9/3 9/4 3回新潟・4回小倉・2回札幌7日8日目分

開催替わりで反転攻勢 ~土曜小倉10R・天草特別~

先週に土曜日に施行された「札幌2歳S」。昨年のジオグリフや、一昨年のソダシ、ユーバーレーベンが後にG1馬まで登りつめた通り、今後のG1を占う意味でも大いに注目を集めた。今年は戦前から抜けた評価の馬が見当たらず、単勝人気も上位3頭が4倍台で混戦ムード。しかし終わってみれば、最終的に1番人気に支持されたドゥーラが直線外から豪快に突き抜ける完勝となった。今回もまだ外に張るようなしぐさを見せるなどまだ良化途上ながら、ドゥラメンテ産駒らしい爆発力は大いに魅力といえる。勝ち時計1分50秒0も馬場状態を考えれば上々だが、冒頭に挙げたG1馬たちは本レースを遅くとも1分49秒1で走っており、手放しに評価できるという感じではない。とはいえ、ラスト5ハロン60秒7、上がり2ハロン11秒9→12秒1とレース内容は濃く、今後さらに磨きがかかれば今後の活躍も見込めるだろう。2着ドゥアイズも現段階で大きな力差はなく、今回は早め先頭から目標にされたのが痛かった。ルーラーシップ産駒だけに広いコースなら巻き返す余地は十分だろう。3着ダイヤモンドハンズは14キロ増でも太く見せず、仕上がり自体は悪くなかった。発馬が遅く最後方からの競馬で、不得手な小回りコースを考えればよく詰めた方。伸びシロという面では楽しみな一頭だっただけに、骨折で全治6カ月との報道は残念なばかり。果たして、今回の札幌2歳からクラシックに名乗りをあげる馬が出るのか興味は尽きないが、まずは各馬とも無事に成長を遂げることを願うばかりだ。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜小倉10R「天草特別」ダ1700m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気に支持された14番ヒロノシュンだった。

『ハイレベルだった前走・八女特別は8着だったが、今回は大幅な条件好転が見込めるヒロノシュンが軸馬。その前走は、最内枠を考慮してテンから脚を使ってハナを主張。結果的にタイトな流れを作り出してしまった上に、後続が早めにマクってくる息の入らない最悪の展開となった。それでも残り100mまで粘っていたのは立派だし、もちろん力負けでもない。今回は先行勢が手薄で展開利が見込め、内の馬をうかがえる外枠も引けた。天候は微妙だが、2走前の道悪で3勝クラス並のタイムで走っており、馬場悪化はむしろ歓迎でもある。手の合う和田騎手とともに、反撃態勢は整った』という見立て。

レースは発馬直後に躓いた4番フェブタイズが落馬という波乱の幕開け。他馬は概ね互角のスタート切る。先行争いは外から12番メイショウハナモモ、軸馬14番ヒロノシュンが周りの出方を伺いながらジリジリと先行。この内に潜り込む9番バライロノキセキ、外目から11番タイキドミニオン、15番タガノクリステル、半馬身差に16番ゼンノミチザネが先団を形成。1馬身差の中団前目に7番シゲルヒカルダイヤ、6番ニホンピロハーバーも差がなく、直後に8番ジューンクエスト。中団後方に3番キョウワウォール、5番テーオーポシブル、13番スズカマクフィの3頭が横並びで追走。そこから大きく離れてポツンと10番プラチナドリーム、最後方は2番ジローという隊列。先行争いは内目にいた12番メイショウハナモモが主張し、軸馬14番ヒロノシュンは無理せず番手で逃げ馬にプレッシャーをかける。向上面でも淡々と流れる中、前走早めのマクリで好走した10番プラチナドリームが再び一気に進出するも、残念ながら今回は不発。その他のポジションに大きな変動はなく、レースは終盤へ。それまで逃げていた12番メイショウハナモモの脚がなくなると、番手にいた軸馬14番ヒロノシュンが追い出しアッという間に2馬身ほどの差をつけ独走態勢。後続から11番タイキドミニオンも追ってくるが、軸馬14番ヒロノシュンを交わすほどの勢いはない。結局、早め先頭から危なげなく押し切った軸馬14番ヒロノシュンが1着。2着は1/2馬身差まで詰め寄った11番タイキドミニオン。直線入り口で中団後方だった6番ニホンピロハーバーが渋太く伸びて3着を確保した。

この結果により、「馬連11-14、1,320円」の的中。空馬が馬群の中を走り抜けるなど、道中はヒヤヒヤものではあったが、終わってみれば1、3番人気の組み合わせでこの配当ならマズマズ。直前まで1番人気が入れ替わる難解なレースではあったが、軸馬の能力を適正に判断した弊社予想部のファインプレーだったといえよう。

長かった夏のローカル開催も先週末で終了。ここまで好調に推移してきたものの先週末において的中は多くなく、残念ながら喝采の大団円とはならなかった。毎週、高的中率をお届けすることが至上命令であることは確かだが、競馬である以上、噛み合わない日は少なからずある。そして、弊社が常々公言しているように、週単位で一喜一憂するのではなく、トータルで良績を残すことが重要。その意味では大いに成功をおさめたといえる夏のローカルだったのではないか。一方で季節は進み、競馬シーンはいよいよ秋開催へ突入。弊社としては引き続き大収穫の開催とすべく、スタートダッシュを決める目論見だ。もちろん、そのための特ダネや特注馬といったカードはすでに揃っている。会員様には、まずは秋シーズン幕開けとなる今週末の提供にご期待いただきたい。