12/3 12/4 5回中山・6回阪神・6回中京1日2日目分

難解な週もラストで締める ~日曜阪神10R・逆瀬川ステークス~

先週は大きな注目を集めた中央ダートの総決算チャンピオンズC(G1)が施行された。結果はジュンライトボルトがG1初勝利。ダート転向後わずか4戦目での戴冠だけに驚きもあったが、同時にテーオーケインズが4着と馬券の対象にならなかった衝撃も大きかったことだろう。最終的にテーオーケインズの単勝は1.5倍。しかも前年より近走内容や中間の調整も順調となれば多くの専門家も含め、同馬の敗戦ましてや4着に沈むなど想像すらしていなかったはず。レース自体もスタートこそほんの少し遅く感じた程度で直線入り口まではこの馬らしい堂々とした競馬。直線を向いた段階で多くの方が「やっぱり楽勝か」と思ったはずだが、ラスト1ハロンで想定外の事が起こる。苦しくなり左手前になると内へモタれて伸びを欠き、目前を行く3歳馬すら交わせなかった。先週の当欄でも「こんなときこそ波乱が起きるのも競馬の常」とお伝えしたが、まさにその通りの結果となった。競馬の難しさや絶対がないことを改めて思い知らされる今年のチャンピオンズC(G1)であった。
話は変わるが、今週末は2歳牝馬の頂上決戦・阪神ジュベナイルF。アルテミスSの1、2着馬ラヴェル、リバティアイランドや札幌2歳Sのドゥーラが上位人気となりそうだ。特にアルテミスSは近年ローテのトレンドとなっており、今年は時計も優秀だった。敢えてケチをつけるのであれば、ラヴェルは発馬に難を抱えているし、リバティアイランドも前で捌けるタイプとは言い難いことあたり。また、共通点として少頭数の競馬しか経験していないことも挙げられる。フルゲートが確定している今回は、そういった「弱点」についても慎重に検討する必要がありそうだ。無論、様々なケースを想定している弊社では、順調に調査を進行中であり、当然、勝負鞍候補のひとつ。難解な一戦こそ弊社の力が試されると腕を撫しているだけに、当日の最終ジャッジに是非ご注目いただきたい。

それでは本題へ。今週斬るのは日曜阪神10R「逆瀬川ステークス」芝1800m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは、最終的に2番人気に支持された 7番ストーリアだった。

『ハンデ戦で高性能な3歳馬も揃ったが、自己条件ならストーリアの優位は動かない。同馬の安定性は顕著で、全7戦で馬券圏外となったのは前走の「秋華賞」のみ。それも1角で挟まれる不利がありながらの0秒4差と着順以上の内容だった。すでに未勝利からの3連勝でポテンシャルを証明しており、ハンデ53キロもあからさまに有利に映る。堅実な末脚も魅力のひとつであり、今回の阪神外回りはベストマッチ。ここは逃げ濃厚の馬が複数いて展開利にも期待可能だ。今週は余裕残しの手応えで坂路4ハロン52秒4とデキも上々。好条件が揃ったここでオープン入りを決める』という見立て。

12番ローゼライトが好スタート。出遅れたのはタイミングが合わなかった3番トオヤリトセイトのみで、他はほぼ互角のスタート。12番ローゼライトはハナに行く気はなく内の出方をみていると、9番アサケレディ、11番ルースが押して進出していき、そのまま11番ルースが主導権を握る。番手に9番アサケレディ、12番ローゼライトがつけ、差がなく内に1番のドーブネ。これを見る形で8番メモリーエフェクトが続き、やや掛かり気味に押し上げてきた2番ドンナセレーノが先行集団に取り付いた。中団は3馬身ほど離れて4番ロックユー、5番ファユエン、軸馬7番ストーリアも慌てずこの位置。以降は1馬身間隔で10番フィデル、6番ボーデン、最後方に出遅れた3番トオヤリトセイトという隊列。向こう正面に入っても淡々と逃げる11番ルース。その割に道中で動く馬はおらず、800m通過が47秒7、1000m通過は60秒4のスローペース。各馬とも終い勝負を意識してか3コーナーから4コーナーでも大きな動きはなく、11番ルースが先頭のまま直線に入る。逃げた11番ルースも手応えを残しているが、後続も各々ポジションを取りながら追撃態勢。粘る11番ルースを1番ドーブネがアッサリ交わして早くも先頭に踊り出る。これを目掛けて追い上げる後続勢だが、脚色が目立つのは6番ボーデン、9番アサケレディ、そして外に出した軸馬7番ストーリア。徐々に詰め寄るものの1番ドーブネの勢いは衰えず、坂を上がったところでほぼ勝利を確信。大注目となった2着争いは坂の頂上付近で3頭が大接戦だったが、最後に外に出した軸馬7番ストーリアのキレが他馬を寄せつけず半馬身抜け出して2着を確保。3着争いは6番ボーデン、9番アサケレディが並ぶようにゴールに飛び込んだが、長く脚を使った9番アサケレディがクビ差制して3着に入線となった。

この結果により、「馬連1-7、450円」の的中をお届け。軸馬が混戦の2着争いから抜け出せるか手に汗握る展開となったが、終わってみれば大本線での決着。軍資金の大半を投じていたことが奏功しマズマズの払い戻しとなった次第。
また、他でも今秋好調の新馬未勝利予想では日曜中山2R「2歳未勝利」「馬連10-12、840円の的中もお届け。しかし、肝心の厳選勝負鞍での的中は阪神10Rのみと先週とは一転してブレーキを踏んだ結果となってしまった。土日を通して難解なレースが多かったことは確かだが、それを見越した予想を届けることが弊社予想部の使命である。予想部には早々の巻き返しに期待する。
さて、早いもので年内のG1も残り4鞍で、有馬記念を除くと3鞍が2歳戦。冒頭でも述べた通り、その先陣を切るのが今週末の阪神ジュベナイルFである。若駒戦とはいえクラシック活躍馬を輩出するレースだけに、当然ながら弊社の力の入れようも最高潮。無論、危ない人気馬から意外な穴馬まで根こそぎ調査を進めているので、引き続き弊社の当日配信にご期待いただくよう改めてお願いしたい。