9/14-9/16 4回中山・3回中京3日4日5日目

安心安全の盤石決着 〜日曜中京6R・3歳上1勝クラス〜

先週の3日間開催はふたつのトライアル重賞が組まれた。秋華賞トライアル「ローズS」中京芝2000m・G2はオークス最先着馬クイーンズウォークが勝利し、クイーンCに続く重賞2勝目をあげた。
例年ほどオークス上位馬が揃わない中で、別路線組との格の違いをみせつけたといえる。当日は稍重ではあったものの雨の影響はさほどなく、ややイン有利のコンディション。そのうえで大逃げを敢行したセキトバイーストですら平均ペースという、トライアルとしてもかなり遅い流れとなった。勝ったクイーンズウォークは2番手集団の好位につけて、直線で外に出すというお手本のような競馬。馬体も飛びも大きいだけにインの2番枠が課題として挙がっていたが、どこ吹く風と言わんばかりの競馬だった。

なお、道中で大きく離れた2番手以下は超Sペースの展開であり、後方にいた馬は物理的に届かない展開だった。言い換えれば、スタートで出脚がつかず最後方となったレガレイラには最悪の流れ。それでも上がり最速33秒1で掲示板を確保するのだから能力は確かだろう。もちろん、今後も発馬難や遅れ差しの課題はつきまとうが、タフな流れになれば(もしくは序盤に流れに乗れたら)、簡単に差し切るシーンまで想定できる。今年のローズSは有利だった先行馬を過剰評価せず、後方で展開が向かなかった馬をしっかりとチェックすべき。そんな一戦となった。

一方、ひと夏を越して大きな成長を見せたのは「セントライト記念」中山芝2200m・G2を勝利したアーバンシックだ。同馬が11着と大敗した前走の日本ダービーは異例の超スローペースで、ラスト1000mはレース史上最速の56秒8。前に行った馬、内を回った馬しか勝ち負けに加われない特殊なレースだったといえる。一方で、2走前・皐月賞のアーバンシックは強烈な上がりを使って4着に健闘。両レースの結果を踏まえると、「地力はあるがポジションが課題」というのが同馬に対する大方の評価だった。
実際、今年のセントライト記念も緩ペースとなったが…。心身が成長したアーバンシックは対応して見せた。レースではこれまで通りゲートひと息だったものの、最内枠からインのポケットをするすると押し上げて序盤に中団を確保。4角前の勝負どころでは、外をマクリあげるコスモキュランダを横目にインの好位でじっと我慢ができた。見ものだったのは、4角での加速力だろう。一気に前方外のスペースへ進出すると、あとは末脚の違いで2着コスモキュランダを差し切るだけ。戦前の不安を一蹴する快勝劇といえよう。
各陣営の悲喜こもごもが見られた秋の3歳トライアル。前述した通り、好走した馬、敗れた馬の今後を注意深く分析するのが弊社の務めである。本番でアスコットがどんなジャッジを下すのか、引き続きご注目いただきたい。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜中京6R「3歳上1勝クラス」ダ1800m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった10番メイショウタムシバだった。

『イレ込みが課題だったが、装鞍のタイミングを工夫した2走前から改善。特に前走は、最内枠から上手く乗った勝ち馬こそ捕え切れなかったが、自身もすぐに2番手を確保して3着以下を突き放した。その走破タイムは同日2勝クラスと同等であり、時計的にも強く支持できる。なお前走退けた3着以下からは、その後に巻き返した馬が出ていることもポイントだろう。引き続き丸みを帯びた馬体かつ力強い動きで好調。キックバックを避けられる外枠歓迎であり、ここも勝ち負け必至』という見立て。

レースは12頭立ての重馬場でほぼ揃ったスタート。出たなりで3番ハイウェイスターが前に行くと、これに5番タマモナポリも続いて行く構え。しかし2頭とも伏兵の立場であり、まったくペースは上がらない。軸馬10番メイショウタムシバは前記2頭をマークできる絶好の3番手を確保している。以降にも有力候補の9番モモンウールー、2番ゼットレジーナが続く。ペースを考慮すれば先行勢が上位独占しそうな展開だろう。
案の定、最後は平穏決着。1着に4番人気の2番ゼットレジーナ、軸馬10番メイショウタムシバもきっちり半馬身差の連対を確保。3着には好位にいた9番モモンウールーが入線した。

この結果により、「馬連2-10、1,200円&3連複2-9-10890円」の大本線的中をお届け。残り200mの地点で上位3頭が抜け出しており、見ていて安心・安全のアスコットらしい的中劇となった。この週は他にも、前記の月曜中山11Rセントライト記念「馬連6-8、570円&3連複1-6-8、1,070円や、土曜中京11RケフェウスSなどで本線的中をお届けしている。また、新馬未勝利予想も3日間で3戦2勝をマーク。得意の秋競馬らしくエンジンが掛かってきたといえるだろう。今開催最終日に控えるこの秋一発目のG1「スプリンターズS」に向けて右肩上がりは好材料。流れは確実に来ている。以降も先週以上の結果をお届けすべく、獲れるところは根こそぎ全て獲り尽くす所存だ。幸いにもオールカマー、そして神戸新聞杯ともに特注馬がエントリーしてきた。引き続き多大なるご期待のうえ、今週末をお待ちいただきたい。

9/7-9/8 4回中山・3回中京1日2日目

勝負どころ目白押しの3日間開催へ 〜日曜中京12R・3歳上1勝クラス〜

先週8日(日)、中山競馬場でサマーマイルシリーズ最終戦・G3京成杯オータムハンデ(芝外1600m)が行われた。戦前に大きく取り上げられたのが3歳牝馬アスコリピチェーノ(黒岩)の斤量55.5キロについてである。JRAの定量戦では基本的に3歳が-2キロ(時期や距離により多少異なる)、牝馬はさらに-2キロの負担重量が設定されている。今回のアスコリピチェーノは4歳以上の牡馬換算で59.5キロであり、「さすがに重いのではないか」との論争が発生したわけだ。

だが、終わってみれば独壇場ともいえる圧勝劇。中団の外めで一切慌てずに脚をためると、4角からは大外を回ってきっちりと突き抜けた。当週の中山は超がつくほどの高速馬場であり、本来は外を回ると間に合わないが、レース後のルメール騎手は「一番強いと思っていたので安全に乗った」とのコメントを残している。アスコリピチェーノへの信頼が集約されたひと言だ。

なお、3歳牝馬が京成杯AHを勝利したのは1985年エルプス以来、実に39年ぶり。同時に、「4歳以上牡馬相手のハンデ重賞」を「55.5キロ」で勝利した唯一の3歳牝馬となった。後者に関しては昨年からの斤量規定変更(全ての馬の負担重量が+1キロされた)があるとはいえ、偉業には変わりないだろう。

大きな可能性を秘めた存在だけに、気になるのはこの先だ。3歳牝馬ながら秋華賞路線ではなく京成杯AHを秋のスタートに選択した以上、このままマイル路線を歩むことが濃厚である。はたして次はマイルCS(11月17日=京都・芝1600m)か、はたまたゴールデンイーグル(11月2日=豪ローズヒルガーデンズ・芝1500m)か。今回の勝ち方を見れば、期待するのはやはり海外遠征である。世界の舞台は甘くはないが、挑戦する資格は十分に満たしている。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜中京12R「3歳上1勝クラス」ダ1400m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった5番ハリウッドブルースだった。

『今回と同舞台だった前走は後方から36秒7の末脚で追い込んできて3着。それまでの6戦はすべて1200mだったが、前走を見る限り1400mのほうが明らかに向いている。スタート直後に忙しく前を追走する必要がなく、じっくり追いあげてこられるのだ。特に今回は前走で掲示板(現級)に載った馬が不在という低調なメンバー構成。自身はひと叩きされて上積みが見込めるうえに、頭数も13頭なので捌きやすくなる。勝ち負け濃厚』という見立て。

レースは良場で行われ、序盤から激しい先行争いを展開する。大外枠から好スタートを決めた13番オールドマインが先手を窺うと、2番グランファラオもこれに追随。しばらくハナ争いを続けたが、結局13番オールドマインが主導権を奪った。だが好位にいた1番ストレングス(2番人気)がプレッシャーをかけ続けて、逃げ馬に楽をさせない構え。その直後に4番人気の6番ドゥータップ、軸馬5番ハリウッドブルースは先団を見る形の中団待機という隊列となった。
先行激化により、前半600m通過は34秒6のハイペース。一団が4角を回ると、まずは好位にいた1番ストレングスが抜け出しを図る。後方にいた軸馬5番ハリウッドブルースも外に進路を移してエンジン全開へ…。
結局、先手を打った1番ストレングスが後続を凌いで1着確保。軸馬5番ハリウッドブルースが上がり最速36秒9の末脚で追い込んで2着、番手から残した6番ドゥータップが3着入線となった。

この結果により、「馬連1-5、500円&3連複1-5-6、1,000円」の大本線的中。地味目の配当となった同レースだが、それでもこの週ラストの勝負鞍を「的中」という形で締めたことは及第点をあげられる結果だったと言えよう。ただし、残念ながら先週の勝負鞍において的中は上記のみ。正直なところ土曜の勝負どころを獲り逃しているあたり、甘いと言わざるを得ない。無論、競馬のことだから毎回毎回、好配当をお届けできるというわけにはいかない。そのことは百も承知しているのだが、会員の皆さまにとっては毎週毎週が勝負。常々この場で言っているがひと鞍ひと鞍、納得のいくものを提供してこその生業という点を常に忘れて欲しくない。幸いにも、今週末は秋序盤の勝負どころとなる3日間開催、そして秋のG1第一弾「スプリンターズS」まであと3週である。なにより数々の実績を持つ弊社予想部のこと、週中の地道なルーティンワークをより丹念に行っていけばおのずと結果がついてくるだろう。すでに現地からは勝負鞍、及び勝負馬に関する情報が次々に舞い込んでいる。“稼ぎどころ”と銘打った初秋のアスコットに、引き続きご注目いただきたい。

8/31-9/1 3回新潟7日8日・2回中京7日8日・2回札幌7日8日目

力関係を見抜いた的中劇 〜日曜新潟10R・両津湾特別〜

夏競馬の掉尾を飾る新潟記念はレース直前にアクシデントが発生。悲運に見舞われたのは、牝馬クラシック連続3着の実績から1番人気に支持されたライトバックだった。

同馬は返し馬のあと、発走地点付近に向かう途中でフリーズ。見かねたスタッフが引き手をつけて誘導を試みたところ、不幸にもハミがずれて放馬してしまった。その後が肝を冷やす顛末となった。壊れた外ラチと客席の間の細い通路を走り抜けると、なんと地下馬道を通って厩舎エリアまで到達。これまで多くの放馬シーンみてきたが、厩舎まで行くのはちょっと記憶にない。関東の地上波ではその一部始終が放送されたことにより、多くの競馬ファンがライトバックの安否を気遣うことになった。

なお、精密検査の結果、同馬の骨には異常が見られなかったとのことだが、やはりメンタルへの影響は心配だ。能力は現3歳世代でも上位の一頭。ライトバックにまた次の機会があることを心より願う。

さて、発走が約7分遅れたレースを制したのは4歳牝馬シンリョクカだ。同馬は阪神JF・2着と将来を有望視された存在で、今年4月の福島牝馬Sでも3番人気に支持されている。しかし、そこで他馬の影響を受けて落馬し、人馬ともにケガを負ってしまったことは記憶に新しい。つまり、今回の新潟記念は待望の復帰戦。ファンも関係者も、まずは無事に…という想いが強かったはずだが、それはいい意味で裏切られことになる。

レースは大方の予想通りアリスヴェリテが逃げるも、ペースが上がらず前半1000mが58秒9。好位の2番手で進んだシンリョクカにとっては格好のペースである。さらに、鞍上の木幡初也騎手のヘッドワークも秀逸だ。ラストの直線は後ろの有力馬を待たずに思い切りよくスパートを開始。終わってみれば、猛追したセレシオンをハナ差おさえての押し切り完勝となった。これでシンリョクカ・木幡初也騎手ともに嬉しい重賞初勝利。新潟の長い直線に臆することなく早め先頭を選んだ鞍上、故障明けでそれに応えた馬の根性と能力に称賛を送りたい。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜新潟10R「両津湾特別」ダ1800m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった11番ハビレだった。

『前走のレパードSは発馬で体勢を崩したうえに勝負どころで接触する二重の不運。だが重賞でも臆せず長くいい脚で5着なら立派といえる。実際、ダート3冠の羽田盃4着、東京ダービー5着があるように、好素材が揃うこの世代でも地力上位の存在。特にここは前回から斤量2キロ減、引き続きの同舞台と好条件だ。中間の行きっぷりや気合い乗りも上々であり、2勝クラスなら勝ち負け必至』という見立て。

レースは良場発表の15頭立て。まずまず揃ったスタートから4番サンライズパスカルが先手を主張すると、1000m通過1分01秒9のミドルペースを展開。3角手前の時点で軸馬11番ハビレや2番人気の9番ボールドゾーンはまだ中団あたりに位置している。しかし馬群が一団となって最終コーナーに差し掛かると、有力馬が一気にギアを切り替え。あとは新潟の長い直線を使っての地力比べとなった。
結局、4角でマクリ気味に進出した軸馬11番ハビレが能力の差で完勝。最後に猛追した9番ボールドゾーンがクビ差の2着、番手から粘り込んだ8番マンマリアーレが3着に入線となった。

この結果により、「馬連9-11、410円&3連複8-9-11、1,060円の的中をお届け。当然のことながら2着馬、3着馬はいずれも対抗馬。ハッキリ言って弊社と会員の皆さまにとっては「どちらでもいい」状態の、余裕の2着争いだったが、対抗1点目での大本線的中だったことにより、厚めに勝負した方も多かったようだ。獲れるところは獲るスタンスで『アスコットさんらしい手堅さ』というお声を少なからず頂戴している。他にも、土曜の札幌2歳Sでは◎2番マジックサンズ(3番人気・1着)から「3連複1-2-8、4,100円の的中などをお届けしている。

先週末で終了となった夏のローカル開催。諸手を挙げて大団円とはいかなかったが、2歳重賞で4戦3勝のハイアベレージをマークするなど、先々につながる結果を残した弊社予想部。改めて全体を振り返ってみると、不的中となったレースにおいてレース選択自体は問題なかったものの、「軸馬快勝→2着ヌケ」という実に歯痒いパターンが例年以上に目立ったことは強調すべきだろう。その点を考慮して、弊社では現在次々と打開策を講じていることをお伝えしておきたい。幸いなことに今週末は開催替わり。多くの会員様が楽しみにしている秋競馬となれば流れも変わる。ひとつひとつ丁寧な作業を積み重ねることが好結果に繋がることは間違いないだけに、開幕週となる今週末には多大なるご期待をお寄せいただきたい。

8/24-8/25 3回新潟5日6日・2回中京5日6日・2回札幌5日6日目

展開読みから人気薄の単勝ズバリ 〜日曜中京11R・名鉄杯〜

JRAではサマーシリーズが浸透して久しいが、この時季は若駒による熱戦も醍醐味のひとつである。先週は本年ふたつ目の2歳重賞「新潟2歳S」が芝マイルを舞台に施行された。
平坦かつラストの直線が長い新潟芝外回り1600mは、上がり勝負が定番の舞台だ。昨年の勝ち馬アスコリピチェーノは上がり3ハロン33秒3、一昨年のキタウイングが33秒0。いずれも差し切りだったように、基本的に当レースの焦点は「ラスト600mの速度」に絞られる。しかし、先週勝利したトータルクラリティの上りは34秒5と控えめだ。なぜこうなったのか。

ヒントは序盤のペースにある。今年はシンフォーエバーとスリールミニョンがスタートから逃げ争いとなったことが第一の要因。実際、前半600m通過タイム35秒0は、当レースにしては速めのペースだった(前半35秒0以下で推移したのは過去3回しかない)。まだキャリアの浅い2歳馬だけに、この時点で苦しくなった馬もいたことだろう。

さらに今年は、後半のペースアップも速かった。4-6ハロン目の時計が12秒7に対して、次のハロンから12秒0→11秒7→11秒1→11秒7(ゴール)と残り800mの地点で急激にペースが上がっている。こうなると、瞬発力勝負に賭けた馬は厳しい。実際、デビュー戦で33秒3の末脚を見せたコートアリシアンですら今回は33秒9が精一杯。最後には脚が止まって、一度はパスしたトータルクラリティに差し返されている(1,2着馬ともにソラを使った可能性も残るが)。

その勝ち馬トータルクラリティはバゴ産駒。スピードの持続力や勝負根性に定評のある血統であり、先々が楽しみな存在である。本来は瞬発力勝負を好む2着コートアリシアンを含め、今年の「渋い展開」で連対した2頭の名前は覚えておきたい。この新潟2歳S、弊社は◎コートアリシアンから的中をお届けしている。

また、この週は日曜中京11R「名鉄杯」で6番人気の◎バハルダールから快音をお届け。「近走チグハグも地力通用&馬具変更と差し展開が魅力」として、「単勝10番1,540円&馬連9-10、4,000円の好配当をヒット。レースは想定通り激流となって1000m通過はなんと59秒7。後方に構えていた軸馬バハルダールにとってお誂え向きの差し展開だった。直後の新潟2歳S「3連複6-9-10、3,080円の的中を含めて、気分のいい日曜午後となった次第だ。

さて、夏競馬は残り1週。弊社としては今週末のローカル最終週を大団円で打ち上げる所存。特に今年2戦2勝と好調の2歳重賞は要注目だろう。台風の動向は気になるところではあるが、土曜の「札幌2歳S」、日曜の「小倉2歳S」ともに渾身の買い目をお伝えする予定である。ここで最大の勢いをつけて、いざ収穫の秋開催へ。会員様におかれましては、いつもにも増すご期待をお寄せいただきたい。

8/17-8/18 3回新潟3日4日・2回中京3日4日・2回札幌3日4日目

いい形で夏競馬佳境へ 〜土曜新潟11R・日本海S〜

先週末のメインは夏のローカル開催の中で唯一G1級の強豪が集う「札幌記念」。今年も前年の覇者プログノーシスやダービー馬シャフリヤールが参戦したが、勝利したのは単勝5番人気のノースブリッジだった。

今回も得意な形に持ち込んでの快勝である。レースは逃げたアウスヴァールの2番手という、この馬にとってはほぼベストの位置取り。今年50歳を迎えた鞍上の岩田康弘騎手は馬のリズム主体で進行すると、強力なライバルなどお構いなしの騎乗ぶりだった。強気の早めスパートを決断すると、2着のジオグリフに1馬身3/4差をつけてあっさり快勝。本馬とのコンビで実に3度目の重賞タイトルを奪取してみせた。

ちなみに、残りの2勝は東京のエプソムCと中山のAJCC。今回の札幌を含めて距離もバラバラ、芝の品種やコースの回りも異なるため、一見すると法則性は見出せない。しかし本馬をはじめとするモーリス産駒は、早い上がりを得意とせず、広いコースが向いている傾向だ。ノースブリッジも例外ではなく、東京で勝ったエプソムCは道悪競馬だった。当然、適度に時計のかかる広いコースの中山外回り、そして札幌コースも適舞台といえる。血統ごとの特色を頭の片隅に置いておくと、馬券を組み立てやすくなるだろう。

単勝1.3倍の圧倒的支持を裏切ったプログノーシス(4着)だが、今回はレースに気持ちがまったく入っていなかった。JRAが公開しているジョッキーカメラをご覧いただければ一目瞭然だろう。しかし、本当の実力はみなさんがご存知の通り。こと芝2000mでは世界でも屈指のポテンシャルであることに疑いの余地はない。名門・中内田厩舎が次戦(豪G1コックスプレート・芝2040mに予備登録している)でどう立て直してくるのか、注意深く見守りたい。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜新潟11R「日本海S」芝2200m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に5番人気となった1番ナイトインロンドンだった。

『近走は馬場や展開が向かず着順が大きくなっているが、立て直したここは狙いが立つ。ゲートに突進して下り坂もうまく走れなかった菊花賞でも皐月賞馬ソールオリエンスと0秒2差だったように、まともならここでも地力上位だ。短期放牧を経た今回は追う毎に良化を辿っており、仕上がりも上々。なにより、真夏の阿寒湖特別で圧勝した経歴を強く推せる。乗り慣れた鞍上で自己条件ならチャンス十分』という見立て。

9頭立てながら単勝1.6倍の9番ヘデントールをはじめ、なかなかの好メンバーが揃った一戦。良馬場発表でゲートが開くと、大方の予想通り7番シーウィザードが先手を主張。対する2番人気の4番マコトヴェリーキーと軸馬1番ナイトインロンドンは後方待機策を選択。そして、気性的に発馬カギと目されていた9番ヘデントールはルメール騎手の誘導で今回は好位3番手を確保する。圧倒的な人気馬が一番の懸念をクリアしたとなれば、これは盤石だろう。

実際、逃げた7番シーウィザードが1000m通過1分01秒9というスローを刻んだことでレースは先行有利の様相に。こうなると3番手にいた9番ヘデントールの勝ちパターン。残り1ハロンで先頭に立つとあっさり抜け出す完勝劇となった。焦点は混戦の2着争い。ここで明らかに脚色が際立っていたのが最後方から追い込みを仕掛けた軸馬1番ナイトインロンドン。グイグイと脚を伸ばすと、先を行く4番マコトヴェリーキーをアタマ差捕らえたところがゴールとなった。

この結果により、「馬連1-9、1,090円&3連複1-4-9、920円」の的中をお届け。圧倒的1番人気との組み合わせで手頃な配当となってしまったが、馬券的には大本線的中で見返り十分。5番人気に過ぎなかったナイトインロンドンを本命に推したことも含めて、会員様からは評価のお声をいただいている。
この週は他にも土曜札幌8R「馬連7-10、1,120円をはじめ、厳選勝負鞍で4戦3勝の準パーフェクトを記録。また、新馬未勝利予想も2戦2勝のパーフェクト。良い流れで夏競馬佳境へ臨める形となった。

いよいよローカル開催もオーラス前である。その今週末は札幌にて「キーンランドC」がスタンバイ。G1スプリンターズSの前哨戦としてはもちろん、弊社得意の短距離戦という意味でも俄然注目の勝負鞍候補である。その芝短距離戦、本年の弊社的中率は余裕の7割オーバー。当然ながらこのキーンランドも準備に余念がない。より集中力を増して、先週末以上の結果をお届けすべく、獲れるところは根こそぎ全て獲り尽くす所存である。会員様は多大なるご期待のうえ、今週末を楽しみにお待ちいただきたい。

8/10-8/11 3回新潟1日2日・2回中京1日2日・2回札幌1日2日目

いざ夏の大一番へ 〜日曜札幌12R・3歳上1勝クラス〜

先週日曜、中京競馬場で行われたサマー2000シリーズ第3戦のハンデG3・小倉記念は1番人気のリフレーミング(牡6・鮫島)が直線で一気に差し切り。デビュー29戦目にして初タイトルを飾った。勝ち時計1分56秒5(良)は22年金鯱賞でジャックドールがマークした1分57秒2を0秒7も更新するレコードだ。

レースは頭数が落ち着いてスローな展開も予想されたが、中京記念同様にテーオーシリウスが主導権を握って前半1000m・57秒6のハイペースの逃げ。スロー逃げも可能な同馬だが、前走の中京記念で競り掛けられ、スイッチが入りやすくなっていたのかもしれない。事実、今回は単騎なのに2ハロン目の10秒4以降、すべて11秒台で飛ばしてしまった。長い直線かつ坂のある中京芝2000mは途中で息を入れないと厳しいコースであり、序盤で勝ち目が潰えたと言えるだろう。

その結果、本レースは開幕週の絶好馬場でのスピード&持久力が求められる、総合力がそのまま反映される一戦となった。なお、勝ったリフレーミングはメンタルに難しさを抱えており、いい意味で闘争心が高いタイプ。逆にいうと火のつきやすい気性でもあり、折り合いの難しさが出世を阻んできた一面もある。

しかし今回は、中団の後ろでじっくりと脚を温存。残り400mを過ぎたところでスムーズに外へ出すと、ゴール前は少し左へササる面を見せながらも差し切って見せた。無論、川田騎手の手腕はさすがのひと言だが、同時に、今回は超ハイペースがハマった可能性もあるだろう。つまり本馬は、稀に出現する“レベルの高いレースの方が力を発揮しやすいタイプ”なのかもしれない。いずれにせよ、6歳でこのハイパフォーマンスは脱帽である。余談だが、同馬の父キングヘイローが初めてG1を勝ったのもキャリア終盤の6歳時(2000年・高松宮記念)だった。

なお、弊社では上記の日曜中京・小倉記念できっちりと的中をお届け。また、特注として挙げた日曜札幌12R「3歳上1勝クラス」ダ1700mでは、◎1番タクシンイメル(2番人気)にて「馬連1-8、3,410円&3連複1-2-8、4,410円」の本線的中をマーク。珍しく土曜はやや精彩を欠いたとはいえ、日曜の新潟12Rの的中を含めて、後半にまとめて回収局面を演出した次第である。

さて、今週末は夏競馬のクライマックスこと「札幌記念」がスタンバイ。今年は昨年の覇者プログノーシスの一強ムードだが、弊社は特注の穴馬をご用意して臨む算段。同レースは早くから8月の大一番と認識してきた一戦でもある。会員様にはここで存分に勝負していただき、きっちりと結果をお出しする所存だ。
また、もうひとつの重賞「CBC賞」もご注目。今年の弊社では芝のスプリント戦で「7割超の的中率」をマークしていることは会員様ならご存知だろう。当然ながら、中京芝1200mで行われるこのCBC賞も期待度は十分。当日はハンデ戦ならではの“惑星”を含めた買い目をご提示する予定だ。気がつけば夏のローカルも残り3週。一週一週、気を引き締めて事にあたる所存なので、会員の方々には先のその先まで、大いなるご期待をお寄せいただきたい。

8/3-8/4 2回新潟3日4日・1回札幌5日6日目

土日の本命好走率100% 〜土曜札幌12R・3歳上1勝クラス〜

先週はエルムSとレパードSが行われた。JRAでダート重賞が同日に2鞍組まれるのは1年を通して唯一この日だけである。
札幌ダート1700mで施行された古馬重賞「エルムS」はペイシャエスが優勝。3歳時はユニコーンSを制するなど充実したシーズンを送ったが、その後は中央地方を問わず、小回りでうまく先行できず苦戦続き。最後に勝ったのは2年前の名古屋グランプリだった。エルムSの札幌は一応、小回りの部類に入ることもあって昨年は8着止まり。今年もそれほど人気しないだろうと踏んでいたが…。
開けてみれば、当日は5番人気の上位支持。つくづく、最近の競馬ファンは馬をよく見ていると言える。事実、昨年の同馬は夏負けの兆候があったし、横山和騎手に乗り替わった前走・マーチSで3着と、再浮上の材料は十分に揃っていたのだ。今回も勝負どころで手応えが怪しくなってズブさを見せていたが、得意とはいえない札幌で好位2番手からの押し切りは地力の高さゆえだろう。鞍上との相性も含め、今後の舞台替わりでさらなる飛躍に期待したい。なお、弊社では◎ドゥラエレーデ(2着)、○ペイシャエスにて的中をお届けしている。

一方、今年からジャパンダートクラシック(10月大井)のトライアルに生まれ変わったのがレパードS。新設ダート三冠の元年となればやはり各陣営のモチベーションは高い。そんな激戦で切符をもぎ取ったのは、チャンピオンズCを制したジュンライトボルトを兄に持つ良血=ミッキーファイトだった。同馬は、前走・ユニコーンSで最内枠が災いしての3着。あろうことか今回のレパードSも1番枠を引いてしまい、戦前は不安説(馬体重540キロの大型馬でもある)も囁かれた。
実際、この日も1角で外から押し込まれるシーンもあったが、そこは同馬に惚れ込む戸崎騎手。ユニコーンSと同じ轍を踏むつもりは毛頭なかったといえる。一切引くことなく好位3番手を進むと、2コーナーの出口を使って外へ持ち出す判断。あとは先に抜け出したサトノフェニックス(2着)をかわすだけの、横綱相撲だった。
逃げたブルーサンの刻んだペースは前半600m=35秒7、1000m= 1分01秒0というハイペース。ミッキーファイトは、そんな過酷な流れをラスト2ハロン12.4-12.2という加速ラップでまとめているのだから素晴らしい。果たして、大一番ジャパンダートクラシックではどんな走りを見せてくれるのか。すでに参戦を表明しているラムジェット(東京ダービー1着)、フォーエバーヤング(ケンタッキーダービー3着)との対戦が待ち遠しい。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜札幌12R「3歳上1勝クラス」ダ1700m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に2番人気となった3番ロードブレイズだった。

『前走は勝ち馬が強かったが、大外枠から好位をとって2着なら高評価。バテない脚が
魅力であり、現級上位の地力は確かである。中間も迫力の馬体を維持しており、先週
の追い切りも高水準。当地で行った今週のひと追いでさらに反応が良化するはずだ。
なにより今回はコース替わりの魅力が大。函館で好走してきたものの、本来はコー
ナー角度が大きい札幌向きの走りといえる。メンバーにも恵まれたここは有力V候補』という見立て。

14頭立ての良馬場発表。レースは序盤から激しい先行争いが繰り広げられ、やむなく、軸馬3番ロードブレイズは中団待機を選択する。向こう正面に入ってもペースは緩まず、逃げる5番ヴァルドルチャと7番クォーツァイトが猛然とレースを引っ張る流れ。1番人気の6番ポルポラジール、13番ベントも好位で続いた。
結局、決まり手は札幌ダート千七らしい前残り。軸馬3番ロードブレイズも3角過ぎから強烈なマクリを仕掛けて前に迫ったが、2着の5番ヴァルドルチャに肉薄したところがゴールだった。1着は好位2番手から押し切った7番クォーツァイトが入線している。

この結果により、「3連複3-5-7、4,040円」の的中をお届け。戦前の想定より前が速くなったのは誤算だったが、3連複をきっちりサポートしたことで収支は十分プラス。除外明けの1番人気ポルポラジールの評価を下げた点も含め、一定の評価をいただける的中劇だったといえる。
他にもこの週は、日曜札幌7Rをはじめ厳選勝負鞍=4戦4勝のパーフェクトを達成。さらに未勝利戦予想も2の2で連勝。終わってみれば、メインレースの日曜エルムS「馬連9-10、2,020円などなど、土日トータルで「本命馬の馬券内率100%」という快挙となった。
先々週にエアポケットへ陥った弊社予想部だが、「悪い週は二度続かない」というアスコットの伝統をまたもや死守した形である。とはいえ、ここであえて苦言を呈すのが当欄の役目だ。的中量産はもちろん命題ではあるが、配当的な意味での爆発力を忘れてはいないか。予想部にはその点の微調整を加えつつ今週末に備えてもらいたい。幸い、目先に待つ「関屋記念」「小倉記念」は配当妙味十分かつ、これ以上ない腕の見せどころ。果たして、勢いに乗るアスコットがどんな穴馬を挙げるのか。会員様は引き続き首を長くしてお待ちいただきたい。

7/27-7/28 2回新潟1日2日・1回札幌3日4日目

次週へ繋がる的中鞍 〜日曜新潟5R・3歳未勝利戦〜

先週のクイーンSは3歳馬が存在感を示した。勝ったコガネノソラ、2着のボンドガールともに斤量51キロ。過酷な減量で臨んだ丹内騎手、武豊騎手ともに溢れる熱意を結果に結びつけた格好だ。アタマ差の勝利をもぎ取った丹内騎手は4年ぶりとなる51キロでの騎乗で、3週間かけて減量に取り組んできたという。その上、平日も追い切りに騎乗し、日曜の競馬では全12レース中7鞍で3着以内。大車輪の活躍とはこのことだ。

勝ったコガネノソラに話を戻そう。同馬の父ゴールドシップは現役時代、札幌で【1-2-0-0】の好成績。凱旋門賞の壮行レースに選択した札幌記念ではハープスターとマッチレースを演じ、3/4馬身差2着。間違いなくコース巧者だった。産駒たちも少し時計を要する決着に強い傾向で、クイーンSが稍重でもコガネノソラにとっては問題にはならなかった。そもそも、この馬は好走レンジが広い。春にはスイートピーSを1分45秒6で走っているのだから、むしろ万能型と思っておいた方がいいだろう。

何より、初の古馬相手に一発回答を示した成長力が素晴らしい。前走のオークスは中2週続きのタイトなローテや初距離が響いて12着に敗れたが、それを除けば近5走で4勝の充実ぶりだ。目標は当然、牝馬三冠目の秋華賞となるはず。伸びしろたっぷりの芦毛のニュースター候補から目が離せない。

それでは本題へ、今週斬るのは日曜新潟5R「3歳未勝利戦」ダ1200m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に3番人気となった7番ビーコングだった。

『前走は運悪くスタートで置かれてしまったが、最後に4着まで詰め寄った点は高評価。やはりこの時期の未勝利では地力上位といえる。ここは中2週も中間の追い切りは活気にあふれて素軽い脚取り。馬体も上々で好仕上がりという点も強調可能だ。使い込んで徐々に力をつけてきたし、なにより今回は54キロの減量騎手。近2走の忙しい1000mより当条件の方が向いており、ここは勝ち負け必至』という見立て。

レースは曇り空の良馬場で15頭立て。7月末となればこの世代にとって正念場の未勝利戦なのだが、かなりバラバラのスタートとなってしまった。中でも軸馬7番ビーコングは好発。これに内から押してくる6番ウインオーブも並びかけてくる。バラけた隊列を見渡すと、1番人気のメイショウヴァイゼ、2番人気の4番アンモードはまだ中団だ。
熾烈な先行争いは3角手前でも続いており、600m通過は34秒2のハイペース。わずかな差で先頭を走る6番ウインオーブと、それにピタリと並走する軸馬7番ビーコング。この2頭の熾烈な先行争いは、ついに最後の直線まで続き…。
結局、2頭はゴールまでマッチレースを展開。残り200mでもしのぎを削ると、軸馬7番ビーコングがクビ差だけ前に出たところがゴール。そのまま2着に6番ウインオーブ、離れた3番手に中団から伸ばした4番アンモードが入線した。

この結果により、「馬連6-7、2,980円」の的中をお届け。新潟ダート1200mは圧倒的に逃げ・先行馬が有利というのが定石。終わってみればこのレースも“行った行った”の決着となった。中でも、6番人気に過ぎなかった6番ウインオーブを引き切ったのは好判断。配当も含め、アスコットらしい目の付け所だったと言えるだろう。

とはいえ、先週末に関してはひと言で「イレギュラー」なレースが目に付いた。ひと押しが利かずハナ差で取りこぼしや、軸馬の不可解な凡走。無論、JRA初の「サマータイム導入」の初週だったとはいえ、レース後いただいたメールなどからは会員の方々の歯痒い思いがヒシヒシと伝わってきた。先週の当欄で「今夏も順風満帆」と記した直後だけに、なおさら驚いた方も見受けられた次第。競馬である以上仕方のないこととはいえ、回避すべく出来うる限りのケアを施していくことはもちろん、開幕ダッシュを果たせなかっただけに、次週でガラリと流れを変える所存である。幸いにも今週日曜は弊社得意のダート重賞がふたつ並んでおり、反撃の下地は十分。会員様におかれましては、巻き返しを期するアスコットに引き続きのご期待をお寄せいただきたい。

7/20-7/21 2回福島・3回小倉7日8日・1回札幌1日2日目

順風満帆の夏競馬 〜日曜小倉6R・3歳未勝利戦〜

小倉で行われた先週の中京記念は5番人気のアルナシームが優勝。同馬は3年前の東京スポーツ杯2歳Sでラスト5ハロン57秒6というスピードを披露。勝ち馬イクイノックスのポテンシャルを引き出したことからも、将来が有望視されていた一頭だ。
とはいえ折り合いの難しさによる不安定さがあったことも事実。その転機となったのが今年5月・都大路Sからコンビを組む横山典弘騎手の存在だろう。馬のメンタルやリズムを一番に考えるベテランが気分よく走らせながら、それでいて勝ちを狙えるポジションをとれるように方向修正。同騎手の騎乗機会3度目、集大成となったのが今回の中京記念である。
レース後に担当の五十嵐助手が横山騎手に抱きついたシーンが印象深い。アルナシームの能力の高さを感じながらも、上手く噛み合わないもどかしさ。長きにわたる試行錯誤を経た末の勝利は格別だったはずだ。馬の能力はもちろん、ついに全力を引き出した陣営の手腕に惜しみない拍手を送りたい。

ここで会員様に改めてお知らせ。今週から始まる新潟開催では暑熱対策として、休止時間が設けられる。今後2週間は下記のタイムスケジュールに変更されるので、ご確認をいただきたい。

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◆2回新潟開催に伴う営業体制
1R  9時35分
5R  11時35分
↓(午前のレース終了で休止時間へ)
6R  15時10分(準メイン)
7R  15時45分(メイン)
12R 18時25分
※前日発売・払戻終了は現金では18時45分まで
※WIN5発売レース 〈1〉札幌9R→〈2〉札幌10R→〈3〉新潟6R→〈4〉札幌11R→〈5〉新潟7Rの順
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それでは本題へ、今週斬るのは日曜小倉6R「3歳未勝利戦」ダ1700m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった3番カフジテルビウムだった。

『渋った馬場にも対応した前走が高評価。斤量が3キロ軽い勝ち馬にこそ逃げ切られたが、自身も好位からキッチリ粘って連対を確保。その勝ち馬は次走1勝クラスでも連対した強敵だったこともポイントだ。この中間は素軽いフットワークで好調を維持しており、今回は先行馬が有利な小倉替わりと条件が大幅好転。輸送後もテンションを保っており鞍上連投もOK。買い要素揃った』という見立て。

レースは曇り空の稍重馬場。16頭立てでスタートすると、いきなり2番レーウィンが大きく出遅れてしまう。一方、綺麗に出た軸馬3番カフジテルビウムは3番手、好発からジワッと押していった5番のクアトロジャックが先頭を確保する。しかし、掛かり気味に追いかける9番タプファーアイが前に並びかけたことで一団は徐々にスピードを速めていく。
さらに向こう正面では、出遅れた2番レーウィンが最後方から先頭まで一気に追い上げる奇襲を敢行。これは未勝利戦としてはかなり特殊な流れであり、実際に、900m通過は54秒8という激流に。軸馬3番カフジテルビウムは好位の内でジッと機を伺っていたが…。
結局、奇襲に出た2番レーウィンがマクリ切って先頭でゴールイン。好位から伸ばした軸馬3番カフジテルビウムは2着を確保。中団から追い上げた1番メイショウマツリが3着に入線した。

この結果により、「馬連2-3、1,180円&3連複1-2-3、1,720円」の的中をお届け。向こう正面ではどうなることかと感じたが、終わってみればほぼ実力通りの決着。ハイペースから出入りの激しい競馬になったことでむしろ誤魔化しの利かないレースとなった。同レースは事前オッズも大混戦。一見難解なレースだったことも含め、高い評価のお声をいただいている。
他にもこの週は、土曜小倉11RテレQ杯「馬連7-10、1,620円&3連複2-7-10、4,360円や、前述の中京記念「馬連2-6、1,630円&3連複2-6-7、3,570円などなど、数々の回収鞍をお届けしている。

そして今週末は夏競馬佳境の札幌・新潟開催が開幕。絶好調で迎える稼ぎどころの勝負開催である。これら夏のローカル開催本番ともなると、普段は競馬などやらない『素人衆』には難解な鞍が多くなるもの。そのため「妙な売れ方」をするケースも少なくない。文字通りの“お客さん”を横目に、オイシイ思いをするのがプロ集団である我々であることは言うまでもないだろう。会員様におかれましては、引き続き大船に乗ったつもりで今週末を楽しみにお待ちいただきたい。

7/13-7/14 2回福島・3回小倉5日6日・1回函館11日12日目

過去データの意義とは 〜土曜函館11R・函館2歳S〜

夏の重賞には難解なイメージがつきまとう。一線級の馬は暑いこの時期を休養にあてるのが基本。あえてこの季節を使うのは秋に向けて賞金加算が必要な馬、もしくは大きなところではやや地力不足というクチが大半だ。さらにハンデ戦ともなれば難解度はさらに増すというもの。そこで競馬ファンが頼るのが過去データだ。例えば、「過去10年で○番人気は1度も好走していない」「前走○○組が苦戦している」といった内容が代表例である。

先週の函館記念はデータ派にとっては難しい結末となった。戦前、強調されたのが「前走・巴賞組が苦戦している」という傾向。なかでも巴賞1、2着馬は過去10年で[0-0-0-14]という逆風が示されていた。前走の好走馬はハンデが切り上がることが多く、巴賞組は中1週の詰まったローテ。合理性のある傾向だったといえる。

だが、勝ったのは前走・巴賞1着だったホウオウビスケッツ。巴賞逃げ切りから中1週。斤量0.5キロ増で決して楽な状況ではなかったが、ハナを奪いにきた伏兵アウスヴァールに逃げを譲ったこと、そして二番手でも折り合えた点が勝利を呼び込んだといえる。もちろん、同2戦の手綱をとった岩田康誠騎手の判断も冴えた。また、当日の馬場状態も見逃せないポイントだろう。函館最終週の傷んだ洋芝は差し比べをイメージしやすいが、天候に恵まれた今年は見た目ほど悪い馬場ではなかった。速い時計が出るなら、先行型を中心にマークすべきだったのかもしれない。

いずれにせよ、過去データは軽視こそできないものの、当日のシチュエーションやメンバー構成も極めて重要だということ。当然ながら、出走馬は毎回違うわけであり、天候や馬場状態も毎年異なるのである。はたして、そのデータは本当にあてになるのか。季節を問わず、冷静な判断力が求められる。

それでは本題へ、今週斬るのは土曜函館11R「函館2歳S」芝1200m。ここで弊社予想部が軸馬として期待したのは最終的に1番人気となった7番サトノカルナバルだった。

『サトノカルナバルの前走はただ1頭、次元の違う脚で圧勝。次位に1秒差の上がり3ハロンはもちろん、開催最終週かつ稍重の東京芝を難なくクリアした点を高く評価すべき。さらに中間の調整にも好感が持てる。実際、当地に着いてからも環境の変化に物怖じせずカイ食い良好。美浦の乗り込み時もテンションが程よく、クビを上手に使って重心を下げる好内容だった。走り方もダイナミックかつ推進力があるため、洋芝への対応も問題はないはず。もちろん今回は距離短縮、右回りと課題は少なくない。しかし、名門・堀厩舎がここを使うのはスピードの良さやミオスタチン遺伝子型(3型あってTT型は長距離、CT型は中距離、本馬のCC型は短距離向きに分類される)など強い根拠があってのこと。ポテンシャルの高さから不安より期待の方が上回っており、世代初の重賞Vに期待する』という見立て。

レースは良場発表の14頭立て。2歳戦ということでバラけたスタートだったが、内から5番ニシノラヴァンダが勢いよく先手を主張。これに6番モズナナスターと1番エンドレスサマーが続き、軸馬7番サトノカルナバルも加わって好位を形成する。外枠の14番ヤンキーバローズと13番エメラヴィは中団より後ろの位置取りとなった。
前半600m通過は34秒0のハイペース。好位勢はポジションを保ったまま、いよいよラストの直線へ。逃げた5番ニシノラヴァンダが粘り込みを図るが…。結局、一頭だけ脚色が違う軸馬7番サトノカルナバルが強襲して1着ゴール。2着に5番ニシノラヴァンダ、好位の2番手で耐え忍んだ1番エンドレスサマーが3着に入線した。

この結果により、「馬連5-7、2,280円&3連複15-5-7、3,370円」の的中をお届け。戦前のデータでは「前走函館組が優勢」「距離短縮は苦戦」「関西所属馬が強い」などデータが示されていたが、軸馬7番サトノカルナバルはいずれも該当せず(前走=東京1400m/美浦所属)。奇しくも、前述の函館記念と同様に“データクラッシャー”が出現した形である。なお、2着の5番ニシノラヴァンダも関東馬で8番人気だった。人気やデータに拘泥しなかったこと、2歳世代最初の “一番星”を綺麗に仕留めたこともあって、会員様からは高評価のお声をいただいた次第。
この週は他にも、厳選勝負鞍で4戦3勝を達成。日曜は小倉で「線状降水帯」が発生するなど難しい局面ではあったが、それでも準パーフェクトなら上々といえる。引き続き弊社は、天候や馬場傾向、そして「過去データの信憑性」を疑いつつ、夏競馬を邁進していく構え。会員様におかれましては、夏本番へ右肩上がりで向かうアスコットに多大なるご期待をお寄せいただきたい。