2/17-2/18・1回東京・2回京都7日8日・2回小倉3日4日

盲点を突く会心の一撃 〜土曜東京12R・4歳上1勝クラス〜

ウシュバテソーロやレモンポップなどの一線級が揃って不在。そしてドライスタウトやウィリアムバローズといった安定株、加えて根岸Sの上位馬までもが回避した今年のフェブラリーS。戦前から大混戦と称されたように各出走馬が色気を持って臨んでいたはずだ。そんなパワーバランスが関係したのか、序盤のレース展開は前半600mが33秒9、800mは45秒6という芝でもハイペース判定がつく急流となった。それも厳冬期のタフさが求められる馬場。先週はいくらか時計の出る馬場だったとはいえ、先行馬にとってはたまらないペースである。

だが、勝利したのは好位外目を追走していたペプチドナイル。前を追いかけた馬が次々と脱落するなか、先行抜け出しで押し切ったのだから並外れた心肺機能である。顧みれば、昨夏のオープンで先行して連勝した本馬は、控えたエルムSで13着大敗。ブリンカーを装着していることからメンタルの脆さが指摘され、その後の2戦は掲示板も確保できなかったことは記憶に新しい。

だが、昨年末のベテルギウスSでまさに一変、勝負どころで位置を下げながらも鮮やかな差し切りVを決める。ここが本馬のターニングポイントだったのではないか。結局、フェブラリーSでは初のマイル戦かつG1という新たな課題をクリアしてのタイトル奪取となった。

サラブレッドの「変化」というのは得てして急激に起きるもの。そんなことを再認識させられた今年のフェブラリーS。なお、地方から参戦したミックファイアは当レースでマイルの時計を4秒以上詰めた。伸び盛りの明け4歳とはいえ初の東京コースでこの「変化」は何を物語るのか。敗れた他の馬も含めて、より注意深く観察していきたい。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜東京12R「4歳上1勝クラス」ダ1600m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に5番人気となった1番ピックアップラインだった。

『5走前に未勝利戦を勝ち上がると、1勝クラスでも健闘中。特に今回の舞台となる東京ダ千六では【0-1-1-1】で唯一の馬券外も4着と安定した走りを見せている。なお、2走前は8着と惨敗だったが、これは久しぶりの中山ダ1800mだから参考外。詰まった間隔の方が良いタイプであり、この中間は大きなストライドかつラストの伸び上々と引き続き好調である。前走で時計レベルもクリアしており、このメンバーなら好走必至』という見立て。

レースはフルゲート16頭立て。スタート直後に3番人気の8番ノルドヴェストが躓くアクシデントが発生するなか、大外の16番ベネロングポイントが好発を決める。同じく好スタートの6番アンジュールも先行する構えを見せるが、これに待ったをかけたのが軸馬1番ピックアップライン。鞍上の武士沢騎手に促されるとそのままハナを奪う強気の競馬。これで早くも縦長の展開となり、中団に13番イエヴァンポルッカや10番ケンキョ。当クラスの安定勢力で今回は1番人気の12番ホワイトクロウは後方待機となった。800m通過は46秒4。速いペースでレースは進み、4角手前で馬群がやや凝縮すると、勝負は早くも最後の直線へ。

残り400m地点。先頭は依然として軸馬1番ピックアップラインだったが、3番手を追走していた16番ベネロングポイントも追い出しを開始する。この時点で3番手以下との差がだいぶ開き、勝負は前を行く2頭に絞られた。残り200mで軸馬1番ピックアップラインはまだ先頭。だが、ハイペースで逃げたことを考えれば少し分が悪いか…。

結局、1着でゴールを駆け抜けたのは速い流れを自ら作り押し切った軸馬1番ピックアップラインだった。16番ベネロングポイントは懸命に追いすがるも半馬身差の2着。3着争いは外に切り替えた10番ケンキョに軍配。スタートでアクシデントに見舞われながらインを猛追した8番ノルドヴェストはアタマ差の4着と挽回した。

この結果により、「馬連1-16、2,270円&3連複1-10-16、1万3,380円の的中をお届け。明確に外枠有利の東京ダート1600mだが、デキの良さと能力比較から最内1番を軸馬に指名したことは予想部の慧眼。軸馬1番ピックアップラインはむしろ内枠を引いたことで5番人気まで人気を下げてくれたとも言えるだろう。無論、数少ない買い目の中に7番人気の10番ケンキョを抜粋していたこと、そして万馬券の的中ということもあって会員様からは高い評価を頂戴した。他にもこの週は日曜東京9RヒヤシンスS「馬連1-11、1,480円の本線的中など、「厳選勝負鞍」は4戦3勝をマーク。高打率を続ける「新馬未勝利予想」も2戦1勝として、1回東京の開催最終週を難なく締めくくった。

さて、今週末開幕の2回中山、1回阪神開催といえばG1レースの前哨戦目白押し。いよいよ本格的な春競馬の到来となる。また、翌週で小倉開催も終了し、開催3週目からは1回中京の開幕も控え、ここからはまさに競馬のハイシーズン。会員様におかれましては、まずは開幕ダッシュを誓う今週末の提供を楽しみにお待ちいただきたい。