11/9-11/10 5回東京・6回京都・3回福島3日4日目

怪しい人気馬にご注意 〜日曜福島8R・3歳上1勝クラス〜

先週のエリザベス女王杯は2人の騎手に過怠金が課せられた。レガレイラ(牝3・木村)のルメール騎手は最後の直線コースで十分な間隔がないのに先行馬を追い抜いたことについて、過怠金5万円(被害馬シンティレーション、ハーパー)。また、コンクシェル(牝4、清水久)の岩田望騎手は、最後の直線コースで外側に斜行したことについて、過怠金3万円(被害馬シンティレーション)の処分となった。戦前から出走馬のレベルが疑問視されていた一戦とはいえ、このような幕引きは残念と言う他ないだろう。無論、好走した馬の価値が下がるものではないが、クリーンな競馬を見たかったのが正直なところだ。
勝ち馬スタニングローズは2年ぶりの勝利でG1・2勝目。勝ち時計2分11秒1(良)は京都開催時のレースレコードなのだから立派である。ちなみに、秋華賞→エリザベス女王杯を2年間隔で勝利したのは2000年ファレノプシス以来、24年ぶりというレアケースである。その久々の美酒をもたらしたのは、陣営の工夫はもちろん、〝名手の手綱〟によるところも大きい。
同馬の鞍上クリスチャン・デムーロ騎手は、好発から好位の4番手を選択する。初騎乗の馬でレースをコントロールできる位置にスッとつける技術はさすがだ。さらに勝負の分かれ目となったのが残り600m付近。追い上げを図る後方勢の機先を制して、真っ先に動いたのがほかならぬスタニングローズだった。先行馬を早々に捕まえると、そのまま勢いをキープして馬場のど真ん中へ。振り返ってみれば、直線入り口の時点で勝負ありだった。凱旋門賞2勝を誇る“世界の名手”が後続を完封してみせた。
なお、2着のラヴェル(牝4・矢作)も久々の好走である。2歳時のアルテミスSでリバティアイランドに勝利したものの、その後は長いトンネルに入っていた。今回の好走が実に10戦ぶりとなれば陣営やファンにとってはうれしい2着だったといえるだろう。奇しくも連対2頭ともに復活劇を見せた今年のエリザベス女王杯。牝馬は一度スランプに陥ると脱出が難しいといわれるが、今後も再浮上のきっかけを見逃さないよう警戒したいところだ。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜福島8R「3歳上1勝クラス」芝1800m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった5番レッセパッセだった。
『先行馬に厳しい流れの前走で早め先頭から0秒1差・2着は着順以上の価値。小柄ながら中間好調だし小回りOK。内枠から好位インを回れそうなここは大きなチャンス』という見立て。上記に加えて、1番人気の15番マーゴットソラーレを良化途上(前走が10カ月半ぶり)と判断したこともファインプレーだった。実際、レースは軸馬5番レッセパッセが楽に好位4番手を確保。大外から先頭をうかがう15番マーゴットソラーレの後ろという絶好ポジションとなった。逃げる4番フォルテフィオーレは前半1000mを60秒0のミドルペースで回ると、経済コースを回ってきた軸馬5番レッセパッセは勝負どころで最内を選択。最後は4番フォルテフィオーレを競り落として1着ゴールとなった。離れた3着には、好位2番手からなんとか粘り込んだ15番マーゴットソラーレが入線している。

この結果により、「馬連4-5、2,600円&3連複4-5-15、4,760円の的中をお届け。軸馬の好位差しという、まさに思い描いた通りの決着。訝った1番人気が3着に屈したことにより、馬連26倍もオイシイ配当となった。他にもこの週は日曜京都8R「馬連6-7、1,150円&3連複6-7-12、1,560円や、未勝利戦予想の日曜福島3R「3連複9-10-11、3,700円などなど、随所で回収鞍をお届けしている。

さて、今週末はG1マイルチャンピオンCがスタンバイ。ナミュールの連覇か、初のマイルに舵を切ったブレイディヴェーグの2階級制覇か、はたまたソウルラッシュの初戴冠か。加えて、今年は欧州チャンピオン・チャリンも参戦する。この豪華な一戦をアスコットがどう捌くのか、会員様は楽しみにお待ちいただきたい。また、平場にもアツい勝負鞍候補が少なくない。中には驚きの穴馬も用意しているので、会員の皆さまには、引き続き多大なるご期待をお寄せいただきたい。