6/3 6/4 ・3回東京1日2日目分・3回阪神1日2日分

6月も好スタート ~土曜阪神11R・鳴尾記念~

G1馬10頭が参戦した先週の安田記念。過去最高レベルの豪華メンバーだけにオッズは大混戦だったが、蓋を開けてみればソングラインの強さだけが際立っていた。当日、同馬は大外枠や中2週のローテが懸念されて4番人気だったが、早め中団からの豪快な末脚は見事。また、良馬場とはいえ前日の台風の影響は多少あったはずだから、勝ち時計1分31秒4は考えうる最高のタイムである。なお、安田記念連覇はグレード制導入の1984年以降では史上3頭目、アーモンドアイらが成し遂げられなかったヴィクトリアマイルからの連勝もウオッカ以来2頭目となる。2着の鞍上レーンが「スーパースター」と表現したように、ソングラインの名も競馬史に深く刻まれることとなった。
その2着セリフォスはもう1列後ろからならもっと切れたのでは…という気もするが、昨秋のマイル王としての貫禄は十分示した。また、32秒8の最速上がりで3着まで迫ったシュネルマイスターの地力も立派だが、ポジションを取れない面はこの先も課題といったところか。
かくして、終わってみればマイルG1馬が3着までを独占するハイレベルな結末。とはいえ、マイル初挑戦ながら残り100メートルまで先頭を守ったジャックドールの地力も大いに褒めるべきである。また、4着ガイアフォース、6着レッドモンレーヴなど経験を積めば面白そうな4歳馬がいたことも見逃せないだろう。なおこのレース、弊社では的中をお届けしている。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜阪神11R「鳴尾記念」芝2000m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは3番人気に支持された4番フェーングロッテンだった。

『中距離G1の狭間だけに立ち位置が難しい一戦。今年も前走・重賞で結果を出せずに回ってきた者や、秋へのステップを目論むタイプなど多士済々だ。しかし、台風の後の開幕週であり、内から乾く馬場を考えるとインを進む先行タイプを優勢にとりたい。
軸馬フェーングロッテンはここで賞金を得て飛躍を狙う一頭であり、本レースと相性抜群の生きのいい4歳馬。距離不適合のうえに前に行けなかった菊花賞を除いて一度も崩れていないことは特筆できるし、すんなり先行できた時の強さも現役屈指のもの。幸いにもここは先行手薄で単騎まで見込めるし、小回りコーナー4つの舞台も大歓迎。
また、この中間の4歳らしい活気も強調ポイント。実際、今週の栗東坂路は単走で4ハロン53秒4(馬なり)と上々で、ラスト2ハロン24秒3は自己ベストをマーク。先週のCWでも6ハロンからきれいな加速ラップを踏めており、全体を通して素晴らしい動きかつ逞しさの増した体も頼もしい。なお、読みづらい馬場とはいえ、ブラックタイド×キングヘイローなら予測以上に雨が残ってもなんら心配はない(そもそも近年の阪神芝は馬場状態を問わず先行有利になりやすい)。すでに重賞実績は十分の好素材が、先手必勝の運びで後ろを完封する』という見立て。

レースは全馬揃ったスタート。内から2番カラテが出を伺うがハナを取る気は皆無。外からジワッと7番マリアエレーナが行く気をみせるが、内から仕掛けながら軸馬4番フェーングロッテンがハナを主張する。
序盤の探り合いが長引いたため、先団はごった返しているが、番手に収まった7番マリアエレーナの直後に9番アドマイヤハダル、10番サトノルークス、14番ソーヴァリアントの3頭も差がなく追走。続いて1馬身差に8番ワンダフルタウンを挟んで直後に内から1番グラティアス、外12番ボッケリーニと並んで追走。そこから半馬身差に5番モズベッロ、6番インプレス。さらに15番スカーフェイス、11番ヒンドゥタイムズ、13番マイネルファンロンが続き、大きく離れたシンガリに後方待機を決め込んだ3番ディアマンミノルという隊列。
コーナーリングで馬群は縦に伸びるが、隊列はほぼそのまま。先手を取った軸馬4番フェーングロッテンは1000m通過59秒6とマイペースに持ち込み、しかもプレッシャーのない楽な展開。ここから徐々にレースが動き始める。
まず、12番ボッケリーニが早めにマクッて前を射程に入れる4番手に浮上。3コーナー入口から徐々に馬群が固まり始めるも、軸馬4番フェーングロッテンは先頭をキープ。だが、後続との差が徐々になくなり、4コーナー出口では先団追走の7番マリアエレーナ、14番ソーヴァリアント、12番ボッケリーニが並びかけ、4頭が馬体を併せる追い比べに突入。
そこで強気に仕掛けたのが12番ボッケリーニ。これに7番マリアエレーナ、14番ソーヴァリアントも懸命に喰い下がるなか、唯一下がり始めたのが軸馬4番フェーングロッテンだった。
残り400m、12番ボッケリーニが一完歩ごとにリードを広げ、14番ソーヴァリアントはここで脱落。その矢先、態勢を整えて盛り返してきたのが軸馬4番フェーングロッテンで、そのまま7番マリアエレーナをパスすると12番ボッケリーニを差し返す勢いを見せる。…しかし、積極的に動いた12番ボッケリーニのアドバンテージは大きく、両者の差がクビ差まで近づいたところがゴール。
結局、1着は12番ボッケリーニ、盛り返した4番フェーングロッテンが2着。大混戦となった3着争いを制したのは、最後に渋太く脚を伸ばした9番アドマイヤハダルだった。

この結果により、「3連複4-9-12、7,010円・馬連4-12、2,060円」のダブル的中をお届け。また、上記の日曜・東京11R安田記念でも「3連複4-14-18、2,290円の的中となった。
これで重賞予想は、5/13京王杯SC「馬連2,720円&3連複8,090円」を起点として、実に9連勝という快挙を達成。なにより、6月はじめの重賞でスタートダッシュを決められたことは極めて大きい。また、注目の集まる春のG1シーズンでの的中ラッシュには、会員様から多くの賛辞を頂戴した次第である。

さて、長かったG1シーズンは先週でひと休みとなる。しかし、さっそく今週から函館競馬が開幕するように、弊社はとっくに夏競馬モード。事実、以前から「レースに格あれども、払戻し金に格はなし」と申し上げている通り、これから迎えるローカル開催はまさに“宝の山”という見解だ。そんな函館開幕週は、サマースプリント第1戦「函館スプリントS」に大注目。何せ高配当が珍しくない一戦であるから、重賞予想の連勝継続と併せて“お宝配当”にもぜひご期待いただきたい。