3/26 3/27 3回中山1日2日 ・2回阪神1日2日目・2回中京5日6日目分

安心の的中鞍 ~土曜中京9R・天白川特別〜

3連単270万越えの大波乱で幕を開けた春のG1シーズン初戦の「高松宮記念」。G1馬を退け勝利したのは最内から差し切った8番人気のナランフレグ。常に後方から終いを活かす競馬で、重賞では惜敗が続いていた同馬。年齢を重ねて脚質に磨きがかかり、重賞タイトルに手が届くポジションにいたことは確かだったが、悲願達成がこの大舞台とは衝撃である。鞍上も馬も培った経験を信じてインコースでの我慢の競馬を選択し、有利な最内を突けたことが勝利につながった。馬の勝負根性はもちろん、初G1タイトルを獲得した丸田騎手の男泣きも印象に残るレースだった。一方、断然の1番人気レシステンシアは好スタートから積極的に運んだが、道悪の上に序盤からかなりのプレッシャーを受ける展開。前半33秒4という流れ以上に厳しかったのか、掲示板の確保すらできなかった。それが競馬といえばそうだが、不可解な面が残る敗戦となってしまった。そして大波乱の立役者となったのが17番人気のキルロード。先行勢が苦しんだ中、3番手から3着に粘り込んだ内容は立派のひと言。ただ、2着のロータスランド共々、湿った馬場が味方した印象は拭えない。この先、キルロードに関しては好走条件が限られそうだが、一方のロータスランドに関してはこの距離で進化を続ける可能性がある。引き続きスプリント路線を歩むのであれば、この先のタイトルを狙える存在かもしれない。いずれにしても重馬場で行われた今回の「高松宮記念」。競馬にタラレバは禁忌だが、良馬場ならどんな結末だったのか……そんな思いもよぎる春のG1初戦となった。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜中京9R・「天白川特別」ダ1900m。ここは昇級初戦ではあるが、高い素質を評価され圧倒的な1番人気に支持された4番スレイマンが軸馬だった。

『現級で実績のある馬や勢いある昇級馬など骨っぽいメンバー構成となったが、この先まで感じさせる素質を評価してスレイマンを軸馬とする。ダートに転戦後は2勝2着1回とパーフェクト連対。惜しくも2着した際の勝ち馬はその後に3勝クラスを突破した強馬であり、当時のスレイマンは休み明けの完調手前だった。そう考えると、この一連の戦績は高く評価していい。実際、前走ではゴール前で流す余裕を見せながら5馬身差の圧勝を演じている。こうしたレース振りからも時計はまだ詰められそうであり、今回の昇級が壁になるとは考えづらい。中間も順調に調整されている以上、ここも相手探しの一戦だろう』という見立て。

レースは横一線で揃ったスタート。各馬が様子を伺いながらの先行争いとなったが、内から馬なりで4番スレイマンがジワっと進出。その外から6枠の2頭が並んで先行争いに加わるが、9番エイカイステラがハナを主張し先頭に躍り出る。その後ろに控えた10番ショウナンアーチー、各馬を見ながら13番フランスゴデイナが外目から進出。その内に5番ルーチェット、最内は馬なりのままの軸馬4番スレイマン。その直後に11番ミッションレール、8番ヤマニンスプレモなど4頭で先団はかなり密集。ここからポツンと離れ、1馬身間隔で3番フォルツァンド、14番クリノキングボス、最後方に7番フレイムウイングスという隊列。1~2コーナーでやや間延びするが並び変わらず、逃げた9番エイカイステラを先頭に淡々とした展開。向こう正面の中間を過ぎたあたりで、このペースを嫌った2番ダッシュダクラウンがマクリ気味に進出し、3コーナー手前ではハナを奪う勢い。番手の10番ショウナンアーチーもこれに抵抗し2頭並んで3コーナーに突入する。これがキッカケとなり後続も一斉に動き出す慌ただしい展開に。その激流の中、軸馬4番スレイマンは慌てず騒がず冷静に外に出し、不利のない絶好のポジションを確保して直線の攻防へ。直線に入ると10番ショウナンアーチーがコーナーワークを利して1馬身ほど差を広げるが、これに続いた2番ダッシュダクラウンも一完歩毎に差を詰める。馬体を併せ2頭の凌ぎ合いとなるが、それを尻目に猛然と追い込んできたのが軸馬4番スレイマン。内側からアッサリ交わすとそのまま1馬身3/4差を付けて1着でゴール。2着争いは意外ともつれたが、2番ダッシュダクラウンが10番ショウナンアーチーを競り落とし2着入線。3着は粘りに粘った10番ショウナンアーチーという順番。

この結果により、「馬連2-4、580円」の的中。配当的なインパクトには欠けるが、大本線で資金の大半を投資する指示が奏功。まずまずの回収率を計上できたことは一定の評価が得られる的中鞍だった。他でも、土曜日・中山11R「日経賞」で「馬連6-11、840円&3連複6-7-11、1,470円など的中をお届けしているが、肝心の勝負鞍では上記の1鞍のみという寂しい結果に。それでも全体を通して言えば軸馬は〈3.0.1.0〉と全て馬券圏内を確保しているし、連を外した1頭も出遅れての敗戦とツキもなかった。その意味では予想自体が大きくズレていることはなく即反撃は可能。週が替われば流れも変わるはずで、会員様におかれましては即反撃を期す弊社予想に引き続きご期待いただきたい。

悪天候の中で始まった春のG1シーズンだが、今週末は「大阪杯」がスタンバイ。昨年の年度代表馬エフフォーリアが22年のスタートを切る注目のレースではあるが、これに挑む馬たちの顔ぶれも豊富。「金鯱賞」で快速の逃げを発揮しレコード勝利したジャックドールや、今度は斤量面の恩恵があるレイパパレ。更に着々と実績を重ねてきた馬や復調急な馬など虎視眈々とタイトルを狙ってくる。昨年のコントレイル然り、始動戦となるエフフォーリアも絶対安泰とまで言い切れない可能性があるだろう。弊社では当然、キモとなる各馬の仕上がり状態についての調査が抜かりなく進行し、重要な情報も随時入手している。会員様には今週末のG1「大阪杯」の提供まで、今しばらくお待ちいただきたい。