1/28 1/29 1回東京・2回京都1日2日・1回中京5日6日

イチ押し鞍での大本線的中劇 〜日曜京都9R・大津特別〜

『レース巧者』と呼ばれる馬がいる。たとえば先週末の「根岸S」に出走、3番人気に推されていたベストウォーリアあたりはその代表格。デビューからここまでG1以外ではほぼ大崩れのない、まさに『レース巧者』。今回も出たなりでスッと好位に取り付き、行きたい馬に行かせて先行勢を見る絶好のポジションにつけスムーズに追走。直線に入り鞍上の戸崎騎手が周囲の手応えを確かめつつジックリ脚を溜めて直線へ。東京巧者、さらに地力から言えば普通ならこれで完全な勝ちパターン。しかしそれでも、4コーナー12番手のカフジテイクの強襲を受け、1馬身差交わされて2着惜敗。年齢的な衰えがあるのかもしれないが、これぞまさに東京コースという感じ。レース巧者が完璧のレースをしても、決め手で上回る馬に最後屈するというパターン。それがままあるのが東京コース。レース巧者泣かせのコースと言えよう。

それでは本題へ。今週斬るのは週イチ押し勝負鞍と断じて提供に踏み切った日曜京都9R「大津特別」ダ1800m。弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気に支持された7番マインシャッツだった。

『元値の素質を考えると未だ1000万クラスで足踏みしているのは不満だが、戦績からも現級突破はもう相手ひとつ。デビューから8戦を消化してまだ掲示板を外していない堅実派でもありレースセンスは抜群。未勝利勝ち上がりがデビュー3戦目だったように典型的な叩き良化タイプで叩き3戦目の今回は更にデキ上昇。昨日の京都ダートの傾向からも今はある程度前々で競馬ができないと厳しい馬場状態なだけに、同馬の自在性をフルに発揮して、好位追走から早めにスパートすれば後続の追撃を凌ぎ切れるとみた』という見立て。

レースは内枠から好スタートを決めた8番ウエスタンパレード、9番ゴーイングベルの2頭が先行の構え。そこに外から10番スピナッチが続くが、これら先行争いを振り切って大方の予想通り8番ウエスタンパレードが先頭に立つ。番手に9番ゴーイングベル、10番スピナッチ。内からニホンピロシナバーも好位追走。軸馬7番マインシャッツは発馬で一瞬後手を踏みかけたが、即座に立て直し先団を見る位置の好位5番手で流れに乗る。人気の一角5番カフジキングも離されない位置を追走。先行勢は一団で1コーナーを回り、向正面に入っても特にマクッてくる馬もおらず隊列が落ち着き、1000m通過63秒9のスローペース。ゆったりとした流れで3コーナーを回り、徐々にペースアップ。ここで軸馬7番マインシャッツが前を行く先行各馬との差を徐々に詰めて行き、持ったままの手応えで外から進出を開始。4コーナーから勝負どころの直線に入り、楽なペースに乗じて8番ウエスタンパレード、9番ゴーイングベルの2頭が後続を突き放しにかかるが、直線半ばでは終始好位後方で脚を溜めていた軸馬7番マインシャッツ、5番カフジキングの脚色が優勢。一気に前を行く2頭を捕え、ラスト1ハロン過ぎで2頭のマッチレースに。最後は軸馬7番マインシャッツが5番カフジキングをハナ差退けて1着でゴール。2着に5番カフジキング、2番人気に支持された6番オースミラナキラだが、後方から上がり最速で末脚を伸ばすも追い込み届かず1/2差3着まで。この結果により「馬連5-7、480円」&「3連複5-6-7、390円」のダブル的中。対抗2点目との本線的中で3着馬には2馬身差。見いて安心安全の的中劇となった。ただし、辛口が身上の当コラムとしてひと言苦言を呈したい。他にも土曜中京7Rにおいて、サポートで相手を絞り込んでのワイド的中など随所に弊社らしさは見られたものの、事実を包み隠さず書くと先週の勝負鞍における馬連的中はこの一本のみ。レース選定、そして軸馬選定の結論に至る過程においてプロの目が注がれていたことは100%認めるが、会員の方々が実際に目にするのは買い目だけ、ということを十分に意識する必要がある。もちろん、結果的には不的中となった鞍にしても「ほんのちょっとしたボタンのかけ違い」のようなものばかり。今後、予想部にはそのあたりをさらに煮詰める作業を期待したい。

残念ながら開幕ダッシュならず、今ひとつ精彩を欠いた勝負鞍ではあったが、全ての流れが悪かったわけではない。今年は前週まで6本の好配当をお届けしている好調の重賞。前週の「AJCC」に続き、またまたクリーンヒットを放った「根岸S」。ここは『得意の東京で地力は最上位。有力どころは極端な脚質が多く、ここなら自在性のある同馬が一歩リード』として3番人気に甘んじた5番ベストウォーリアを自信の軸馬に据えたあたりが好調の表れ。

軸馬選定にミスが目立った先週末だが、レース選定に問題はなく、少しだけ風向きが変われば好配当連打に激変する手応えがある今現在。その契機となりそうな勝負鞍が今開催最終週の『フェブラリーS』。弊社得意のダート重賞でもあり滅多にお目にかかれない重賞戦での大勝負であることをお伝えしておく。とはいえ、まずは反転攻勢を期す今週末、開催2週目の提供に多大なるご期待をお寄せいただきたい。