4/15 4/16 ・3回中山7日8日目分・2回阪神7日8日・1回福島3日4日分

目論み通りの展開 ~土曜阪神11R・アーリントンC~

G1ウイナーも重賞2勝馬も不在という異例の皐月賞は、キャリア3戦目のソールオリエンスの完勝で閉幕。終始後方を追走していたが、直線で外に持ち出すと一気に突き抜けて2着に1馬身1/4差をつける圧勝劇だった。当日は重馬場で他の騎手は前を意識。実際、1000m通過58秒5の前傾ラップであり、ソールオリエンスに有利に働いた部分はある。しかし、そもそも並みの馬にできる末脚(上がり35秒5は次位より0秒9速かった)ではないし、馬の能力を信じて後方待機を選択した横山武騎手の勝負勘も見事。同騎手は21年日本ダービーのエフフォーリアで悔しい思いをしているだけに、本番でのリベンジに期待したいところだ。果たして、このまま順当に無敗のダービー馬が誕生するのか、楽しみな存在である。
また、先行馬が総崩れの中で2着に踏ん張ったタスティエーラも立派。先々週も同じことを述べたが、普通の皐月賞なら勝っていた競馬だろう。特に気難しい面を抱える本馬にとっては、ハイペースでも崩れなかったことは大収穫だった。ファントムシーフも不運の落鉄がありながらの3着好走。正直、ルメール騎手でなければ、もっと負けていた可能性もある。こちらは叩いた効果が大きいはずで、本番での前進に期待したいところ。
終わってみれば、勝ち馬の強さだけが際立った皐月賞だが、クラシック戦線はまだ道半ば。この後にはソールオリエンスと同じキタサンブラック産駒のスキルヴィングなども控えているから、引き続き力関係を注視すべきだろう。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜阪神11R「アーリントンC」芝1600m。このレースで軸馬として期待したのは、最終的に2番人気に支持された1番ショーモンだった。

『軸馬ショーモンは、馬場への対応力や勝負根性が魅力の一頭。前走は、好スタートを決めると前半3ハロン34秒6のミドルペースを2番手で追走。直線では2着馬に前に出られて1馬身ほど離されてしまったが、なんとそこから差し返す根性を見せた。そもそも当時は4ヵ月の休み明けでプラス22キロの太め残りだったから、才能あってこその強い勝ち方だったといえる。当然、一度叩いた今回は上積みの期待大。実際、この中間はびっしり追われており、絞れた馬体はもちろん、追えばいくらでも弾けそうな気配も特筆レベルだ。また、500キロ超のパワータイプだけに、馬場が悪くなるのもプラス材料。もともと重賞3着の実績は十分だが、さらに成長した現在ならさらに前進』という見立て。

週末からの降雨で当日は重馬場。レースはバラついたスタートとなったが、最内の軸馬1番ショーモンが絶好の発馬。これに並びかけるのが2番ユリーシャ、4番セッション。先行3頭から2馬身ほど開いて6番オオバンブルマイ、外15番ランスオブサウンド、最内3番シルヴァ―デュークも差がなく追走。直後は人気の一角5番ナヴォーナを含む6、7頭が激しいポジション争いを繰り広げる団子状態。さらに後ろの動きも激しく、14番アイルシャインもポジションを押し上げ、前を行く集団に取り付く勢い。ここから1馬身差に11番オーシャンドライブ、13番ドクタードリトル、最後方の17番ヤクシマまで差がなく後方を進む。
先行争いに目を向けると、400mほど進んだあたりで2番ユリーシャが加速して単独先頭。だが行ったはいいものの、制御が効かず大逃げの展開に。軸馬1番ショーモンは当然これには付き合わず、2頭の差はみるみると開いて行く。逃げた2番ユリーシャは600m通過34秒1と重馬場にしてはオーバーペース。大きく離れた2番手追走の軸馬1番ショーモン以下はこれをその逃げを静観する。そして、1000m通過は57秒7。2番ユリーシャがペースを落とさないまま、レースは最後の直線へ。
この時点で、2番手を進む軸馬1番ショーモンと先頭の差は5馬身ほど。しかし、2番ユリーシャは序盤のペースが祟って徐々にペースダウン。これを目掛けて急追するのが内から3番シルヴァ―デューク、軸馬1番ショーモン、4番セッションの3頭だった。直線中盤に差し掛かり、止まりかけ寸前の2番ユリーシャを3頭が一気にパスすると、勝負はさらに激化。しのぎを削った3頭だったが、内の3番シルヴァ―デューク、外4番セッションがジリジリと抜け出し、軸馬1番ショーモンが後れをとる予想外の展開。さらに坂を上がると4番セッションが完全に抜け出し勝負あったに思えたが、大外から飛んできたのが6番オオバンブルマイ。ゴール直前での大接戦となるが、さらに予想外の出来事は続く。緊迫したこの争いに参戦してきたのは二枚腰で復活した軸馬1番のショーモン。3頭が横並びでのゴールとなったが、6番オオバンブルマイがアタマ差抜けて1着でゴール。2着は直線中盤で先に抜けた4番セッション。軸馬1番ショーモンは強烈な勝負根性を発揮したものの、クビ差届かずの3着だった。

この結果により、「3連複1-4-6、6,660円」の的中をお届け。単勝1番人気が4倍台という大混戦だったが、馬場への対応力や上積みを見込んでの指名が奏功した。何より、想定通りの勝負根性で差し返しを見せてくれたから、会心の的中だったといえる。
また、先週は日曜・中山11R皐月賞「3連複1-7-14、3,770円や、日曜・中山10R春雷S「3連複1-4-10、3,440円なども達成。こと、混戦と謳われる『3歳重賞』で土日連勝をお届けできたのは日頃の調査の賜物である。

さて、今週末はG1レースがひと休み。だが、東ではオークストライアル『フローラS・G2』、西ではいよいよ京都競馬場が新装オープンと話題には事欠かない。特に、高配当をお届けしている3歳重賞のフローラSは注目。リバティアイランド以外の3歳牝馬は現在も大混戦だけに、再びの高配当ヒットを望めるはずだ。また、約2年半ぶりの開催となる京都競馬場の傾向も興味深いところ。安全面への配慮により4コーナーの角度緩和、そして新たにエクイターフ(丈夫な野芝)を施した点など、随所に手が加えられている。果たして過去のデータは参考になるのか。弊社としてはすでにある程度の分析は済んでいるので、新装京都での的中にも引き続きご期待いただきたい。