2/25 2/26 ・2回中山1日2日目分・1回阪神5日6日・2回小倉5日6日目分

お約束の的中量産 ~日曜中山8R・4歳上1勝クラス~

先週は東西で中山記念G2、阪急杯G3が施行された。前者は大阪杯、後者は高松宮記念というG1への前哨戦で大きく注目されたが、ともに圧倒的な1番人気が敗戦するという思いもよらない結末に。こと、阪急杯で単勝1.7倍の支持を集めたグレナディアガーズの凡走はちょっとした事件だった。レースの道中は順調に進めていたように見えたが、いざ直線で追い出すとまったく伸びずに7着。鞍上は「外に張って脚が溜まらなかった。力を出し切れなかった」と敗戦の弁を述べているが、果たしてそうなのだろうか。実際、今回は得意条件で調整過程も良好だったから、別の理由を勘繰りたくもなる。あくまでも仮定の話になるが、今回のレースを見る限り、闘争心のようなものが感じられなかったことが気がかり。万が一、「他馬を追い抜く」という不可欠な部分が原因なら、事態はけっこう深刻かもしれない。これまで、メンタル起因で崩れる実績馬を多数目撃しているだけに、そうでないことを祈るばかりだ。

それでは本題へ。今週斬るのは戦前から波乱ムードだった日曜中山8R「4歳上1勝クラス」ダ1200m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは、上位人気が激しく入れ替わるなか最終的に3番人気に支持された8番アリススプリングスだった。

『前々走は鼻出血、前走は長休明けで距離も守備範囲外と近2戦は敗因明らか。しかし、未勝利時に現3勝クラスのイグザルトを制したように、本馬もまともなら現級では速力上位である。前走は馬体重プラス24キロと太め残りだったが、この中間の厳しい稽古は強調材料。先週もハード調教を消化しており、それでも脚取り良く芯がしっかりしてきた。ここは短距離にしては快速馬が少ないこともプラス要素。立て直して先行メリットも見込める今回は逆襲濃厚』という見立て。

レースはバラッとしたスタートから、大外16番エシェロンが好スタート。ただ積極的に逃げる気配はなく、真ん中からスルスルと進出した軸馬8番アリススプリングスが楽にハナを奪う。2番手以降は集団で、好発を決めた16番エシェロン、内に1番ブラリーノ、2番カラパタール、15番ニシノアヤカマルが並んで追走。1馬身差の3番ニシノラーナに並びかける外14番ヒロノゴウカイ、内4番アポロリヤム、12番カップッチョまでが先団。以下はバラけた隊列で5番セオリーリターンなど4頭が中団に待機し、最後方は11番ヒデノミッチーという隊列。
3ハロン通過が34秒4―4ハロン46秒7という速いラップ。その割に全体的に前掛かりで中団まで大きな差はない。軽快に飛ばす軸馬8番アリススプリングスはハイペースを誘発しているが、これがこの馬のマイペース。4角に入り後続も押し上げきて、レースはいよいよ直線の攻防へ突入する。
軸馬8番アリススプリングスは先頭のまま直線に入ると、間髪入れずに追い出しを開始。1000m通過59秒0をものともせず、あっさりと後続を引き離すと残り2ハロンでは2馬身以上の独走態勢。2番カラパタール、外14番ヒロノゴウカイが懸命に追いかけるが、ハデなアクションの割になかなか差は詰まらない。残り100mあたりでようやく2番カラパタールが迫るも、この時点で軸馬8番アリススプリングスとは脚色がほぼ一緒。もはや逆転の可能性もなく、追撃はここまでとなった。結局、軸馬8番アリススプリングスが逃げ切って1着に入線。2着は最後まで渋太く迫った2番カラパタール。接戦の3着争いは、粘る14番ヒロノゴウカイの脚が鈍り始めたところへ外から4番アポロリヤムが突っ込んだ。

この結果により、「馬連2-8、1,600円」の的中。出走直前まで1番人気が入れ替わる混戦模様のレースだったが、8番アリススプリングスの仕上がり(馬体重は前走時+24キロ、今回は-12キロ)を事前に把握したことが奏功した。レース当日のギリギリまで精査を重ねている弊社だからこそお届けできた的中だといえる。
また、この週は厳選勝負鞍で土曜中山12R、日曜中山12Rと両日の最終レースを締めくくり、さらに土日の新馬未勝利戦を連勝など複数の的中をお届けした次第。

先々週は厳選勝負鞍がやや低調で、即座の反転攻勢をお約束したワケだが、実際に数々の的中をお届けできたことにひと安心。長く弊社をご利用されている会員様はご存知の通り、“不調の次週は買い”というアスコットの伝統は継続している。
さて、話は変わるが、今週末も東西で前哨戦がスタンバイ。注目は阪急杯に続いて高松宮記念の前哨戦となるオーシャンS。その主役は、昨年の同レース2着から高松宮記念を制したナランフレグだろう。とはいえ、今回は12月の香港スプリント(10着)からの国内復帰戦。そして、昨年より3キロ重い斤量59キロもやや気がかりだ。実際、過去10年の連対馬は斤量56キロ以下であり、今年から斤量基準が概ねプラス1キロとはいえ、楽な条件でないことは確かである。また、今回は主流ステップのシルクロードS組が手薄な上に、勢いのある昇級馬が多数。はてさて、G1馬が斤量を克服するのか、余勢を駆る昇級馬が波乱を起こすのか。ご注目を。なお、桜花賞・皐月賞トライアルのチューリップ賞・弥生賞も勝負鞍候補。弊社にはこの中間も若駒たちの興味深い話が続々と舞い込んでおり、事前準備に一切の抜かりはない。
春の足音が近づく昨今ではあるが、競馬シーンでも駿馬たちの蹄音が高鳴ってきた。会員様におかれましては、引き続き今週末の配信にご期待ください。