6/9 6/10 3回東京・3回阪神3日4日目・1回函館1日2日目

稼ぎどころの夏場ローカルへ ~土曜阪神7R・3歳上500万下~

短期免許を取得して来日する外国人騎手が全て巧者などと言うつもりはない。中には眉をひそめるような『ド下手』も混ざっている。しかし、現在稼働中のオーストラリア、C・ウィリアムズは紛れもない名手。かつて来日した同国のM・ロバーツと同タイプで、「それまで差していた馬に騎乗して半ば強引に先行策→ゴール前脚が上がった騎乗馬を叱咤激励&腕っぷしの強さで何とか保たせる」。これが常套手段。見た目は決してカッコいいものではないが、そんなことはお構いなし。結果勝てばそれでOK、という感じ。「エプソムC」トーセンレーヴがまさにそのパターンだった。同じことを並みの日本人騎手がやっていたら、恐らく掲示板もなかったはず。まさにC・ウィリアムズの真骨頂と言える騎乗。逆に差して味のある騎手ではないので、追い込み一手の馬に乗ってきた時は人気に関係なく消し。とも考えられる。そのあたりはご注意いただきたい。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜阪神7R「3歳上500万下」ダート・1400m。この一戦で弊社予想部が軸馬としたのは2番人気となった1番ホクセツダンスだった。

『メンバー中降級馬は2頭。言うまでもなくその2頭は外せない。中でも前々走で今回と同じ阪神1400mダートを2着しているホクセツダンスが軸馬。1分22秒8という速い持ちタイムがあり、予想される高速決着には何ら不安なし。位置取り不問で展開にも注文はつかないタイプ。500万の牝馬限定戦なら当然の期待だ』という見立て。

内からハナに立ちかけた2番ワイキキブリーズを、1番人気となった8番ナムラアピアが交わして逃げ態勢。軸馬ホクセツダンスはそれを見る形の3番手、絶好位。3F通過34秒4の平均的な流れ。先団の馬順はほとんど変わらないまま4コーナーから直線へ。快調に逃げ脚を伸ばすナムラアピア。それを目標にホクセツダンスが猛追。残り200mは完全なマッチレースとなり、最後は2頭体を合わせてゴール。写真判定の結果ハナ差、ナムラアピアが凌いで1着。惜敗したホクセツダンスだが、3着5番オメガセニョリータとの着差は3馬身。全く危なげのない走りだった。この結果により「馬連1-8、240円の一点目、大本線による的中となった。

週を通じて全体的に難解だった先週末。先述の阪神7Rは非常に地味な的中配当ではあるが、この時期の条件戦は降級馬と3歳馬が圧倒的に強さを発揮するもの。それがため、必要以上に人気が集中する。このレースがまさにそのパターンだった。残念ながら配当まで操作することはできない以上、これはこれで由とするしかあるまい。

阪神開催は3週残しているが、春の東京開催は先週末をもって終了。今週末からは舞台を福島に移し、いよいよ本格的な夏のローカル開催の開幕となる。お付き合いの長い会員の方ならよくご存知の通り、弊社アスコットシステムズはこの時期を莫大な稼ぎどころとしてきた。「夏のローカルは馬券休み」という方も少なくないようだが、我々に言わせれば『もったいない』のひと言。むしろここからが大勝負、なのだ。手ぐすねを引いて待っていた夏競馬。まずはその入り口となる今週末を楽しみにお待ちいただきたい。