3回新潟・3回小倉5日・6日目・2回札幌9日・10日目

大団円から収穫の秋へ ~日曜札幌7R 3歳上500万下~

競走中止、あるいは競走妨害による失格や降着が起こるたびに考えてしまうことがある。それは『馬券を買った人間には何も補填されない』という点だ。スタート直後に落馬→競走中止。一瞬でその馬に関係する馬券は紙クズと化す。不平不満は一切受け付けられず「決まりですから」のひと言でチョン。また、1~3位に入線した馬の失格や降着の場合は更に悲惨。的中のはずの馬券がアッサリ不的中となるのだから。ただ、このケースはまだマシ。代わりに繰り上がりで不的中から的中となる馬券があるのだから。一番悲しいのは今回の「キーンランドC」のようなパターン。2位に入線したモルトグランデ絡みの馬券は全てパー。そして被害を受けたアポロドルチェは8着から7着に繰り上がったものの、馬券を買った人間にとっては「それが何か?」という感じ。騎乗者にペナルティーが課されてもお金が戻ってくるわけではないのだから誰も救われない。客観的に言えば、あの脚いろならアポロドルチェは2着になった可能性が高い。が、ただそれだけのこと。結果7着では1円も戻ってこない。今のままのルールでいいわけはないと思うのだが……。

それでは本題へ。今週斬るのは日曜札幌7R「3歳上500万下」ダート1700m。このレースで弊社予想部が軸馬の期待を寄せたのは1番人気となった6番ヒロアンジェロ。「本日イチオシの勝負鞍。前走は勝った馬が強すぎただけで自身の力は出し切っているヒロアンジェロ。休み明けだった3走前は崩れたものの、近2走は降級馬らしい安定した走りを見せている。かなり組み合わせに恵まれたここは信頼性の高い軸馬」という見立て。

レースは内枠からスタートを決めた3番シンワノジョケツの先導で始まった。しかし、ユッタリとしたテンの流れに痺れを切らしたのか、軸馬ヒロアンジェロが向正面で交わして早々と先頭に立つ。そこからは全く危なげがなかった。余裕綽々の手応えで3コーナー、そして4コーナーを通過。直線に入ってもほとんど追ったところなく1馬身3/4差の完勝を収めた。焦点は2着争いとなり、これは4コーナー2番手の10番クーノキセキと3番手の5番バーニングラブの大接戦。結果クビ差でクーノキセキが2着を確保して馬連6-10、200円という今どき珍しいほどの堅い決着となった。しかし、弊社の真骨頂はここから。「叩き一変可能」として、7番人気と評価を落としていたバーニングラブを対抗馬の一頭に抜擢。「3連複5-6-10、1610円の的中に導いた。ガチガチの1・2番人気決着でも、券種の工夫により望外の好配当が得られるという好例。3連複を馬券の本線とした予想部のセンスが光る一戦だった。

他にも日曜小倉8R「別府特別」などで的中をお届けし、日曜日は連勝で持ち前の安定感を発揮したアスコットシステムズ。ただ、惜しむらくは土曜日の勝負どころで的中をお届けできなかったこと。弊社会員方からも「土曜日はらしくない提供だったね」との声を多数いただいた。この言葉、裏を返せば「その分、日曜日は結果を出してくれるハズ」という信頼の表れでもあるのだが、提供を受ける側にしてみれば、同じ4戦2勝でも「土曜日的中なし、日曜連勝」と「土日1鞍ずつの的中」とでは気持ち的に意味合いは少々異なる。同じ戦積であっても当然、後者のほうが理想であることは会員の方の声からも確か。ご愛好いただいている皆様の立場になり、「最低1日1本の的中」を目先の必達と心がけ、予想部にはより一層の努力と精査をおこなってほしい。

いずれにしても、高いレベルでの好調を維持したままローカル最終週を迎えることとなった。言うまでもなく大団円に向けての準備は粛々と進んでいる。また、それと同時に『収穫の秋』となる中山・阪神開催の勝負どころも見えてきた。今週末はもちろん、秋の中央開催にも多大なるご期待をお寄せいただきたい。