5回東京・5回京都7日・8日目

渾身の一撃 ~土曜京都9R 京都2歳S~

若干順番の違いはあるにしろ、1番人気馬から5番人気馬までが2着~6着を占めた「ジャパンC」は、ある意味至極順当な一戦だった。ただ、勝ったのが9番人気のスクリーンヒーローだった、ということ以外は。1000m通過1分1秒8はハッキリとしたスローペース。好位につけたスクリーンヒーローに流れが向いたことは確かだが、それは同位置にいたウオッカにしてもマツリダゴッホにしても同じこと。それを叩き合いで競り勝ったわけだから絶対にフロック視はできない。現役最強クラスの一頭と考えるべき。無論次走「有馬記念」も有力。ただ一頭差してきたディープスカイは非常に強い内容の2着。低レベルと思われていた現3歳世代だが、例のインフルエンザ騒ぎで2歳夏にトレセン入厩が約1ヶ月遅れたことを忘れてはいけない。その分全体に本格化が遅れた感じで、レベル自体は決して低くない。3着ウオッカは今回も目一杯のレースで、これ以上の上がり目は望めない。4着マツリダゴッホが「有馬記念」最有力候補という考え方は否定しない。ただし、馬券的な妙味は著しく下がるが……。
それでは本題へ。今週斬るのは土曜京都9R「京都2歳S」オープン・芝2000m。このレースで弊社予想部が軸馬として期待したのは2番人気に推された公営馬の9番イグゼキュティヴ。「少頭数ながら素質馬が揃い目移りする一戦だが、軸馬は豊富なキャリアと実績で他を圧するものがあるイグゼキュティヴ。最後は勝ち馬の決め手に屈した形の札幌2歳Sだが、実質的にレースの主導権を握り、勝ちに行くレースをしたのはこの馬だった。この組み合わせならレース運びの巧みさと完成度の高さで確実に一歩リード。渋太く押し切れるはずだ」という見立て。
レースを先導したのはスタートを決めた7番ジャングルストーン。1000m通過60秒8のスローペースで、軸馬イグゼキュティヴは中団の後方よりからレースを進める。3コーナーを回ってペースアップ。ここでイグゼキュティヴは若干流れに乗り遅れた感じで置かれかかるが、鞍上松岡の好判断でインに入れて差を詰めていく。直線に入ると6・7頭横並びの壮絶な叩き合いとなった。大外から一気に追い込む断然の1番人気馬アンライバルドの脚が目を引いたが、その刹那、内から2頭目に鼻面を捩じ込んだイグゼキュティヴが一瞬で馬群を割った。そのままイグゼキュティヴが突き抜けて1着ゴール。2着も人気のアンライバルドが確保かと思われたが、道中離れた最後方を進んでいた6番ファミリズムがゴール寸前大外強襲。クビ差で2着を強奪していった。その結果「単勝9番530円。馬連6-9、2540円。3連複2-6-9、1440円」という完璧なトリプル的中が成立。平素はクールな会員の皆様もこの結果にはさすがに驚かれた様子で、レース後「ビックリした」というお電話やメールを数多くいただいた。無論弊社としても胸のすく会心の一撃である。
欲を言えばもう一本的中があれば文句のなかった先週末だが、ここは開催トータル5割の的中率ということでご勘弁いただきたい。2008年の中央競馬も今週末からいよいよ最終章に突入する。一筋縄とはいかない師走開催となるが、順風満帆という言葉以外に表現のしようがない今の弊社予想部には一片の不安もない。大船に乗った気持ちで全幅の信頼をお寄せいただきたい。まずは今週末の情報提供をお楽しみに。