマった時の配当妙味は少なくないといえる。得意の若駒戦をきっちり仕留め、幸先のいい土曜日となった。

他にも日曜東京9R「ベゴニア賞」(こちらも2歳戦)を筆頭に、前述の「ジャパンC」「京都2歳S」といった重賞的中を含め、終ってみれば土日で的中率50%オーバー。今年最後の東京開催も大過なく乗り切った弊社アスコットディライト。年の瀬が近づきやや難解な組み合わせのレースが多かった先週もなんとか無事に通過できたことは日頃の積み重ねのお陰だろう。好調キープと断言しておく。

カレンダーは進み、弊社が勝負をかける年末開催へ突入していく。今週末の「チャンピオンズC」から「ホープフルS」まで、G1はまだ5鞍も残されている。そのG1は言うまでもなく、他の重賞・特別・そして平場戦に至るまでの全てが弊社にとっては勝負鞍候補。無論、累々たる的中鞍をお届けし続けることを約束させていただく。ちなみに、2歳戦は予想機会「6連勝中」である。なにはともあれ、まずは今週末の提供をお楽しみに。

11/16-11/17 5回東京・6回京都・3回福島5日6日目

想定通りの万馬券的中 〜日曜東京10R・秋色S」〜

先週のマイルCSは馬場と枠順が各馬の明暗をわけた。掲示板に載ったのは上位から順番に13番→17番→14番→2番→11番。6、7着も二桁馬番であり完全な“外枠有利馬場”だったといえる。実際に今年の京都はロング開催(10月1週目から来年2月半ばまで使用される)を続けており、芝のコンディションは徐々に悪化していた。先々週の時点でインを空けて走る馬が増加していたが、先週土曜に小雨の中で競馬を使われたことが決定打となったのだろう。
弊社は勝ち馬13番ソウルラッシュ(4番人気)に◎を打てたが、正直申し上げてこれほどまで極端な馬場バイアスは想定していなかった。この後も京都開催は続くが、特に雨が降った場合は直前の馬場状態をきっちり見極める必要がある。なお、今回の敗戦組のなかでは1桁馬番で唯一掲示板に入った2番ブレイディヴェーグが負けて強しの内容だ。珍しくスタートが決まったことで自らの選択肢を逆に狭めてしまったことは痛恨だったが、初のマイルでも2着馬とはタイム差なし。今後も要注意の一頭だ。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜東京10R「秋色S」芝1600m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に4番人気となった3番グラニットだった。
『前走は逃げられず苦しい競馬だったが、盛り返して3着なら高評価。この馬なりに力をつけている。特にここは内枠&同型不在。良馬場の時計速めで先手打てれば勝機はグンと高まる』という見立て。上記に加えて、1番人気の1番トラマンダーレを「気性難は相変わらずで今回は最内枠。信頼度は人気ほど高くない」とジャッジしたことが正解だった。
実際にレースは12番ショウナンアレスが先手を取ると、好位に軸馬3番グラニットと11番レガトゥスが続く流れ。1番トラマンダーレはやはり出脚がつかず、後方10番手の追走となった。逃げる12番ショウナンアレスは淡々とペースを刻んで800m通過45秒5というミドルペースを構築。10馬身ほど離れて追走する二番手集団にとっては明らかにスローな流れとなった。こうなればしめたモノ、好位にいた軸馬3番グラニットと11番レガトゥスは直線で逃げ馬をかわすだけである。案の定、2番手にいた11番レガトゥスが勝利し、3番グラニットが連対を確保。後方から詰め寄った1番トラマンダーレは3着が精一杯だった。

この結果により、「馬連3-11、1万3,190円&3連複1-3-11、8,460円の的中をお届け。1番人気を危険視したことはもちろん、何よりの英断は9番人気に過ぎなかった11番レガトゥスを対抗上位に指名したことだろう。同馬は軸馬と同様に「近走は展開や不利が祟っていた一頭であり、スムーズ追走が叶いそうな今回は一変あり」とのジャッジだった。終わってみればその2頭で馬連万馬券。美味しすぎる配当に会員差からは絶賛のお声を頂戴した次第。
他にも土曜京都7R「馬連12-14、5,780円や、土曜東京11R「東スポ杯2歳S」などなど、随所で快音を響かせた先週末。年末に向けて尻上がりに調子を上げてきたといえる。こと先週末に関して言えば、結果的に不的中となった鞍にしても「ボタンのかけ違い」のようなものばかり。若干の軌道修正で元の状態に戻せる程度である。今週末以降も勝負どころを挙げればキリがないほどで、「G1の裏にこそ大勝負鞍あり」と強調しておきたい。とはいえ、「ジャパンC」も見逃せない大一番だろう。その点についてはご心配なく。弊社はただいまジャパンCを「4年連続的中」している。いわば向かうところ敵なしの状態だ。会員様は引き続きありったけのご期待をお寄せいただきたい。

11/9-11/10 5回東京・6回京都・3回福島3日4日目

怪しい人気馬にご注意 〜日曜福島8R・3歳上1勝クラス〜

先週のエリザベス女王杯は2人の騎手に過怠金が課せられた。レガレイラ(牝3・木村)のルメール騎手は最後の直線コースで十分な間隔がないのに先行馬を追い抜いたことについて、過怠金5万円(被害馬シンティレーション、ハーパー)。また、コンクシェル(牝4、清水久)の岩田望騎手は、最後の直線コースで外側に斜行したことについて、過怠金3万円(被害馬シンティレーション)の処分となった。戦前から出走馬のレベルが疑問視されていた一戦とはいえ、このような幕引きは残念と言う他ないだろう。無論、好走した馬の価値が下がるものではないが、クリーンな競馬を見たかったのが正直なところだ。
勝ち馬スタニングローズは2年ぶりの勝利でG1・2勝目。勝ち時計2分11秒1(良)は京都開催時のレースレコードなのだから立派である。ちなみに、秋華賞→エリザベス女王杯を2年間隔で勝利したのは2000年ファレノプシス以来、24年ぶりというレアケースである。その久々の美酒をもたらしたのは、陣営の工夫はもちろん、〝名手の手綱〟によるところも大きい。
同馬の鞍上クリスチャン・デムーロ騎手は、好発から好位の4番手を選択する。初騎乗の馬でレースをコントロールできる位置にスッとつける技術はさすがだ。さらに勝負の分かれ目となったのが残り600m付近。追い上げを図る後方勢の機先を制して、真っ先に動いたのがほかならぬスタニングローズだった。先行馬を早々に捕まえると、そのまま勢いをキープして馬場のど真ん中へ。振り返ってみれば、直線入り口の時点で勝負ありだった。凱旋門賞2勝を誇る“世界の名手”が後続を完封してみせた。
なお、2着のラヴェル(牝4・矢作)も久々の好走である。2歳時のアルテミスSでリバティアイランドに勝利したものの、その後は長いトンネルに入っていた。今回の好走が実に10戦ぶりとなれば陣営やファンにとってはうれしい2着だったといえるだろう。奇しくも連対2頭ともに復活劇を見せた今年のエリザベス女王杯。牝馬は一度スランプに陥ると脱出が難しいといわれるが、今後も再浮上のきっかけを見逃さないよう警戒したいところだ。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜福島8R「3歳上1勝クラス」芝1800m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった5番レッセパッセだった。
『先行馬に厳しい流れの前走で早め先頭から0秒1差・2着は着順以上の価値。小柄ながら中間好調だし小回りOK。内枠から好位インを回れそうなここは大きなチャンス』という見立て。上記に加えて、1番人気の15番マーゴットソラーレを良化途上(前走が10カ月半ぶり)と判断したこともファインプレーだった。実際、レースは軸馬5番レッセパッセが楽に好位4番手を確保。大外から先頭をうかがう15番マーゴットソラーレの後ろという絶好ポジションとなった。逃げる4番フォルテフィオーレは前半1000mを60秒0のミドルペースで回ると、経済コースを回ってきた軸馬5番レッセパッセは勝負どころで最内を選択。最後は4番フォルテフィオーレを競り落として1着ゴールとなった。離れた3着には、好位2番手からなんとか粘り込んだ15番マーゴットソラーレが入線している。

この結果により、「馬連4-5、2,600円&3連複4-5-15、4,760円の的中をお届け。軸馬の好位差しという、まさに思い描いた通りの決着。訝った1番人気が3着に屈したことにより、馬連26倍もオイシイ配当となった。他にもこの週は日曜京都8R「馬連6-7、1,150円&3連複6-7-12、1,560円や、未勝利戦予想の日曜福島3R「3連複9-10-11、3,700円などなど、随所で回収鞍をお届けしている。

さて、今週末はG1マイルチャンピオンCがスタンバイ。ナミュールの連覇か、初のマイルに舵を切ったブレイディヴェーグの2階級制覇か、はたまたソウルラッシュの初戴冠か。加えて、今年は欧州チャンピオン・チャリンも参戦する。この豪華な一戦をアスコットがどう捌くのか、会員様は楽しみにお待ちいただきたい。また、平場にもアツい勝負鞍候補が少なくない。中には驚きの穴馬も用意しているので、会員の皆さまには、引き続き多大なるご期待をお寄せいただきたい。

11/2-11/3 5回東京・6回京都・3回福島1日2日目

展開決め打ちの変則ダブル的中 〜日曜東京12R・3歳上2勝クラス〜

先週はG1の谷間ということで、少し脇道へ。古くからの競馬格言に『血統信ずべし信ずべからず』というものがある。実績ある著名馬の下(弟妹)や産駒がまったく走らなかったり、誰も見向きのしなかった血筋(オグリキャップやテイエムオペラオー、最近ではキタサンブラックなど)が想定以上に走ったりした場合に語られる言葉だ。確かに的を射た言葉だ。例えば、先月末はG1・九冠アーモンドアイの初仔アロンズロッド(牡2歳・国枝・父エピファネイア)がついにデビュー。まさに鳴り物入りで単勝1.4倍の支持を得たものの4着に敗れ、血統の信憑性に疑問を持った向きもあるだろう。がしかし、多くの場合の正解は『信ずべし』の方である。走った馬の下や産駒が走る確率は、走らなかった馬の産駒が走る確率より数倍、いや数十倍高い。
それが特定の条件下に限れば、産駒が走る可能性はいっそう高まってくる。先週のアルゼンチン共和国杯はキングカメハメハ産駒の血筋が計4頭出走して3頭が馬券内に入線したのだから血統恐るべし。同産駒(父キングマンボ系)は東京2400m以上に強力な実績を持っており、勝利したハヤヤッコは10番人気だった。年に数回しか行われない東京芝2500mの結果を見てふとそんなことを感じた次第。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜東京12R「3歳上2勝クラス」芝1400m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に6番人気となった2番ハクサンバードだった。
『速めの流れを追いかけた前走3着が好印象。1400m戦はいずれも中身が濃く、ブリンカーも効いている。揉まれ弱く内枠どうかも、偶数枠から先手なら一発の見込み大』という見立て。上記に加えて、同馬はひと叩きした方がいいタイプであり、今回は前に行く馬がそれほど多くないことも推奨の根拠となった。
実際にレースは軸馬2番ハクサンバードが楽に先手を確保。これに離れず8番ボルタドマールが続き、1番人気の1番スティールブルーが好位の位置取り。2番人気の7番ルージュスエルテは中団外めの追走となった。
3角を回っても依然として軸馬2番ハクサンバードが先頭を確保しているが、3ハロン通過は35秒2。想定はしていたもののこれはかなりのスローペースであり、先行有利が極めて濃厚な状態といえる。残された焦点は逃げを決めた軸馬がどれだけ粘れるか。ラストの直線に向いても軸馬2番ハクサンバードの小崎綾也騎手は持ったままの手応えだ。
結局、残り400mでエンジンをふかした軸馬2番ハクサンバードのひとり旅という決まり手。ラスト50mほどで押し寄せた後続を3/4馬身差で凌ぐあたり、小崎騎手の絶妙なペース判断だったといえる。2着には外から追い込んだ7番ルージュスエルテ。好位から伸ばした1番スティールブルーが3着を確保した。

この結果により、「単勝2番、1,370円&馬連2-7、2,840円の的中をお届け。想定通り軸馬がまんまと逃げ切る痛快な的中劇。13倍の単勝をプッシュした買い目は効果絶大で、人気薄の単勝を買っておくことの意義を改めて感じさせた次第。
さて、今週末から年末までは一気のG1連続開催である。その初陣となるエリザベス女王杯はG1馬がわずか2頭のみというメンバー構成。さらに昨年の勝ち馬はおろか、秋華賞馬およびトライアルを勝利した馬も不在という低調な組み合わせとなった。中でも最有力とみなされるレガレイラが近走で追い込み不発という現状である。果たして、この波乱要素の塊のようなG1を弊社がどう捌くのか。同レースを含め、勝負鞍候補満載の今週末を楽しみにお待ちいただきたい。

10/26-10/27 4回東京・5回京都・4回新潟7日8日目

歴史に残る一戦 〜日曜東京11R・天皇賞秋〜

東京競馬場で開催された天皇賞(秋)は、武豊騎手騎乗の2番人気ドウデュースが優勝した。戦前に流れは速くないだろうと想定されていたものの、実際のレースは前半1000m通過59秒9という極端なペース。昨年が同57秒7、一昨年は57秒4だから今年の流れは特別に遅かったといえる。
そんな中、武豊騎手は後方に陣取る大胆な作戦を選択する。本人にとっても想定以上に緩い流れだったはずだが、ハナから腹をくくっていたのだろう。ドウデュースの長所を引き出すために、迷わず下げた。同馬の決め手が生きるシチュエーションは、序盤でじっくり脚をため、最後の直線で真一文字に走らせることだ。途中で馬群を捌いたり、速いペースで先行するは歓迎ではない。しかし超がつくスローでその策は奏功するのか…多くの競馬ファンが固唾を飲んだに違いない。
しかし終わってみれば、上がり600m32秒5の豪脚一閃。完勝だった。この上がりの数字はJRAのG1で記録された中で最速。スプリントG1はおろか、アーモンドアイもイクイノックスをも上回る末脚である。ドウデュースに自信の◎を打っていた弊社予想部もこれには驚きを隠せなかった様子。ある意味、これほどの逸材が「単勝380円」で買えたのだから、信じた人は報われた。
オッズがここまでついた要因はいくつかあるだろう。同馬が休み明けだったこと、近2走で惨敗していたこと。そして年内の「天皇賞・秋」→「ジャパンC」→「有馬記念」で引退を表明していたこと。地力はあるにしても秋初戦のここはメイチではないかもしれない…そんな懸念が指摘されていた。しかし弊社の見立ては180度異なっていた。以下はレース当日にお送りした見解だ。

「軸馬ドウデュースは、2走前のドバイターフが直線スムーズに追えず脚を余す形、宝塚記念は道悪のイン追走と、いずれも不完全燃焼に終わった印象。しかし、昨年の有馬記念(中山2500m)を制しているように底力は現役屈指である。また、朝日杯FS(阪神1600m)、日本ダービー(東京2400m)を勝っていることも強調したい。距離やコースに特化したタイプが多い昨今、異なる条件のG1を3つ獲っている本馬は格別のポテンシャルであり、年内引退が惜しまれる一頭だ。
ここへ向けた仕上げの本気度も強調すべきだろう。実際、1週前CWは5ハロン65秒5-ラスト2ハロン22秒1と目一杯かつ破格の動きをアピール。最終をポリトラックで流す友道厩舎の「勝負調教」であることも含め、抜群のコンディションといえる。今回、東京2000mのG1を獲ると“種牡馬としての価値”はどうなるのか。引退後をも見据える名門厩舎の意図も見逃せない要素である。500キロを超す雄大かつ筋肉質な馬体から2000mの瞬発力勝負はベストの設定。もとより、除外明け&乗り替わりとなった昨年とは明らかに状況が好転している。ここは本来の能力全開でV濃厚だ」

同馬に関する不安点について説明していることはもちろん、ここを落とせない理由も述べていることがお分かりだろう。実際、2歳から5歳まで4年連続でG1を勝った牡馬はグレード制導入以来でドウデュースが初めて。しかも1600m〜2500mの距離、中山・阪神・東京と、いずれもまったく異なる設定なのだから偉大である。久しぶりにとんでもない競馬を見た。そんな感慨に耽る今年の天皇賞・秋となった。

なお、先週の弊社は上記以外にここに記すような結果をお届けできなかった。前週までは好調だっただけに、会員様にはこの場を借りて深くお詫びを申しあげたい。不的中となったレースの多くが出遅れや不利などトラブルが原因だったことは明らかだが、改めて枠の並びや馬の気性の揺らぎなど、細部まで行き届いた予想をお送りすべきと肝に命じた次第だ。幸いにも今週末からは開催替わりである。不運の翌週に即巻き返してきたことも、お付き合いの長い会員様はご存知のことだろう。弊社予想部による今週末の奮起に強くご期待をいただきたい。

10/19-10/20 4回東京・5回京都・4回新潟5日6日目

人気の盲点も取りこぼしナシ 〜土曜東京11R・富士S〜

京都競馬場で開催された菊花賞はルメール騎手騎乗のアーバンシックが制した。レースは逃げ候補のメイショウタバルが控えたことで、序盤は折り合いを欠く馬が続出。結果、スタンド前の歓声で折り合いを欠いた馬たちが早めに動くことになる。実際にスタートして800m~1200mのラップは13.0秒→11.7秒。明らかな乱ペースだ。その後も出入りの激しい競馬になったことでスタミナが問われるタフな競馬となり、いかにも3000mといったステイヤー適性が求められた。

もちろん、スタンド前で抑えきれずに動いてしまった馬は体力ロスが大きく、前で競馬していた馬は総崩れである。さらに3コーナーから先行勢が一気にバテたことで、内にいた馬はかなり窮屈な状態。実際にポジションを大きく下げてしまう馬や、中には躓く馬もおり、能力を十分に発揮できなかった。ダノンデサイルもそのうちの一頭であり、特殊な流れでリズムをつくれず。とはいえ、一旦後方に下がりながらも最後は伸びて6着。ダービー馬の意地はみせた。自身が休み明けでおっとりしていた面も含めて、悲観しなくていい内容といえるだろう。

先行勢がごった返す一方で、外目の動きやすいポジションを確保したのがルメール騎手=アーバンシックだ。中団の外から3角手前でじっくり動き、武豊騎手=アドマイヤテラ(3着)を先に行かせ、これをターゲットに下りで仕掛ける。結果的にここでついていった馬たちが4着以内に入った。つまり、今年の菊花賞は道中でペースを守り、外目からスムーズに競馬ができた差し馬に展開が向いたといえる。また、上位入線馬はステイヤータイプの強い馬ばかり。勝ち時計3分04秒1も水準に達しており、2着ヘデントールを含めて今後も長い距離での活躍に期待できる。とはいえ、もっとも輝いたのは名手たちの“対応力”だろう。長距離は騎手で買え。今年の菊花賞はそんな格言を強く印象づけた。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜東京11R「富士S」芝1600m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった11番ソウルラッシュだった。

『昨秋のマイルCSで最内枠から脚を伸ばしクビ差2着。前走・安田記念では上がり3ハロン33秒1の末脚を繰り出して3着と、6歳になって衰えるどころか完成を思わせる走りを見せている。年齢を重ねて気性面の成長も顕著で、展開や枠も不問だ。
この中間は2週前にしっかり追うなど、着々と態勢を整えてきた。それにより先週ウッドでは6ハロン80秒9-ラスト10秒9という貫禄の超抜タイムをマーク。腹回りが立派に見えるのはもともとの体型であり、低く構えたフォームや推進力からして前哨戦としては十分すぎるデキといえる。悲願のG1制覇へ弾みをつけるためにもここは落とせない』という見立て。

レースは17頭立てで、良馬場開催も発走前は小雨が舞う状態だった。スタートで7番セリフォスと9番レッドモンレーヴが立ち遅れると、17番バルサムノートが逃げの構え。2列目の好位に14番ロジリオン、少し離れて軸馬11番ソウルラッシュが続く。4番人気の16番ジュンブロッサムは中団より後ろ、5番人気のゴンバデカーブースは15番手と遅れをとった。
600m通過は34秒2とミドルペースで進み、ラストは東京マイルらしい決め手勝負へ。好位から抜け出した14番ロジリオンが一旦は先頭に立つも、内から軸馬11番ソウルラッシュ、外からは16番ジュンブロッサムが猛追する。結局、上がり33秒1を使った16番ジュンブロッサムが嬉しい重賞初勝利。そこから1馬身差の2着に軸馬11番ソウルラッシュ、早めの仕掛けから粘った14番ロジリオンが3着に滑り込んだ。

この結果により、「馬連11-16、1,390円&3連複11-14-16、7,030円の的中をお届け。上位人気のセリフォス(4着)やレッドモンレーヴ(9着)が馬券圏外に敗れる波乱はあったとはいえ、馬連は順当の部類だろう。予想部の判断が光ったのは、「陣営の試行錯誤が奏功しており、適舞台で巻き返し見込む」として対抗評価にした14番ロジリオンだ。同馬はNHKマイルC・3着の実績がありながら当日は9番人気という低評価。こうした“人気の盲点”をきっちり見抜けているあたり、予想部が好調の証といえる。会員様から評価のお声を多数いただいた次第だ。
この週は他にも、土曜京都7R「馬連4-5、1,380円&3連複4-5-6、2,590円をはじめ、厳選勝負鞍は“4の3”と高水準をキープ。ひと鞍のみ痛恨の相手ヌケとなってしまったものの、土日を通して軸馬「4-0-0-0」の成績は強調できる。この勢いなら“土日2日間で完全試合”の達成は近そうだ。
今秋の東京開催は開幕週、2週目と着実に的中を積み重ねているが、我々の攻勢はまだまだこんなものではない。実際に3週目に入って的中率、配当ともに右肩上がりの状態。開催後半に入り、むしろここからが本番と捉えている。そう断言できるだけの材料が我々には豊富に揃っている。会員様におかれましては、勝負どころ目白押しの今週末以降に、なお一層のご期待をお寄せいただきたい。

10/12-10/14 4回東京・5回京都・4回新潟3日4日目

連日に渡って穴馬を捕獲 〜土曜京都11R・大阪スポーツ杯〜

先週の秋華賞は1番人気に応えてチェルヴィニアが勝利。オークスに続き牝馬二冠目を飾った。両レースを制した二冠馬は秋華賞創設後ではメジロドーベル、カワカミプリンセス、メイショウマンボ、ミッキークイーンに次ぐ5頭目となる。

レースは牝馬同士とは思えない過酷な流れとなった。ハイペースを演出したのはセキトバイースト。出走権を手にしたローズSではマイペースの大逃げだったが、今回はそれ以上の意思を感じる飛ばし方。戦前に四位調教師が語った「この枠(大外)なら割り切った魅せる競馬をしたい」という言葉が思い出される。実際、序盤600m・34秒5は平凡も、600m標識通過後から11.3-11.3-11.7-11.6と驚異の速度。これにより先行馬はバラバラ、かなり後ろにメインの追走集団ができる特殊な隊列となった。

勝ったチェルヴィニアはそのメイン集団のほぼど真ん中から。変則的、かつ瞬発力と持久力を問われる難しい流れでも勝負所できっちりと末脚を伸ばした。何より、いつでも動ける態勢を整えた操縦性が光る。なお、良馬場で1分57秒1の勝ち時計は、15年ミッキークイーンの1分56秒9、14年ショウナンパンドラの1分57秒0に続く好記録。あのアーモンドアイが1分58秒5だから、古馬G1路線に今すぐ打って出ても楽しみしかない。

2着ボンドガールは折り合いと距離を念頭に待機策。流れも向いたが直線の鋭い差し脚は素晴らしく、もう少し長い直線で見たいと思わせた。ダイワメジャー産駒らしくマイル前後に戻した際は目が離せない。
不完全燃焼となったのが3着ステレンボッシュだろう。今回はスタートの反応が鈍く、オークスとは逆にチェルヴィニアより後ろの位置取りになってしまったことが悔やまれる。ラストはよく伸びているだけに、もったいなかった。とはいえ力負けでは一切ない。両者の勝負付けが済んだとは言い切れない。発馬でつまずいて競馬にならなかったクイーンズウォーク(15着)を含め、各馬の今後を注意深く見続けたい。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜京都11R「大阪スポーツ杯」ダ1800m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった13番ミスティックロアだった。

『気性の難しさを抱えているが、1角で砂をかぶって逸走しそうになったレパードSを除けば、7戦7連対でオープンに到達した素質馬。昇格後も3、3着と能力の非凡さを示している。前走のラジオ日本賞も終始、手応えが悪く直線で伸びる手応えをほぼ感じなかったが、ラスト100mでエンジンを点火して0秒1差。自身が3ヵ月ぶり&馬体重22キロ増で多少の余裕残しだったことを踏まえれば、負けて強しの内容だったといえる。
今回は叩いての上積みも強調可能。実際、先週のウッドでは破格の時計をマークしており、前走時よりコントロールが利いていたことを好感できる。ここは相性抜群の京都コースだし、砂を被りづらい外枠も歓迎だろう。何より、この馬を乗りこなしている坂井騎手に戻ることは大きなプラス要素。近2走は取りこぼしの感があっただけに、条件が整ったここで逆襲Vといきたい』という見立て。

レースはミドルペースで進み、先に抜け出した11番デリカダ(5番人気)が1着を死守。2着に猛追した軸馬13番ミスティックロア、3着に逃げ粘った2番ロードアヴニール(2番人気)が入線した。
この結果により、「馬連11-13、2,110円&3連複2-11-13、2,880円の的中をお届け。3連複はそこそこの配当とはいえ、馬連20倍超は悪くないだろう。3歳時の故障により一時は22ヶ月の療養を強いられたデリカダだが、この中間は復調の兆しを強く見せていた。もともとはあのノットゥルノ(重賞3勝)を倒した素質馬であり、対抗評価した予想部の目に狂いはなかったといえる。
なお、この週は上記『大阪スポーツ杯』→『秋華賞』(3連複5-10-14、2,230円)→『府中牝馬』(3連複5-6-10、4,090円)とメインレース3連勝をお届け。ボンドガール(秋華賞=単勝14.6倍・2着)、シンティレーション(府中牝馬=単勝37.2倍・2着)と連日にわたって人気薄をきっちりマークしていたこともあって、会員様からは高い評価のお声を頂戴した次第。また、土曜京都12R◎オックスリップ(5番人気・1着)や、同日新潟10R◎ケイツークローン(8番人気・3着)など、特注穴馬もハイアベレージ&高回収をキープ中。弊社得意のシーズンだけに、秋が深まるにつれて成績も右肩上がりの上昇を描いているといえよう。
さて、今週末はいよいよ3歳クラシック最終戦『菊花賞』。弊社は先週のメイン3連勝の勢いを駆って同レースも全力で獲りにいく次第。無論、期待値の高い穴馬もきっちりマーク済みである。時は秋のG1シリーズ真っただ中。快進撃を続ける弊社アスコットに厚くご期待のうえ、今週末を楽しみにお待ちいただきたい。

10/5-10/6 4回東京・5回京都・4回新潟1日2日目

勢いをつけてG1戦線へ 〜土曜新潟3R・3歳上1勝クラス〜

今年も欧州最高峰のGI凱旋門賞が現地時間10月6日(日)、フランスのパリロンシャン競馬場2400m芝を舞台に行われた。勝利したのはイギリス調教馬のブルーストッキング(牝4=ラルフ・ベケット厩舎)。道中2番手追走から力強く突き抜けた。重馬場の勝ちタイムは2分31秒58。日本の同距離レコード=2分20秒6と比較すればいかに力のいる馬場だったのか推察できるだろう。ちなみに、ブルーストッキングのローテーションも日本競馬の昨今の常識とはかけ離れたものである。同馬は今シーズン緒戦の5/16から4か月半の期間に5戦を消化し、凱旋門賞が実に6戦目。タフネスという面においても世界レベルは強烈といえる。

一方、日本から参戦した坂井瑠星騎手騎乗のシンエンペラー(牡3=栗東・矢作芳人厩舎)は中団から運ぶも直線失速し12着。また、武豊騎手が騎乗したアイルランド調教馬のアルリファー(牡4=ジョセフ・オブライエン厩舎)は11着。こと前者においては全兄が凱旋門賞馬ソットサスであり、管理するのは“世界の矢作”だ。これまで参戦した数々の日本馬とは明らかに毛色の違う一頭でもあり、「今年こそは」との想いをファンのみならず多くの競馬関係者が期待したことだろう。だが日本の悲願はまたしても世界の壁にはじき返されてしまった。1969年スピードシンボリによる初挑戦から早55年…。その間、日本は輸送技術や調教技術を着実に進化させ、いまや世界有数の競馬先進国となったはずだ。いったい、凱旋門賞を獲るために何が足りないのか。見えない答えに思考をめぐらす日曜深夜となった。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜新潟3R「3歳上1勝クラス」ダ1200m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった10番ヘルメースだった。

『芝を走った近走は着順を落としているが、ダートに替わる今回は大きく見直せる。砂では3走前の未勝利で逃げ切りV。そこで下した2着馬アイズはのちに連勝し、現在2勝クラスに在籍していることもポイントだ。なにより今回はデキの良さを強調できる。実際、今週の美浦坂路では、終いに仕掛けられるとスッと僚馬に並びかける好反応。ラスト1ハロン12秒0は同日トップタイの時計だった。ひと夏を経ての成長はもちろん中間に採用したブリンカーも効果十分であり、休み明け初戦のここが買い時』という見立てだった。

この日の新潟ダートは重馬場発表で当レースは15頭立て。タイミングの合わなかった1番ハルカナネガイが出遅れるもその他はほぼ揃ったスタートだ。なかでも好発を決めたのが軸馬10番ヘルメース。序盤の芝コース部分を勢いよく進んで行くと、そのまま先頭へ。直後に11番ルソレイユ、1番人気の4番ストームバンガードも続き、先頭集団はかなりタイトな隊列となった。案の定、速い流れで進み600m通過34秒1のハイペース。先頭を走る軸馬10番ヘルメースには厳しいマークがついており、プレッシャーを受け続ける形となってしまった。
最後の直線は11番ルソレイユとの長い叩き合い。軸馬10番ヘルメースは残り200mまで先頭を死守したが、無理せず好位にいた11番ルソレイユに競り落とされてしまう。際どい2着争いは、最後に差し込んだ4番ストームバンガードに軍配が上がった。

この結果により、「3連複4-10-11、3,650円の的中をお届け。軸馬がハナ差3着で好配当の馬連を逃したのは痛恨だったが、8番人気の11番ルソレイユを引いていたのは予想部のファインプレーといえる。この日の厳選勝負鞍は2戦2勝となった次第。また、同日に特注で配信した新潟11R「鳥屋野特別」も見逃せないひと鞍だろう。同レースで弊社が指名した7番人気の9番エスティメートが1着快勝(単勝1390円)。2着が11番人気、3着に9番人気と続き、◎△△の3連複は12万円オーバーの高配決着となった。

さて、今週末からは秋のG1戦線が本格化。弊社ではその緒戦となる3歳牝馬3冠のラスト=秋華賞も勝負鞍候補の筆頭に上がっている。今年はオークス馬チェルヴィニア、桜花賞馬ステレンボッシュに加え、紫苑SでレコードVを飾ったクリスマスパレード、ローズSで復活を遂げたクイーンズウォークなど、実績馬と上がり馬が揃ったハイレベルな様相。弊社ではトリッキーな京都内回り2000mで狙える伏兵もピックアップして臨む次第である。いずれにせよ、期待の勝負鞍が目白押しとなる今開催の動向に注目いただき、会員様には是非とも乗り遅れないよう万全の態勢でお待ちいただきたい。

9/28-9/29 4回中山・3回中京8日9日目

高打率で締めた4回中山開催 〜日曜中山8R・3歳上2勝クラス〜

1ハロン9秒9という驚異的なスピードが刻まれたのが先週のスプリンターズS。同ラップは前半の2ハロン目で、次の3ハロン目が10秒4。前半3ハロンは実に32秒1(1986年以降の同レース最速)とは恐れ入る。極限の流れを作ったのはピューロマジックだ。今回は横山和生騎手から父・横山典弘騎手への手替わり。これまで通り序盤から飛ばすのか、もしくは何か別の作戦があるのか…。多くのファンが乗り替わりの“意図”を探ったはずだ。だが思い返せば、この日の同馬はややイレ込んでいた。対して、鞍上の典弘騎手は馬のリズムを重視するタイプである。この2点を踏まえると、ピューロマジック逃げを無理やり抑え込む選択肢は、そもそもなかったのかもしれない。

その過酷なペースを好位から流れに乗って押し切ったのがルガルだ。同馬は今春の高松宮記念1番人気だったが、レース後に骨折が判明し、不完全燃焼の10着からのカムバックだった。今回はそれから6ヵ月ぶりの実戦のも関わらず、好メンバー相手にこのパフォーマンスならケチのつけようがないだろう。4代母ミエスクはG1を10勝、BCマイルを連覇したスピード自慢の牝馬であり、その初仔キングマンボは日本国内お馴染みの主流種牡馬。父ドゥラメンテにもトニービン、エアグルーヴ、サンデーサイレンス、キングカメハメハといった名馬の血が凝縮されている。しかも本馬はまだ4歳。これからさらにタイトルを重ねて、真のチャンピオンになる期待は十分だ。

2着トウシンマカオも現在の充実ぶりを表すかのような好走だった。差しに回る脚質から内枠が危惧されたが、インベタで伸ばしてくる、まさにこれしかないというレースぶりだった。もちろんピューロマジックが作ったハイペースに助けられた部分はある。それでも、かつてよりいい位置をとって巧みに馬群を捌いてきた点を高く評価すべき。前走のセントウルS(1着)で課題の左回りを克服したこともしかり、ここにきて器用さや操縦性に磨きがかかってきた。

対称的に、ナムラクレアは外を回しての3着。レース後に鞍上横山武史騎手が述べたように、本来はトウシンマカオのようにイン差しを実行したかったはず。それでも直線は目を惹く伸び脚だった。これでG1は〈0-2-1-1〉。またしても“負けて強し”の勲章を増やすことになった。なお、4着ママコチャ、5着ウインマーベルまではいずれも一線級の力を発揮している。こと2~5着までの順番は展開のアヤであり、序盤のペースがコンマ数秒遅ければまた違った着順になっていたはずだ。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜中山8R「3歳上2勝クラス」ダ1800m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった11番ウンガイソウテンだった。

『昇級戦の前走は五分の発馬から少し押して楽に先手。道中を折り合い良く進むと、ラストでさらにグイッと伸ばしての押し切りVだった。終始後続にマークされるキツイ展開だったことはもちろん、勝ち時計1分52秒6も昇級即通用のタイム。先手から全体2位の上がりを使えたことも大きな加点材料である。この中間は体全体を使って素軽さ抜群。ここは昇級も先行馬が兼ね合いそうな組み合わせだし、引き続きの同舞台&同騎手。連勝濃厚』という見立て。

レースは13頭立ての良馬場。およそ揃ったスタートから9番カンジが飛ばしていくと、外から軸馬11番ウンガイソウテンも続いて2番手を確保する。その後ろには3番人気の6番ブレイゼスト。2番人気の12番アラレタバシルや5番デフィニティーボは中団待機となった。
レースは淡々と進み、1000m通過は1分03秒4のスローペース。こうなると先行有利は明白であり、結末もあっけないものだった。後続馬が押し寄せてくるラストの直線手前で“持ったまま”だった軸馬11番ウンガイソウテンが追い出すと、あとは独走態勢である。4馬身差の2着は遅れ差しの12番アラレタバシル。3角手前でマクリ気味に進出した5番5番デフィニティーボが3着に粘り込んでいる。

この結果により、「馬連11-12、680円&3連複5-11-12、1,650円の的中をお届け。馬連は1点目の大本線、3連複も目数を絞っていたため、弊社らしい安心の回収劇といえるだろう。だがこのレースは直前までオッズが乱高下していたことが興味深い。特に的中した馬連11-12は午前中の9倍台から、レース1時間前に5倍台へ急騰。最終的に約7倍に落ち着いたとはいえ、肝を冷やしたことに違いはない。何があったのかはおよそ見当つくが、ことG1開催日のオッズ変動は油断ならないと改めて感じた次第である。
この週は他にも、土曜中山11R・秋風S「3連複1-12-14、1,780円の本線的中や、特注で挙げた日曜中山10R・サクラバクシンオーC「馬連3-10、4,140円&3連複3-6-10、8,370円などなど、土日を通じて数々の回収鞍を届け。メインレースをふたつ仕留めたうえに、厳選勝負鞍の軸馬成績も〈1-2-1-0〉なら、無事に4回中山開催を締めたと言って差し支えないだろう。とはいえ、我々の攻勢はまだまだこんなものではない。東京開催に入り、むしろここからが本番と捉えている。そう断言できるだけの材料が我々には確かにある。勝負どころ目白押しの今週末以降に、なお一層のご期待をお寄せいただきたい。

9/21-9/22 4回中山・3回中京6日7日目

現状の馬場に合致した軸馬 〜土曜中山6R・3歳上1勝クラス〜

先週、中山で行われたールカマーはCコース替わり初週&クッション値も高く、かなり内有利の馬場状態。午前中に吹いていた最大風速10m超の強風がお昼を境に弱まったこともポイントとなった(レース中は北西からの風速2~3mほどに)。
それに加えて、前後半1000mが61秒0秒-58秒4と超スローペースなのだから前残り決着は必然である。とはいえ、勝ったレーベンスティールは別格の強さだろう。北海道の重賞で主導権を握ってきたアウスヴァールが前へ行くと、スタート決めた同馬も番手後ろの絶好位へ。道中はいつものようにかなり折り合いを欠くロスがあったが、鞍上のルメール騎手が珍しく強めに抑え込んで事なきを得た。見モノだったのはラスト100mあたりだ。

極端にペースを落とさず、持続力勝負にもちこみたいアウスヴァールの巧みな逃げにより、2番手のリカンカブールも十分に余力を残す最後の直線。その直後に陣取ったレーベンスティールにとっては、切れ込む進路がまったく見当たらなかったが…。それでも僅かなスペースを突き、文字通り瞬く間に抜け出してしまうのだ。事実、この日のレーベンスティールはエプソムCの時ほどテンションが上がらず精神面の成長が見られたし、付くべきところに筋肉が付いて体にもメリハリも出ていた。今回の驚異的な逆転劇の裏には、同馬の「進化」が不可欠だったはずだ。おそらく今がこの馬の充実期。のちに控えるG1戦線が楽しみになってきた。

なお、今週はJRAより2025年度の日程および番組改編が発表されている。当欄でも追って触れていく予定だが、会員様も主催者サイトにてご確認いただきたい。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜中山6R「3歳上1勝クラス」芝2000m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった13番コスモレオナルドだった。

『現状の中山芝は先行力と機動力が必要なコンディションであり、本馬の競馬センスは大きな武器になる。昇級後も堅実な取り口を続けているように、地力も現級上位の存在だ。特に前走はゲート内で動いたタイミングで発馬するトラブルがありつつも連対を確保。前残りの展開でもいい脚を使っていたことが好印象だ。美浦に帰厩後もすこぶる順調で脚さばき軽快。強力なライバル不在のここは順当に勝ち負け』という見立て。

レースは13頭立ての良馬場。ほぼ揃ったスタートから11番アブストゥルースが先手を主張する。2番手は12番イージーブリージー、その直後に軸馬13番コスモレオナルドがつける。隊列はかなり縦長な展開となり、6番コスモアバンサや圧倒的1番人気の7番クルミナーレ、9番ホウオウムサシも中団待機となった。
1000m通過は1分0秒9のスローペース。その流れを察したのか、3角過ぎで後方各馬が一斉に追い出しを開始する。4角を回るとマクリ勢が猛追の勢いを見せ、対する軸馬13番コスモレオナルドは先頭で迎え撃つ構え。この時点で追い上げ勢と軸馬の差は4馬身ほどだ。
ラストは息つく間もない熱戦となった。ゴール直前、軸馬13番コスモレオナルドが押し切ろうとした瞬間に大外から9番ホウオウムサシが強襲。2着に軸馬13番コスモレオナルド、差のない3着に伏兵の一角・6番コスモアバンサが入線した。

この結果により、「馬連9-13、2,190円」の的中をお届け。弊社らしく見ていて安心・安全の的中劇とはいかなかったが、事前の見立て通り軸馬がセンスの良さを見せての連対確保。単勝1倍台の7番クルミナーレを嫌ったことは英断でもあり、会員様からは評価のお声をいただいている。
この週は他にも、土曜中山7R・3歳上1勝クラス「馬連7-10、1,680円や、特注で配信した土曜中山11R・ながつきS「馬連11-12、1,010円&3連複11-12-14、2,860円などなど、随所で回収鞍を届けしている。残暑が厳しい中でも秋の深まりは確実に近づいており、弊社の的中配当も右肩上がりの様相。予想部は引き続き攻めの姿勢を胸に、実りの秋をさらに充実させてもらいたい。

さて、早くも最終週を迎える4回中山開催。今週末のメインは秋のG1第一弾となる「スプリンターズS」。今年は海外勢2頭がエントリーしてきたうえに、日本勢の予想された有力どころは全て登録と、なかなかのメンバーとなりそう。中でも中心は「2024年サマースプリントシリーズ」の覇者サトノレーヴだ。今回の「スプリンターズS」のタイトルを取れば、名実ともにスプリント路線の新星チャンピオンとなる。ただし、本当の意味で一線級とぶつかるのは今回が初。それだけに時計の速い中山の馬場をはじめ、不安定な天候や風など、不安がないワケではなくここが試金石だろう。他にも多士済々の出走メンバーで大変に興味深い一戦。また、馬券的な妙味という点でも申し分なし。弊社は秋一発目のG1となるこのレースも勝負鞍候補のひとつとして視野に入れている。他にも今週末は勝負鞍候補が多数揃った。会員様は多大なるご期待をお持ちのうえ、楽しみにお待ちいただきたい。