9/30 10/1・4回中山・4回阪神8日9日分

鉄板級の本命馬 〜土曜阪神11R・シリウスS〜

先週は秋の短距離王を決するスプリンターズS・G1が行われた。王者不在のスプリント路線といわれて久しいなか、混戦を断ち切ったのは最終的に3番人気に支持されたママコチャ(牝4歳・父クロフネ)だった。例年なら前半3ハロン32秒台も珍しくない当レースだが、今年は3ハロン通過33秒3とかなり遅い流れ。決着タイムも1分8秒0と平凡であり、先行したママコチャにとっては好都合。内が伸びる馬場も含めて勝利条件が揃っていたといえる。とはいえ、本馬は今春までマイルを使っていて1200m挑戦は今回が2度目。さらに自身初の重賞勝利がG1なのだから、素晴らしい能力であることに変わりはない。秘めたスプリント適正を見抜いた陣営の判断にも賞賛が送られるべきだろう。
初めて繋がりでいえば、もうひとつの先週の注目レース・凱旋門賞(仏・ロンシャン)を勝ったエースインパクト(牡3・父クラックスマン)もここが2400m初挑戦だった。しかし道中後方を追走すると、フォルスストレートで徐々にエンジンをかけ、最後の直線で外に出すと馬群を一気に飲み込んだ。フランスギャロ公式サイトによると、上がり3ハロンは最速タイ33秒06(ラスト2ハロンから1ハロンで記録した10秒67は全馬の全区間を通しての最速値だった)。近年の傾向とは異なる乾いた馬場だったとはいえ、勝ちタイム2分25秒5も好時計であり、まさに鳥肌モノの圧勝劇である。なお、可能性は大きくはないが、エースインパクトは今後のジャパンC参戦も視野に入っている模様。同レースには我が国の王者イクイノックスも出走予定である。いち競馬ファンとして、世紀の対決の実現を願わずにはいられない。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜阪神11R「シリウスS」ダ2000m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった14番ハギノアレグリアスだった。

『軸馬ハギノアレグリアスは、前走・帝王賞(G1)で道中7番手で脚をためると向正面から徐々にポジションを押し上げて4着。勝ったメイショウハリオや2着クラウンプライド、3着テーオーケインズといったG1で勝ち負けレベルの馬に次ぐ着順だったことを思えば地力は相当高い。ここは3ヵ月ぶりだが、今週の栗東坂路では4ハロン53秒6、ラスト2ハロン12秒7-12秒2をマーク。もともと稽古駆けしないこと、そして休み明けは動かないタイプであることを考えれば、これは上々のデキと見ていい。実際、追ってからはいつも以上に沈み込んでいたし、首の上げ下げのリズムも好調時のそれだった。また、本馬は馬群の中だと渋くなることもあるため、今回の大外枠は極めて好都合。そして近2走で完璧にエスコートした岩田望来騎手、「2.2.0.0」とパーフェクト連対の阪神コースも大歓迎である。前走の大井の特殊な砂、さらに初のナイターでも見せ場を作った実力を考えれば、トップハンデとはいえ好条件G3のここは落とせない』という見立て。

各馬ともにほぼ揃ったスタートから8番サンマルレジェンドがハナを主張。2番手に11番サンライズホープがつけ、好位に1番キリンジと7番アイコンテーラー、3番ヴァンヤールなど。中団に軸馬14番ハギノアレグリアスが続き、後方に9番カフジオクタゴンや5番フルヴォートが待機という隊列となった。
2コーナー先頭でいったんペースダウンしたものの前半1000m通過は62秒4のミドル。隊列が3角を過ぎると、先行2頭の外から7番アイコンテーラーがマクリを仕掛ける。この時点で軸馬14番ハギノアレグリアスは中団で手応え十分の構え。レースが最後の直線に差し掛かると、マクッた7番アイコンテーラーが先頭に。その後ろにいた3番ヴァンヤールも追撃態勢隣、レースはいよいよ終盤の攻防へ。
直線に向くと、7番アイコンテーラーが3番ヴァンヤールを突き放して早くも3馬身のリード。一方で後方からはただ一頭、軸馬14番ハギノアレグリアスだけが脚を伸ばすが、勢いはジリジリといった印象。勝負は残り200m。勝ち負けはこの2頭の一騎打ちの様相となったが…。
結局、7番アイコンテーラーはよく粘ったが、地力に勝る軸馬14番ハギノアレグリアスの末脚がこれを上回った展開。最後は軸馬14番ハギノアレグリアスが1馬身半の差をつけて、自身および四位厩舎にとっても嬉しいJRA重賞・初勝利を手に入れた。2着はそのまま7番アイコンテーラー。一方、弊社の会員様にとって重要だった3着争いは、5番フルヴォートの猛追をなんとか凌ぎ切った3番ヴァンヤールに軍配が上がった。

この結果により、「馬連7-14、970円&3連複3-7-14、2,000円 」のダブル的中をお届け。惜しかったのは弊社が穴指定した9番人気の5番フルヴォートだろう。あとクビひとつ分だけ伸びていれば3連複配当が雲泥だっただけに悔しいが、鉄板級の本命と上位人気馬の決着で上記の配当なら文句はいえないか。また、意外にもついた軸馬の単勝(3.1倍)に張り込んだ会員様も多かった模様。いずれにせよ、ゴールのだいぶ手前で的中を確信する、弊社らしい的中鞍として一定の評価をいただく一戦となった。

先週は他にも日曜阪神9R・武田尾特別「馬連4-7、680円&3連複4-7-12、860円」のダブル的中や、新馬未勝利予想の日曜阪神2R・2歳未勝利「3連複7-10-11、1,740円などをお届け。本音はあと少し弾ける配当が欲しかったところだが、幸いにも今週末からはもうワンステップ上を目指す4回東京・2回京都開催が開幕。その皮切りとなる今週の3日間開催は、兼ねてから目をつけていた穴馬もエントリーしている。無論、好配当で弾みをつけて年末開催まで突き進む所存だ。会員様におかれましては、まずは今週末の情報提供を楽しみにお待ちいただきたい。ぜひご期待を。