5/10-5/11 2回東京・2回京都5日6日 1回新潟3日4日目

人気馬総崩れを予告 〜土曜京都11R・京都新聞杯〜

かつて、ダービー出走が叶わなかった外国産馬のためのダービー=「マル外ダービー」と呼ばれたNHKマイルC。先週行われた節目の第30回目は、期せずして、競馬の奥深さと面白さが凝縮されたレースとなった。

確固たる逃げ馬不在のなか、それほどペースは上がらないというのが大方の見方だった。しかし、幕開けから30秒ほどでその考えが間違っていたことを思い知ることになる。

先行勢がお互いにプレッシャーをかけ合うG1特有の緊張感がそうさせたのか。馬群全体が内の前を狙ったことにより、前半600mは12.3-10.4-10.7。NHKマイルC史上最速のハイペースだ。こうなるとマイラータイプは追走するだけで体力を奪われていく。

実際、これを外から豪快に差し切ったパンジャタワーの勝利歴は1200mと1400mのみ。マイル適正を不安視されて、9番人気の低評価だった。「正直、距離は持たないと思っていたので、スプリンターだと思っていました」。レース後にそう打ち明けたのが、同馬を管理する橋口調教師なのだから興味深い。しかしそんな伏兵が勝ってしまうのが競馬の面白さだ。G1は実力だけでなく運がなければ勝てない。

なお、レース後のメモとして2点ほど記しておきたい。
まず、G1初騎乗となったランスオブカオス=吉村誠騎手のレース後のコメント。「きょう芝のレースに乗っていて内外の差がありました。ですがこの枠だったので内を回ってきました。テンションも程良く、具合は本当に良かったです。想定のポジションでは運べたんですが、ペースが流れたのを追走してしまった。外から中団にいた馬が伸びていたので。もっといいところで走らせてあげられなかったのは僕のミスです。それでも5着に粘ってくれましたし、力のあるところは見せてくれたと思う」。
これがレース直後のコメントなのだから素晴らしい。自身の馬だけでなく、レース全体が見えている。まだ若干19歳、このジョッキーの将来が楽しみでならない。

そして18番枠から大出遅れとなったコートアリシアン。東京マイルに関わらず大外枠は外へ逃避しやすい枠だが、それにしてもこの日の立ち遅れは致命的だった。およそ2秒かそれ以上のロスがあったはず。しかし、諦めずに0秒7差まで迫った内容もまた強烈だろう。差し展開が向いたとの見方もあるが、そんなレベルの出遅れではなく、追走にかなりの脚を使っている。まともなら勝ち切っていたのではないか。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜京都11R「京都新聞杯」芝2200m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に6番人気となった7番デルアヴァーだった。

『軸馬は成長株のデルアヴァー。ここまで果敢に重賞に挑戦しつつ、休み明けの2走前・若葉Sではジョバンニ(のちの皐月賞で不利を受けて僅差4着)と0秒2差の接戦。もともと高い素質を買っていたが、ここにきてグンと良化しており、前走を豪快に差し切ったことも必然といえる。実際、今春はかつての頭の高い走りが改善し、メンタルや馬体が明らかに成長した。
勢いそのまま、中2週の中間もコース追いで6ハロン80秒5の好時計をマーク。充実ぶりはもちろん、地力的にも今回のメンバー中なら圏内の存在だろう。なかでも1番と9番は一線級だが、それぞれ折り合い・スタート・距離に課題が残る現状でもある。一方、スタミナ豊富な本馬にとって距離延長は大きな魅力。道悪に他が苦しむようなら、一角崩しの期待がより高まる』という見立て。

逃げ馬不在に加えて手頃な頭数。そして稍重の馬場。緩やかな流れで進むと、結果的には4コーナー出口での隊列がそのまま着順に影響することとなった。先手を打った8番ショウヘイが勝ち切ると、インをついた5番エムズが連対を確保。3着は外から伸ばした軸馬7番デルアヴァーが入線した。

この結果により、「3連複5-7-8、9,580円」の的中をお届け。軸馬3着ながら、当レースの本線は3連複。これにより10頭立てのレースとしては望外の大回収となった次第。一方、単勝2.4倍の9番トッピボーンは掛かり通しで伸びきれずの4着。2番人気・単勝3.4倍の1番キングスコールはゲートこそ出たが、全くいいところなく9着に沈んだ。「人気馬、危うし」とみた予想部の判断ズバリの結末であり、多くの評価のお声を頂戴した次第。

あいも変わらず好調をキープする重賞戦線。会員様の収益はもちろんのこと、佳境に入った春G1シリーズに向けてかつてないレベルの勢いを感じる次第。その好調を支えているのが“攻めに攻めた本命馬”の存在だ。

会員様ならご存知の通り、今年の重賞で弊社予想部は人気馬にほぼ本命を打っていない。実際、京都新聞杯の本命が6番人気、NHKマイルCも◎モンドデラモーレ=6番人気・4着だった。後者はほんのわずかの差(勝ち馬パンジャタワーと0秒1差)で獲り損なったとはいえ、“一番儲かる馬から買う”というポリシーとしては悪くない選択だったと自負している。

現在の予想部なら、引き続き“攻めの本命馬”を抜粋してくれること必至。そういう意味では、時に大波乱の顔をみせる「ヴィクトリアマイル」も楽しみでしかない。会員様は、首を長くして今週末の配信をお待ちいただきたい。

5/3-5/4 2回東京・2回京都3日4日 1回新潟1日2日目

確信の本命馬 〜日曜東京9R・府中S〜

伝統の長距離戦・天皇賞(春)はヘデントールが勝ち、G1初制覇。2着ビザンチンドリーム、3着ショウナンラプンタで決着した。

勝負の中心にいたのは2番人気サンライズアースだろう。前走阪神大賞典は逃げてソラを使うなど気性の難しさをみせつつも完勝。3000mにわたり先頭を守り、それでいて上がり最速。手も足も出ない完璧な競馬を展開だった。

そんなサンライズアースでもG1の今回ばかりは、逃げを避けたかったようだ。実際にジャンカズマを先に行かせると、2番手を確保する。しかし誤算だったのは、ハナのジャンカズマが“タメ逃げ”の形を選択したことだ。これにより、ライバルたちの意識は番手のサンライズアースに集中し、全体的に凝縮した隊列のまま進んでしまった。

序盤1000m1分00秒7は特筆するほどではないが、普通ならペースを落とす中盤1000mが1分01秒5。タフな流れだ。しかも2周目3角、上り坂でマイネルエンペラーが先に仕掛ける。これも「サンライズアースを好きにさせない」という意識ゆえだろう。2度目の淀の丘はゆっくり上って、じわじわとエンジンをかけるのが天皇賞・春のセオリー。それに反しては…。

案の定、マイネルエンペラーに合わせて動いたサンライズアースも早仕掛けとなり、ひと呼吸待ったヘデントール=D.レーン騎手の餌食となった。並みのジョッキーなら前につられて動いてしまう場面。改めてこの鞍上のヘッドワークは見事といえる。無論のこと、1番人気に応えた馬の能力も素晴らしい。同馬は父ルーラーシップ、母父ステイゴールド。豊富なスタミナを受け継いでいるだけでなく、晩成のイメージも持てる。この先、もう一段階の上昇に期待したい一頭だ。

それでは本題へ。今週斬るのは日曜東京9R「府中S」芝2000m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった1番アスクカムオンモアだった。

『左回り得意で【3-1-2-0】。2走前はトップハンデタイの56キロを背負って0秒1差。前走は苦手な右回り&トップハンデ57キロで進路が塞がる場面もありながら2着と地力の高さを見せた。東京替わりで定量戦となるここは大きく条件好転。スロー想定のメンバーだが、この馬は他の内枠勢よりはまだテンの脚があるし、先行気質の鞍上も好感できる。ひと息後の中2週でデキ上昇。近走で速い時計にも対応しており、ここは結果が必要』という見立て。

スタート直後に4番コスモサガルマータが落馬したことにより、レースは想定より難しい展開となる。向う正面でカラ馬がマクリのように動いたことで、複数の馬が反応してしまった。とはいえ、軸馬1番アスクカムオンモアは内で脚を溜めると、ラストはあっさり抜け出して完勝。鞍上のM.ディー騎手にとって記念すべき来日1勝目となった。2着は勝ち馬と併せて伸ばした4番人気・10番メリオーレム。3着は5番人気の2番モズロックンロールが入線した。

この結果により、「馬連1-10、860円&3連複1-2-10、2,310円」の的中をお届け。カラ馬の奔放な走りにはヒヤヒヤしたが、終わってみれば実力通りの決着となった次第。また、この週は土曜東京11R「京王杯SC」土曜京都11R「ユニコーンS」といった重賞レースでもきっちり的中を計上。いずれも目立った配当ではなかったが、着実に回収を重ねた点で一定の評価をいただける内容だったといえる。

時に、お付き合いの長い会員様も驚くような人気薄に本命を打ってきた今年の弊社予想部。実際に目の飛び出るような配当を射止めてきたが、その一方で「人気でも逆らえない実力馬」もきっちり見抜けている。まさに変幻自在。今後も“タダもらい”のレースはきっちり獲りつつ、波乱必至のレースでは“人気薄の伏兵”をズバリと行く所存である。
果たして、今週末のNHKマイルCはどちらのスタンスでいくのか、会員様ならもうおわかりだろう。今週日曜は乾坤一擲の高配馬券にご期待いただきたい。

4/26-4/27 2回東京・2回京都1日2日 1回福島5日6日目

土曜正午すぎの勝利宣言 〜土曜東京6R・3歳1勝クラス〜

2023年の牝馬三冠馬リバティアイランドが、先週4月27日に香港のシャティン競馬場で行われたクイーンエリザベス2世Cのレース中に故障し、予後不良となって世を去った。

「名牝」という言葉に明確な基準はないが、この馬が屈指の「名牝」だったことを誰もが理解している。とても届かないと思われた最後方から差し切った桜花賞をはじめ、その強さは抜きん出ていた。こと3歳時は死角が見当たらず、予想をする側としても“お手上げ”だったことを昨日のことのように思い出す。

一方、髪飾りをつけた三つ編みの前髪がトレードマークで、とびきりのかれんさを備えていた馬でもあった。惜しむらくはもう一度頂点に立つ姿を、そして彼女が産んだ子供たちの活躍を見たかった。心からの感謝と哀悼の意を送りたい。

話は変わり、競馬界にひとつ心配なニュースが飛び込んできた。4月8日に熊本で「馬インフルエンザ」の発生が確認された矢先、今度は「ばんえい帯広競馬」がゴールデンウイークの開催中止を決断。厩舎で管理されている約700頭のうち、200頭前後に発熱などの症状が出ているという。

関係者の尽力により、現在の新患は減少傾向だが、これはより多数の競走馬を抱えるJRAにとっても由々しき事態といえるだろう。かつて国内では2007年8月に36年ぶりに流行し、JRAでも競馬開催が1節中止となっている。差し当たり、競馬シーンはダービーや宝塚記念などが控える最盛期。いち競馬ファンとして、無事の開催を願うばかりである。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜東京6R「3歳1勝クラス」ダ1600m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に5番人気となった10番トルショーだった。

『2走前は0秒1差の3着と通用の地力十分。前走は揉まれて崩れたが、減量騎手起用の今回は大きく見直すべき場面だ。揉まれるとよくないタイプだけに東京コース替わりは歓迎だし、今回はそれほど速くならないメンバー構成。そもそも前走はやや消極的だった感があり、思い切りのいい長浜騎手の起用もプラスに働くだろう。余談だが、新馬戦で超強力メンバー相手に3着(次戦ケンタッキーダービー予定のルクソールカフェに先着)しているように、ハマれば一発あるタイプでもある。もとより、先行できる本馬にとって脚抜きのいい稍重馬場は大きなアドバンテージ。先手から一発濃厚』という見立て。

レースは想定通りの展開を見せる。軸馬10番トルショーは好発を決めると、簡単に二番手を確保。少し遅れて16番プルシャプラがハナを奪ったように、800m通過47秒8とペースも上がらなかった。こうなるとしめたもの。
実際、軸馬10番トルショーは勝負どころの残り400mで早くも先頭。慌てて押し寄せる差し勢をクビ差おさえて1着ゴールを決める。以下は0秒1差に5頭が並ぶ接戦となったが、ラストにクビ差出た4番クラリネットソナタが2着、3着にはラチ沿いを追い込んだ1番ゴールデンクラウドが入線した。

この結果により、「単勝10番・1,820円、馬連4-10、7,080円&3連複1-4-10、7,470円」の的中をお届け。ゴール前が接戦だったように各馬の力量は拮抗していたが、「先行できる軸馬が圧倒的に有利」とした予想部の慧眼だった。馬連70倍はもちろん、単勝18.2倍は望外の高配当であり、土曜の一発目で“当週のプラス収支”を早々に確定した次第。無論のこと会員様からは賞賛のお声を頂戴することとなった。

また、この週は土曜中山11R「青葉賞」や日曜京都11R「マイラーズC」などでもきっちりと的中をお届け。メインレースにおける精度は依然として高次元であり、“安心安全のアスコット”を地でいく成績が続いている。実際に、今春のG1は4戦4勝のパーフェクトを継続中。必然、今週末の「天皇賞・春」に熱視線が集まっている。他にも勝負鞍候補が目白押しの今週末。会員様は、兜の緒をかたく締めて当日の配信をお待ちいただきたい。

4/19-4/20 3回中山・2回阪神7日8日 1回福島3日4日目

条件替わり一変をズバリ 〜土曜中山8R・4歳上1勝クラス〜

初春のメインイベント・皐月賞が行われた先週は、競馬における難しい側面や課題が目立つ2日間となった。

4月としては異例の猛暑に見舞われた土曜日。アンタレスS・G3と中山グランドジャンプ・JG1の両重賞で、ハギノアレグリアスおよびマイネルグロンが熱中症を発症してしまう。前者は3番人気、後者は1番人気という実力馬である。

桜が散り終えたこの時季、かつての記憶では、まだ羽織ものが必要な肌寒い気候である。無論、温暖化の足音が大きくなっていることは誰もが察していたが、まさか皐月賞の前日に熱中症とは…。JRAは夏季の暑熱対策を急いでいるが、この先の不安がつのる出来事である。なお気象庁の発表によると、5月は前例のない高温になるという。

そして、翌日のメインイベント「皐月賞」は、断然人気のクロワデュノールをミュージアムマイルが破り、一冠目を奪取した。3着はマスカレードボール。勝ち時計1分57秒0は昨年ジャスティンミラノが叩き出した1分57秒1を上回る皐月賞レコードだった。しかし残念ながら、こちらも決して後味の良いレースではなかった。

JRAはレース終了後に3件の制裁を下している。1コーナーではマスカレードボールが十分な間隔がないのに先行馬を追い抜こうとしたことでエリキング、フクノブルーレイク、サトノシャイニング、ヴィンセンシオに影響を与え、横山武騎手に5万円の過怠金。向正面ではニシノエージェントが外に斜行してジョバンニ、ミュージアムマイル、サトノシャイニングが被害を受け、津村騎手に3万円の過怠金が科された。また、同じく向正面でアロヒアリイが内に斜行し、こちらはドラゴンブーストと、断然人気のクロワデュノールが不利を受け、横山和騎手に過怠金3万円の制裁。3つの制裁すべてにおいて、勝ち馬を含む1~3番人気が被害を受ける形となった。

背景にあるのは、今年の皐月賞が史上初めて「Cコース1週目」で施行されたことだろう。接触が相次いだ要因として、一部では「コースの幅員の狭さ」が取り上げられた。内柵を外に6メール移動させるCコースは走行範囲がぐっと狭まり、Aコースに比べたらタイトな競馬が展開されることは確かだ。

しかし、最大の要因は「インコースの芝状態が良好で、各馬が内に殺到した」ことだと見ている。実際、前日の未勝利戦では史上最速タイムがマークされるなど馬場は極端に高速化していた。一方、昨年までの「Bコース3週目」施行であれば芝の内目は傷み、各馬が外を回すことで馬群が分散していたはずである。おそらくJRAでも原因分析を行っているはずだが、果たして来年の皐月賞はどのコースで実施されるのだろうか。難しい判断ではあるが、ファンも関係者も納得できる解決策に期待したいところだ。

それでは本題へ。今週斬るのは土曜中山8R「4歳上1勝クラス」ダ1800m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に3番人気となった14番マグマオーシャンだった。

『一気の距離短縮&砂替わりだが、これは騎手の進言や現状の適性を踏まえてのこと。久々のダートとなるが、逃げたい本馬にとって同型不在はアドバンテージでもある。特にここは前走好走馬が1頭のみという、低調なメンバーレベルを強調したい。休み明けも今週のひと追いで気配はグッと良化。この人気なら迷わず買い』という見立て。

レースは想定通りの展開となった。逃げを打ったのは軸馬14番マグマオーシャン。これに多くの先行馬が追従する厳しい形となったが、鞍上の北村宏騎手は強気に先導する。結果的に1000m通過61秒4というハイペース。それでも粘りに粘った軸馬14番マグマオーシャンは3着を確保してくれた。1・2着には待機策が奏功した8番マンダリンボレロ、4番マリンバンカーが入線している。

この結果により、「3連複4-8-14、6,410円」の的中をお届け。惜しくも連対は逃したが、完全に差し有利の展開を残せたのは能力とコース適正の高さゆえだろう。宣言通り“条件替わり一変”を狙い撃つ的中劇となった次第。また、この週は土曜中山10Rにて◎ジョージテソーロ(5番人気・1着)など人気薄の本命馬が躍動してくれた。忘れずに記しておくと、前述の「皐月賞」も無事に本線的中をお届けしている。これにより、春のG1レースは「高松宮記念→大阪杯→桜花賞→皐月賞」と4連続的中の金字塔。無論のこと会員様のボルテージは最高潮に達しており、早くも次戦の「天皇賞・春」を待望する声が湧き上がっている。

さて、好調を維持したまま迎える今週末は「青葉賞」「フローラS」「マイラーズC」と3つの重賞がスタンバイ。G1レースこそ一休みとなるが、いずれも今後を占う重要レースである。果たして、今春も好的中を連発している弊社予想部は各重賞にどんな買い目を用意するのか。会員様におかれましては、入念に馬券購入の準備をしたうえで、今週末の配信をお待ちいただきたい。

4/12-4/13 3回中山・2回阪神5日6日 1回福島1日2日目

春G1も止まらぬ快進撃 〜日曜阪神11R「桜花賞」〜

今年もいよいよ開幕した3歳クラシック。先週末はその初陣が阪神競馬場で行われた。好調続く弊社予想はこの大一番をどう料理したのか。

日曜阪神11R「桜花賞」芝1600m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった9番アルマヴェローチェだった。

『3強および、牡馬に肉薄してきた12番が本命候補だったが、当欄は2歳女王アルマヴェローチェを強く支持する。その前走・阪神JFは外差し馬場と展開が向いたとの見解もあるが、大外を回した距離ロスは見逃せないポイントだった。実際、同様に外を回した他のライバルを置き去りにした一方、この馬はラスト2ハロン11.0-11.2という素晴らしい決め手で完勝。当時の京都芝がタフな状態だったことも含め、抜けた強さだった。
ここはぶっつけローテだが、中間にNFしがらきを経て順調な仕上がり。今週も3頭併せで6ハロン81秒2-ラスト11秒4なら万全とみる。良馬場の時計勝負は不安だったが、この渋い馬場ならむしろ地力の強さが引き立つというもの。実際、稍重の札幌2歳では強力牡馬を相手に荒れたインを通って連対。ラストに差し返した根性も特筆すべきである。総合力の高さから阪神コースは気にならないし、底力勝負は望むところ。相手も強いが、ここは2歳女王の貫録が他を上回る』という見立て。

最終的な1番人気はフェアリーSの勝ち馬エリカエクスプレス。2歳G1馬=軸馬アルマヴェローチェは前走・阪神JFが「阪神ではなかった」ことが思いのほか強調されたのか、2番人気に甘んじることとなった。

開幕で逃げたのがそのエリカエクスプレスで、序盤600mが34秒5。この日の阪神芝は稍重だったため、ほんの少し速い程度だったか。この時点で軸馬9番アルマヴェローチェと対抗7番エンブロイダリーは中団やや後ろの外め。12番リンクスティップは最後方だった。

結果はご存知の通り。現時点での能力を問われる決め手勝負となった。勝利したエンブロイダリーはクイーンCからの連勝。クビ差の2着に軸馬アルマヴェローチェ。3着には大外から急追したリンクスティップが入線している。なお1番人気を背負って逃げたエリカエクスプレスは、4角で集中力を切らして5着敗退となった。

この結果により、「馬連7-9、1,000円&3連複7-9-12、2,200円」の的中をお届け。惜しむらくは穴指定した3番マピュース(9番人気・4着)がもうひと伸びしてくれれば…というところだが、それでも馬券は大本線の的中。当てて文句を言ってはツキが逃げるというものだ。実際、この的中をもって、今年の春G1は3戦全勝を達成(高松宮記念→大阪杯→桜花賞)した次第。

また、この週は他にも、土曜中山11R「ニュージーランドT」を◎イミグラントソング(2番人気・1着)にてきっちり的中をお届け。さらに日曜中山11R・春雷Sは◎ヨシノイースター(3番人気・1着)と、ヒットを量産している。あいも変わらず弊社予想部は“メインレースキラー”として剛腕を振るっている状況。先々の重賞へ向けて楽しみは尽きない。

実際、今週待ち受ける「皐月賞」は力の入る場面だ。世間は2歳王者クロワデュノールの「一強」という見立てだが、果たして絶好調のアスコットはこの大一番をどう捌くのだろうか。おそらく、ここは弊社会員様にとっても早春の“メインディッシュ”となるはずだ。
皆様におかれましては、すでに潤沢となった資金をご用意の上、お腹を空かして配膳の時をお待ちいただきたい。

4/5-4-6 3回中山・2回阪神3日4日目

黙って買いの4番人気 〜日曜阪神11R・大阪杯〜

今年の重賞戦線は、一般ファンにとって難解な結果が続いている。先週の高松宮記念の時点における1番人気馬の成績は「5-4-9-20」(連対率約24%)。目下、連敗記録は「16」に到達してしまった。そんな波乱続きの重賞戦線で、先週のアスコット予想部はどう立ち回ったのか。さっそく見ていこう。

まず取り上げるのは、日曜阪神11R「大阪杯・G1」芝2000m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に4番人気となった13番ロードデルレイだった。

『開催を通して先行系の活躍が目立っているが、展開的なリスクを差し引いてもロードデルレイの地力が抜けている印象。特に24年白富士Sにおける1分57秒2のV時計が強烈だ。東京芝2000mにおいて勝ち時計1分57秒5&上がり33秒9以内で勝利した馬はアーモンドアイ・イクイノックス・ドウデュースなど6頭のみ(いずれも天皇賞秋で記録)ですべてG1馬。そんな高数値をロードデルレイ自身は昇級のリステッドで達成。単純比較で、本馬も昨年時点ですでにG1レベルにあったといえる。さらに特筆すれば、母父ハーツクライ=晩成型のこの馬はそこからさらに成長を示している。
現実に、その後2戦もきっちり連対を確保すると、前走・日経新春杯では一頭だけ次元の違う走りで勝利。敗れた二戦はデシエルト(この馬もG1級)に出し抜けを喰らったものであり、前走は納得の圧勝だった。この中間も1週前に好時計をマークしてデキは万全。ここは外枠のリスクを負うことになったが、本馬にはそれを差し引いても軸に据えたい魅力がある。現状4番人気なら黙って買い』という見立て。

レースは11番デシエルトのまさかの出遅れで開幕。これで2番ホウオウビスケッツが先手となるが、馬上の岩田康誠騎手はあまり行く気がない。そうこうしているうちにデシエルトが後れを取り戻して先頭へ。この時点で軸馬13番ロードデルレイは中団の外目。弊社が穴指名した7番ヨーホーレイクは残念ながら出遅れてしまった。
例によってデシエルトがグングン飛ばして1000m通過は57秒5の超ハイペース。勝負は最後の直線、先頭から離れた好位にいた5番ベラジオオペラが先頭に立つと、そのまま突き抜ける構えを見せる。それを大外から唯一抜け出してきた軸馬13番ロードデルレイが追い詰めるが…。
結局、5番ベラジオオペラが押し切って1着ゴール。軸馬13番ロードデルレイは1馬身差の2着。大接戦の3着争いは、14番エコロヴァルツと7番ヨーホーレイクの写真判定で後者に軍配が上がった。

この結果により、「馬連5-13、1,720円&3連複5-7-13,6,910円」の的中をお届け。際どい3着争いを演じた7番、14番はどちらでも的中だったが、配当的には14番エコロヴァルツ(10番人気)の方が…。とはいえ、弊社の会員様は“贅沢な写真判定”を味わった次第。おめでとうございます。

また、この週は土曜中山11R「ダービー卿CT」も興味深い結果となった。勝利した2番トロヴァトーレ(1番人気)は弊社の自信の◎。この春の重賞で“16戦ぶりに勝利した1番人気”に本命を打てたことは慧眼といえるだろう。難解といわれる今年の重賞で次々に的中を射止めている弊社予想班の眼力を改めて象徴する一戦となった。予想結果としても「馬連2-7、910円&3連複2-7-8,3,070円」のダブル的中を難なくお届けしている。

さて、今週末はいよいよ3歳クラシックが開幕。その第1弾「桜花賞」は極めてハイレベルの予感。“2歳女王”アルマヴェローチェはもちろん、“フェアリーS史上最強”の勝ちっぷりをみせたエリカエクスプレス、クイーンCを“衝撃時計V”のエンブロイダリー。はたして、この3強に割って入る馬は存在するのか。破竹の勢いで的中を量産する弊社メインレース予想に、引き続きアツいご期待をお寄せください。

3/29-3/30 3回中山・2回阪神1日2日・2回中京5日6日目

迷わず選んだ人気落ちの実力馬 〜日曜中京11R・高松宮記念〜

いよいよ始まった2025年春のG1シリーズ。その初陣は日曜中京11R「高松宮記念」芝1200m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に6番人気となった15番ママコチャだった。

『今週からBコース替わり。これによりイン有利が想定されたが、昨日(6Rまで重→8Rから稍重)は外伸び馬場だった。時計が出ないことで内の先行馬がキツくなっている模様で、昨年とは異なる馬場となりそうだ。
無難な馬券でいくなら実力・実績ともに最上位の14番ナムラか。だが前記の展開を考えると、お馴染みの“差し損ね”もありうる。そこで人気の盲点となっているママコチャを選択する。本馬は前走オーシャンSで23年スプリンターズS以来の勝利。楽逃げの勝ちパターンだったペアポルックスを差し切った内容は見た目以上に強かった。勝ち時計1分7秒1は極めて優秀で、斤量が1キロ重かったこともポイントだろう。
振り返れば昨秋スプリンターズが4着。異次元ハイペースのなか、勝ち馬ルガルと物理的に離れた位置から0秒4差なら上出来といえる。年末の阪神Cも不得手な瞬発力勝負のなかで0秒2差ならむしろ上出来。この2鞍の内容をしっかり見れば、世間でいわれている「寒い時期は苦手」というレッテルが不当であることがわかるし、無論のこと「能力の衰え」も懸念しなくていい。
現在の中京の馬場傾向から15番枠は割り引きにはならないし、地力的にも上位とは互角かそれ以上。なにより、前哨戦を挟んだ今年はぶっつけの昨年よりコンディションが遥かにいい。馬場が乾くことも加味して、この人気なら積極的に買いたい』という見立て。

前日土曜は稍重で行われた中京芝だったが、日曜メインまでには馬場が回復。高松宮記念は実に6年ぶりに良馬場で行われるも、決着時計は1分07秒9とそこまで速くはなかった。金曜日までの雨の影響もあったが、なにより高速決着になるようなペースにならなかった。

レースは先手が予想されたペアポルックスが大外枠でハナを奪えず、ビッグシーザーが先頭に立つという予想外の流れ。これでは当然、速くなるはずがない。

序盤は12.3-10.2-11.3で3ハロンが33秒8。スプリントG1らしく先陣争いは激しくなりかけて、2ハロン目こそ10.2と速かったが、その後は11.3で後半の入りも11.6と、コーナーでしっかり息を入れる態勢ができた。中京芝1200mはコーナー及びラストの直線が占める割合が高いため、平均的なラップ構成になることが多い。その点、弊社予想部の展開予測は的確だった。肝心の軸馬15番ママコチャは外から位置を取りにいって中団前めの外。先行馬をいつでも捕まえられる絶好のポジションだったといえる。

実際、ママコチャは最後の直線で早め先頭から押し切る構え。しかし唯一誤算だったのは、ライバルの差し馬=サトノレーヴ・ナムラクレアもスムーズに脚を伸ばしてきたことだろう。結果的に、ママコチャは決め手勝負が向いたこの2頭に先着を許すこととなった。勝利したサトノレーヴは6歳にして初の戴冠。2着ナムラクレアはこれで同一G1を3年連続2着となった。

この結果により、「3連複10-14-15、2,900円」の的中をお届け。惜しくも馬連的中を逃す結果となったが、これは競馬のアヤもある。連対したサトノレーヴ・ナムラクレアは終わってみればスムーズに差してきたが、それぞれゴチャついて詰まる可能性は十分にあったはずだ。その点でいえば、前めで運べるママコチャを本命にしたことに悔いはない。そもそも、スプリンターズSの覇者で、前走オーシャンSを勝利していたママコチャが6番人気まで人気を落としたのなら黙って買いである。弊社では、今後もこうした “不当に評価を落としている馬” を意欲的に本命に据えていく方針だ。

カレンダーは進み、今週末はG1第2戦の「大阪杯」が待ち受ける。今年は、昨年覇者ベラジオオペラ、桜花賞馬で崩れ知らずのステレンボッシュ、中山記念をレコードVのシックスペンスなど、昨年より好メンバーの様相。これにより混戦オッズが想定されているが、昨秋から猛烈な勢いで回収を続ける弊社重賞班にとっては腕の鳴る局面となる。

実際、天皇賞秋、有馬記念、日経新春杯、AJCCなど、昨秋から続く古馬中距離路線は高回収率の的中実績ばかり。他路線でも的中を連発しているとはいえ、この路線は特別な「ドル箱」といる。こと大阪杯にいたっては、昨年も◎ローシャムパーク(3番人気・2着)から11番人気の大穴ルージュエヴァイユ(3着)を引き切って、3連複2万2,720円の高配当を仕留めている。

ちなみに、現在JRAの重賞は1番人気が16連敗中。おそらく大阪杯の人気馬もそれほどあてにならないだろう。前記・高松宮記念もそうだったが、現在のアスコットはとにかく「攻めの姿勢」がポリシーである。果たしてこの大阪杯、弊社がどんな「人気の盲点」に目をつけるのか、乞うご期待。この春の数々の的中により潤沢となっている会員様の資金をさらに倍増すべく、我々はもう一段踏み込んだ予想を披露するつもりだ。どうか会員様は、引き続き大きな期待を胸に今週末をお待ちいただきたい。

3/22-3/23 2回中山・1回阪神7日8日・2回中京3日4日目

乾坤一擲の特大配当 〜土曜中京9R・金山特別〜

2月末の万馬券同日3連発(東京2R→ダイヤモンドS→阪急杯)の快挙が記憶に新しい弊社だが、それをさらに上回ったのが先週末だった。好調のアスコット予想部がいかなる的中劇を演出したのか早速みていこう。

まず紹介するのは、土曜中京9R「金山特別」芝2000m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に5番人気となった6番クリノアドバンスだった。

『前走(4着)はマクリをもらって一歩後退のロス、2走前(5着)は大外を回すなど近走は噛み合わず。それでも大崩れしていないのが地力通用の証明だ。一転、ここは多頭数も確固たる逃げ馬不在の状況。先行が身上の本馬にとっては条件が大きく好転する。乗り慣れており、過去2連対の永島まなみ騎手への手替わりもプラス材料。休み明けを叩いて気配上向きで、今回は勝ち負け濃厚』という見立て。

レースは想定通り、軸馬6番クリノアドバンスの逃げで開幕。直後の先行勢も離れずついてくるが、永島まなみ騎手は遅すぎず速すぎないペースを作って先頭を譲らない。序盤の1000m通過は1分0秒4という絶妙の流れ。この時点で会員様はしめしめと感じたはずだ。

レースは勝負どころの4角に到達。縦長の隊列を引き連れた軸馬6番クリノアドバンスが先頭のまま追い出しを開始する。残り300m、200m、150m…。次々と脱落する先行勢を尻目に軸馬6番クリノアドバンスはまだ先頭を走る。中京の直線は長いが、それでもゴールまであとわずか。

これはもらった! そう思った瞬間だった。最後方から飛んできたのが8番の伏兵コスモエクスプレス。ゴールまで残り約30mの刹那に強襲すると、クビ差だけかわして差し切り。押し切り態勢だった軸馬6番クリノアドバンスはそれでも2着はきっちり確保した。3着には追い込みをかけた12番ファイナルヒートが入線している。

この結果により、「馬連6-8、4万7,570円」の的中をお届け。5番人気(単勝19.5倍)に過ぎなかった軸馬選定はもちろんのこと、飛び込んできた12番人気(単勝100.7倍)のコスモエクスプレスを対抗に抜擢したことは慧眼という他ない。ちなみにコスモエクスプレスは、弊社・現地情報班が「今年は小倉でくすぶっていたが尻上がりに気配上昇中。この人気なら絶対におさえておきたい」と推奨してきた1頭だった。

その結果が弊社の長い歴史でも指折りの特大馬券。なにより、相手をある程度絞った馬連だったことが大きく、馬連回収率は実に約6000%という理解のしづらい数字となった。レース直後から弊社の電話回線はパンク状態。メールボックスもパンパンに膨れ、すべて返信するには数日を要することとなった…。
この場を借りて、会員様にお礼を申し上げたい。たくさんの反響ありがとうございます。4万馬券的中おめでとうございます。

さて、上記はあくまでも土曜日のハイライト。日曜中京11R「愛知杯」芝1400mについても簡単に述べておきたい。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に3番人気となった6番シングザットソングだった。以下はその選定理由。

『牝馬限定G3は変わらないが、昨年までの1月開催、芝2000mの条件を改定。今年から昨年までの京都牝馬Sを受け継ぐ形で芝1400m、重量はハンデから別定に変更して実施される。なお、開幕2週目の中京芝はまだインを使える状態で時計は速め。基本的に当コース自体も先行~中団までが中心だが…。
しかし、ここはスプリント色が強い顔ぶれのフルゲート。ハイペースからの差し系も要警戒だ。
軸馬シングザットソングは新馬戦、フィリーズレビューの2勝しかしていないがG1をはじめ、牡馬相手にも好走実績がある実力馬。勝ち鞍が少ないのは、折り合いにやや不安があることに加えて、不向きのレースばかり経験してきたことに由来する。前走9着にしても内・前有利の展開で外を回す大きなロス。それでも上位とはほとんど差のない内容なのだから、むしろ評価できる競馬だった。
その特性を考えると今回の距離短縮は大歓迎。また、前に馬を置きたい本馬にとって内枠6番も絶好である。中間は入念に乗り込まれてこの馬らしいスカッとした好馬体。機敏な動きを含めてデキ万全だ。そもそも、中京千四は“距離短縮馬”に期待値があるコース。ベストの条件かつ、展開もかみ合いそうな本馬は狙って妙味。ハマればアタマまで狙える地力がある』

結果はご存知の通り。最後に伏兵ワイドラトゥールの大駆けを喰らったが、軸馬6番シングザットソングは、9番カピリナを差し返して連対を確保となった。この結果により、「馬連6-16、9,330円&3連複6-9-16、1万4,770円」の的中をお届け。土曜の配当を見たあとではインパクトが薄く感じるが、こちらも回収率でいえば驚異的な数字である。4万馬券の翌日にふたたび特大回収。腰を抜かした方、税金が気になる方、会員様からは興味深い声と喝采が届いている。

とにもかくにも資金は潤沢。今週末から始まるG1シーズンに向けて視界はきわめて良好である。無論のこと、弊社予想部は攻めの手を緩める気は一切ない。会員様におかれましては、意気揚々と乗り込む春シーズンに多大なるご期待をお寄せいただきたい。

3/15-3/16 2回中山・1回阪神5日6日・2回中京1日2日目

悪天候も好調キープ 〜日曜阪神11R・米子城S〜

先週の金鯱賞は、大阪杯(4月6日/阪神芝2000m)だけでなく、昨今ではクイーンエリザベス2世C(4月27日/香港シャティン芝2000m)への前哨戦に位置する一戦。今年は牝馬のクイーンズウォークが勝利をおさめた。牝馬による当レース制覇は95年サマニベッピン以来、30年ぶり。2着にはホウオウビスケッツ、3着キングズパレス。逃げたデシエルトは4着に敗れた。

騎手の配置を含め、戦前から耳目を集める一戦だった。3連覇のかかるプログノーシスは過去2戦のパートナーである川田将雅騎手ではなく、西村淳也騎手が騎乗。川田騎手は同じく中内田厩舎に所属の4歳牝馬クイーンズウォークに回った。

さらにデシエルトは主戦・岩田康誠騎手から武豊騎手へ手替わり。岩田康誠騎手はホウオウビスケッツに騎乗となった。こちらも岩田康騎手の手綱で〈2-1-2-0〉と相性抜群だったが、ファンからすれば解せない変更だったかもしれない。おそらく岩田騎手は、ホウオウビスケッツの前走時(中山金杯)に制裁(移動中にYouTubeを閲覧した件)で乗れなかったことを配慮したのではないか。

上記だけでもかなり複雑だが、この日はキングズパレスに騎乗予定だった佐々木大輔騎手にもアクシデントが発生。中京4Rの馬場入り前に検量室前で騎乗馬に蹴られて腹部を負傷してしまった。それでもメインの発走は刻一刻と迫ってくる…、急遽の対応を迫られた関係者の苦労はいかほどか。結局、金鯱賞のキングズパレスは池添謙一騎手に急遽の乗り替わりとなった。なお、同馬は乗り慣れた騎手でさえコントロールが難しいタイプである。

紆余曲折をへてゲートにこぎ着けた金鯱賞は、1番人気デシエルト(武豊騎手)の大逃げでスタート。その1000m通過は驚きの58秒2。雨が降りしきる重馬場だったことを踏まえればほとんど暴走に近いペースであり、前述の通りの着順となった次第。勝利したクイーンズウォークは、デビュー当初から川田騎手が手綱を握ってきた一頭である。結果はさておき、競馬予想の醍醐味が詰まった金鯱賞であった。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜阪神11R「米子城S」芝1200m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった5番ロードフォアエースだった。

『昇級初戦の前走でさっそくメドの立つ好内容。外枠でも積極的に好位をとるとタイム差なしの2着。ここに出走するスマートクラージュを退けた点を含めて、オープン特別では明らかに力上位といえる。1200mではまだ崩れたことがなく、晴雨兼用かつ脚質も自在だ。この中間はスピード乗り上々で、筋肉増の馬体を含めて絶好の状態。許容内のハンデに収まったここは勝ち負け必至』という見立て。

レースは雨の降りしきる重馬場で開幕。ゲートが開くとまずは内枠の各馬が先手を窺うが、それを大外枠からかわしていったのが16番カルチャーデイ。同馬は近走案外な結果が続いていたが、前走タンザナイトSで久々の掲示板を確保していた。今回の鞍上・酒井学騎手は道悪を考慮してか、かなり強気の逃走劇に打って出た。対する軸馬5番ロードフォアエースはきっちり2番手を確保して虎視眈々のかまえだ。
飛ばす16番カルチャーデイが刻んだ前半3ハロンは33秒8。馬場を思えばこれはハイペースである。そのわりにカルチャーデイの脚は軽快だが…。
結局、レースはあっけない幕切れとなった。カルチャーデイが独走でゴールイン。番手追走の軸馬5番ロードフォアエースが2着。離れた3着には中団から差し込んだ14番ティニアが滑り込んだ。これぞ道悪競馬。後続馬にはほとんど出番がなかった。

この結果により、「馬連5-16、3,540円」の的中をお届け。近走の不振に加えて大外枠ということで9番人気まで支持を落としたカルチャーデイ。しかし、弊社予想部は「馬群で力んだ前走も崩れておらず、外枠からスムーズなら一発秘める」として対抗本線に指名していた。これで馬連35倍ならしめたもの。ダート主体の弊社が芝1200mを厳選勝負鞍に指定することは極めて稀だけに、会員様にも自信度が伝わったようだ。高い納得と反響をいただく会心的中となった次第。
なお、この週の厳選勝負鞍は、上記を含めて4戦3勝の準パーフェクトを達成。悪天候に見舞われたことを思えばこれは褒めていいだろう。昨秋から様々な見直し・強化策を施しているアスコット。その尽力が会員様のフトコロを潤していることが何よりである。

さて、今週末は春を占う重賞が4つスタンバイ。なかでも「愛知杯」は、今年から時期・斤量規定変更となる難解な一戦である。しかし今春の弊社は「フェアリーS」・「小倉牝馬S」・「チューリップ賞」と、一見すると不明瞭な牝馬重賞で万馬券的中を連発中だ。記念すべきリニューアル1回目の愛知杯も、もちろん大回収を目論む。
会員の皆様はすでに資金潤沢とはいえ、獲れるところは獲り尽くすのがアスコットの流儀。どうか引き続き、首を長くして配信をお待ちいただきたい。

3/8-3/9 2回中山・1回阪神3日4日目

特別コラム 〜奇妙なオッズにご注意〜

近2週で高配当的中を量産したアスコット予想班。先週は狭間の2開催場だったこともあり、今回は特別版として最近の競馬事情について少し触れておきたい。

重賞日程や規定斤量が見直されているものの、大枠では変化がないように見える競馬シーン。しかし、馬券に関しては刻一刻と変化が起きている。

最大の要因は、コロナ禍から一気にネット投票の比重が高まったことだ。これにより参加者が増えたことはもちろん、「馬券の売れ方」や「予想方法」も随分変わった。

なかでも影響力を増しているのがSNSやYouTubeなどインターネットの勢力。そこにいる“自称・予想家”たちの推奨する馬が過度に売れるようになってきているのだ。弊社会員様はお気づきかもしれないが、キオスクに並ぶ見出しが人気を左右した時代は過去に追いやられた。

たとえば、先日のチューリップ賞。ネットのタイムライン(その時間に話題の記事が流れる)にやたらと現れたのがフェアリーライクだった。同馬は3戦1勝。前走・未勝利戦(芝1800m)をようやく勝った身分にも関わらず、ネット界隈で“強い強い”ともてはやされ、なんと4番人気・単勝6.3倍にまで支持を集めた。

しかし大前提として、芝1600mのチューリップ賞は「距離短縮組」が苦戦する一戦。それだけではなく「前走・未勝利戦組」もことごとく跳ね返されている伝統のトライアル重賞である。フェアリーライクは上記二つのマイナス要素に引っかかっていたのだが…。結果はご存知の通り。同馬は見せ場なく10着敗退となった。

その一方で、上位3頭は「前走・重賞組」が独占した。しかも1着クリノメイが9番人気、2着ウォーターガーベラは7番人気である。3着に前走・阪神JF・2着のビップデイジーが入線したが、その3連複配当は実に156.6倍。きっちり的中させたアスコット会員様には望外の払い戻しとなった。

想像するに、ネット界隈は“閲覧数稼ぎ=バズる”ことが目的になりがちだ。そのため、視聴者の目を惹きそうな“それっぽい馬”をチョイスすることが目的になっている可能性がある。特に複数の有名配信者が同じ馬を挙げた場合は、上記のように現実のオッズに影響を及ぼすこともあるのだ。

当コラムをご覧の方は“奇妙なオッズ”にご注意というお話。そうした過剰人気に引っかからない為にも、普段から「この馬のオッズは適正なのか?」と検討する習慣をつけておきたいものだ。もとより「売れている=有力」とはならないのが競馬の世界。ネットの影響力が増した今、相馬眼のみならず“適正オッズ”を見抜く力がことに問われている。アスコット会員の皆様は、今後も弊社配信の中身にご注目をいただきたい。

さて、今週の金鯱賞のオッズはどうなるのか。弊社の見立てでは重賞を勝っている実績馬が一歩リードしている印象。天候こそ心配とはいえ、おそらく伏兵が割り込む余地はそれほど大きくないだろう。同レースをはじめ、勝負鞍候補が目白押しの今週末を楽しみにお待ちいただきたい。