12/16-12/17・5回中山・5回阪神・4回中京5日6日分

いざ有馬ウィークへ 〜土曜阪神10R・甲東特別〜

先週の注目鞍・朝日杯FSは、ここまで無敗の4頭のうち3頭が上位独占。前後半800mが46秒1-47秒7秒、V時計1分33秒8はそこまでハイレベルとはいえないが、勝ったジャンタルマンタルは2戦2勝でG2を制覇しており、完成度の高さが抜けていた。3番枠を利して好位を取ると、最後は早めに外に出して抜け出し後続を引き離す。ラストに差を詰められたのは先んじてスパートした分であり、全国リーディング2位の川田騎手の判断もさすがだった。現時点では突き放せるほど実力は抜けていないものの、人馬の競馬センスの高さを存分に示しており、この先も大きく崩れることはないと感じさせた。

一方、人気を背負ったものの大崩れしたのがシュトラウスだ。大外枠に入った時点でこうなるのではと懸念した通りの気難しさ。スタートで後手を踏み、前に壁となる馬がいない状況でガツンとスイッチが入ってしまった(こうなれば抑え込むより素直に行かせた方がいいわけであり、テン乗りのT.マーカンド騎手に非があるとはいえない)。
余談だが、こうした気性の難しさは、3歳春まで4勝(うち重賞2勝)をあげながらもその後にスランプに陥ったメイケイエール(牝5歳・武英智厩舎)を彷彿とさせる。同馬の気性はあの武豊や横山典騎手でも手を焼いたが、池添謙騎手が連続して乗るようになってから改善した時期もあった。
シュトラウスはここまで4戦すべて違う騎手が騎乗。そういう意味では、騎手を変えずに実戦で教育するのもひとつの手段ではないか。クセの強い馬にテン乗りというのは、トップジョッキーでも御するのは困難。そんなことを考えさせられる今年の朝日杯FSだった。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜阪神10R「甲東特別」芝1600m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった13番セーヌドゥレーヴだった。

『馬体重プラス12キロだった前走は成長分を含めてもやや太め残り。それでもクビ差の2着だからやはり現級上位の力がある。当然、ひと叩きしたこの中間は素軽さが良化。先週の栗東坂路でも4ハロン51秒3(馬なり)と上積み十分だ。血統的にどんな馬場にも対応できる強みはあるし、現状はマイルがベスト。右回りは「2.3.0.1」と得意の条件であり、川田騎手との久々のタッグも頼もしい。自己条件二度目のここは落とせない』という見立て。

発走時の阪神芝は稍重。14頭立てのスタートは、3頭ほどが立ち遅れたが、3番ヒルノショパンが気合をつけて先手を主張。内枠の各馬がこれに続いて好位を確保する。外枠勢は早めにポジションを取りに行った3番人気の11番エンデミズムを除き、それぞれ出たなりで隊列を組む構え。しかし序盤は先団がごった返しており、軸馬13番セーヌドゥレーヴは後方3番手までポジションを下げてしまう。2番人気の9番ディオ、8番シュタールヴィントはなんとか中団に収まった。
引っ張る3番ヒルノショパンの前半800mは46秒5のミドルペース。やや縦長の展開から3角に差しかかると馬群が凝縮し、レースは勝負どころの4コーナーへと向かう。
3番ヒルノショパンが先頭のまま最後の直線に進入し、各馬が一気にラストスパートの構え。しかしこの時点で軸馬13番セーヌドゥレーヴはまだ後方にいて、外にいたエヴィダンシアに被される嫌な形。一方、好位にいた9番ディオは馬場の中程にスムーズに出すと、早くも先頭を伺う態勢。レースは残り200m、やっと外に出せた軸馬13番セーヌドゥレーヴはまだ4馬身ほど後方でいかにも分が悪いが…。
結局、早めに抜け出した9番ディオが余裕を持って半馬身差の押し切り。最後、重たい馬場をモノともせずに追い上げた軸馬13番セーヌドゥレーヴが2着。併せ馬の形でともに脚を伸ばした8番シュタールヴィントがアタマ差・3着に入線した。

この結果により、「馬連9-13、610円の的中をお届け。直線を向いた際の軸馬のポジションにはひやっとしたが、終わってみれば地力が抜けていた印象。2着に敗れたのはいわゆる展開のアヤであり、まったくもって力負けではないだろう。軸馬のコース適性やデキの良さ、そして能力を踏まえた上での的中劇となった。他でもこの週は、日曜中山8R・3歳以上1勝クラス「3連複、1,570円などの的中をお届けしている。

さて、今週末はいよいよ大一番「有馬記念」。今年はファン投票1・2位(イクイノックス・リバティアイランド)が不在で一気に混戦ムード。配当的な興味は尽きない反面、多くの競馬ファンが馬券的には悩ましい一戦だと感じているのではないか。だが弊社の会員様が思案する必要はまったくないだろう。アスコットは現在3連勝中、それ以前にも数々の大的中を残しているのがこの有馬記念なのだ。当然、弊社は今年の大一番も全社全力をあげて獲りにいく。なお、厳選勝負鞍や新馬未勝利予想においても回収率が大きく増すのが例年の師走である。どうか、会員の方々には日々刻々と気持ちを高ぶらせて配信をお待ちいただきたい。今年の競馬開催も残すところ1週+1日。ラストスパートにご期待ください。