12/9-12/10・5回中山・5回阪神・4回中京3日4日分

安心のダブル的中だが… 〜土曜中山10R・アクアラインS〜

先週の阪神JFは昨今の競馬界の流れを象徴するような結果となった。5頭出走していた関東馬が上位3着を独占。同レースを終えた時点で、平地G1の勝ち星が関東馬14勝、関西馬8勝。残り3つ(朝日杯FS、有馬記念、ホープフルS)の結果を待たずに、1998年から数えて25年ぶりの関東馬のG1勝ち越しが決した。振り返れば、本年の牡馬クラシックの連対は全て関東勢(ダービーと菊花賞はワンツースリー)でもあった。
関東馬躍進の秘密はどこにあるのか。無論、イクイノックスを筆頭とする駿馬がきっちりと結果を残したことが大きい。その反面、今夏の関東は美浦坂路の改修・閉鎖という大きなハンデを背負っていたことも事実。普通に考えれば勝ち星を減らしそうなものである。
しかし、坂路が使えない制約がむしろ美浦全体に一石を投じた可能性は捨てきれない。実際、ルーティンを失った陣営が一転して意欲的に試行錯誤を始めた姿を見ている(ウッドのみの調教で成績を伸ばした関東馬も多い)。そうした「創意工夫」や「チャレンジ精神」が、美浦全体のレベルを一段引き上げた可能性はあるだろう。そして、満を辞して坂路が完成した直後、これまで関東馬が苦戦していた砂G1・チャンピオンズCで関東馬がワンツーを決めているのだ。
無論、平場を含めたトータル成績はまだまだ関西が優勢ではある。だが、高下変動の兆しを肌で感じている関係者も少なくない。馬券を買う側の人間も然り。西高東低の構図にいつまでも拘泥していると思わぬ取りこぼしを食らいかねない。今後は美浦の新坂路で鍛錬する馬だけでなく、関東全体の成績にも注意を払うべき。そんなことを感じさせる、今年の阪神JFであった。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜中山10R「アクアラインS」ダ1800m。このレースで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気に支持された8番オメガシンフォニーだった。

「昇級・久々にはなるが、素質は優にオープン級。前走のV時計1分10秒7をみても3勝クラスが壁になることはない。芝・ダート問わず力を発揮できるが、勝ち鞍すべてが中山ダート6ハロンということも強調材料だ。また、ここを目標にした中間の仕上げもポイント。当初は急仕上げにも見えたが、追う毎に調子を上げて今週ウッドはラスト11秒5と上々の伸び。このデキで54キロのハンデは魅力だし、昇級とはいえ骨っぽい相手はわずかでもある。連勝濃厚」という見立て。

レースは4番ドンアミティエが好枠を利して先行。だが軸馬8番オメガシンフォニーが楽逃げを許さず2番手、さらに並んで11番スマートラプターも番手を追走する。一方、3番人気の12番グリュースゴットはスタート直後に外から被せられて中団待機となってしまった。
先陣を切った4番ドンアミティエは隊列をぐっと引きつけてマイペースの構え。600m通過34秒0のミドルラップに持ち込むと、そのまま4角を先頭で回って押し切る思惑だ。しかし、同馬をぴったりとマークしていた軸馬8番オメガシンフォニーと11番スマートラプターも手応えよく追撃を開始。残り200m地点、先頭と番手2頭の差はまだ約1馬身あったが…。
結局、3頭横並びの追い比べを制したのは軸馬8番オメガシンフォニー。残り100mあたりで前をあっさりかわしての3/4馬身差完勝だった。2着は逃げからしぶとく粘った4番ドンアミティエ。最後に脚色が同じになってしまった11番スマートラプターが3着に入線した。

この結果により、「馬連4-8、360円&3連複4-8-11、1,130円」の本線ダブル的中をお届け。先行有利のペースもあったかもしれないが、終わってみれば先行した3頭が抜けた力量。中でも、最後の追い比べを簡単に制した軸馬がアタマひとつ上回っており、弊社らしい見ていて安心の的中劇となった。
しかしながら、先週末の勝負鞍における的中がこの1鞍のみだったことはいただけない。幸いにも、新馬未勝利予想(この的中により、新馬未勝利予想は本年の的中率5割以上が確定した)など随所で的中をお届けしていることからも、「即反撃」は可能だろう。
残すところ今年も2週+1日。今週末も興味深い勝負鞍候補が少なくない。今週の朝日杯はもちろん有馬記念、ラストのホープフルSに至るまで、全て獲り尽くす所存である。会員様におかれましては、どうか、なお一層のご期待をお寄せいただきたい。