10/26 10/27 4回東京・4回京都8日9日目・3回新潟5日6日目

開催替わりで反転攻勢を期す ~土曜東京7R・3歳以上1勝クラス~

以前にもこのコラムで触れた記憶があるが、東京2000mは実に微妙な舞台で、例えばハイペースになると純然たる選手権距離(2000m~2400m)を得意とする馬、あるいは他の競馬場なら3000mを楽々とこなすステイヤーの出番となる。過去の「天皇賞(秋)」ウイナーで言えばスペシャルウィークやトーセンジョーダンあたりがそれに当たり、マイラーの出番はほぼないと言っていい。しかし、これが一転してスローペースからの上がり勝負になるとマイラーにも楽に克服できる。今年の「天皇賞(秋)」、勝ち時計こそ1分56秒2という速い時計での決着だったが、大方の予想通り逃げたアエロリットのラップは3Fから順に35秒7-47秒3-59秒0。2000mのG1で言えば、明らかに前半はゆったりとした流れ。こうなるとスタミナ勝負に持ち込みたい、上がりのかかる流れがベターな馬の出番は全くないのが通例。にも拘わらず、である。勝ったアーモンドアイはおよそスタミナ型のステイヤーではないが、決してマイラー色の強いタイプでもないだけに、その強さが一層際立った。単純な言い方になるが、能力の絶対値が今回出走した他の15頭とは明らかに一枚も二枚も違っていたということ。ほぼ横一線の熾烈な2着争いを制したのはダノンプレミアムだったが、結果的にマイラー向きの流れになったことが大きい。ただし一転して前半からハイペースの勝負になった場合は、今回大敗を喫した馬たちがアッサリと反撃する可能性も十分ある。『レースは生きている』と云われる所以はまさにそれ。だからこそ、競馬は面白い。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜東京7R「3歳以上1勝クラス」ダ2100m。このレースで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気に支持された3番アイファーキングズだった。

『頭数の割に力量拮抗でクラス突破にメドが立っている馬も多く、人気割れの組み合わせ。ここは長距離ダートに高い適性を示しているアイファーキングズを軸馬に抜擢。未勝利の勝ち上がりに5戦を要した同馬だが、昇級後も上位争いに加わっており、ここまで【1・5・1・1】と安定感抜群の戦績。崩れた一度は昇級初戦で距離1700mだった3走前の一度のみ。久々の影響もあったし、度外視できる敗戦で実質まだ底を見せていない。前走にしてもゴール前での不利が響いて3着だったように、スムーズなら楽に2着はあった走り。今回は適条件を求めて意欲の関東遠征。骨っぽい関西圏で揉まれてきた経験に加え、条件からも今回はクラス突破の絶好機だろう』という見立て。

レースは1番スタンサンセイが好スタートからそのまま先導する緩い流れ。軸馬3番アイファーキングズ、6番エレガントエルフと続き、以下、4番ダンスメーカー、7番ストラトフォードの順。1番人気の2番ボヘミアンラプソティは最後方でじっくり脚をタメる形。前半1000m通過63秒2の淡々としたスローペース。3コーナー過ぎから後続各馬が前との差を詰めて、ほぼ全馬一団で直線へ。軽快に飛ばして先導した1番スタンサンセイだが、直線に入っても脚色が鈍ることなく、後続を引き離しにかかるが、これに食らいついてジリジリと差を詰めてきたのが軸馬3番アイファーキングズ。直線半ばの段階で後続を4、5馬身置き去りにし、さらに坂上からは後続をチギる一方。2頭のマッチレースになったが、最後は軸馬3番アイファーキングズが1番スタンサンセイに1/2馬身差をつけて1着でゴール。2着に1番スタンサンセイが逃げ粘り、最後の最後でようやく追い込んできた2番ボヘミアンラプソティが辛うじて3着を確保。この結果により「馬連1-3、290円」の的中。頭数も少なかったとはいえ、上位で人気割れしていたことでレース直前まで5~6倍台のオッズだったが一気に買いが入り、最終的にこの配当まで下落。配当面での物足りなさは残るが、相手を絞り、対抗一点目での大本線的中だったことが唯一の救いとなった次第。

10月の東京・京都開催を締めくくる最終週となった先週末。他にも土曜京都8Rでのワイドや、勝負提供ではなかったものの、日曜新潟8Rでの馬連など、随所に的中をお届けしたものの、肝心要の勝負鞍においての馬連的中は今回斬った土曜東京7Rのひと鞍のみ。前週の流れからもいつもにも増して期待が高かっただけに、精彩を欠いたと言わざるを得ない結果。若干のトーンダウンという印象は否めないところ。ただ、そんな噛み合わない流れだったとはいえ、こと重賞においては土曜「スワンS」&「アルテミスS」、そして大一番となった「天皇賞(秋)」といずれも3連馬券で的中をお届けし、3戦全勝を達成。全体的に見れば決して流れに乗れていないわけではないだけに、勝負鞍の結果においては時折あるエアポケットのようなモノ。いずれにしろ、G1の谷間となる開催替わりの今週末の弊社勝負鞍における反転攻勢は火を見るより明らか。むしろこういった結果の翌週こそ『買いの一手』であることは、お付き合いの長い会員様であれば先刻承知のはず。的中に継ぐ的中を目論む今週末を楽しみにお待ちいただきたい。