4/4 4/5 3回中山・2回阪神3日4日目

貴重なダブル的中劇 ~土曜中山8R・4歳以上1勝クラス〜

注目の「大阪杯」は2番人気に推されたラッキーライラックの完勝。2着クロノジェネシスとはクビ差だが、これぞまさに『着差以上の力の差』を感じさせるレース内容。同世代の傑出馬アーモンドアイという存在が大きかったが、去年春までのラッキーライラックといえば、無敗の2歳女王の影を潜め、3歳春の「チューリップ賞」勝ち以降、昨年秋の「エリザベス女王杯」まで勝ち星から遠ざかっていたように、低迷していた時期が確かにあった。その端的な例が「阪神牝馬S」や「ヴィクトリアマイル」。当時は展開や枠順などのツキもなかったとはいえ、前記「エリザベス女王杯」での圧巻の勝ちっぷりしかり、並み居る牡馬のG1ホースを相手に2年連続で2着に力走した「中山記念」からもやはり中距離でこその馬だった、ということ。従ってこの「大阪杯」で求められていたのは『普通の強さ』に他ならない。普通の状態で普通のレースをして、そして普通に勝つこと。その意味でいえば今回のレース内容は完璧だった。昨年秋から完全にひと皮剥けた感じ。今後も中距離路線でサートゥルナーリアを筆頭に一線級の牡馬たちとの対戦が一段と楽しみになった。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜中山8R「4歳以上1勝クラス」ダ1800m。このレース、軸馬として期待したのは最終的に1番人気に支持された2番デストロイだった。

『1勝クラスの平場戦ということを考慮してもかなり低調な組み合わせ。いずれにしろ上位争いに加われるであろう馬は絞れるが、この距離ならデストロイが頭ひとつ抜けた存在。これが不動の軸馬。前走は前半から出ムチを入れてポジションを取りに行ったが、それでも道中はかなりズブさを見せて追い通しの追走に。結果的に前有利の流れから直線で大勢が決していただけに、無理せず流れ込む感じでの3着。元々、ズブい面のある馬だが中3週と、この馬にとっては間隔をあけた臨戦の影響もあったのだろう。その点、今回は中1週で馬自身もピリッとしてくるだろうし、馬場問わず、自分の時計はキッチリ走れるタイプ。さすがにこの相手なら勝ち負けに持ち込めるだろう』という見立て。

スタートからリードしたのは内枠から好スタートを決めた3番ファンタスティック。2番手に4番ロジポルカ、3番手に1番ベルジュネス、6番テンキセキが横並びで追走し、ここまでで先行集団を形成。2馬身ほど離れた5番手に8番ポートロイヤルが続き、軸馬2番デストロイはその内の中団6番手追走。2コーナーを過ぎ、向正面に入ってグッとペースが落ち着いて13秒台のラップで淡々とした流れのまま、1000m通過65秒3のスローペース。ズブい面のある軸馬2番デストロイだが、さすがにここまで緩いペースなら追走も楽。3コーナー手前から馬群が凝縮し、軸馬2番デストロイもペースアップのタイミングに合わせて外から一気に進出を開始。直線入り口では大外から前を射程圏に捕らえた4番手まで浮上する。直線ではしぶとく粘る先行各馬を尻目に一頭だけ違う脚色でグングン追い上げ、直線半ばでは逃げ粘る3番ファンタスティックを楽に交わし去り先頭に躍り出る。後はもう引き離す一方で最後は流す余裕を見せて後続に3馬身差をつけて優々と1着でゴール。それまでの勝ち切れないレースがウソのような完勝劇。問題は2着争い。アタマ+アタマ差の接戦を制したのは最後までしぶとく逃げ粘った3番ファンタスティック。2番人気に支持された10番セイカヤマノはさすがに今回のペースは厳しかった。外から猛追するも3着までが精一杯。この結果により、「馬連2-3、1,390円&3連複2-3-10、1,640円」のダブル的中。全く危なげのないレース内容で配当的にも悪くない。まさに上々の的中鞍と言えよう。

ただし、残念ながら先週の勝負鞍における的中は今回斬った土曜中山8Rのひと鞍のみ。他にも重賞「大阪杯」や勝負鞍ではないものの、日曜中山10R「浅草特別」などで的中こそお届けしてはいるが、全体的に精彩を欠いたことは事実。こと先週に関して言えばレース選定や対抗馬選定はほぼ弊社の見立て通りの結果ではあったが、肝心要の軸馬選定で精彩を欠いた結果。ちょっとした微調整で修正が利くレベルだしあくまで結果論とはいえ、予想部にはもう一歩踏み込んだ精度の高さを要求したい。せっかく週一発目の勝負鞍で上々の的中をお届けしても会員の皆様は土日を通じてのトータル面で評価するのは当然のこと。今回は敢えて苦言を呈しておく。

今週末の「桜花賞」を皮切りに春の3歳クラシック戦線へと突入していく。勝負鞍だけでなく、重賞においても結果を求められるこの時期。予想部はより一層気を引き締め、そして会員の皆様は今週末の反転攻勢にご期待いただきたい。