2/26 2/27 2回中山1日2日 ・1回阪神5日6日・2回小倉5日6日目分

能力を見切った的中鞍 ~土曜中山7R・3歳1勝クラス~

絶好の馬場コンディションで迎えた開催初日の中山競馬。力差の大きい下位クラスを除けば概ね予想通りの「先行決着」が目立った1日。騎手心理を考えると多少なりとも工夫を凝らすものだが、続く2日目も相変わらずの先行天国。この状況を味方につけて快勝したのが「中山記念」のパンサラッサと吉田豊騎手であった。逃げ脚質の馬が複数いて戦前からハナ争いに注目が集まったが、ゲートが開くと一目散に先手を主張。先行争いをする間もなく1コーナーで完全にパンサラッサが主導権を握る。向こう正面に入ってもペースは緩まず、むしろ番手に付けた2番トーラスジェミニ、13番ワールドリバイバルが追走するのに苦労するペースで徐々に差は広がる一方。1000m通過は2004年のレースレコードのときと同じ57秒6。当時は逃げたローエングリンが直線後方から足を伸ばしたサクラプレジデントに差されたが、この日のパンサラッサは4コーナーあたりでも脚色衰えず、5馬身差を付けたまま余裕で最後の直線へ。後続から抜け出す馬がいない中、馬場も味方につけたパンサラッサは既にセーフティーリードを保ちゴールを向かえるだけの状態。200mを切ってから唯一、アドマイヤハダル、カラテが追い込んでくるが時すでに遅く2、3着入線が精一杯だった。時計は1分46秒4とレコードには及ばなかったが、自ら刻んだラップを考えれば相当に優秀な走りだった。昨年末のG1「有馬記念」は条件が合わない中での出走で惨敗もやむなしといった結果だったが、2000mまでなら部類の強さを発揮することが証明された。この先はG1「大阪杯」となるだろうが、久しく目にしていない「快速の逃げ馬」に期待は膨らむばかりと言えそうだ。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜中山7R「3歳1勝クラス」ダ1800m。このレース、軸馬として期待したのは断然の1番人気に支持された4番セイルオンセイラーだった。

『ダートに転戦してから走りが一変。以降のレースも厳しい競馬を強いられながら結果を出し続けてきたセイルオンセイラーが不動の軸馬。特に圧巻だったのはダート初挑戦の一戦。2頭のマッチレースを1/2差で制し、3着に付けた差はなんと2.6秒の大差。続く2戦は2着に甘んじるも、2走前の東京では芝スタートの長い直線がいまひとつ。前走もマイペースの流れを後続が早めに押し上げて難しい競馬になったことが要因。それでもゴールギリギリまで抵抗してクビの上げ下げまで持ち込んだ内容は高い評価が必要。何より今回はメンバーに恵まれた印象があり、前走だけ走ればお釣りがくる組み合わせ。相手探しの一戦とみる』という見立て。

レースは好発から軸馬4番セイルオンセイラーがジワッと出て先手を取る。これを見る形で差の無い2番手に8番ジョイスがつけその後ろに9番のポイズンアロウ。この順列で1コーナーを迎えるが、その後ろは内から5番コンクエスト、7番ペイシャエス、6番チャプリ、10番ハナキリが横一列で続き、間に2頭を入れて最後方に1番セブンスレターの隊列。向こう正面では隊列が少し伸びるが、中盤を過ぎたあたりで逃げた軸馬4番セイルオンセイラーが若干ペースを落とし、3コーナー入口では各馬が密集。しかしマクリ切るような馬もおらず、軸馬4番にとっては余裕のある展開。直線に入ると後続を突き放しにかかるが、これに唯一迫るのが番手で様子を伺っていた8番ジョイス。ここからは2頭のマッチレースとなる。懸命に追いすがる8番ジョイスだが、軸馬4番セイルオンセイラーの手応えも十分。2頭の差に詰まる気配はなく、リードを保ったまま軸馬4番セイルオンセイラーが1着でゴール。2着に8番ジョイス、5馬身差の3着にはハナ差で凌いだ5番コンクエストの順。この結果により、「馬連4-8、260円」の的中。見ていて安心の的中ではあったが、少頭数で人気サイド。大本線で資金の大半を投資していたものの物足りなさが残る結果となった次第。

他では、重賞で日曜中山11R「中山記念」「3連複5-11-12、3,080円、の的中を収めているが、勝負鞍においては上記の1鞍のみ。対抗馬のヌケなどもあり、ツキのないレースもあったが、結果は結果。言い訳はせず今週末の奮起に期待したい。

今週末からはいよいよ春のクラシックに向けた若駒たちの熱戦が始まる。土曜「チューリップ賞」、日曜「弥生賞」がまず施行されるが、この時期の3歳馬において、成長度と仕上がりがカギを握ることは言うまでもない。無論、その手の調査を十八番とする弊社だから、いずれのレースも爆弾馬の情報を握りしめ本番に備える所存だ。会員様には、大きく期待して今週末の提供をお待ちいただきたい。