5回中山 5回阪神 3回中京1・2日目

この勢いで残り3週突き進む ~日曜阪神8R 3歳上1000万下~

 予想された通りの大接戦となった「阪神ジュベナイルF」を制したのはトールポピーだった。昨年の勝ち馬ウオッカと同じ角居厩舎所属。「黄菊賞」2着惜敗から抽選を経て出走権を獲得した1勝馬という点も全く同じ。もちろん不気味さは十二分に漂わせていたが、誰もが「そんなウマい話が2年連続で?」という思いも同時に抱いていたはず。しかし、やってみると確かに『二匹目のドジョウ』は、いた。半マイル通過46秒2~上がり半マイル47秒6というさして速くもない流れを、中団追走から大外を一気に突き抜けた末脚は圧巻。どこにもケチをつけるところはない。しかし、これで来春も確定といった昨年のようなイメージは持てない。1着から14着ヴァリアントレディまでが1秒以内の差で入ってきたように、この世代の牝馬陣は力差紙一重。その意味で言えば間違いなく馬券は面白い。今後の勢力図は依然として流動的だ。
 それでは本題に移ろう。今週斬るのは日曜阪神8R、3歳上1000万条件のダート2000m。ここで弊社予想部が軸馬としたのは2番人気の7番コウエイノホシ。「前走、500万の福島2400mダートを9馬身差の圧勝。その一戦が示す通りダート2000m以上の適性は間違いなくメンバー中一番。今回と同じ阪神2000mダートの1000万条件で2着の実績がある馬。言うまでもなくこの昇級は形だけ。一気のマクリに期待」。レースはアドマイヤレグルスの先導する平均ペース。軸馬コウエイノホシは4・5番手の絶好位を追走して行く。そして3コーナー手前、この馬の必殺パターンである渾身の早マクリ炸裂。前を行くアドマイヤレグルスとエイシンイッパツを一気に呑み込んで4コーナー先頭。ここから独走に入った。焦点は2着争いに移る。コウエイノホシに潰された形の先行勢は失速。それらを一歩早く動いたヒラボクオウショーが抜き去る。そして最後の最後、対抗馬の一頭15番トシセントがインからヒラボクを仕留めたところがゴール。正直なところ冷や汗吹き出すスリリングな展開だったが、なにはともあれ馬連7-15、1650円&馬単7→15、2990円のダブル的中。レース回収率773%なら「ヒヤヒヤしがいもある」というもの。ただし、反省材料もある。先週はいつも通り、上記阪神8Rを含め、軸馬完勝のレースが多かったが、反面、勝負鞍4鞍中2鞍での対抗「抜け」が目に付いた。しかも結果、好配当決着に…。出走している以上、全ての馬に勝つチャンスがあるのが競馬。時には「あと1週間、1ヶ月予想する時間があっても、この馬は対抗馬にしない、全くのノーマーク」、そんな馬の激走による「抜け」もあるが、それならばある程度気持ち的にも消化できるというもの。これまで弊社からの予想提供で抜けて不的中となるレースの大半がそうだった。しかし、先週ばかりは勝手が違う。対抗馬にあえて順位をつけるのなら、どちらも対抗に評価できる馬。その「抜け」の馬も決して『想定外』の馬ではないのだ。配当が3桁ならば諦めもつくだろうが、そうでないだけに、今週以降、キッチリ予想修正していかなければならない。その点は予想部も重々承知していることだと思うが、あえて苦言を呈す。
 とはいえ、前開催最終週の連戦連勝の好調の流れが途絶えた感は未だない。本年度、残り3週となったが、勝負どころは五指に余るほど。無論それらの出し惜しみは一切しない。獲り納めの大団円に向け、より一層の集中力で突き進む所存だ。最後までご期待をお寄せいただきたい。