7/8 7/9 ・2回福島3日4日目分・3回中京3日4日・2回函館3日4日分

酷暑に動じぬ的中力 ~土曜福島9R・須賀川特別~

今週の月曜日と火曜日に、夏の風物詩こと国内最大の競走馬セリ市「セレクトセール2023」が北海道苫小牧のノーザンホースパークで行われた。
本セールは日本競走馬協会主催。従来のセリ市では登場し得なかった良質馬を主催者が厳選し、あえてオークションに出品。これによりサラブレットの流通を活性化させることはもちろん、競馬関係者にコネクションのない馬主にも購入機会を提供している。実際、セレクトの名の通りにこれまで数々のG1馬を輩出。近2年では本セール出身のアスクビクターモア(菊花賞)、ジャスティンパレス(天皇賞)、ウシュバテソーロ(東京大賞典、川崎記念、ドバイWC)など計8頭がG1タイトルを獲得した。このように、開催を重ねるごとに注目が高まっており、今年は2日間で総取引281億1500万円を記録。昨年の257億6250万円を大幅に塗り替える売り上げレコードとなった。

中でも注目を集めたのはキタサンブラック産駒。言わずと知れた世界ランク1位のイクイノックスや皐月賞馬ソールオリエンスの父であり、取引額が高騰するのはもはや必然。実際、1歳馬の最高落札額は3億1千万円、当歳馬は3億8千万円を記録した。しかも9頭が1億円オーバーである。昨年の同産駒の最高額が8200万円だったことを考えれば躍進ぶりがわかるだろう。なお、来年からはイクイノックス、ソールオリエンスらの活躍後に交配された産駒が登場する。

また、新種牡馬コントレイル産駒の最高落札額は5億2千万円と上記をさらに上回る。これは歴代3位の高値であり、上場20頭の総額が25億円を超えた。見た目にも顔つきがよく、体がシッカリして走りそうなタイプが多かったことは事実だが、やはり偉大なるディープインパクトが送り出した無敗三冠馬への期待値が反映されているのだろう(これはディープと同血のブラックタイドを父に持つキタサンブラックにも言える)。だが、すでに実績のあるキタサンブラック産駒とは異なり、こちらはあくまでも初年度産駒。例年のことだが、今年の新馬戦でも良血馬の敗戦シーンが見られているからちょっと心配ではある。コントレイル産駒の答え合わせは約2年後となるわけだが、それでもまた来年セレクトセールは行われる。2024年の落札額にどんな変化が現れるのか、関心は続いていく。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜福島9R「須賀川特別」芝1200m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは、 1番人気に支持された3番ルーラルハピネスだった。
『前走は出遅れたうえに馬群の大外を回す形。本来のスタイルではなかったが、それでもV争いに加わってきたのは非凡なスプリント能力の証。自在な脚質も1勝クラスでは大きな武器だ。ここは久々も好調な仕上がりはプラス材料。実際、1週前の美浦ウッドでは遼馬を圧倒して5ハロン66秒8、ラスト1ハロン11秒4(馬なり)と上々のデキにある。坂の緩い福島はもちろん斤量53キロも歓迎であり、突破濃厚』という見立て。

発馬では外枠が好スタート。その中から7番ラナキラが他の出方を伺いながら前に出るが、これに対し内からジワッと進出して主張したのが5番ダレモトメラレナイ。ハナに行く気のなかった7番ラナキラも競り合わず番手に収まる。この後ろは2馬身差でやや固まり、内から軸馬3番ルーラルハピネス、8番デフィデリが並び、ここから半馬身差の間隔で4番マイネルラッシュ、11番サンマルクレイジー、人気の一角6番ダノンゴーイチが先頭集団を形成。中団前にいた1番トモジャシーマも早めに前に取りつく勢い。そこから2馬身差に9番ヴィントミューレ、12番ウインアステロイドが並走する。ここから大きく離れた後方に2番ホウオウカグヤがポツンと追走し、最後方が10番トロピカルヒーローという隊列となった。
先手を取った5番ダレモトメラレナイは600m通過34秒0の平均よりもやや速めのペース。後続もこの流れに合わせ一団で追走したまま3コーナーを向かえる。3~4コーナーでは順列こそ変わらないが直線入り口で馬群はさらに密集。先頭をキープしている5番ダレモトメラレナイを先頭に、後続各馬が追い上げ態勢で最後の直線勝負へ。
ここで抜け出したのは先頭を守っていた5番ダレモトメラレナイ。一気に後続を2馬身ほど突き放して逃げ切り態勢へ突入する。これを追うのは、内から軸馬3番ルーラルハピネス、7番ラナキラ、8番デフィデリ、1番トモジャシーマの好位にいた各馬。だが、派手なアクションの割に5番ダレモトメラレナイとの差が詰まる気配はない。いよいよ直線も残り200m。この時点で各馬の脚色を比較すると5番ダレモトメラレナイを交わす勢いのある馬はおらず逃げ切りは濃厚。焦点の2着争いは、好位から脚を伸ばす軸馬3番ルーラルハピネス、内で懸命に粘る1番トモジャシーマ、さらに後方から脚を伸ばす9番ヴィントミューレ、外に持ち出した6番ダノンゴーイチの4頭。
この争いから一旦は先んじた軸馬3番ルーラルハピネスだが、内から渋太く迫る1番トモジャシーマが肉迫。馬体を併せる形になりに連対すら危ぶまれた矢先、地力に勝る軸馬3番ルーラルハピネスがグイッと最後にもうひと伸び。逃げた5番ダレモトメラレナイこそ交わせなかったが、きっちり2着確保となった。結果、積極策で逃げ切った5番ダレモトメラレナイが1着。1馬身1/2差の2着に軸馬3番ルーラルハピネス。クビ差の3着に1番トモジャシーマが入線した。

この結果により、「馬連3-5、1,080円&3連複1-3-5、1,280円」のダブル的中をお届け。人気サイドの決着となったが、人気割れも手伝って納得のいく配当。また、「対抗6番ダノンゴーイチも馬券圏内は堅い」として3連複2頭軸を推奨したのもファインプレーである。週1発目の提供としては十分な成果となった。
また、他ではメイン予想の土曜・中京11RマレーシアC「3連複7-11-12、8,150円日曜・中京11RプロキオンS「馬連610円」、そして安定的中を続ける新馬未勝利予想などなど、この週は随所で的中をお届けしている。

さて、早くも夏競馬は3週目に突入。そして6月初旬から開催されていた函館もいよいよ今週末がフィナーレである。例年のこととはいえ、今回の函館開催も滞在効果でデキ一変した人気薄の激走が目立った。実際、そういった穴馬の買い要素がわからなかった競馬ファンは少なくないだろう。しかし、そんな状況でも競馬を見続けてきたプロだからこそ狙えるレースが存在することも確か。実際、弊社では、この函館最終週に大団円を迎えるための大勝負レースをご用意している。会員様にとっては7月後半戦に向けた重要な勝負となるため、しっかりと馬券購入の準備をお願いしたい。どうかお楽しみに。