6/17 6/18 ・3回東京5日6日目分・3回阪神5日6日・3回函館3日4日分

得意の3歳重賞で好配当 ~日曜東京11R・ユニコーンS~

日本ダービーがつい先日のことのようだが、23年の新馬戦はすでに3週目を消化した。今年も多数の新種牡馬が揃っており、記念すべきデビュー戦にファンも関係者も胸が高鳴る。中でも種付け頭数が多かったのはレイデオロ。父はキングカメハメハで、ディープインパクトやブラックタイド、ゴルトブリッツなどの近親にあたる超良血馬である。2番目に種付け頭数が多いのはヘニーヒューズの後継種牡馬となるモーニン。ヘニーヒューズが日本に導入される以前の競走馬であり、現役時代には秀逸時計でフェブラリースSを制した。賞金高騰で活況なダート戦線に有力馬を送り込めるのか、注意深く見守りたい。
また、米国の年度代表馬に輝いたブリックスアンドモルタルや、ドバイワールドカップを連覇したサンダースノーなど、海外から輸入された大物種牡馬の産駒もデビュー年。前者はすでにテラメリタ(牝2=須貝)とゴンバデカーブース(牡2=堀宣行)が初戦勝ちを決めている。これは7月のセリの前に勝たせたかったという見方(早い仕上がりで6月に勝てば同産駒の落札価格に影響する)もできるが、それできっちり勝ち切るのはやはり才能の高さゆえだろう。
今年は他にも書ききれないほどたくさんの魅力的な血統がスタンバイしているため、本欄でも追って触れていきたい。ちなみに、今週のデビュー馬で注目は、24日・東京芝1800mを予定しているルージュスエルテ(牝2=国枝)。同馬は、14日の1週前追い切りで美浦ウッド・5ハロン65秒6。時計が出やすい馬場とはいえラストは10秒7と速く、併走した3歳未勝利馬を5馬身突き放した。種牡馬ハーツクライのラストクロップという意味でも、どんな競馬を見せてくれるのか興味深い。

それでは本題へ。今週斬るのは日曜東京11R「ユニコーンS」ダ1600m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは1番人気に支持された3番ペリエールだった。

『前半のペースが流れやすくバテ合いになるケースが多々あり、前走同距離もしくは距離短縮組が優勢(過去5年の馬券内15頭中13頭が該当)。軸馬ペリエールの前走・UAEダービー(ダ1900m・4着)は折り合いに専念するも、結果的に前有利の競馬で最後は離されてしまった。しかし、当時は検疫時点で落ち着かず馬体が寂しかったうえに距離も長かったから、これはノーカウントにできる。一方、前々走・ヒヤシンスS(東京ダ1600m)は前半3ハロン34秒9秒の速いペースで流れ、中団からキッチリ差し切っての勝利。それも余裕のある勝ち方だったから、前傾戦になりやすい今回は極めて高く評価できる。
ドバイ遠征後ということもあり、気になるのはそのコンディション。しかしいつも通りウッドで6ハロンからみっちりと乗り込んできた。最終追いは気合い十分に古馬1勝クラスのセブンフォールドを追走し、直線で手前を替えるとギアを変えてグンと加速。上がり3ハロン36秒9、ラスト11秒5は秀逸なうえに馬体の仕上がりも良好。厩舎で過ごしている時の雰囲気も良く、文句なしのデキといえるだろう。また、東京マイルは、ダート特化よりもキレのある芝血統を含む方が好走する舞台。そうなると、本馬の父ヘニーヒューズは説明不要として、母系に皐月賞馬キャプテントゥーレなど芝重賞の活躍馬がいることがプラスに働く。そもそも本馬は新馬戦で大物ユティタムを下しており、中央場所ではまだ無敗の逸材。3歳同士なら重賞でも勝ち負け。
相手は、1勝クラス組は不振だが、ハイレベルな相手に完勝した前走は高く評価できる13番ブライアンセンス。先週の稽古不満だが近2走は度外視可能であり、3走前・当舞台のハイラップVを好感できる7番サンライズジーク』という見立てだった。

レースは4番ラフエイジアンのタイミングが合わず後手。絶好スタートの11番ニシノカシミヤが先手を主張すると、芝からダートへの切り替わり地点で後続に3馬身差の逃げを展開。やや気合をつけながら7番サンライズジークが追走し、直後も差はなく12番ヘンリー、14番ハードワイヤードなど4頭が先行集団を形成する。だが、隊列は落ち着かず、中団前にいた軸馬3番ペリエール、13番ブライアンセンスなども押し上げ、早くも先行10頭が一団。後方は9番グレートサンドシーなど3頭がバラけて追走し、最後方に15番メイショウモズという隊列となった。
単騎逃げとなった11番ニシノカシミヤは800m通過46秒3、1000m通過58秒0と、想定通りのハイペース。3馬身ほど離れた7番サンライズジークを先頭に依然として大きな先行集団のまま追走する。その後も軽快に逃げる11番ニシノカシミヤが3馬身差を保ち、レースは最後の直線へ。
逃げ込みを図る11番ニシノカシミヤを目標に各馬が一斉に追い出しを開始。すると、一団だった先行勢から7番サンライズジークと、内に潜り込んだ軸馬3番ペリエールが抜け出してくる。なんとか粘る11番ニシノカシミヤだったが、迫る2頭との脚色の差は歴然で、残り400mで敢え無くパスされてしまう。
ここからは7番サンライズジーク、軸馬3番ペリエールの争い。そう思ったのも束の間、終始楽な手応えで追走していた軸馬3番ペリエールのエンジンが着火。馬体を併せる間もなく7番サンライズジークを置き去りにすると、結局、後続に3馬身差をつけて1着ゴール。2着は早めの仕掛けから粘り切った7番サンライズジーク。3着は追い込み勢4頭の大接戦となったが、クビ差で13番ブライアンセンスが入線した。

この結果により、「3連複3-7-13、3,050円・馬連3-7、3,360円」のダブル的中をお届け。3連複は大した配当ではないが、2着の7番サンライズジーク(7人気)を対抗評価にしたのは弊社予想部のファインプレーだろう。おかげで、絞った馬連の「大本線」で好配当的中となった。
なお、2024年からは3歳ダート三冠競走が創設される。これにより「羽田盃」・「東京ダービー」がJpnIに昇格され、同時にユニコーンSは「東京ダービー」の前哨戦という位置付けになる。そういう意味では、中央3歳王者決定戦という形のユニコーンSは今年が最後であり、記念すべき的中になったかもしれない。

さて、いよいよ今週は上半期の総決算・宝塚記念。今年はG1馬8頭が揃うが、やはり主役は世界レーティング1位に君臨するイクイノックスだろう。無論、戦歴から国内敵なしの声も否定はしない。だが、近年の宝塚記念は4歳で1番人気を背負った馬は不振傾向であり、実際に22年エフフォーリアや20年サートゥルナーリアでさえ馬券外に沈んでいる。弊社としては、そういった点にも細心の注意を払いながら調査を進めているところだ。
なお、今春の大一番において、弊社が数々の好的中をお届けしてきたことはご存知の通り。つまるところ、会員様におかれましては、大船に乗ったつもりで宝塚記念の当日配信をお待ちください。お楽しみに。