4/13-4/14 3回中山・2回阪神7日8日・1回福島3日4日目

週一番の勝負鞍で大本線的中 〜>日曜中山9R・利根川特別〜

スローペースで流れて、上がりだけの瞬発力勝負。今年の牡馬クラシックのトライアルはこうしたレースが目立った。そのトライアル組がこぞって出走したこと、さらに暮れのG1ホープフルSを獲った牝馬が参戦したことで大混戦となったのが先週の皐月賞である。しかし、いざ本番となるとスピード勝負のぶつかり合いなったのだから競馬は面白い。
ダノンデサイルの馬体検査で発走が遅れたスタート前。高い気温はもちろん、待たされたことで発汗する馬も少なくなかった。そのイレコミで力を出せなかった有力馬もいたはず。結局、7分遅れでスタートした大一番は、戦前の予想通りメイショウタバルが先手。しかし、かかり気味に出たことで序盤の600mは34秒2。気がつけば、前半1000m通過が57秒5とかつてないハイペースに。タバルは二番手以下を7、8馬身離す大逃げだったとはいえ、後続も強度を問われる流れだったことは間違いない。
そんな急ペースを制したのは、右回り初体験だったジャスティンミラノだった。好位5、6番手に付けると完璧な折り合い。最後の直線もキャリア3戦目とは思えない悠然としたフットワークで伸びると、2着コスモキュランダをクビ差押しのけてみせた。3着ジャンタルマンタルは距離適性の差が出たかもしれないが、3番手早め仕掛けから一瞬で3馬身ほど突き放した瞬発力は際立っていた。
勝者ジャスティンミラノが残したV時計は1分57秒1のレコード。まさにスピード適性が問われる一戦だったといえる。実際、1・3着に好走したのは共同通信杯組。2頭ともワンターン1800mの超高速レースを経験していた。2着だったコスモキュランダも例外ではないだろう。同馬は2017年皐月賞馬アルアインの産駒。本年同様、当時の皐月賞も高速決着だった。
また、牝馬にして堂々の1番人気に支持されたレガレイラにも触れたい。急遽の乗り替わり、かつ発走を待たされ、発汗した首を上下に振っていたのがレース前。それでも最後方から上がり最速タイの脚で6着まで追い上げたのは立派だ。この先も対牡馬ローテを続けるのか未定ではあるが、ダービーでの捲土重来に挑んでもらいたい。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜中山9R「利根川特別」ダ1800m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった3番ヴァナルガンドだった。

『強敵相手(同レース2・4着馬がすでに勝ち上がり)に正攻法からメドを立てた前走が上々。改めて中山適性を示したことも悪くないだろう。だが3走前の勝ち時計1分53秒2(3勝クラス相当)を思えば、まだまだ物足りない内容だったことも確か。その点、ひと息入れた今回はリフレッシュ効果に強く期待できる。実際、先週・今週と上々の動きを披露してデキ完調。ここは相手関係も楽になるし、連投の鞍上もプラスだ』という見立て。

レースは14頭立て。内と外で2頭ほど発馬のタイミングが合わなかったものの大方は揃ったスタートだった。なかでも好発を決めた5番ショウナンカブトが積極的に押していく構え。気性にやや課題を抱えていることを考えての先手だろう。これに9番シェットランドが並びかけ、軸馬3番ヴァナルガンドや14番ライラスターは好位を選択。一方、2番人気の12番カンピオーネは後方に控えた。
隊列は早くも向こう正面へ。しかし、先頭を走る5番ショウナンカブトと9番シェットランドが併せ馬の状態だったことが問題だ。当然ながらペースは落ちず、1000m通過は1分1秒2と良馬場としては速い流れ。集団はそれほど間隔を開けずに隊列を維持しており、なかでも好位各馬は楽な状況ではなかったはず。実際、4番手にいた軸馬3番ヴァナルガンドは3コーナー過ぎで反応が遅れてしまった。
いよいよ勝負の4コーナー。ここで、周囲の不安を吹き飛ばすように軸馬3番ヴァナルガンドが再点火を見せた。鞍上のアクションに応えるように徐々にギアを上げると、4コーナーを上手く捌いて位置を上昇。直線では逃げる9番シェットランドをついに捕らえたが…。
しかし勝ったのは、道中最後方にいた12番カンピオーネ。2着の軸馬3番ヴァナルガンドが先頭に立った瞬間、強襲してみせた。もともと決め手がある馬だけにハイペースがハマった形。差し馬向きの展開を思えば、軸馬3番ヴァナルガンドも大いに地力を示したといえる。なお、3着には軸馬同様に好位から粘り込んだ14番ライラスターが入線した。

この結果により、「馬連3-12、910円」の的中をお届け。配当面こそ物足りないが、この週一番の勝負鞍だったことは特筆すべき。馬連1点目の大本線ということも合わせて、納得の回収劇となった。他にも先週は上記の「皐月賞」土曜中山10Rなどで的中を配信。クラシックの大一番で結果を残したことはもちろん、的中アベレージをキープして3回中山開催を締めくくった。

さて、いよいよ2回東京開催がスタート。大一番が連なる、春の佳境中の佳境である。今週はひとまずG1はお休みとなるが、皐月賞的中の勢いに任せて、まずはオークストライアル=フローラSをキッチリ仕留める次第だ。会員様におかれましては、開催替わりとなる今週以降も引き続きご安心のうえ勝負していただきたい。