9/4 9/5 4回新潟・4回小倉・2回札幌7日8日目分

開催替わりで反転攻勢 ~日曜新潟10R・両津湾特別~

前週に施行された新潟外回り1600mで行われる「新潟2歳S」はスケールと将来性と、何よりも『追われてからの味』が要求される。対して平坦小回り1200mという『昔ながらの』レース条件で行われる「小倉2歳S」は「早熟性とスピードの勝負であり、半端な将来性などはむしろ不要」というのがこれまでの定説。しかし、その傾向も徐々にではあるが変わりつつある。3F通過33秒6という2歳戦としてはハイペースで逃げたショウナンマッハのウリは無論スピード。それを中団追走から一気に伸びて後続を2馬身ちぎったナムラクレアのレースぶりは、外伸び馬場にも助けられた面はあるとしてもスピード能力や早熟性だけで片付けられるものではない。今後の成長次第だが、血統面から距離的には1600mまではもつはず。この「小倉2歳S」、過去の勝ち馬から言えば、徐々に忘れ去られる傾向にあるが、昨年のメイケイエールしかり、今年のナムラクレアしかり、今後の伸びしろも十分に期待できそうだ。

それでは本題へ。今週斬るのは日曜新潟10R「両津湾特別」ダ1800m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは断然の1番人気に支持された14番ゴールドレガシーだった。

『昇級も前走が別馬のようなひと皮剥けた勝ちっぷりだったゴールドレガシーが軸馬。元々、デビュー当初から今春まではズブさが目立ち、1勝クラスの勝ち上がりに時間を要した同馬だが、ひと夏越して馬がグンと良化し、前走では好位でかかるくらいの行きっぷり。以前のズブさがウソのような変わり身を見せて完勝。勝ち時計も優秀で、前走の走りなら2勝クラスは即通用していい脚力の持ち主だ。気性面の成長は明らかだし、この中間は手一杯に攻められていないが、久々の前走でも-8キロとキッチリ仕上げての臨戦だったように、前走のデキをキープできていればそれだけで十分。特別戦とはいえ、比較的小粒な組み合わせとなたここは前走同様、好位差し抜けの競馬で勝ち上がり濃厚とみた』という見立て。

レースをリードしたのは最内から積極的に出して行った1番シアトルテソーロ。4番アルベニス、9番フラッグアドミラル、3番フィアレスハート、8番サウスジェラートと続き、逃げ・先行馬ほぼ一団で1コーナーから2コーナーへ。先行集団の後ろに6番ラブリーエンジェル、11番ベルジュネス、軸馬14番ゴールドレガシーはゲートで挟まれて後手を踏み、中団後方寄りの9番手を追走。向正面に入ってもそうペースダウンすることなく、1000m通過61秒6の淡々とした流れ。3コーナー手前から後続各馬も押し上げ、ほぼ一団で直線へ。逃げた1番シアトルテソーロがしぶとく粘り込みを図るなか、これについて行った9番フラッグアドミラル、3番フィアレスハート、8番サウスジェラートが早々に脚色が鈍り、唯一、4番アルベニスがこれに食い下がる。前を行く2頭を目標に6番ラブリーエンジェル、11番ベルジュネスの2頭が外から脚を伸ばしてくるが、4コーナー6番手までポジションを押し上げていた軸馬14番ゴールドレガシーが最内を突いて急追。他馬との脚色の差は歴然でそのまま鋭く伸びて1着でゴール。1馬身1/4差の2着に6番ラブリーエンジェル、3着に11番ベルジュネスが入った。この結果により、「馬連6-14、1,690円」の的中。レースでは前半からスムーズな競馬が出来ず、道中もゴチャついて思うような競馬ができなかっただけに、見ていてヒヤヒヤしたが、それでも直線はロスなく内を突いて鋭く脚を伸ばし、不利を跳ねのけての差し切り勝ち。ひと言で力が違った完勝と言えよう。

先週末で終了となった夏のローカル開催。勝負鞍においてはイチオシ鞍を含め、軸馬【2・1・3・0】と複勝率100%としながらも、対抗抜けが2鞍もあったことで的中は今回斬ったひと鞍のみと、残念ながら熱望した大喝采の大団円とはならなかった。とはいえ、軸馬の選定に大きなブレは無いし、このタイミングで開催替わりを迎えるのは好都合。反転攻勢を誓い、いよいよ大収穫の秋開催へと突き進む所存。その端緒となる今週末の提供を大いなるご期待のうえ、楽しみにお待ちいただきたい。